榎本博明の名言 一覧

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榎本博明のプロフィール

榎本博明、えのもと・ひろあき。日本の心理学博士。東京出身。東京大学教育学部教育心理学科卒業後、東芝に入社。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。川村短期大学講師、大阪大学大学院助教授、名城大学大学院教授などを務めたのち、MP人間学研究所代表に就任。心理学をベースにした企業研修や講演を行っている。主な著書に『記憶の整理術』『病的に自分が好きな人』『記憶はウソをつく』『上から目線の扱い方』『上から目線の構造』『やる気がいつの間にかわいてくるたった1つの方法』『人と上手につき合える子どもに育てる36の処方箋 ニート、引きこもり、いじめを防ぐコミュニケーション力のつけ方』『すみませんの国』ほか。

不確かなことにイライラするのは時間のムダ。生産性を求めるのなら、主観的な部分は切り捨てましょう。事実にだけ反応するクセをつけましょう。


打たれ弱い人は、出来事の捉え方を変える必要がある。感情は脇に置き、客観的に次を考えることが大切。


上司が喜ぶことしか言わない取り巻きを置いて、組織の論理に流されやすい人間だけでやっていける時代は終わった。


失敗を恐れないためには、「減点法」をやめて、「加点法」の思考に切り替えるといいでしょう。イチロー選手は、打率にはこだわらず、ヒット数にこだわることを明言していますが、それは失敗してもヒット数が減ることはないからです。打率は失敗すれば下がりますが、ヒット数なら失敗してもプラスマイナスはゼロで、成功するたびに一本ずつ増えていきます。だからイチロー選手は「もし失敗したら」と気持ちが萎縮することなく、打席で伸び伸びとチャレンジができる。このように、「失敗は0、成功はプラス1」という加点法の思考を習慣づければ、「0と1なら、やってみるしかない」と考えるようになるはずです。


完璧な人間などいませんから、どんな人でも何らかの劣等感を持っています。そこで弱みは弱みとして受け入れ、「自分はこういう強みがあるから、これで弱みをカバーすればいい」と考えられる人は、それ以上劣等感に悩まされることはありません。


上司が部下にアドバイスする際、いきなり問題点を指摘すると、劣等コンプレックスを持つ人は自分を守ろうとして反撃してきます。それでは、せっかくの助言も相手の心に届きません。「私も昔は同じような失敗をしたんだ」「慣れないうちは、みんなよくやってしまうんだけど」などと前置きをしてから、「こうすると、上手くいくんじゃないかな」と話してみてください。


一方的な意見を押し付けたり、威圧的な話し方をしたりする上司は、実は自分に自信がないのです。「部下に軽んじられるのでは」という不安が強く、自分を大きく見せなくてはと思うあまり、虚勢を張って尊大な話し方をしてしまうのです。


上司であっても部下の前で完璧である必要はありません。自分の弱みを認めたうえで、自分なりの上司像を築いていけばいいのです。それは部下も同様です。自分の弱みを受け入れることで、上司のアドバイスを素直に吸収して自分を成長させることができます。


部下の目には、自分を大きく見せようとする上司の方が滑稽に映るものです。


年長者が年下の人に過去の経験を語るときも、ひとつ間違うと単なる自慢話になりがちです。聞く側が押しつけがましいと感じるのは、「自分一人の力でここまでやってきた」と言わんばかりの話し方をされた場合です。それではそこから教訓を学ぼうという気にはなれません。ですから経験談を話す際は、「自分が成功したのは運がよかったからで、歯車がちょっと狂っていたらどうなっていたかわからない」という謙虚さを示すことが大切です。


人間は自分の話に耳を傾けてくれる相手に心を開きます。


「君はどう思う?」と問いかけ、部下の意見を聞きだしながら、対話形式でアドバイスをするのも有効です。一方的に「こうしろ」と命令するのではなく、ヒントを与えて結論は部下が自分で出すように導くのです。自分の言葉で語った内容は、記憶にしっかり定着しますし、深く理解できます。


自信があれば人の意見に耳を傾けるだけの心の余裕が生まれますが、自信がないと見下されたという被害者意識が増幅し、逆ギレして相手に攻撃的な言葉をぶつけることさえあります。


人が「上から目線」を意識するのは、「相手が自分を見下している」と感じたときです。見下されていると感じるのは、自分に自信がないからです。だから常に、「相手と自分のどちらが上か」を比較し、「下に見られた」と思ったり、「能力を見限られた」と思ってしまう。そして、相手が上司であっても、「自分より優位に立ってものを言うのが許せない」と考えるのです。


私たちが自分の意思でコントロールできるのは「いま」だけなのですから、いま目の前の仕事に集中する。そうやって「いま」を積み重ねれば、10年後にも「いい仕事をしたな」「いい10年だったな」と満足できるでしょう。その繰り返しが、結果的に自分らしい仕事や自分らしい人生をつくるのです。


達成感や充実感などの内的報酬を得る唯一の方法とは、目の前の仕事に全力で取り組むことです。


未来に何が起こるかなんて、誰にもわかりません。わからないからワクワクするし、予想外の出来事に直面して、いままで見えなかった風景が見えるようになる。それが成長なのです。


自分らしさとは求めるものではなく、あとから振り返ったときに初めて気づくものです。そう考えれば、現代人の多くがとらわれている「自分らしく生きなければ」という呪縛からも解放されて、もっと生きやすくなるのではないでしょうか。


自分がやっていることに意味が見いだせないほど虚しいことはありません。多くのビジネスパーソンが抱えるモヤモヤは、この無意味感から生まれています。このことから目を背けて仕事を続ければ、何年かたったときにきっと後悔することになるでしょう。それは損以外の何物でもありません。


仕事にやりがいを求めるならば、自分に合った「仕事探し」ではなく、目の前の仕事を楽しくする「仕事づくり」をすることが近道だと心得ましょう。


どんな仕事でも集中して懸命に取り組めば、できなかったことができるようになったり、わからなかったことがわかるようになったりする瞬間が必ず訪れます。そして、「もっと上手くなりたい」「もっと勉強したい」と好奇心や向上心が湧いて、仕事が楽しくなっていくのです。


現在はお金や地位など外発的報酬による動機づけが難しくなっています。それでも昇給や昇進にこだわると、いくら働いても報われないとモチベーションは下がります。その結果、成果があがらず、ますますお金や地位から遠ざかり、さらに意欲が低下するという悪循環に陥ってしまいます。


仕事を意味あるものにするには、仕事が自分にとってどんな意味を持つのかというストーリーを描くことです。


自分のストーリーを持つと仕事に意味が生まれ、その意味がやりがいをもたらします。たとえば紅茶販売店で働く男性は、テレビで偶然紅茶の知識を語る店員を観て、「自分もお客様に土産話ができるようになろう」と決めたそうです。そこで紅茶の歴史や産地などを勉強してそれでお客に話すと、相手も感心して聞いてくれる。このことで単調に感じていた販売の仕事が一気に楽しくなり、知識をもっと深めようという意欲もわいてきて毎日が充実してきたそうです。


権威を振りかざすタイプの上司には、真正面から攻撃しても逆効果です。輪をかけて尊大になります。そこで、「こっちが育ててあげる」ぐらいの目線で、対応しましょう。「弱い犬ほどよくほえる。不安で仕方がないんだ」と考え、上司の言葉にいちいち逆らわないで受け流すのです。


上司の自慢話は忍耐力を鍛える修業と思って聞いてあげる。学ぼうという姿勢で聞いてみると、役立つ経験談が意外にあるかもしれません。そんな素直に聞いている部下を、上司は気に入り、困った時にいろいろと助けてくれるケースもあるでしょう。


自分もイライラしないためには、感情を沈静化させる作用がある「ポジティブセルフトーク」が有効です。例えば、上司の理不尽な言葉に、「もう我慢できない!」とカッとなったら、「大したことじゃない」「大丈夫、落ち着こう」などと自分に言い聞かせる癖をつけます。暴言を比較的冷静に受け止められ、相手への嫌悪感も軽減します。


お勧めしたいのが、「読み替え力」を身につけることです。胸にグサッと刺さる上司の乱暴な言葉を、自分の都合のいいように翻訳しましょう。例えば、「そんなこともできないのか」→「それができるようになったら一人前に近づく」などと解釈することで、受けるダメージを軽減できます。


他人の性格を変えるのは無理です。ましてや、自分のことを評価する上司だからこそ、部下は意見しにくい。であれば、部下はイライラによるダメージを減らすようにするのが得策です。


自分の内側からわいてくるものをじっくり醸成し、発酵させることができる内向型は、現状の問題を提起し、本当の議論ができて、反対意見を述べられる。そういう人が、これからの時代には必要になってくる。


社会が内向型の人を排除しようとするのは大きな損失。内向型には、外向型にはない強みがある。それはいまの社会が抱える様々な問題を解決し、社会に貢献をもたらす可能性を秘めている。


「失敗したらどうしよう」という不安から、仕事にすぐ取りかかれない人も多いようです。日本人は遺伝子の点からみても、不安傾向が強いという研究結果があります。米国人なら「成功したらこんなにいいことがある」と考える場面でも、日本人はネガティブに考えがち。だから、最低限の仕事だけこなし、失敗をせずに無難にやり過ごそうと考えるのです。しかし、「やって失敗する」と「やらないから失敗もしない」を比べれば、前者のほうがよいことは明らかです。失敗すれば、少なくとも「このやり方は間違っていた」とわかります。目の前にある選択肢がひとつ減ったのだから、次に成功する確率は、何もやらない人よりも高くなるはずです。つまり、失敗したことで経験値が増え、やらない人より先に成功へ近づくことができるのです。


「そろそろ取りかかったほうがいい」「今日はここまで進めなさい」と上司がすべて指示すると、部下は自律的に時間を管理する力が身につきません。一週間などとスパンを決め、そのあいだは本人に仕事の進め方を任せ、上司が進捗の確認や指示出しをするのは週に一度の打ち合わせだけにする、といったやり方が適切でしょう。


時間的展望がない人は、いましかみえないので、「今日やらなくても何とかなった」と安心してしまう。締め切りの期日が迫ると、ようやく必死になって仕事をこなしますが、何とか納期に間に合うと、そこでまた安心して頭のなかが初期化されてしまう。だから翌月も同じように、ぎりぎりまでやらないという状況を繰り返してしまうのです。


どんな人でも、苦手な仕事や嫌いな仕事が回ってきたら、なかなかやる気になれないものです。しかし、仕事をすぐやるタイプの人は、そうした仕事も先送りしません。なぜなら、「嫌なことを後回しにして、好きなことをやったとしても、後回しにした仕事が気になって心から楽しめない。だったら、嫌なことは先に済ませてしまおう」という思考パターンが身についているからです。これは、頭のなかに時間的展望があるから可能となる思考です。要するに、その瞬間だけで判断するのではなく、長いスパンで物事を考えられるので、そのなかで優先順位をつけて、いまやるべきことをすぐに実行できる。


目標は、ごくささやかなもので構いません。むしろ、大きすぎる目標を立てると、それを達成できない自分に落ち込んで、またやる気をなくしてしまうので、少し努力すればクリアできるくらいの目標でいい。小さな目標を達成し、それを日々継続していくことで、少しずつ達成できるレベルが上がり、それとともに自信もつきます。自信がだんだんと大きくなれば、新しいことにチャレンジしようという意欲もますます高まって、さらにやる気が湧くというよいサイクルを持続することができます。


大人でも電車のなかでゲームに夢中になっている姿をよくみかけますが、あれだけやる気になれるのは、「できなかったことができるようになる」という熟達感があるからです。前回よりも高い点数が出せた、あるいは新しいソフトをクリアできた、といった達成感が喜びとなり、また次のゲームにチャレンジしようと考えるわけです。仕事を滞りなく進められる人は、このゲーム感覚を仕事にも取り入れています。普通の人がつまらないと感じるような単純な作業でも、自分なりの目標を設定して、「前はこの入力作業に5分かかっていたが、今日は3分でやろう」と考え、それを達成することで喜びを感じます。


会社から与えられる目標やノルマはあると思いますが、他人から基準を与えられて「これを達成しろ」といわれると、どうしても「やらされ感」が生まれます。このやらされ感こそ、やる気を失わせる大きな原因なのです。大事なのは、「能動感」をもって仕事をすること。そのためには、自分で目標設定する習慣をつける必要があります。


「やる気」を高めるために必要なのは、「意味づけ」をすることです。「この仕事が自分にとってどんな意味をもつのか」がわかれば、目の前の仕事を楽しむことができるし、自分から進んでやってやろうという気持ちになるのです。


仕事を滞りなく進められる人は、どんな仕事でも、「もっと早く」「もっと多く」「もっと正確に」など、必ず目標を設定する仕組みが自然と頭のなかにできあがっているのです。大事なことは、その仕組みを自分でつくれること。遊びのゲームは、「この点数をクリアすれば、次のステージに進める」といった仕組みを他人が設計してくれるので、自分は受け身でいればいいのですが、仕事の場では自分で仕組みを設計しなくてはいけません。


与えられた仕事にやりがいを感じられなければ、なかなか仕事に手をつける気が起きないもの。そんなときは、自分で意味を作り出しましょう。最初は些細な意味づけでかまいません。たとえば、タスクを処理していくのをゲームとして捉える。「この作業を30分以内で終わらせればゲームクリア」などと自分でルールを決めてトライすると楽しさが生まれます。


自己効力感とは、「自分はできる」という自信。自己効力感があればためらいなく仕事に着手できますが、「無理かも……」と思えば手が止まってしまいます。自己効力感を高めるうえでも、小さな成功体験を積み重ねることが有効。もうひとつ、他人と自分を比較しないことも重要です。他人を意識して劣等感が刺激されると、自己効力感が損なわれる原因になります。


最近、海外の研究で注目されているのが「自動動機理論」と呼ばれる理論です。普段、見えているものが無意識に作用し、モチベーションの喚起につながることが実験で証明されているのです。たとえば、「根性」という文字が書かれたものをデスクの上に置いておけば、本当に根性がついてくる、というわけです。


出来事への反応には、感情反応と認知反応の2つがあります。前者はマイナスの出来事に対して「もうだめだ」「なんでこんなことに」などと感情的に反応すること。後者は「どこがまずかったのか」「今できることは何か」などと考える分析的な反応。どちらがモチベーションを維持しやすいかは言うまでもないでしょう。


比べる対象は、他人ではなく、過去の自分にしましょう。去年できなかったことが今年はできる、といった自分自身の変化や進歩に目を向けるのです。それが、すなわち「成長できた」という実感です。その喜びを感じることで意欲が湧いてくるのです。


若い世代は「親しみやすい人」には心を開きやすいので、日頃から気遣ってくれたり、自分の話をきちんと聞いてくれる上司なら尊敬し、指示にも素直に従うようになります。


従来であれば、上司が部下の昇給や昇格を左右できる「報酬勢力」や、「上司が部下に命令するのは正当である」と思わせる「正当勢力」があれば部下を動かせましたが、今の時代はそれに加えて、「あの人のようになりたい」と思わせる「準拠勢力」や、「あの人は専門能力やスキルが高い」と思わせる「専門勢力」も必要です。


部下の言ったことに対し、上司が「それは違うんじゃないか」とアドバイスするのはごく普通のことです。ところが今の若い世代には、これを「自分の能力や人格を否定された」と感じる人が少なくありません。自分に自信がなく、少し注意されただけで被害者意識を持ち、「上司から見下された」と反発したり、「自分はダメなのだ」と落ち込んだりする。そんな「傷つきやすい人」が増えています。


時代背景を踏まえ、相手に引きずられて感情的にならず、あくまで冷静に対応する力を身につけてください。


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