楠木新の名言 一覧

このエントリーをはてなブックマークに追加

楠木新のプロフィール

楠木新、くすのき・あらた。日本の人事・キャリアコンサルタント。京都大学法学部卒業後、大手企業に入社。主に人事・労務畑を歩み、経営企画、支社長などを経験。同社勤務のかたわら、関西大学商学部非常勤講師、ビジネスパーソンへのインタビューなどを行う。楠木ライフ&キャリア研究所代表。著書に『人事部は見ている。』『サラリーマンは、二度会社を辞める。』『会社が嫌いになったら読む本』『就活の勘違い 採用責任者の本音を明かす』『内定「とれる人」「とれない人」』『就職に勝つ! わが子を失敗させない「会社選び」』『ビジネスマン「うつ」からの脱出』ほか。

姿勢を切り替えることは、順風満帆な状況では難しい。むしろ挫折や不遇体験の中でこそ起こる。


挫折や不都合な出来事をバネにできるかどうかがポイント。


他社との競合が厳しいほど結束しなければなりません。社内は個人の能力や実績を競う場ではないのです。


スクールや社外勉強会に参加するような社外活動も否定はしませんが、多くの時間・労力を費やして、現実的なスキルを身につけるという意味では、会社の仕事に勝るものはないと思います。入社後10年間はとにかくガムシャラに仕事をしてみる。私生活を多少犠牲にしたとしても、それだけの価値はあると思います。人生の持ち時間はその後もたくさんあるからです。


新聞の連載で、会社を辞めて転身を成功させた人を150人ほど取材したのですが、大半の人は、若いころはほぼ「会社人間」だったんです。そのときに培った組織での基礎力が転身を可能にしているのです。


新卒から入社15年くらいまでは、「会社人間」になることをお勧めします。会社にしがみつくという意味ではなく、会社の仕事にどっぷりつかる時期を持つことが大切なのです。その経験が自分と組織との距離感を測る際に役立ちます。


自分を磨くことは必要です。ただ、30代後半を境に、やり方は異なってくると思います。まず、40歳以上の人はこれまでの経験を棚卸しして、得意なジャンルを深掘りしてみたり、自ら発信するのもいいと思います。たとえば、業界紙に記事を投稿してみる、研究会を主宰するなどです。また、定年から逆算して、いま自分に何ができるかを検討するのもいいでしょう。


以前、外資系製薬会社の日本法人の人事本部長に、ご自身の昇進理由を尋ねたところ、「欧州にいる経営陣と腹を割って話せる仲だから」と話してくれました。人事評価において人の感情が関係してくるのは、形は違っても万国共通だと思います。


大きな組織では課長職くらいまでは、周囲との人間関係でそこそこ評価を得ることができます。ただそれ以上の役職になると、上層部との人間関係が昇進の大きな要因になります。「偉くなる人と仕事を長く一緒にやれる能力」がモノをいうのです。とくに管理機構の強い組織はそうなりがちです。


取材をしたなかで多くの人事担当者があげていたのは、「一緒に気持ちよく仕事ができる人」「組織のパフォーマンスが上がる環境づくりができる人」です。たとえば、誰とでも円滑な意思疎通ができる。あるいは、皆がスムーズに仕事を進められるよう、縁の下の力持ちになれる人です。


人事評価制度の変化は、あまり意識しすぎない方がいいのではないかと思います。自分の能力や成績をあげることばかり考えて個人プレーに走りがちになるからです。チームでの仕事を軽んじたり、地味で評価に結び付かない役割を嫌がるなどです。たとえ個人の能力が高く実績をあげていても、そういう人には高い評価は与えられません。会社の中で「創造的でパーソナルな仕事」はそれほど多くないからです。


左遷とは地中に埋められた原石を見出すきっかけともいえる。そして原石を宝石に変えるためには、左遷の背景をよく理解したうえで、自分自身に正面から向き合うことが求められる。どんな左遷であっても正面から向き合うことで、イキイキした人生につながるはず。


左遷から立ち直り、それをチャンスに変えるためには、自らの出世や利益を中心に考える「自己への執着」から、一緒に働く仲間や家族などに対する「他者への関心」に姿勢を移す必要がある。


不本意な人事を契機に、本来自分がやりたかった事柄や自分の適性を新たに発見する人は少なくない。私は左遷を契機に自分を見つめ直した人を数多く取材してきた。


周囲からの評価に対して自己評価は高くなりがちだ。かって私は保険会社の支社次長時代に20人程度の人事異動を行った。業務に支障はなかったのに、異動になった社員の7~8割が不満を持っていた。納得がいかなかったので、対象者一人一人に改めて話を聞いた。すると、私や人事部の把握する評価に対して、社員自身の自己評価は3割程度高いことが分かった。会社員は「上司が自分を正当に評価してくれていない」とよくぼやく。その心情には、この「3割増しの原則」が隠れている。


40代後半になると、左遷やリストラ、または病気や家族の問題など、理不尽や不条理と思えることに直面することも。なかなか難しい時期です。しかし、見方を変えれば、会社中心の働き方から人生の後半戦を見据えた働き方へと移行するチャンス。


私がお勧めしたいのは「会社を辞めずに独立する」という方向性です。会社の仕事を続けながら、自分なりの天職やライフワークを模索するのです。私自身、会社の仕事とは別に始めた執筆活動が大きな充実感とやりがいをもたらしてくれています。本業がおろそかになると考える人がいるかもしれませんが、私は執筆活動の充実にともなって会社の仕事の質もよくなっている実感があります。


会社で働く意味を失いかけたとき、みんな考えるのが「辞めて独立するか、会社にぶら下がるか」という二者択一です。でも、いきなり会社のコミュニティを離れ一人になってもまずうまくいきませんし、会社に残っても、会社に背を向けるような働き方をしていたら充実感は得られません。結局、二者択一の先にあるのは袋小路でしかなく、自分のこれまでとこれからについて深めていかなければ根本的な解決はできません。


私はこれまでにサラリーマンから別の道へ転身して成功した150人にインタビューを行いました。NHKから落語家へ、あるいはNTTから提灯職人へなど彼らの転身プロセスをたどることで、自分の働き方を見直すことができました。その中で2つのポイントが見えてきました。

  1. 時間の経過がなければ、自分を深めることができないということ。
    自分自身を変えることは困難ですが、時間をかけて自分の立ち付置を変えれば会社との関係は大きく変化します。そうすれば、社内の景色は相当違って見えるようになるのです。
  2. 会社のコミュニティを大切にすること。
    会社には労働を提供して報酬を得る場所というより、仲間との共同体という側面が強くあります。人のつながりの大切さは忘れてしまいがちですが、いきなり退職して独りぽっちになったら行くところすらなくなります。

人名ランダムピックアップ


経営・ビジネス・投資・仕事・お金・経済的な分野で成功を収めた人たちの名言を収録しています。

ページの先頭へ