森和夫の名言 一覧

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森和夫のプロフィール

森和夫、もり・かずお。日本の経営者。東洋水産創業者。静岡県出身。水産講習所(現:東京海洋大学)卒業後、水産会社に就職するが徴兵され旅順の陸軍予備士官学校を経て、ノモンハン事件に従軍。部隊がほぼ壊滅したが幸運にも生き残り帰国。その後また徴兵され、終戦後中国で半年間の捕虜生活を送る。帰国後に学生時代の同級生とともに横須賀冷蔵庫株式会社を設立。同社東京支店を買い取り、東洋水産の前身である横須賀水産を設立した。本業に徹し、勲章を辞退し、財界活動も行わなかった経営者。

魚肉ハム、ソーセージは地道な営業の結果、非常に伸びました。その営業部員たちが、取引先や小売店を回ったあとで営業日報に連日のように「即席めんが人気がある」と書いていました。面白いと思って研究開発を始めました。翌年に最初の即席めんがヒットし、次の年にマルちゃんブランドが生まれました。


私はノモンハン事件で小隊長を務めた生き残りです。そのときの体験を通して非常に大切なことを学びました。それは「指揮官の判断が多数の部下の徒労を防ぎ、場合によっては生命さえ救う」ということです。戦場ではロシアの戦車が襲ってきたとき、小銃で立ち向かおうとする部隊に、瞬時の判断で「撃つな」と言いました。戦場と同様、経営でもトップの冷静な判断は絶対に欠かせないのです。


最近、チャレンジする人が少なくなったと思います。指導者が悪いんです。勲章が目の前にちらつき出すと、とたんに責任逃れに終始する。私もさすがに以前よりは弱気になりましたが、いまでも会社には命をかけているし、いつでも財産を失う覚悟です。


最近も、新規事業の話があったんです。私財をつぎ込んでもやりたかったんですが、会計士から「86歳ですよ。後継者のことは考えているのですか?」と諭され諦めました。残される人に迷惑をかけるわけにはいきません。


1974年に危機が訪れました。魚肉ハム、ソーセージで添加物の安全性が疑問視され、すべて回収することになったのです。しかし翌年、危機感の中で開発した即席めんの「カップうどんきつね」が大ヒットしました。そして業績悪化で中断していた米国進出をようやく果たしました。


水産事業の専業から転じたきっかけは、米国のボストンを訪れたときのことです。「おたくの冷凍マグロは不良品だから賠償金を払え」としょっちゅう難癖をつけてくる。英語はまったくわかりませんでしたが、納得がいかず現地に行きました。すると、先方が加工前のマグロを日なたに置いているじゃないですか。これはいかんと思い撤退を決断。米国から部下に「すぐ冷凍マグロ事業から撤退する」と電報を打ちました。とはいえ、本業なのに即日撤退は不可能です。ひとまず、付加価値のある事業をと、魚肉ハムとソーセージの製造を始めました。


零細企業でしたから、ときには取引先から非常に高圧的な対応をされました。悔しさをバネに「いまに見てろ」と思っていました。大手になると力を盾に尊大になる会社は多いですが、取引先やお客様に高飛車になると、相手の中に作らなくてもいい余計な敵対心を生みます。会社が大きくなっていくとき、社員に「謙虚に」「威張るな」と常々言ってきました。


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