桑畑英紀の名言 一覧

このエントリーをはてなブックマークに追加

桑畑英紀のプロフィール

桑畑英紀、くわはた、ひでき。日本の組織・人事コンサルタント。九州大学経済学部経営学科卒業後、沖電気工業人事部門マネジャー、沖電気米国法人マネジャー、フィリップモリス日本法人人事責任者、マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティングで組織・人事コンサルティング部代表、取締役などを経たのち独立しイマージェンスを設立。そのほか、りそな銀行社外取締役、電通アライアンスパートナーなども務めた。主な著書に『強い組織をつくる 設計から導入・運用までの実践的手法を解説』『死に至る病から会社を救う 企業統治・風土改革の実践手法』など。

もう少しまとまった仕事を任せて欲しいなと感じている能力ある部下に、一方的に細かすぎる指示を出して従わせ、形式的な報告を求める。これでは部下の自主性は育ちません。


部下が報連相したがらないのは、上司が報連相の双方向性を無視しているからです。


私の経験から言うと、いい上司は部下に対しても報連相をしています。上司の立場だからこそ得られる情報を共有したり、問題を相談し部下から上手く情報とやる気を引き出しているのです。「報連相して良かった」と感じている部下は、執拗に命令されなくても、いいことも悪いことも自分から報連相するものなのです。


いい上司は最良の答えをポケットの中に置いて安易に出しません。そして、答えを部下が自ら考えだしたように質問で誘導していくのです。ただ答えを出すのではなく、視点やヒントを与えて答えに導くのです。一見面倒に思えますが、部下はそこから学び応用しますから急がば回れです。


部下にとって上司っが同じ船に乗っているんだという「納得感」を与えることができるかがポイントです。部下だけが船に乗っていて、上司は川岸から「波がどうなっているか報告しろ」「船に問題があるのなら報告しろ」と言っているようでは駄目です。上司も船に乗り込み、「きつくないか」「どのルートが効率的か」と、一緒に考えなければなりません。


部下が上司より優秀な場合、上司風を吹かせ、持論を無理に押し付けたりすれば、部下はどんどん距離を置きはじめ、報連相を忌避するようになります。逆に優秀な部下を生かすスタンスで、上司の立場でしかできない組織的なサポートをすれば、部下は進んで報連相をしてきます。


報連相が上がってきたとき、部下に対して立派なアドバイスを一方的に与えるのも好ましくありません。コントロールするための報連相が定着すると、部下の思考停止が習慣化して自主性が育たなくなるという弊害が出ます。とくにプレーヤーとして優秀な上司によく見られる問題です。


ミスやクレームが発生したとき、いかに早く報告させるか。そのためには、「早く報告して良かった」という実感を部下に持たせることが大事です。結果だけを評価して、頭ごなしに失敗をなじる。これは最悪の対処法です。ある部下が、トラブルを未然に防げなかったとします。でも、報告してもろくに経緯も聞かずに怒られるだけだと思い、しばらく取り繕って隠していた。そして、問題は日増しに大きくなって……。不祥事が生まれる典型的なパターンです。


「いったい何のための報連相なのか」。これを取り違えると、報連相は「上司のためにやらされるもの」でしかなくなります。報連相の意義は、管理だけでなく、部下の士気を上げ、成長を促すという視点からとらえる必要があります。報告があがったら問題や課題を一緒に話し合って解決策を探る。それによって部下に「自分では気づいていないことを考えさせてもらったな、相談して良かった」という納得感を与えることが大事です。


組織の強化を図る際、我々は社員を取り巻く行動環境を分析します。社員は自立的か服従的か。誇りを持っているか劣等感が強いか。会社と社員の信頼関係は成立しているのか単なる契約関係か。これらはすべて行動環境が決めています。


部下が報告を渋る原因はたいていその上司本人の誤解にあります。報連相は部下から上司への一方向のものだという思い込みです。報連相の意味を紐解くと、報告は「結果や経過を相手に告げること」ですが、連絡は「情報や気持ち、考えを互いの伝え合うこと」。相談は「問題・課題について互いに意見を出し合い、何らかの解決策を導くこと」ですから、双方向が基本です。しかし実際には、双方向の連絡や相談にはなりにくいのです。


人名ランダムピックアップ


経営・ビジネス・投資・仕事・お金・経済的な分野で成功を収めた人たちの名言を収録しています。

ページの先頭へ