松本大の名言 一覧

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松本大のプロフィール

松本大、まつもと・おおき。日本の経営者。「マネックス証券」創業者。埼玉県出身。東京大学法学部卒業後、ソロモンブラザース勤務、ゴールドマンサックス最年少ゼネラル・パートナーを経てマネックス証券を設立。アメリカのビジネス雑誌『フォーチュン』で次世代を担う若手経営者25人に選ばれた。

結果を出すには過去の成功にとらわれず、未来だけを考えて決断することが大事。


自分に経験や知恵、スキルが足りなければ、他人から借りればいい。


将来、お金が足りない状態にならないための究極の備えは、自分の力をつけることに尽きる。


より大きな成果を上げるためには、周囲の協力が欠かせません。私は人脈を広げるために、お金を相当つぎ込みました。


大事なのは、世の中の大きなトレンドを見逃さないこと。


最初から投資で稼ごうと考えるより、まずは自分を磨くことから入ったほうが、お金との付き合いはうまくいくはず。


自分を卑下する必要はありませんが、誇張してもいけない。等身大の自分をさらけ出して話すことが大事。


ダメもとじゃダメ。絶対にわかってもらうんだという強い気持ちで話さないと、何も伝わらないし、わかってもらえない。


経営者によっては、一人で沈思黙考する時間をもつ人もいるが、私の場合、一人で考え込む時間はまずない。人と話すほうが考えがまとまるし、新しい考えも出てくるというタイプだ。


私はニュースを決して鵜呑みにしない。ニュースの裏側にある情報ソース、考え方について探ろうというスタンスを長年とっている。


新しいことに挑戦したい気持ちが、現状への満足感を上回ったから決断できた。そして、起業後もチャレンジを繰り返してきたから、何とかここまでやってこられた。


私は11歳の時に兄を亡くしています。兄は当時15歳。まだ生きたかったのに、人生から降ろされてしまった。それ以来、与えられた命をムダにせず、精いっぱい生きようと思うようになりました。


あぶく銭を手にしていたら、遊んでしまっていたでしょう。自分の手で会社を築いた今、努力して得たお金はムダ遣いしないと確信しています。


結局、会社って思うようにはならないでしょう。社員もお客様も思うようにはならない。理不尽な場合もある。でも、そんなものじゃないですか。


仕事に面白味を感じられるかどうかは、自分から楽しもうとしているかどうかの差でしょう。


ビジネスでも何でも、成功するために一番大切なことは継続することです。そのためには、とにかく気持ちをくじけさせないのがポイントです。


好きな仕事を探すより、目の前の仕事を好きになるほうがずっと簡単で現実的だと思います。「自分の好きな仕事は何だろう?」といくら考えてもわからないし、仮に「これだ」と思っても、それが実現できる保証はありませんから。


近所の神社のお守りつを常に持ち歩いています。自分は小さい存在だということを忘れないように、毎朝、神棚に手を合わせています。


ストレスがないようにするには「為せば成る」「成るようにしか成らない」という言葉を、うまく使い分けることです。基本的には、どんな仕事も「為せば成る」と思って最大限の努力をします。しかし、それでもすべてがうまくいくとは限りません。ビジネスには運がつきものですし、どんなに頑張っても無理だというケースもあるわけです。


やる気を刺激するものが何かあれば、人間はいつも以上の力を出すものです。


人間の能力や時間が有限であるのと同じように、モチベーションや好奇心といった感情にも限りがあります。ビジネスは総力戦でやっても勝てるかどうかわからないのに、限りある自分のモチベーションや好奇心をほかのものに向けていては勝てるはずがありません。それに気がついてからは、気持ちをビジネスに集中できるようになりましたし、やる気や好奇心が下がることもほとんどなくなりました。


やる気の源は、誇りを持てる生き方をしたいという気持ちです。


やらなくてはいけない仕事のリストをいつも持っていて、アポが急にキャンセルされたときや、時間ができたときに一気にそれを片付けます。


座右の銘は「為せば成る」と「成るようにしか成らない」です。状況に応じて使い分け、自分を元気づけています。


やる気や好奇心次第で、仕事のパフォーマンスというのはまったく変わってきます。たとえば、50人の人に同じ雑誌を渡して、「この中に「脱帽」という言葉が一か所だけ使われています。それを探してください」といっても、おそらくなかなか見つけられないはずです。しかし、「一番早く見つけた人に50万円を上げる」といえば、1、2分で誰かがあっさり見つけてしまう。この場合はお金がモチベーションですが、別のものでも同じことです。


「為せば成る」という考えに固執していると、自信を失ったり、自分自身を大きく落ち込ませたりして、それができなくなってしまいます。だから壁にぶつかってしまったときは、「成るようにしか成らない」と考えて、いい意味で開き直る。失敗したときや壁にぶつかったときに、モチベーションを落とさないひとつの方法ですね。


自分の足元の仕事をバリバリやっていると、それは誰かが絶対に見ていて、「おっ、そこまでできるか。じゃあ次はこれをやってみろ」と次のレベルの仕事をくれるんです。そしてまたその仕事をこなすと、もうひとつ上のレベルの仕事が来る。それを繰り返しているうちに、どんどんいろんなことが見えるようになって、仕事も楽しくなっていくものなんです。


他人の仕事をうらやましがるのは、羊が隣の牧草地を見てうらやましがるようなものだと思うんです。たしかに、隣の牧草地に比べれば草が少ないかもしれない。でも、自分の足元を見れば、そこには食べきれないくらいの草が生えているものです。それを食べきらないうちから、隣の牧草地を見ているのはおかしいですよね。


ソロモン・ブラザーズに入社して最初に与えられたのは、債券先物市場などのマーケティング業務でした。朝6時に出社して、前日のニューヨーク市場での値動きをチェックし、8時から始まるミーティング資料を作成。それ以降は経済統計の内容をレポートにまとめてセールス担当者に渡す、といったことを日々くりかえしていました。地味な仕事で、先輩や同僚の中には愚痴をこぼしている人もいましたが、僕は「隣の芝生は青いと腐っていたらダメだ。まずは自分の足元の草から食べないと」と思っていました。


落語家の桂枝雀さんが、寄席に来たお客さんを前にして、こう言っているのを聞きました。「これから私が面白いことを話すと思って待っているでしょ?違うんです。落語は面白いから笑うんじゃなく、笑うから面白いんです。さ、笑ってください」と。これは何事にも当てはまるんじゃないでしょうか。ダンスだって、楽しいから踊るのではなく、踊るから楽しくなってくるのです。


マネックス証券を立ち上げ、国際会議などにも顔を出すようになると、科学者や宗教家など、さまざまな分野の人たちと交流する機会が増えました。そういう人たちは、ビジネスマンとは使う単語も表現も違うので、最初はなかなか意思疎通ができない。自分の英語がいかに貧弱かを痛感させられましたが、だんだんと彼らの英語が僕の頭の中にも入ってきて、結果的にはそれが、英語力に厚みを増してくれたのです。


100のことを7割伝えても、ビジネスにはなりません。求められているのは、70のことを10割伝えられる英語力です。ここを勘違いしていると、いつまでたってもビジネス英語はモノにならないといっていいでしょう。


コミュニケーションに王道はありません。メールもブログも一番大切なのはどう書くかではなく、継続することです。年一回、月一回なら格好も付けられます。しかし、毎日書いていると嘘はすぐにばれます。逆に言えば、地道に継続することが読み手との信頼関係を築き、コミュニケーションの橋を架ける一番の方法です。


信頼関係によって、同じことを書いても受け止め方が違って来ます。どんなにメールでこちらの想いを伝えようが、叱咤激励しようが、空振りに終わってしまうし、何のフィードバックもありません。


マネックス証券と日興ビーンズ証券が合併したときを契機に毎日、派遣社員を含めた全社員向けのメールを書くようになりました。全社員向けのメールには、会社の理念や業務目標、数値目標などを定めたロードマップの一文を入れることがあります。人は忘れやすい。だから社員向けのメールで時折、反復する。社長からメールが来れば毎日ではなくても、たまに読んでくれます。そうやって徐々にしみこめばいいのです。


メールやブログを書くときに意識しているのは、読み手は誰かということ。読み手を想定することで、言葉使いにしても、話題の選択にしても、自ずと決まってきます。


一番重要なのは本当にやりたいことなのかということで、自分の人生観とかそんな偉そうなことを言う気はありませんが、「やんなきゃいけないんだ、自分がこれやるんだ!」という使命感があるのかどうか、そこがすごく重要だと私は思っています。


狭い業界の中でとにかく勝ちたい、そういうことは短期的な理由で先に誰かにいかれちゃうこともあるわけで、そういう時にそれを目標にしておくと、 それができないだけですごいショックを受けて動揺してしまう。私の場合、「競争相手はどこですか?」って聞かれたら「郵便局です」と答えていますが、「そ れはさすがにないでしょう」と言われたら「じゃあ、野村証券」と。こういう風に言っていると案外気が楽で、そんな理由で理念は遠いところにおいてい ます。


自らの力の向上に関して努力していなかったら論外だと思いますが多くの人は「自分にチャンスが巡ってこない」とか、「あの人のほうがいい部署に いる」とか、「先輩のほうがいい時代だった」とか「自分のところには良い球が飛んでこない」と思いがちです。そんなときにやる気を失ったり必死に努 力するのを止めてしまったりしがちですね。私が思うには野球みたいなもので好球は必ず来ると。それに備えて常に素振りをしっかりやっていれば好球 が来たときにちゃんと打ち返せる。そういう考え方をするといいんじゃないかと思いますけど。


変化するほう、新しく行くほうにしましょう。どっちでもいいんだったらね、残る方を選んだらつまらないじゃないですか。まあ、かなり適当な性格なんで(笑)。性格が適当なので,「成せば成る」と「成るようにしか成らない」のどちらか都合の良いほうをその時々で座右の銘にしてしまっている感じです。我々の目標なんですけれども、『郵便局に代わる国民的金融機関』を作りたい。


単行本はめったに読まないんです。雑誌は大好きで,見出しだけをチェックするのが一番好きです。雑誌の多い本屋さんへ行ってバーッと見るんですけ どね。中吊りとか新聞の下のほうのもよく見ますね。週刊ポスト・現代・新潮・文春のうち毎週,2冊ぐらい目を通します。書籍を読むとしたら古今和歌集のよう な古典、小説なら谷崎潤一郎や永井荷風が好きですね。いわゆるビジネス書は生まれてこの方、読んだことがないですね。エコノミストが書いたものは基本的に は余り当てにならないと思っています。ただ,ビジネスマンが書いたものは経験に基づいていて勉強になりますが、一番読みたい失敗談を書くビジネスマンはほ とんどいませんよね。


90年代に入って日本経済のバランスシートはむちゃくちゃに膨張していました。これは必ずバランスシートを小さくする力が起きる。端的に言って、 日本の個人資産は9割が銀行預金で株式投資は1割。株式投資をやっている人数はたった3%でした。アメリカは株式と預金、保険が半々、個人投資家は全体の 35%です。この状態が続くわけがないから、必ず日本の個人資産も株式に流れるはず。仮に5%が動いても、1400兆円の中の70兆円です。そこに低コス トのサービスを出してシェアを取ればビジネスは成立すると思いました。


マネックスやるのが好きだからなんです。ビジネスとしても、シチズン(市民)としても、個人としてもなので、その中でお酒を飲もうが、あまり寝ないでいよ うが、ストレスが低い。人間、ストレスがなければ、持って生まれた免疫システムっていうのがちゃんと動いてくれますから。そうすると健康なんですよ。


中国はこの10年から15年の間に、毎年5万人の大学生、優秀な人間5万人を留学させているんです。毎年5万人。5万人が海外に出るんですが、い ずれ中国に帰ってくるわけです。すると、彼らは40歳ぐらいでアメリカのやり方に精通していて、アメリカの政府とかにも友だちもいる。そんな彼らのほとん どは、新しい中国のためにがんばって、働いているんです。すごいパワーなんです。ところが、日本にはそういうのはないわけです。


(自社内で)留学制度をやらにゃと思っています。全国的にやるのは大変なんですけど。そうそう、僕自身は留学経験、ないんですよ。19歳まで本州すら出 たことがなかったんですよ、旅行も含めて。19歳で四国に行って阿波踊りを踊り、20歳で初めて海外旅行して、って感じなんですけどね。


郵便貯金にお金を入れておくのはね、安全じゃないとは言わないけれど、国のためにならないと思うんです。日本は、資産が700兆円で、負債が 1,500兆円。1年間の収入は40兆円、歳出は80兆円あるんですね。で、郵便局に貯金するとか国債を買うってことは、そこにお金を貸すということです よね。700万円の資産を持っていて、1,500万円の借金があって、月収40万円しかないのに毎月80万円使っちゃってる人にお金貸しますか? 貸さな いですよね。ましてやその人が、自分の親だとか、自分にとって大切な人だったら、貸したくなるけど貸しちゃいけないんですよ。そうじゃなくて、それじゃお かしいから治しましょうと、ね。ちゃんと病気を治して、生活も正しましょう。それでちゃんと一緒にやって行きましょうとするのが本来の姿なんですね。


そこまでして創ったから大切なのではなくて、マネックスで頑張れば自分の人生がちゃんと充足できるように創ったから、僕はマネックスという会社が 大切なんです。要は僕が持っている、ビジネスマンとしてのものとか、一市民としての思いとか、ミッション、使命感とか、いろんなものがあるじゃないです か。それを全部まとめてマネックスに表現したつもりなんです。プライベートでも、あるいは市民としても、あるいは経営者としても、ビジネスマンとしても、 一市民としても、個人としても、マネックスにすべてエネルギーを費やすことで、たとえ1日20時間働こうが、何しようが、満足できるように、会社をデザイ ンしたんです。だから、大切というか、もう、マネックスが「僕」なんです。


僕が好きな、こう言われるとうれしい、という言葉があるんです。”Man of Principle(=信念の人)”。「お前は”Man of Principle”だからな」と言われるとうれしくて。「そうなんだよ」って。(笑)。だからあまり悩まなかったですね。決めちゃった後は、もう目指す だけなので。しかも口に出して、言っちゃったから。会社とかに対してはっきり言っちゃうともうかっこ悪くて「戻る」なんていう選択肢はあり得ない。もう背 水の陣みたいなもので、退路を断ったら、橋を壊したら行くしかないんですよね。


(ゴールドマンサックスをやめた時)ゴールドマンのパートナーがいったいどんなポジションかを知っている人からは、「お前はinsane(=狂人)か!」って言われました。”insane”という言葉を使ってきたんですよ。それで、「信じられない!」と言って。同僚のパートナーもそうでしたね。


(ゴールドマンサックスを)辞める時の思い? あれはですね、きわめてつらい決断でした(笑)。パートナーで、そのポジションは、世界的大企業の中でもかなりのものでした。 パートナーというのは所有者でもあり、普通の会社の役員とかに比べても、ちょっと違っていて、ジョブセキュリティみたいなものは高いんです。力もあるし。 あとは、「日本人」で「若い」という、稀少価値もあって、ゴールドマンでは、順風満帆とは言わないまでも、かなりいい位置にいたんですね。インテレクシュ アル(intellectual:理知的)な面でも、そういうところでしっかりと、やりたいことをやっていけるというのは、とてもすばらしいことだし。そ れに加えて(笑)、半年後には株式公開することがわかっていたんですが。


キツイ練習を重ねるから、体が動きを覚え込み、イザというときも条件反射で体が反応するんです。その分、戦略をじっくり考える余裕も生まれます。シャラポワがいちいち考えながらボールを打っているはずないでしょう。何度も練習を繰り返し、迷うことなく打ってるはずです。


チームが少人数でしたから、このやり方が有効だったんですよ。当時、若手のメンバーが通りかかると、見込みのあるヤツには『ムリしてっか?』と声 をかけていました(笑)。現代のスポーツ医学では間違っているのかもしれませんが、『筋力トレーニングは、辛くなってからの分が効く』と言われていたじゃ ないですか。実際、私もそうやってきたし、彼らにもムリをさせないと、成長できないと思ったのです


一部上場を機に、大勢の方からお祝いのお言葉を頂戴致しました。その中で、『初心忘るべからず』というメッセージを、何人かの特に親しい方々から 頂きました。まさにその通りだと思います。これからも初心を決して忘れないで、お客様のために、株主の方々のために、そして資本市場のために、邁進して参 る決意ですので、今後とも宜しくお願い致します。


一部の特別な資産家にではなく、広く一般の個人にとって最良な金融サービスをご提供したい。自分たちがほしいと思えるような金融商品こそ、自分た ちの手で作り皆さまに活用していただきたい。その思いから、私たちは全社員がお客さまひとりひとりと同じ視点に立ち、うそ偽りないまっすぐな態度で接する ことを大切にしてきました。それはこれからも揺らぐことはありません。


人生の選択肢ってそんなにあるわけじゃないんです。だったら好きなことん探すよりも、やっていることを好きになって没頭するほうがはるかに幸せじゃないかと思うようになって。一番いけないのは、もう、いい球は行っちゃったから来ないと思ってしまうことです。そうじゃない。またいつか必ず来るんです。


プレゼンテーションの際に重要なのは誰を説得するのかということです。例えば20人が出席している会議であっても、その中の意思決定権を持つ人が いた場合、その人に向かってプレゼンをする。たった1人説得すれば成功という場合に、そこに出席する全員に向けてプレゼンする必要はないわけです。


プレゼンテーションは、スライドが美しいから伝わりやすいとは限らない。汚くても伝わる場合もあるでしょうし、キレイで伝わらないこともある。いかに効果を上げるかが、プレゼンにとっては重要です。プレゼンは、情報を相手に伝えるもの。相手を説得するために、何が必要かを常に考えなければいけないでしょう。


秘策ですか? 何もしないのが作戦でした(笑)


どんな仕事であっても、プロの仕事と言うのはこうあるべきでしょう。仕事はやる以上は、決して好き嫌いどころか、濃淡さえも付けるべきではありません。それができなくなった瞬間に、プロの仕事ではなくなります。


(ゴールドマンサックスを)辞めない理由はもう2億個くらい(笑)数えられないぐらいあったんですよ。一方で、社会環境とか、自分のやってきた金融という仕事とかを考える と、自分はキャピタルマーケットの中で育ってきた。そこで力もついて、認められて成長したと感じていたんですね。一金融人として今やらなければならない、と思ったことがあるわけですよ。でも、新しく始めるほうは何の約束もない。うまくいくかどうかはわからない、あるのは道だけ。利益を考慮したら決まらな い。じゃ、変化するほう、新しく行くほうにしましょうと。どっちでもいいんだったらね、残る方を選んだらつまらないじゃないですか。


最も重要なのは「絶対にわかってもらいたい」という姿勢なのだと思います。


絶対にわかってもらおうと思って話しても、わかってもらえないものなのに、ダメモトで話してわかってもらえるわけがないじゃないか。わかってもらえないから諦めるのではなく、わかってもらえないからこそ、わかってもらうための努力をもっとしなければならないのです。


相手がまったく興味のない話に、テクニックでどうにかして興味を持たせることは、かなり難しいと思います。まずは相手が興味のある話をして、その話をする自分という人間に対して興味を持ってもらってから、本当に話したいことを話すしかないのではないでしょうか。


十年ほど前に、ある有名なコンサルティング会社での講演を頼まれたことがあります。役員から新人まで、たしか約60人ものコンサルタントに向かって、なんでもいいから話をしてほしいということでした。これには困りました。みんな優秀な人たちですし、経験も豊富。新人は、経験は少ないとはいえ、かなりの勉強をしているでしょう。どんな話をすれば、彼らは耳を傾けてくれるのか? そこで私は、演台に立って最初に「どんな話が聞きたいですか?」と質問をすることにしました。そして、20ほど出てきた質問をいくつかのグループにまとめて、そのそれぞれについて話したのです。これは少しズルい方法かもしれませんが、満足していただける講演になったのではないかと思います。


私は、講演をするときはいつも、「どういう人が来るのですか?」と確認をしています。聴衆が好むテイストや興味、関心に、自分の話し方を合わせるためです。雑誌の取材でも、どういう人が読んでいるのかを確認してから話すようにしています。


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