松井道夫の名言 一覧

このエントリーをはてなブックマークに追加

松井道夫のプロフィール

松井道夫、まつい・みちお。日本の経営者。松井証券社長。長野県出身、東京育ち。一橋大学経済学部卒業後、日本郵船に入社。日興証券ロンドン支店を経て松井証券に入社。取締役法人部長、常務取締役営業本部長などを経て社長に就任。早くからネット証券事業に参入し、同社を大きく成長させた。証券業界の異端児と呼ばれた。

自ら変化の幕を開け、変化をくぐり抜けてきた人間でないと、今後来る大変化は予測できない。


イノベーションにより企業は爆発的に発展します商売の本質とはイノベーションを日々の商売の中で探し求め、実行することだと思っています。私はそれをこれからもやりたい。


今ある不要なものを否定し排除してこそイノベーションは生まれます。不安と同居した強烈な危機感こそイノベーションを生む原動力になるのです。


歴史はどんな時代においても、若者が創っていくものである。


突破口は自分で創るという気概でやっていく。


これからの時代で成功するにはもっと若い人が何を考えて、どういう価値基準で行動しているかを物差しにしていかないといけない。


私は日本がもう終わりだとは思っていません。一番のカギを握るのは若者ですよ。これまでの歴史の中で年寄りが歴史を変えたなんて話、聞いたことがない。世の中に変化をもたらすのはいつの時代も若者です。


利益を出してこその会社です。価格を上げられない、利益の出ない競争はやっても意味がない。もっと質の良い競争を自分はやりたい。


「人の行く 裏に道あり 花の山」という相場の格言がありますが、これは経営にも当てはまります。他人と同じことをやっていたら、たいした利益は上がらないんです。


ビジネスというのは新しい需要を創ることです。いまある需要に対して何かをやるのは、たいしたビジネスではないんです。


会社の文化というのは、やはり経営者がつくるものです。経営者次第で会社は浮かびもすれば沈みもする。


「あきらめる」は「執念がない」と同義語だと思います。執念のある人は絶対に他人のせいにしません。全部自分のこととして考える。だから、「できないはずはない」「考えれば何かできるだろ」と前向きになれるんです。


「たわ言」から、すべてが始まるんです。それをあえて唱えて、その実現に向けて悩み苦しむことが本来のビジネスなんです。


会社経営では利益ももちろん大事ですが、もっと大事なことがあります。「お天道様に恥じるようなことをしては絶対にダメだよ、お天道様はいつでも見ているよ」ということです。私は来年還暦を迎える、まだ経営者の端くれにすぎませんが、日本人なら誰しもが幼いころから教えられてきた、このことがすべてなのかなと思っています。


決断する立場に置かれて初めて、人は物事を苦しんで考えるのです。非常に平凡な言い方をすると、苦しんだことのない人間は、やっぱりダメです。


決断して出した指針なり方針は、複雑なものではダメです。削いで削いで削ぎ抜いて、子どもにも分かるような言葉で話せるシンプルなものでないといけない。いままでの経験からすると、いい決断とはそういうものだと思います。


重要なことを考えるときには、自分をだまさないことも大切です。自分に素直になるといったほうがいいかもしれません。


組織というのは、こだわりを結集して成り立つものだと最近では思っています。こだわりがない人間はやはりダメです。こだわりのない者を何十人、何百人と集めても単なる烏合の衆です。執念のある人間を何人集められるか。それが社長の仕事です。


当たり前の話ですが、利益を増やすのが会社の目的です。そして利益を一番大きくするには、時代に合ったことをやることだと考えています。


会社はでかけりゃいいってもんじゃないだろうと思います。単位当たりで大きいほうがいい。そういう会社のほうが、自分も含めてそこで働いている一人一人の価値が高くなるからです。


供給者主体の仕組みを温存しようという時代は終わったのです。僕がいくら口をすっぱくして言っても、そういう世界になったことを信じようとしない、なんとか昔の世界を守ろうとする人たちもいます。でも、時代の大きな変化の中で、変わらずにいることは不可能なんです。


私は、個人では何の力もないのに、組織をつくって、権力をかさにきて、うまい汁を吸っている人たちが許せない。いま、証券の世界で、その嫌悪感をぶつけているだけなんです。消費者を無視した、供給者側の都合で築き上げられたこの世界を、どんどん変えていきますよ。これからが、本当の競争の幕開けなのです。証券の世界はもっともっと変わりますよ。


私は、自分たちが経験した苦い思いを教訓にして、日本を変えるきっかけをつくりたい。そうじゃなかったら、自分たちが必死にやってきた努力は報われないですよ。私は官僚主義的な、供給者主体の社会構造に対して、ものすごく嫌悪感があるんです。


死後、評価される画家が多いように、成功した経営者の多くは、当初、周囲の理解を得られなかった。理屈で解釈できる経営に成功はない。論理で割り切れないところにチャンスがある。


結局、自己満足なんです。その意味で、絵画の創作と会社の経営は似ていますね。こうでなくちゃいけない、という正解はない。経営に必要なものは感性です。追求すればきりがない中で、決断を下す根拠となるのは自分の感性ですから。


会社勤めには向いていない性格だと、いまでも思います。よく言えば他人に影響されない。悪く言えば唯我独尊。やっぱり画家的なんですよ。


息抜きで絵は描けません。いつもキャンバスの前で頭をかきむしっています。絵を描くのはストレスの溜まる行為。でも、だからこそおもしろい。
【覚書き|趣味の絵画について語った言葉。松井氏は高校生時代にプロを目指し創作に励んでいた】


どう変わるのか、答えは誰も教えてくれません。しかし、シグナルはあります。自分の頭でしっかり考えて、それを信じて決断することです。少なくとも、この路線で行けば将来必ずこうなるという時代ではないことだけは認識している必要があります。


30年ほど前、私が社会に出た時には、時代に大きな変化はなく、過去の延長線上に未来があると信じることができました。しかし、当時大企業と言われていたところは、現在凄まじい競争の渦中にあり、のたうちまわっています。みんなが思い描いていた将来のイメージとは全然違い、予想もしなかった変化が起きているのです。


いまは革命期の真っ最中です。世の中の風景は、大きく変化しています。これに気付いている人と、気付いていない人とでは天と地ほどの差が出てきます。たしかに、過去の延長線上に歴史が続いているのは事実です。しかし、必ず100年か200年に一回、世の中の様相がガラッと変わるエポック・メーキングな時代があるんですね。いま私たちが立っているのは、まさにその地点です。


今後、会社の中でビジネスを担っていくには、自由な発想ができる人間じゃないとだめです。そうはいっても、松井証券でいえば、社員に「私の決断に従え」と言っておきながら、彼らに「自由な発想をしろ」と言うのは矛盾のように思われるでしょう。でも、これはいわば二律背反の関係です。私が決めるんじゃない。私が決めるのは方向性だけ。それを理解したうえで、あとは社員が自分たちでやる。そのためには今の常識を一回捨て、自由な発想をしてくれと言うことなのです。


そもそも経営とは会社の進む方向と、時代の潮流とのギャップを埋める作業だと思います。その上で社長の仕事は、社長室で座禅を組んで考えることです。つまり、世の中がどういうふうに変わるのか、何が本質なのか、とことん考え抜くことです。本当はいくら考えたって真実はわからないんです。でも、考えなくちゃいけない。社長が考えて世の中の流れを判断して、それを前提にビジネスをやるんです。


私はこんなに努力しています。一生懸命働いています。というのは本人の勝手な思い込みです。肝心なのは働いた結果として、どれだけ商売ができたのかということです。


私は社員に「給料をもらって働く人」は辞めてくださいと言っています。必要なのは「働いて給料をもらう人」だけです。両者には大きな違いがあります。江戸時代、魚河岸(うおがし)に魚を売る商人がいましたよね。彼らはいくら朝早くから魚を売り歩いて努力したとしても、結局魚が売れなければ何もしなかったことになります。商人とは本来そういうものなのです。


新しい日本を作るには、会社と個人の主従を逆転させればいいんです。個が自由に組織をつくればいいんです。私は社員みんなの「好き嫌い」で組織を作っていこうと思っています。いくら理屈を並べても、最後の最後に組織のベースになるのは、感情なんです。もっともらしい基準を設けて体裁を整えるのはやめてもっと人間的なことで評価しようと考えたのです。人間は結構本質を見抜くものです。松井証券は社員数が156人の会社です。感情を前提に作り上げた会社が一つくらいあってもいいじゃないでしょうか。


戦後日本の社会システムのもとで、サラリーマンは会社の成長とともに自分も大きくなったような幻想を抱きました。しかし実態はというと、成長がストップしたとたん会社は個人を切り捨てはじめた。組織が主で、個人が従という会社全体のシステムのもと、組織に裏切られ、個人が責任を取らされるケースまで生じています。組織に従属した個人というのがいかにないがしろされているか。彼らの気持ち、彼らの家族の気持ちを考えると、正直言ってたまらない気持になる。


動いているのは太陽ではなく地球なんです。すなわち、地動説です。中心に存在するのはあくまでお客さんです。顧客中心主義。顧客がすべてを決める。組織を大きくしてグループを作れば顧客を囲い込める時代ではないのです。これが情報革命のもたらしたパラダイムシフト(概念、枠組みの変化)なのです。


顧客第一主義という言葉があります。じつは、これは顧客を「集団」としてとらえた企業中心の考え方です。これでビジネスをやっていてはだめです。顧客一人一人を中心に置くことが重要なんです。お客さんは我々にお金を払ってくれる側。我々はお金をいただく側。そういう立場ですよ。我々商人というのは、選ばれるか選ばれないかという存在にすぎない。


利益を上げて経営状態が良くなってくると「うちの会社はいま何百人の社員がいる。将来は、何千人にするんだ」といって、買収を繰り返し、組織を拡大していく経営者がいます。つくづく疑問に思います。みんな規模を拡大しようとする。足し算の発想をするのです。しかし僕は、もう徹底的に引き算の発想をしようと思って、有無を言わさず本社を移転しました。余計なものを排除する。つまり、規模を捨てたんです。徹底的な引き算の発想を、社員に示したつもりです。


社員の首切りをしない一番いい方法は何かというと、人を増やさないことです。ある程度の新陳代謝は必要だけれど、もう組織を拡大するのはやめようということ。会社の利益はだれが作るのかというと、社員、すなわち会社の仲間たちです。であるならば、利益は株主と会社の仲間たちに分配するのが当たり前でしょう。だったら、人数は少ない方がいいに決まっている。


あの決定は間違っていた。ごめんなさい。”なし”にする。(覚書き|電話での証券取引事業の拡大を決断後、すぐにその決断を撤回したときの発言。そして松井証券はインターネット取引に全面方向転換する。この発言で多くの社員が辞めてしまったが松井証券の業績向上のターニングポイントとなった)


日本の空の下にこれだけボロ儲けできる業界があることを知って、正直言うと、極めて不愉快に感じた。(覚書き|証券業界に入ったとき、大蔵省と野村証券をトップとした護送船団方式を見て発した言葉。横並びと低競争でぼろもうけしていた当時の証券業界を批判した言葉。この後、顧客目線に立った松井証券改革に取り組む)


どうすれば自分が一所懸命やらなくても達成できるか、そういった仕組みを作るのが君の仕事だ。(覚書き|中間管理職に言った言葉)


新しいことは、批判精神からしか生まれない。一番大事なのは哲学するということ。自分の頭で考えること、自分を信じるということ。自分はエモーショナルな人間だと思っている。感性をベースに行動している。自分が問題意識を持ち、常に考えていれば、どんな人の話を聞いても必ず何か役に立つものである。


結局、最後はアナログに帰っていく。人間の感性とか、気が合うとか合わないとか、結局のところ人間の集まりである組織はそこへ戻っていく。エリートとは反逆児。自分が会社を創り上げるという意識が大切。組織を因数分解するとすべて「個」になる。「個」が何を創り上げるか、「個」の集積が組織なのだ。


顧客の求めて「いない」コストは、商売をするにあたって大変な足かせになる。囲い込まれたい顧客などいない。商人のできることは、自ら指をたてて「この指とまれ。」と呼びかけることであり、その指に止まるかどうかは顧客が決めることだ。


日本円は捨てられる。デフレの時代であれば、キャッシュは持っているだけでドンドン価値を生んできた。でもそれは日本政府の保証があるという「おカネ」。ヘタをすると、こんなにリスクのあるものはない。日本政府の信用をバックにしたものからはなるべく逃避した方がいい。日本円じゃないものに資産を 逃避させるという考え方がものすごく大事。日本国がベースになっているものは、とりあえずはずせ、ということ。国債なんて論外。日本円の紙幣を持つのもな るべく必要最小限にした方がよい。日本という国は信用しない方がいい…


私は常々、日本をだめにしているのは「かね」人種、つまり発言の語尾に、「~かね」、「~ではないか」、「いかがなものか」といった曖昧な表現を付けたがる人たちだと主張しています。日本のリーダーには、「かね」人種が多すぎる。アメリカに追いつき追い越せという時代であれば、そうしたリーダーでもよかったのですが、目標を見失った今の日本において、いつでも逃げられるような物言いしかしないリーダーが組織の進むべき方向性を示せる筈がないのです。今、日本に必要なのは曖昧な表現をしない、「だ」人種なのだと思います。


インターネットよくわかりません。そんなに興味もないしね。(覚書き|2006年の発言。松井証券は1998年にインターネットに本格参入している。インターネットはあくまで営業手段の一つであって、とらわれる必要はないという意味合いを持っているのかもしれません。)


個人向け国債?そんなハイリスクな商品、うちでは取り扱いません!
【覚書き|松井証券は第二次世界大戦まで多くの国債を購入していたが、敗戦でそれらが一気に紙くずになったことを経験している。その件について先代から当時の状況を克明に説明されたのかもしれない。また、一見リスクのないものこそリスクが隠れているという意味もあるのではないでしょうか】


日本の金融・証券業界に今求められていることは、コスト構造を変えることです。長い間規制に守られてきたこの業界では、「供給者の論理」を前提としたビジネスが行われ、「虚業」が育成されてきました。私の定義では、「虚業」とは「顧客が求めていないコストで成り立っている商売」を指します。コスト構造を変えるということは、こうした虚業を廃して、「実業」、すなわち「顧客が求めているコストを前提とした商売」に変えていくということです。


今や同業を全て敵に回したと思ってください。(覚書き|松井証券がインターネット事業に参入したとき敵はどこかと問われての発言。インターネット事業に特化する覚悟を語った言葉)


会社と顧客は信用市場で、同じように、リスクを負っている。掛け目0とは、そのリスクをすべて顧客に押し付けたことを意味している。業界では非常識すぎて話にならない。(覚書き|マネックス証券がライブドア株急落前にライブドアと関連会社の担保能力を予告なく掛け目ゼロにしたことについての発言。経営者としてはリスクを最小にするための決断であるが、顧客にとってはマイナス面があり賛否両論がある。顧客重視の松井証券にとっては受け入れられない経営判断のため出た批判コメント)


コーポレート・ガバナンスというのは、リーダーに強い権限を与える一方、失敗した場合にはそのリーダーをパージ(追放)する仕組みです。「あいつの言っていることを信じてやらせてみよう」、「そのかわり、判断ミスが明らかとなった場合には辞めさせる」という 2つの仕組みが揃わなければ、リーダーの思い込みに組織を委ねることなどできません。


おじいちゃん、おばあちゃんの頭になれよ。(覚書き|新聞広告で証券の専門用語をたくさん盛り込もうとした社員へのひと言。業界をまったく知らないおじいちゃんおばあちゃんにでもわかる平易な言葉で書けという戒め)


組織の中で意思決定を行う際、視点を変えれば様々な「解答」が出てくる訳で、どれが正しいかを延々と議論したところで水掛け論になります。最終的にリーダーが決断して方針を決めれば済む話です。リーダーが判断を誤ることも十分あり得ますが、とにかく動かないことには何も始まりません。


訳の分からない分割、地獄に堕ちろ。いずれ市場から数十倍、数百倍のしっぺ返しがある。(覚書き|株主利益を無視した経営者のエゴによる過度の株式分割を批判した言葉。名指しは避けたがライブドアへの批判だと見られる。この後ライブドアは証券取引法違反容疑で強制捜査され株価が急落。株式がただの紙同然になる)


学生や卒業したてで起業したいなどという人には、クソして寝てろと言いたいです。(覚書き|学校卒業後すぐ起業することを戒めた言葉。社会的な慣例や常識、人づきあいや働き方を学んでから起業せよという激励。卒業直後に起業するインターネットベンチャー社長に数多く会って、経営手法や考え方に危うさを感じた経験から出た言葉かもしれません)


これからは「個」の時代です。組織を構成する一人一人が主体性を持って行動できなければなりません。明治維新などの過去の「革命」の例を見ても、「個」が組織を利用して改革を成し遂げたのであり、今まさにそうした発想ができる人間が求められています。


空売り規制?馬鹿言うな。このオタンコナス!(覚書き|空売りを過度に規制しようとする投資について理解が薄い政府に対する批判)


国際化とグローバル化は、似て非なるものだ。国際化は内と外を意識した概念であるが、グローバル化は、そんなことを意識せずに、国境などまたいで、自らの意思に基づいて、自由に舞台を選択していく行動様式だ。そこで繰り広げられるのは、良くも悪くも、ゲームに勝つために自分たちに有利なルールを作り、その舞台にいかに相手を引きずり込むかの駆け引きでもある。それは極めて弱肉強食的な世界だ。このようなドロドロした世界を「国際化」と同じ感覚で論じている時点で、有為な、特に次代を担う若い人材はどんどん国外に逃げていってしまうだろう。


「百聞は一見にしかず」の通り、情報化が進めば進むほどアナログによる情報の価値が増す。


会社を大きくすることより社員1人当たりの利益を最大化する方が、結果的にプラスだと思う。


これからは日々進化するロボットやコンピューターが人間の単純労働を代替していくだろう。さりとて、人間がいらなくなるわけではない。もっと高次の仕組み「創り」にその能力を発揮すればよい。人間本来の持つ、アナログ的能力が再び付加価値の源泉となるだろう。


松井証券では社員を120人に絞り、給料は会社からもらうのではなく、顧客から得た利益の中からもらうという意識を徹底させている。会社という組織の中で「給料をもらって働く」のではなく「自分が働いて給料をもらう」というのは至極当然の考え方である。


人名ランダムピックアップ


経営・ビジネス・投資・仕事・お金・経済的な分野で成功を収めた人たちの名言を収録しています。

ページの先頭へ