村上春樹の名言 一覧

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村上春樹のプロフィール

村上春樹、むらかみ・はるき。日本の小説家、翻訳家。京都生まれ、兵庫育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒業。大学在学中にジャズ喫茶兼ジャズバー「ピーター・キャット」を開店。大学卒業後は同店を経営しながら小説を執筆。『風の歌を聴け』で群像新人文学賞を受賞し作家デビュー。その後、店を譲り専業作家となって多くのベストセラー作品を書いた。『羊をめぐる冒険』で野間文芸新人賞、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』で谷崎潤一郎賞。そのほか読売文学賞、桑原武夫学芸賞、フランツ・カフカ賞、世界幻想文学大賞、朝日賞、早稲田大学坪内逍遙大賞、バークレー日本賞、エルサレム賞、毎日出版文化賞、カタルーニャ国際賞、小林秀雄賞、スペイン芸術文学勲章などを受賞。ニュージャージー州プリンストン大学の客員研究員なども務めた。

僕はもうかれこれ30年も小説を書いてきたことになりますけど、ホントにまだ発展途上だと思っています。だから、他人のことをとやかく言えるような余裕はまったくないんです。目の前にある、いま、自分が書いている小説のことだけで精一杯ですから。


僕は小説家として、本当に欲が深いんですよ。でも、すべての小説家は自分の書くものに対して欲深であるべきなんじゃないのかなとも思います。現状で満足していたらどうしようもないですから。


身体を鍛えていることもそうですけど、僕にとっての翻訳って、いまよりほんのちょっとでもよい小説を書くために続けてきたものなんです。


傲慢に聞こえるかもしれないけれど、いま、それなりの年齢になってみて、学ぶべきものはだいたい学んだなという印象があるんです。あとはもう、自分の手で自分の方法を拓いていくしかないんですよ。道のないところに何とか道をつくっていくしかない。


これはどんな分野でもそうだと思いますけど、これはすごい、と自分が本当に100%認められる実例がちゃんと存在していると思えることは素晴らしいことですよ。それはちょうどギャツビーにとっての沖合の緑色の灯火のようなものですね。僕にとっては、それが新訳を手掛けたこれらの小説なんです。


翻訳をしていて一番難しいのは、英語のリズムをアレンジして日本語のリズムに変えなければいけないところです。リズムがないと人は文章を読めませんから。一番ダメな翻訳は、読んでいるうちにわからなくなってしまって、何回も前に戻って読み直さなければならないものでしょう。そういう意味でもやっぱり文章の命はリズムですから、話をとんとんと進めていった方がいいんじゃないのかな。


翻訳って究極の精読なんですよ。一字一句をゆるがせにできない中で熟読するので、すごく小説の勉強になる。作家や文壇との付き合いもほとんどない僕にとっては、翻訳が唯一の文章修業みたいなものでした。わからないところがあれば、一日中、たった一行の文章とにらめっこして考え込むのは、小説を書くうえでもいい頭の運動になるんです。


2003年にサリンジャーの『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を新訳してから、06年には『グレート・ギャツビー』、07年には『ロング・グッドバイ』、08年には『ティファニーで朝食を』と古典の新訳を続けています。どれも、僕が10代に読んで好きだった本です。10代の読書というのは、すごく残るんですよね。それが、僕自身でも小説を書くときの滋養になってきました。


書くという仕事は毎日、10円玉を貯金箱に積み立てていくようなこと。


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