本庄正則の名言 一覧

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本庄正則のプロフィール

本庄正則、ほんじょう・まさのり。お茶・清涼飲料水メーカー大手の伊藤園創業者。早稲田大学を卒業後、伊藤園を創業。日本初の缶入りウーロン茶、缶入り緑茶を発売。これが大ヒットとなり伊藤園を日本を代表する清涼飲料水メーカーへと飛躍させた経営者。

人間は弱いものです。悪い情報を聞けば面白くないし、難しい判断は先延ばしにしたい。しかし、経営者が蛮勇を振って自らの弱さと戦わなければ、会社にことなかれ主義が蔓延するばかりです。


経営者の仕事はリスクを計算して決断することです。リスクを考えるうえで、悪い情報というのは、貴重な材料です。経営者に悪い情報が上がってこなくなったら、その組織は健全に機能していない。そう考えていいのではないでしょうか。


私はオーナー経営者ですから、悪い情報には人一倍敏感に反応して、すぐに手を打とうとします。しかし、サラリーマンは違います。まずは、組織の中でいかに生き残るかという「保身」に走りがちなんです。これは人間の本性であり、無意識のうちにやっていることを責めても仕方がない。逆に、経営者はそのところをしっかりと見極めて、マイナスの情報を意識して収集する努力が必要なのだと思います。


これまでも現場と経営との意思疎通は意識的にやってきたつもりです。加点主義をモットーに、前向きの失敗であれば一切処罰しない。降格もしない。ただし、なぜそうなったのかという分析をきちんとし、その報告だけは徹底してしてもらう方針を貫いてきました。しかし、それでもまだ、不十分だったんですね。我々が気付かなかった問題点の指摘がいろいろありました。


上がってきた問題点は、専門の委員会を作り、解決の易しい順にABCDの4種類に分けて、改善に取り組むことにしました。直せるものは、その年度にできるだけ直す。残ったら翌年の課題にして取り組む。それを3年間繰り返して、ずいぶん体質改善ができたと思います。


一昨年、ある実験をしました。部長クラス全員に、自分の部署の問題点を書きださせたのです。問題点を多く書いてきた者ほどプラスに評価し、少ないところは減点すると付け加えました。出てきた問題点については、一切叱らないと明言したところ、大から小から様々な問題が出て来る出て来る。最終的には2600件にもなりました。このプロジェクトに参加した管理職は250人くらいいましたから、一人平均10件の問題点を指摘したことになります。


事業が拡大するにつれ、組織も肥大化し、風通しが悪くなるのは、企業の宿命だと思っています。企業の構成員の大半は、サラリーマンです。自分の人事考課が悪くなるような情報は上に上げたくないのが人情。その気持ちはよくわかります。しかし、本当に大事な情報がトップのところに届かなくなり、経営判断を誤ってしまうようでは困ってしまいます。


13年前、実弟(本庄八郎)に社長を譲ってから、日々の経営に口を出すことは、まずありません。いまの私の立場は「君臨すれども統治せず」。いろいろな病気をして、体力も衰えました。私が伊藤園の経営に関われるのも、あとせいぜい15年というところでしょう。少しずつ、会社との距離を置くように心がけていますが、その前にぜひやっておきたいと思っているのが、風通しのいい企業風土をつくっておくことです。
【覚書き|会長時の発言】


加点主義をモットーに、前向きの失敗であれば一切処罰しないし、降格もしない。


最後に頼りとなるのは神の与えてくれた運と縦横の人間関係しかない。


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