木川理二郎の名言 一覧

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木川理二郎のプロフィール

木川理二郎、きかわ・みちじろう。日本の経営者。日立建機社長。福岡県出身。九州大学工学部卒業後、日立建設機械製造(のちの日立建機)に入社。生産技術畑を主に歩む。土浦工場生産技術部長、日立建機中国法人代表、日立建機常務、専務、副社長などを経て社長に就任。

海外で現地の人たちと同じ目線で真剣に戦い、溶け込んだ末に勝ち得る信頼、そしてそれを追求する人材こそが、日立建機の営業を支えています。


海外なんて冗談じゃないなどという社員はいりません。海外を重視するのは、建設機械の市場が様変わりしてしまったからです。つい4・5年前までは先進国と新興国の需要の比率は半々でした、ところがいまは新興国が75%です。日本市場はわずか数%にすぎなくなってしまっているのです。


かつて欧州でフィアットと展開していた合弁事業が解消になりました。最大の不安は、現地ディーラーをごっそり失うのではないかということでした。しかし、みんな当社についてきてくれました。どのディーラーのトップも「メーカー目線ではなく、俺たちと同じ目線で話してくれるから」と言うのです。


新興国のニーズを吸い上げ、いかに現地に溶け込んでいけるかが、当社の営業の腕の見せ所です。私は、現地の人々と同じ目線で考え、行動することが肝だと思っています。


新興国は極めてシンプルに、しかし高度なレベルで機能を追求してきます。たとえばパワーショベルでは、彼らは「一にも二にも掘る機械を」と言います。地球と喧嘩するのだから壊れてはいけない。たとえ壊れてもすぐに直せなければならないのです。


市場がどこであれ、いいものを提供することに変わりはありませんが、重視されるポイントには違いがあります。日本はきめが細かく、お客様の要求が非常にシビアです。新興国需要が中心になったいまでも、品質の水準については、日本市場が先生であることに変わりありません。しかし、それが行き過ぎると「花魁の髪飾り」になってしまいます。華美な機能をジャラジャラつけて、誰が使うのかわからないような部分にコストをかけることになる恐れがあります。


建設機械専業では危ないというアナリストもいますが、当社は建設機械しかやりません。いや、建設機械だけで十分範囲が広く、製品もマーケットもどんどん広がっています。それを証明するように、いま日立建機の市場は中国を中心とした新興国の比率が大きくなっています。


私は建設機械産業は、成長産業だと言い続けています。どの国も豊かになろうと道路、鉄道、港湾などのインフラを整えて、経済を活性化させています。世界を見渡せば、これから豊かになろうという国はたくさんあります。今日の日本を作り上げるのに、戦後だけで60年かかっています。ということは、これから発展する国も数十年かけて豊かになっていくのであって、その間、我々にチャンスがあるのです。


キャッシュフローなどという小難しい言葉を出すまでもありません。カネが回収できるのか、できないのか。そこが大事なのだと海外での経験を通じて初めて理解できました。それが世界で営業するということの現実です。


市場が違えば、想像を超えたいろいろなことが起こります。そこで勉強して、経験して、賢くなり、ひとまわり大きくなれるのです。


会社というものは、モノをつくって、売って、カネを回収できて初めて成り立ちます。そこまでやって営業と言えるのです。


当社は中国だけでなく世界中で仕事をしていますが、現地の文化や習慣を受け入れ、できる限り現地化するように努めています。グループで価値観を共有する「Kenkijinスピリット」という行動規範さえ守れば、あとは現地の流儀に従えばいい。現地化できなくては海外で良い仕事なんてできません。


昨年、残念なことに中国で大規模な反日デモが起こりました。しかし、当社の工場は働いている中国人が守ってくれました。公安当局もデモ隊をコントロールして、工場に被害が及ばないように配慮してくれました。従業員には本当に感謝しています。工場が無事だったのは、日立建機が地元の社会に深く溶け込んだ証しだと思います。


中国人は食事を大切にします。一緒に食事をして個人的に親しい関係を築くことは、中国で仕事をするうえで本当に大事ですね。あの円卓というのは便利なもので、どこに座っても、みんなと目が合います。目が合ったら乾杯をしなくてはならないのですが、何度も乾杯した末に酔っ払った時など、不思議なことに片言の中国語でも意思疎通できましたね。一度、食事をして親しくなれば、それ以降は仕事もスムーズに進むようになります。


海外展開でのリスク対策としては地域ごとにバランスの取れた収益構造にすることです。当社も以前は売上高の3割近くを中国が占めていましたが、現在は1割を下回っています。中国はしばらく混乱が続くでしょうが、様々なリスクがあることを念頭に置いて、地道に粘り強く事業を展開していきます。


95年に中国に赴任しましたが、毎日が驚きの連続でした。それでも、こちらの努力や、仲良くしたいという気持ちは伝わるものですね。


日本人と中国人は考え方がまるで違います。日本人はマイルドに物を言いますが、中国でははっきり言わないと通用しません。また、中国人に何か尋ねると、よく「無間題」と返ってきます。大丈夫、という意味ですね。しかし、この返事の時は「有問題」のことが多いんですよ。


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