曽山哲人の名言 一覧

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曽山哲人のプロフィール

曽山哲人、そやま・てつひと。大手IT企業のサイバーエージェント人事本部長。神奈川県出身。上智大学卒業後、伊勢丹に入社。同社で紳士服関連の部署を経て、ECサイト立ち上げに参加。その後、サイバーエージェントに入社。マネージャー、インターネット広告事業本部メディアディヴィジョンシニアマネージャー、インターネット広告事業本部営業部門統括などを経て人事部長に就任。同社で様々な人事改革を行った。主な著書に『サイバーエージェント流 自己成長する意思表明の仕方:キャリアのワナを抜け出すための6カ条』『サイバーエージェント流 成長するしかけ(共著)』など。

人は、大きな決断を数多く経験する、つまり量と質で決断経験値を上げていくことで、飛躍的に成長できるもの。


年次や経験に関係なく、将来性のある人材をタイムリーに抜擢し、トップマネジメントを体験してもらうのがリーダー育成の一番の近道。


私たちが一番力を入れているのは企業の変革を仕組み化すること。変化が激しくなる中、組織の柔軟性を高めて自ら変わっていかなくては勝ち残れない。


人事施策は、何より経営成果にフォーカスするべき。


社員の挑戦マインドやチームへのロイヤリティを高める上でも、現場でのコミュニケーションは欠かせない。


社内人脈を豊かにする3つのポイント

  1. 組織貢献の意識を持つこと。
    社内人脈をつくる目的はあくまで組織に貢献するためです。
  2. 相手に興味を持つこと。
    人は自分に興味を持ってくれた人に興味を持つ特性があります。
  3. 信頼残高を増やすこと。
    そのためにはひとつひとつの仕事で結果を出すしかありません。

私たちはよく「信頼残高」という言葉を使っています。信頼には残高があり、画期的な仕事や期待を上回る行動をすると残高が増え、遅刻などつまらないことでも期待を裏切れば減少します。信頼残高が低いのに、重要な情報を教えてもらえることはありません。


誰かに会ったら相手のいいところを見つけ、その秘訣を教えてもらう。そうすると、相手は自分の仕事哲学やエピソードを話してくれるはずです。学ぶ姿勢のある人は好感をもたれます。


IT産業のように知的労働メインの世界では、決断が早い人の方が遅い人より成果を出し、生き残る確率は高くなります。決断経験を蓄積することで、挑戦を許容する度合いが高くなっているからです。


評価されないとこぼす人ほど、じつは社内人脈が弱いものです。同期と不満を言い合っても決断の経験値は上がりません。


成果を出しているのに周りが認めてくれないと嘆く前に、成果を正しくアピールしましょう。営業日報やミーティング、面談や仕事のあとの飲み会など、上司に意思表明する場は意外とあるものです。意思表明をすれば、何らかのリアクションが返ってきます。評価に不満を持つほとんどの人が、自分を認めてもらえないイライラやしらけを上司に表明していません。言ってみることで何かが変わるはずです。


上司から人事相談を受けたとき、基本的に即決、その場でのんだ方がいいと私は思います。異動には抜擢で引き抜かれていくパターンと、いまの部署よりも他の部署の方が活躍できそうなので移ってもらおうという、2種類の判断があるわけですが、共通しているのはいまの部署に居続けたら本人は損をする可能性が高いということです。


多くのベンチャー経営者とお会いする中で、企業に長く勤めていた人が独立して上手くいかないケースがあるのは、独立前までの決断経験が少ないことも一因かもしれないと思うようになりました。会社にいれば多少のトラブルがあっても、既定路線の中で生きられます。会社経営はサラリーマン生活からは想像しえない新しいことや、とんでもないことが起きます。既定路線の中では人間の生臭い決断の経験が不足することもあるため、経営に迷いが生じるのかもしれません。


安易な転職や独立もキャリアの罠のひとつといえます。転職はリセットボタンを押すことになります。いままでの成果すべてをリセットして、新しい職場でゼロから評価される覚悟があれば意味があるでしょう。私も転職組ですし、転職によって成長する人も大勢います。ただ、上手くいかないジョブホッパー(転職を繰り返す人)は、仕事上のネガティブをリセットしようとする一方で、ポジティブなことまで一緒にリセットすることに気づかないまま転職してしまう人が多いように思います。


リスクに対する耐性をつけるのに大げさな意識改革は必要ありません。自分主体の意思表明が何より大事だと思います。企画書は、A案、B案、そして言われていないがC案も出して自分の意見を述べてみる。そんなことからでも始められるのです。


決断を避けて「リスクを取らないでいるリスク」のほうが、ずっと怖いのです。リスク怖い病にならないようにするには、決断経験を重ね、挑戦を許容できる体質になるべきです。


人脈とは「電話一本でお願いができる」関係です。そうした関係を築くには合理性に加え、情緒的な部分も欠かせません。言っていることは正しいのに、なぜか力になりたいとは思えない人がたまにいます。会った瞬間に「○○ください」ばかり言われても、なかなか協力する気にはなれません。「あなたに興味があって、あなたに教えを請いたい」という姿勢が伝われば、相手も心を開いてくれるはずです。


私は社内で「会いたい社員を3人リストアップしてランチに行け」と言っています。3人会えば一人は相性の合う人がいますから、その人に「困ったときの相談相手になってください」とお願いするのです。それを続けていくと、やがて社内人脈は豊かになります。


気付いたら重要情報が入ってくるようになったというのが理想でしょう。それは、あなたの仕事が認められ、会社の信用残高ランキングで上位に食い込んだときなのです。


「この人に教えた方が得だ」と相手に思わせることに成功すれば、頼んでもいないのに情報を与えられる場合もあります。「得」というと具体的な見返りを想起するかもしれませんが、ここでは心理的な得も含みます。情報提供者は、相手から感謝の気持ちを表してもらうと気分がよくなります。一方、情報をもらう側は、感謝の気持ちを表すことで自分の信頼残高を増やすことができます。


情報が集まらない人は信頼残高が低く、しかもその事実に気づいていないという特徴があります。謙虚さがなく、何かしてもらっても感謝するということがない。こういう「暖簾に腕押し」の人には誰も情報を与えません。


社内人脈をつくる目的はあくまで自分が生み出す成果を最大化し、組織に貢献するためです。単なる知り合いが多いだけでは成果につながりません。


人脈づくりには「誘っても断られたら……」「周囲からゴマすりと思われたら……」と躊躇しがちな壁があります。しかし、人脈づくりはあくまで手段です。私は若手社員に対し「したたかになれ」とアドバイスしています。組織貢献しようというベクトルが上向きの人には、基本的に誰でも応援したくなるものです。成果を出すためには誰かと組むべきかをしたたかに考え、合理的に関係を広げていけばいいのです。


重要な社内情報の集まる人とそうでない人がいます。両者の違いの背景には社内人脈があり、そのベースになるのは信頼関係です。


新規事業を立ち上げ、大きく育てていくには、経営者育成がカギを握ります。弊社では、その選抜ポイントとして、「挑戦したい」という思いがあるかを重視しています。


企業文化こそが、これからの時代に求められる要素。当社は新卒の採用を非常に重視しています。まつさらな状態で入ってサイバーエージェントのカルチャーに溶け込んでもらい、一緒に戦ってもらう。そういう社風づくりを大事にしています。


市場価値が高い人材はみな良質な決断経験を持っています。幹部候補のリストにあがった人材に関して、「彼らはいま、重い決断を下せる場所にいるか」をチェックしながらキャリア形成を考えています。


SNSの普及で、経営者の見えないところで社員は様々なコミュニケーションを取り合っています。知らぬ間にすべてが筒抜けになる中で、どこを向いてもウソがないと信頼してもらえる関係をつくれるか。このあたりがカギになると思います。


社員に、「この会社に入り、このリーダーの下で働いたからこそ才能が開花し、最大限のパフォーマンスが発揮できる」と思ってもらえるような環境をつくれば、社員が簡単に会社を離れることはないでしょう。


どこの会社もエース級の人材、イノベーション人材が欲しい。他社からそういう人材をスカウトしようとする動きも盛んです。若者の側も積極的にチャレンジしようと転職のチャンスをうかがう人が多い。企業にとっては、採用した後の人材をいかにフォローできるかという「リテンション」の争いも激しくなっています。


できることなら大きなヒットを生み出したいという思いもありますが、私たちはそれ以上に、永続して成長する会社をつくり上げることに価値があると考えています。


世の中には、「どちらも大事だけれど一見矛盾したこと」というのは、たくさんあります。そのとき、どちらか一方を選んでもう一方を諦めてしまったり否定してしまったりすることが多いのですが、それではもったいない。「OR」で考えるのではなく、両方できる「AND」の方法はないかと考えることが大事で、考えていれば答えが見つかるものです。


私たちが人事制度の設計の基本にしているのが、「挑戦と安心はセット」です。会社の成長のために、社員たちに挑戦してもらうには、安心して働ける基盤が必要です。挑戦だけを求めていたら社員は疲弊し、逆に安心を与えるだけでは社業の成長が鈍化してしまいます。


人事本部が現場を見なくなって「機能屋」になるようではいけません。会社はあくまで人でつくられているのです。現場の声から本質を見抜き、経営側に伝えていく一方で、経営側のメッセージを分かりやすく翻訳しながら現場に伝えていく、そこに、人事部門にしかできないイノベーションがあると私は思うのです。


社員にとっては、自分たちの声に基づいて会社が実際に何かを「変えて」くれるかどうかは別にして、まずは会社が社員個人の意思を「受け止めて」くれることが、モチベーションを維持するうえで大切です。


抜擢人事を行なっていれば、当然、失敗もあります。でも、失敗大いに結構。「CAJJ(サイバーエージェント事業&人材育成)プログラム」で事業やプロジェクトの昇格・降格・撤退のルールを明確に定めることで、失敗による損失を最小限にし、挑戦者が不利益を被ったり退職したりしないようにしました。そのため社員は、思い切った挑戦がしやすくなります。


「マキシムズ(自社の価値観を明文化したもの)」に「挑戦した結果の敗者には、セカンドチャンスを」と記したとおり、「失敗しても、次にはその分がんばるだろう」と期待し、「失敗してもいいからやってみなさい」と背中を押してやることが重要なのです。


私たちは日本人であり、日本人の強みを生かした戦い方をしながら、「進化した日本的経営」を築き上げていきたい。そのためにも、かつて日本で活躍した経営者から学べるものは学び、時代に合わせてそれらを変え、生かすことが大事だと思っています。


私は、人事部門の役割は、社内にある成功事例や勝ちパターンを他の部署にも移植する「パフォーマンス・エンジン」であり、経営と現場をつなぐ「コミュニケーション・エンジン」であると考えています。


たいていの人事制度企画は、「徹底的に考え抜いた企画」です。にもかかわらず、「社員をしらけさせてしまう運用」がしばしば行われ、両者は常に互いにせめぎ合っている。人事部門は両者の矛盾を埋めていくためのイノベーションを生み出さなければならないのです。そこに手を抜いていてはいけないと思うのです。


社員の感情が下向きになると、生産性が低下するので業績はあがりません。社員一人ひとりが自然とやる気になるような状況をつくり上げなければならないのです。


人事施策において、絶対にやってはいけないことがひとつあります。それは、社員を「しらけ」させることです。人間は論理ではなく、最後には感情で動きます。そういう心理が働いている中で、本人がやる気になるポジティブな状況を、いかに強制的ではなく自然な形でつくれるかが、マネジメントにおけるクリエイティビティであり、日本的な「侘び・寂び」、もしくは心理上の機微だと思うのです。


私自身を含め、サイバーエージェントの役員や経営幹部はまだ若く、一般社員と世代が近いこともあり、「何かあれば、いつでも自分が率先して最前線で戦う」という、プレイングマネージャーならぬ「プレイング役員」としての覚悟を持ちながら、経営という役割を担っています。


高度成長時代には、終身雇用は年功序列とほぼセットと考えられていました。しかし当社は、年功序列は絶対にやらないと決めています。人口が減少し、GDPが下がっていく今の時代では、実力ある人が大きな仕事をなし遂げられる環境をつくることが重要です。サイバーエージェントでは、実力があれば年齢も国籍もまったく関係ないし、入社何年たたなければこのポジションに上がれない、という制限もありません。


私自身は、ランチや飲み会で、ひと月に100人前後の社員と接点を持つようにしています。他の役員もしかり。社員数(単独)1400人ほどの会社でそれだけの頻度で接触を行なっていますから、社内の「空気感」の変化や、部署ごとの風土、活性化の度合いなどを、役員それぞれが手に取るようにキャッチできるようになります。


すごい会社は、挑戦と安心の両方を大切にしている。逆に両方を実践しなければすごい会社にはなれない。


当社が社員を大切にする数々の取り組みを行なってきたのは、創業初期に藤田が、組織のマネジメントにおける強烈な成功体験と失敗体験をしたことがきっかけです。


当社ではまた、風通しのよい組織づくりのための取り組みのひとつとして、創業以来「トピックスメール」を続けています。社員一人ひとりが「自分は職場で役に立っている」「必要とされている」という自己肯定感を高めることを目指した仕掛けで、社員やチームが受注に成功したり、大きなプロジェクトをまとめたりしたときに、そのトピックを先輩やマネージャーが部署内にメールで配信し、情報を共有して皆で褒め合うのです。


弊社では、役員だけでなく社員の多くも、ブログや「フェイスブック」にランチや飲み会の写真を頻繁にアップしていますが、それほど飲み会が浸透しているのは、2003年に始まった「懇親会費用支援」制度の成果です。社員同士のつながりを強化するために、対話を増やすことを目指してつくられたこの制度では、部署で食事に行くことを条件に、毎月一人につき5000円が会社から支給されます。役員も、部門を超えてさまざまな部署に積極的に声をかけたり、逆に誘われたりして出かけます。むしろそうすることが奨励されているので、役員の懇親会参加頻度は必然的に多くなります。


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