早川種三の名言 一覧

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早川種三のプロフィール

早川種三、はやかわ・たねぞう。日本の企業再建家。慶應義塾大学卒業後、東京建鉄(のちの日本建鉄)に入社。その後、「日本特殊鋼」「佐藤造機(のちの三菱農機)」「興人」などの管財人を受け持ち、企業再建を行った。再建の神様と称えられた。

倒産するような会社は、一般的に儲かっているときには、まるで王侯貴族のようなことをする。それでいて、いったん落ち目になるとからっきし弱気になる。経営者が統率力を失うと、従業員の士気は急激に衰え、やる気をなくしてしまう。こうなったら会社はもう終わりです。


企業、会社というものは、他人がいかに潰してやろうとしても、そう簡単に潰れるものではありません。必ず内部から崩壊していくものです。私は倒産の責任はすべて経営者にあると思っています。


従業員の団結と協力なきところに再建はない。
【覚書き:上記は興人の再建成功後に語った企業再建の哲学】


私はこれまで十数社余りの再建を手掛けてきましたが、いずれの場合もたくさんの人たちの協力によって成しえたものです。再建という地味な仕事に、自我を捨てて協力してくれた方たちばかりです。また、外部からの応援だけでなく、倒産した企業の中に踏みとどまって頑張ってくれた社員たちの努力も再建のための大きな力でした。


再建という仕事でいうなら、会社を立て直すには、まず自分が苦渋を飲み、苦境を耐え忍ぶ覚悟がなければなりません。銀行や取引先などの債権者に債権の一部をカットしてもらう、あるいは猶予してもらうのが再建業務の第一歩ですが、債権者にそうした負担をかけるからには、こちらも彼らに十分納得のいく厳しい再建策を打ち出さなくてはなりません。


私が再建する企業へ単身乗り込んでいった当初は、「首切り屋」「整理の鬼」と敵視していた社員たちも「再建は私のためにやるのではない。みんなのためにやるのだ。とにかく一緒に働いて、この苦境を乗り切ろう」と繰り返す私の話に耳を貸すようになり、やがてやる気を出してくれるようになりました。


私はこれまで、日本建鐵、佐藤造機、興人などいくつかの企業を再建してきましたが、再建の成るならぬを最終的に決めたのは人と人との交流でした。人との付き合い方いかんで物事の帰趨が決まるといっても過言ではありません。その付き合い方の要諦は「自分を殺す」ということです。つまり自分の自由のみを主張しないことです。


今の世の中、自由の意味をはき違えているような言動が目立つ。本来自由とは自分だけのものではなく、相手や他人様の自由を認めることによって成り立っているわけで、一人だけの完全な自由というものはあり得ません。自分自身の自由とは、他との関係によって制約されるものなのです。「自由は不自由の間にあって存す」自由というものの本質を突いた福沢諭吉先生の言葉です。


企業の倒産を招く原因の多くは、経営者の怠慢です。利己的な経営や放漫経営が会社のタガを緩め、社員の勤労意欲をなくさせているケースが多いのです。上から下まで自己主張にばかり明け暮れているから倒産するのです。みんなが自我を捨て、滅私の努力をすることによって会社あるいは社会が成り立っているのであり、ひいてはそれが自分のためになるのです。


不自由をいとわず努力する者のみが、自由を得られるのです。だからこそ真の自由は尊いのです。自由の意味を取り違えてはなりません。私は五十有余年の企業再建人生の中で、人の交流のありがたさと、自由とは何かを身を持って知ったのだと思います。


自我を張っていたのでは、他人の意見が耳に入るはずはありません。また、自分も立て、相手も立てるというような都合の良いことはあり得ないのが世の常です。どんな仕事でも、自分を捨てることから始まります。この自分を捨てる、自分を殺すということがわかってきたのは、70歳ぐらいからでした。


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