新美春之の名言 一覧

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新美春之のプロフィール

新美春之、にいみ・はるゆき。昭和シェル石油会長。米国ワシントン大学卒業後、昭和シェル石油の前身であるシェル石油に入社。同社を14年間経営した人物。

危機感の共有と、ペシミズム(悲観主義)の蔓延はまったく違うものです。日本について悲観的なことを言う人は多いけれど、では、あなたはどの国に住むのですかと尋ねてみたい。おそらく大多数はこの国に住むという前提でものを言っています。甘えなんです。危機をバネにして次の局面に挑むか、ペシミズムに浸り続けるか、日本の行方は、我々自身の決意にかかっているのではないでしょうか。


最近、支店長会議での発言を聞いていると、「うちはまだ、官僚主義が残っている。中小企業になりきれていない」などと発言する支店長が増えてきました。危機感の共有はかなり進んできたと思います。


企業ならリーダーは経営者です。昭和シェル石油を例にとりますと、1995年ごろまで石油業界は護送船団方式でやってきたし、当社も例外ではなかった。それで95年ごろから、私はこのままでは会社の存続は危ういと思い始めました。社内では昭和シェルの実態は中小企業なのに動きの鈍さは大企業と説明しました。社員は我が社はまず大丈夫だろうと思っているのです。見かけ上、連結売上が1兆6000億円くらいありますから。しかし売上から揮発油税など税金を引いてみるとどうだ、付加価値という点で見るとどうだ、と問い詰めていく。残りを見れば本当の規模は中小企業ではないかと。


危機意識に目覚めたリーダーが、放置すれば将来はないということを客観的に説明し、多くの人々と危機感を共有する。こうした啓もう活動がいまほど重要なときはない。それも、昔のように少数のリーダーに多数がついていくというのではなく、日本全体で変革のリーダーを大勢育てる必要があると思います。


新しい世紀に入りましたが、日本のマスメディアや学者の間では、依然として日本の先行きに悲観的な論調が目立ちます。日本は復活するのか、沈んでしまうのか。いま、日本はこの分岐点に立っている。重要なのは危機感の共有です。明治維新や敗戦のとき、日本は誰が見てもはっきりわかる重病人だった。いまは自覚症状の乏しい成人病といえます。


40歳前までぐらいは全部おれがおれがでいい。でも課長、部長になったら、自分の下や同僚や会社のことを考えられる人と、自分しか考えられない人の差が出る。自分以外のことを考える余裕を持った人間になってほしい。


やっぱり、仕事は見せないと駄目です。メールを送るんじゃなくて、自分たちが現場に出向いて動かないと。身近な会社で保安上のトラブルが続きました。他人事じゃありません。6人の役員と執行役員が7月末までに主要現場を訪ね、安全操作上のチェックを訴えると同時に、現場が我々に訴えたいことを3つ以上聞いて回りました。


社員に「意見を出してくれ」と言ったって出てきません。言葉で言われなきゃわからないじゃ駄目なんです。頻繁に現場に言って対話の中から吸収したことを役員が意見交換する。そうしないと自分の教育にもならない。組織のリーダー選びにも通じます。一点の素心を持った人が、じっと見ることが大事です。一点の素心とはつまり、自分以外のことを考える気持ちの余裕があるかどうかです。


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