新浪剛史の名言 一覧

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新浪剛史のプロフィール

新浪剛史、にいなみ・たけし。日本の経営者。「ローソン」社長・会長、「サントリー」社長。神奈川県出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。ハーバード大学経営大学院でMBA取得。三菱系列会社のソデックスコーポレーション(現・株式会社LEOC)代表取締役、本社生活産業流通企画部外食事業チームリーダー、ローソンプロジェクト統括室長兼外食事業室長などを経てローソンの社長兼CEOに就任。また、サントリーの社長を務めた。

お互いの違いがわからなければ、彼我の差も埋められない。


同じことをやっているだけでは、上位のチェーンに必ず負けてしまう。違うところで挑まなければ、勝つことはできない。


安売りされない商品をつくろう。逆に値上げしてもお客さんに欲しいと思われる商品を出していきたい。


どんなヒット商品であっても、お客さんの嗜好に合わせて変えていかなければ生き残れない。


収益力をあげなくてはならない。そのためにも、ほかとは異なる新たな価値を持ったものをつくっていかなければならない。


のんびりやれない。何から何まで変えていかなきゃいけない。


重要なのは、新しいカテゴリーで最初の商品を出すということ。同じカテゴリーの1番、2番まではいいけれど、3番目以降はダメ、利益が出ない。


メーカーに来て、まだお客さんとの距離があるなと感じました。今後は、最終ユーザーとより接点を持っていかなきゃいけない。


リスクは当然取らなければいけない。よく分からないリスクは取らないが、分かるリスクの中でもこれは取ろうよと。


直近の11年間はローソンの営業利益が毎年伸びた。社会がデフレに苦しむ中、みんなと同じ行動をするのではなく、違うものをやろうとチャレンジしたことが大きかった。


面白い発想をしていく上では、違う発想の人たちを迎え入れることが重要なんです。


新しい挑戦で、業界に刺激を与える。それが私たちのやり方です。


重要なことは、論理を超える感情や熱意です。


「王」が天守閣にこもったままでは、その下にいる将軍たちが動くことはありません。


三菱商事に入社してから、社内の人と飲みに行くということはあまりありませんでした。代わりに外部の人とはよく勉強会をやっていました。


競争のないところでは、イノベーションは生まれません。ライバルをつくることが重要です。


大学の構内にローソンが出店したんですよ。場所は大学生協の隣。すると、大学生協の品揃えや対応がよくなったそうです。


真似をし続けている限り、パイオニアには敵いません。


競争のパラダイムを一変させるような新たな技術の目を見出し、戦略に組み込むのは、経営トップのリーダーシップだと思っています。新しいテクノロジーは、ゲームのルールを変えるからです。


規模で見た強者が勝つと決まっているなら、戦略も戦術も考える意味がないはずです。全面戦争を挑もうというのではなく、「どこで、どう戦うか」ということを突き詰めて考える。決まったらそこに資源を集中投下し、その局地戦では必ず勝つようにするのです。


経営資源は限られていますから、場合によっては勝てない戦いもあるでしょう。苦しいけれど、そこに無駄な資本投下はしない。明確な諦めもまた大切な意思決定です。


小売りのプロからすれば、素人が何アホなこと言っているんだとなりますが、素人だからできる発想もあります。小売りの流儀を守っていては「二番手」という枠から一歩も外に出られません。既存のルールでは、トップには戦いを挑めません。


大切なのは、会社の中に多様な価値観がうごめいていることです。下手したらカオスです。でも思いもよらない発想がここから生まれてきて、組織は活性化されます。


僕の持論で、改革というのは長くやってはいけない。長くて2年です。そして、人員削減をしていいのは1回きり。2回目以降はその経営者の責任です。だから、社長に就任してすぐに早期退職制度を用意しました。新しい体制は嫌だという1割強の社員が去っていきました。


自らしっかり考えて挑戦して失敗した人には「バッテン」をつけてはいけません。


僕が永遠にローソンの経営トップを続けることはありません。次の世代をつくらなくてはいけません。だから、多少の失敗や混乱は覚悟のうえで、僕のオペレーショナルな部分を中心に業務移管をしました。


ローソンは派手なことばかりやっている。社長である僕がマスコミに出て、いつもやれもしないことを大言壮語している。小売りのことをわかっていない、単なる目立ちたがり屋だ。小売業界ではそんなふうに思われているでしょう。僕はむしろ「何もわかっていない素人」だと思われたかった。そう思ってもらっている間に、徹底的に基本を磨き、組織を強化しようと思っていたんです。実際には、基本的なことの実行に90%の経営資源を使っていました。


私はよく「経営はサイエンスだが、アートでもある」と言っています。ロジカルな思考は当然重要なのですが、最終的な判断を決めるのは知見に基づく直感なのです。


コンビニは「時間を買う店」だといわれてきました。最も伸長したのは、日本経済がバブルに向かっていく時期でした。つまり、日本人の多くが超多忙だった時代です。時間を省ける便利さで評価を集めたコンビニは、その後も、画一的で効率的な経営に力を入れてきました。現在でも競合企業の多くは、これまでの方向性を維持しようと考えているようです。しかし、効率を考えるだけでは挑戦は生まれません。どこかで行き詰ってしまいます。


なぜ経営に直結しない内容の勉強会に時間を費やすのか、それは経営者の仕事とは、いち早く社会の大きな流れを感知することだと考えているからです。俯瞰ができず、目の前の効率だけにとらわれていると、取り返しのつかない失敗を招くのです。経営に邁進するのは当然です。そのうえで、社会の動きに応じた手を打つ。勉強会で手がかりを探すわけです。


おすすめしたいのは歴史研究です。歴史を学ぶと、社会や組織が同じような失敗を繰り返してきたことがよくわかります。以外にも人類はまるで成長していないのです。たとえば旧日本軍を組織論から分析した『失敗の本質』からは、組織の硬直化を招くものは情緒であるという普遍的な知見が得られます。


私がこの業界に来たとき、数字のうえでは「顧客の平均滞在時間は約3分」と把握していました。ところが、自分の目で店を見てみると、必ずしも3分以内で帰ってしまうお客さんばかりではありません。中には長い時間滞留されているお客さんもいます。そうした方々には、従来のコンビニとは違うアプローチが有効ではないでしょうか。ひとつは店内放送です。全国のローソンには1日約900万人の来店があります。子会社のローソンエンターメディアでは、レコード会社と協業して、店内放送で新曲を宣伝するという事業を進めています。


ナチュラルローソンも、ローソンストア100も、全国一律という従来の経営手法からすれば異端です。しかし、立ち止まるぐらいならば、仮説をもとにどんどん挑戦したほうがいい。


社長には公私の区別はありません。店舗は24時間動いていて、私も常に経営のことを考えています。ゆっくりしていれば、無になれるわけでもありません。いまはまだ修行の時期です。


スケジュール調整は秘書任せです。当初は休日もありましたが、いまはすべて埋めてもらっています。いわゆるオフはほぼありません。誰かと一緒に過ごすことで、「こりゃいいぞ!」とひらめく。勉強会も同じです。忙しいのですが、ちっとも苦ではありません。どのアポも仕事のエネルギーになる楽しい時間です。


現場の力を引き出すには、生身のコミュニケーションが欠かせません。テレビ会議のような「ハイテック」は便利ですが、成功の喜びを分かち合う「ハイタッチ」には敵いません。理屈だけで人は動きません。多忙を理由に社長室に閉じこもっているようでは、組織は動かせないでしょう。


ローソンの経営は地方分権です。地方の支社が独自の判断で意思決定を行い、収益に責任を負っています。そのためには一人一人に経営方針を理解してもらう必要があります。対話にはコストがかかります。私もしんどい。しかし、地域を熟知する支社がフル稼働すれば、融通の利かない中央集権より、よっぽど効率的な組織になるのです。


社内でも対話を大切にしています。毎年3月と9月に、札幌から福岡まで全国8か所でローソンセミナーを開いています。オーナー(加盟店オーナー)に新商品を説明するイベントですが、この機会を活かそうと、私が社長になってからは、社長が経営方針を直接伝える説明会の時間を設けました。毎回1時間、年間60回程度になります。


優れた経営者は直観力に長けていると感じます。そうした感性やひらめきは、社内では生まれづらい。社外の人に会い、四方八方から刺激を受けて、頭を忙しく回転させなければ磨かれないのです。


時間の使い方、効率について考え込むぐらいなら、感覚的なアイデアに基づいて走り出すべきです。


コンビニの中心顧客は、長らく働き盛りの男性でした。忙しい彼らのために、すぐ食べられる高カロリーな商品が中心になっていました。しかし、高齢化を背景に忙しくない人が増えつつあります。また、どの世代でも一人暮らしが増え、個食化が進んでいます。ナチュラルローソンでは、都市部の女性に向け、美と健康にこだわった商品を多く展開しています。また、小分け野菜などを置いた生鮮コンビニのローソンストア100も始めました。


ローソンには新しいものに積極的に取り組む企業文化があります。ローソンは、から揚げなどのフライヤーを使った店内調理や、チケット手配ができる情報端末を最初に始めたコンビニです。新規事業への挑戦にはリスクが伴いますが、自分たちの論理にしがみついているだけでは、社会の大きな流れから取り残されてしまいます。


ローソンは、私が社長に就任した年に大幅な業績ダウンを経験しています。就任2年前、ローソンは株式上場に向け無理な出店を重ねていました。社長に就任した私は、売上至上主義はもうダメだと言い、不採算店の整理を断行しました。この年は約500店出店したものの、約600店を閉鎖。店舗純増減は史上初のことでした。激しい反発を受けましたが、以後、大規模な閉鎖はしていません。


経営者の仕事とは、同じ失敗を繰り返さないことです。失敗を体験した際には、それを経験に替え、さらに知見へと昇華させる。そのための視座を養うことです。ときに経営者は非常な決断を迫られます。そのとき歴史の学びは冷静な判断の助けとなります。


日中は業務を優先しているので、有志の勉強会に割ける時間は朝か夜になります。ときには朝と夜に勉強会が入ることもあります。内容は様々です。経営者同士で金融政策を話し合う。中国古典や歴史書を輪読する。国内外の専門家から環境問題の講義を受けるなどです。ただし、会社の経営に直結する話題はほとんどありません。


私は早朝に出社して深夜まで社内で陣頭指揮を執るといった「モーレツ型」の社長ではありません。出社は朝9時ごろで退社は18時ころです。社内で過ごす時間は必要最低限だと思います。社外での時間を何に使っているかといえば、顧客との商談や会合に加え、有志での勉強会に参加していることが多くあります。


リーダーにとって、言葉の力は何よりも大切なものです。古代アテナイのペリクレスは「雷を発するがごとし」とも評された巧みな演説で群衆の心を揺さぶったと伝えられています。
【覚書き|ペリクレス。アテナイの最盛期を築いた政治家】


既存店を良くするには、地域地域で異なるお客さんの生活に何が必要かを考え、店舗スタイルを変えるしかない。おにぎりが美味しいのはもはやあたりまえ。それだけでわざわざ離れたコンビニにはいかないでしょう。品ぞろえを変えれば受け入れられるというのは、僕に言わせれば驕りです。いまの人は、忙しい中、便利さだけでなくホッとするものを求めている。


1980年代にコンビニは「便利な存在になりたい」という強い意志のもと、ガンガン成長してきた。もともとこの業界にはイノベーティブなDNAがあるんです。ところがいまは店をつくるだけの何の変化もない産業になっちゃった。それではスーパーバイザーが育たず、既存店がおろそかになるだけです。


いま普通のコンビニに行って面白いですか。ぜんぜん面白くないですよ。だってお客さんが飽きてますから。もう、便利さだけじゃ通用しない。数字がそれを証明しています。既存店の売り上げはもう10年近く伸びていない。結論として、コンビニはいまのままでは絶対に駄目だということです。


当時はただ、面白いからやってみようということで、パイオニアとしての意思が全然なかった。遊びだったんです。顧客価値をどう生むかが明確じゃなかった。一時はやめようかとも悩みましたが、最終的には経営陣を全部入れ替えて、本部から人材を入れて、別会社にして収支を明確にする道を選びました。確実にマーケットはあるからです。要はやり方です。
【覚書き|ナチュラルローソンを別会社にしたことについてのコメント】


経営者の仕事とは、人を動かすこと、人をして何かを興すことです。その判断は、ロジックよりも、「この人についていこう」という動物的な感覚に左右されます。だからダイレクトな言葉の力がとても重要になる。そして、それは諸刃の剣です。勢いや決意と一緒に、迷いや弱気も伝わってしまう。私は二義的な表現は避け、迷わずに言い切ることを心がけています。そのため、常に考えて、考えて、考えている。自分を追い込んでいる。そこまでやって初めて、言葉に魂がこもるのです。


私は人間とは「感情の動物」だと考えています。人間は誰しも、臆病になったり、調子に乗ったりする。そうした感情を抑えて、理性や倫理を重んじるために、どんな仕組みをつくるか。集団のなかに秩序や規律をどうつくるかが大切です。


ビジネスにも事業を継続するという大前提があります。社長在任中、ローソンの営業利益は11期連続で伸びており、その上昇率は平均で約7%強でした。数字を良くすることだけを考えれば10%の成長も可能だったかもしれません。しかし重要なことは、自分の在任中の数字だけを良くすることではなく、私が社長を退いてからも、ローソンが持続的に成長することです。


店舗数で業界1位であるセブンイレブンはとても強い。それは私が一番わかっています。だから競合相手の真似をするだけでは、いつまでも勝てません。


ローソンはROE(自己資本利益率)では16%と業界トップですが、店舗数では業界2位に留まっています。出店にだけ力を入れれば、業界1位になることは不可能ではないでしょう。しかし、欲に負けて「出店競争」という無謀な勝負を挑めば、どうなるか。企業体力を失い、人材の育成が滞り、不測の事態を招く恐れがあります。


「このビジネスの目的は何か」といった理念が共有できていなければ、困難な状況を打ち破ることはできません。


私が社長になる前まで、ローソンでは他と比べあまり特徴のない100円前後のおにぎりを販売していました。現場の人間は、他社よりおいしい商品は作れないと、最初から諦めていた。私は「厳」で臨みました。これまでの担当者をすべて外したうえで、新たに全社横断のプロジェクトを立ち上げました。「負け癖」のついた現場を、会社変革の主戦場に変えたのです。米、塩、海苔はすべて変更。具材も一新。2002年2月に売り出した第一弾「焼さけハラミ」では、フレークではなく大き強切り身の鮭を使いました。価格は160円。こうしてスタートした統一ブランド「おにぎり屋」は好評を博し、基幹商品になりました。


人間は臆病な動物です。頭では耐え抜いてやらなければとわかっていても、負けると思うと動けない。どれだけ言葉を尽くして論理を説いても、リーダー自身がリスクを取って行動しなければ、部下は動きません。感情を奮い立たせる姿勢を見せなくてはいけないのです。


閣僚も官僚も、どんどん海外に出るべきです。どうして海外を知らずにこのグローバル時代に国の運営ができるのか。政府がプライベートジェットでも買えばいいじゃないかと思う。税金の無駄遣いだって批判が出るかもしれないけれど、海外のことを知らない政治家や役人が国を動かすことによる損失の方がはるかに大きい。いまの時代海外出張なんて、新幹線に乗るような感覚じゃないとまずい。東京は世界の僻地なんだから。


経営者は「短期」的な収益を求めるマーケットから常に攻められている。しかもどんどん短期的になっている。そんな中で、資本市場から「よくやった」と言われるのがいいのか、それとも、いまは歯を食いしばって「自分たちのやり方でやるんだ」と企業文化を残していくのか。経営者として決めなきゃいけない問題ですね。恐らく「長期」と「短期」で、どちらが正しい、誤っているというものではない。中間点があるんだと思うんだけど。


ローソンの社長就任時、商社出身で40代前半の私は、当時、コンビニ業界の異端でしたが、今もコンビニ業界には、過去の成功にあぐらをかかず、異なるものを受け入れる柔軟さが必要だと思います。


「いきなり若造が来て、何を言うか」という雰囲気で、ろくに話も聞いてもらえない。仕方がないのでソデックスが運営を受託していた三菱商事の社員食堂の厨房で、皿洗いを始めました。最初はパフォーマンスだと思われたでしょう。でも2カ月を過ぎるとソデックス社員の私を見る目が変わってきた。ある日「皿洗いはおれたちがやるから、もうやめてくれ」と彼らのほうから言ってきたのです。その日から会社が変わり始めました。
【覚え書き|36歳のとき、三菱商事が買収した給食会社に役員として乗り込んだときを振り返っての発言】


MBAを取るための勉強は刺激的で、学ぶほどに「早く経営に携わりたい」という気持ちが強まりました。留学から戻ると外食などを担当する部門に配属されましたが、もう会社が辞めたくて仕方ない。コンサルタント会社などからの誘いもあり、ある日、留学経験のある別の事業部の部長に相談したのです。怒られました。「会社を辞めたら新しいことができるなんて、世の中そんなに甘くない。三菱商事の中でできなければ、外に出たって同じことだ」。その通りだと思いました。


農家の皆さんが自分たちの価値に気づいていないところはありますね。ローソンは出資する農業生産法人の運営で、農家の皆さんとのお付き合いが増えました。そのなかで、うちの社員が地元の浅漬けを食べさせてもらう機会があった。これがびっくりするほど美味しいんです。担当者が「どうしてこんなに美味しいものを売らないんですか?」と聞くと、「こんなもん、売れるわけないでしょ」という答えが返ってきたそうです。いまでは「胡瓜と白菜の浅漬」という人気商品です。


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