成宮雄三の名言 一覧

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成宮雄三のプロフィール

成宮雄三、なるみや・ゆうぞう。日本の経営者。子供服ブランドを多数展開するアパレル会社ナルミヤ・インターナショナル創業者。広島県出身。明治時代から続く呉服店(ナルミヤ)に生まれる。慶應義塾大学法学部卒業後、高島屋に入社。ニューヨーク店に勤務したのち、父の病気を機に退社し、兄がやっていた家業の洋服卸部門を引き継ぐ。Kファクトリーなどのヒットで業績を上げたのち、アパレル部門を分離独立させ「ナルミヤ・インターナショナル」を設立。当時競合他社がほとんど目をつけていなかったジュニア市場の子供服を取扱い、同社を急成長させた。主な著書に『9割反対、だからうまくいく』『チャンスは6時の方向にある』など。

毎朝一駅手前で降りるのは情報収集のためです。会社の最寄りの外苑前駅からだと、すぐに会社に到着してしまうし、途中にショップも少ない。街でいま何が起きているのかを知るには、それなりに時間をかけて歩くのが一番です。


ビジネスマンは、業界に詳しくなればなるほど、専門家視点になりがちです。しかしそれでは、消費者が本当に求めているものと、こちらがいいと思っているものにズレが生じてしまいます。電車内での女子中高生の生の会話を聞いたり中吊り広告を見たりすることは、凝り固まった頭をほぐして、改めて消費者サイドから時代を見る重要な手段のひとつなんです。


毎朝、具体的な目標を立てることが重要です。たとえば昨日達成できなかったことがあったら、「今日こそ絶対に達成してやる」と、一日の目標を定める。あるいは、商談の予定が入っていたら、「次に持ち越さないで、今日中にクロージングする」と決める。このように毎日、勝負のポイントを設定していれば、自然に頭のスイッチが入ります。私の場合、家を出るときに「今日は勝負だ!」と気合を入れることが、「いってきます」の挨拶になっているほどです。


仕事ができるかどうかは、朝、出社したときの様子でわかります。朝一番からフル回転で働く人は、やはり優秀。一方、エンジンのかかりが遅い社員は、結局、最後までかからないことが多いのかもしれません。


うちは毎朝、幹部と早朝会議を行っています。8時半から営業会議を30分、9時から企画会議を30分。そこでメディアニュースや街角ニュースと、現場から上がってきた情報をぶつけ合って、いろいろと戦略を打ち出していきます。


街を歩いて情報を得られるかどうかは、単純に毎日続けているかどうかの差なのかもしれません。街は毎日少しずつ変わっていて、どこがどう変わったのか、わからなくなってしまうことがありますよね。ところが、毎日、街に出て定点観測をしていると、ほかの人が感じないような些細な変化にもハッと気が付くのです。


私が街で情報収集することを心がけるようになったのは、高島屋に入社して、20代後半でニューヨーク店に赴任したころです。英語も含めて、こちらでいろいろと勉強してから渡米したのですが、そんな知識はちっとも役に立ちませんでした。だから仕事が終わると、毎日一人で街に出て、アメリカの文化を肌で体験しようと努力しました。そうするうちに、10年前から赴任していた日本人社員より、アメリカ文化の深層を理解できるようになったんです。それは顧客の心理を知るということですから、当然業績も伸びました。


とくに私が注意して見ているのは、美容院ですね。表参道は美容院の激戦区で、若い女性のハートを惹きつけるために、インテリアや内装に凝っている店も多い。うちもショップ展開しているので、センスのいいインテリアや内装は大いに参考になります。


私は朝だけでなく、帰りも徒歩で、しかも渋谷まで30分~1時間かけて、ゆっくり街を見て回るようにしています。そうすると、メディアだけではわからないリアルな情報に触れることができます。たとえば、フライヤー(チラシ)をもらえば、いま若者が関心を寄せているグラフィック(ロゴや図柄)がわかるし、ショップを見てまわれば、本当に流行しているものも見えてきます。


街を歩くときは、目に映るものすべてに注目します。たとえば、交差点で信号待ちしているときに、私より上の世代のおじいさんがシャキッとした格好で立っているのを見たとしましょう。そこで「去年までは、この時間におじいさんが立っていることはなかった」ということに気づけば、世間で高齢社会と言われていることが本当なのだなと確認できます。続けておじいさんのファッションに目をやると、さらに多くのことがわかります。一昔前はジャージかゴルフウェアを着ている高齢者が多かったのに、最近の高齢者はチノパンにチェックのシャツ、それにキャップを被って杖も突かずにスタスタ歩いている。そこから、「高齢社会といっても、好奇心旺盛で元気な人が多い。これは私たちのビジネスにつながらないだろうか」と発想が広がっていくんです。


朝に家を出るのは7時半です。最寄り駅から会社の一駅手前の表参道駅まで、電車で約15分。それから歩いて会社に向かいます。途中、スタバやマックで10~15分ほど軽くお茶をして、新聞を再チェックしたり、待ちゆく人を眺めるのが日課です。


雑誌の中吊り広告は、企画の構成と相通ずるものがあります。雑誌広告にはメインの特集記事が目立つように配置されていて、それ以外に、マンネリでもいいから欠かせない定番の連載記事が絶妙に配置されています。何をどうすれば人々の視線を集めることができるのか、考え尽くされているデザインです。これは私たちの展示会の企画と同じで、見習うべき点も多い。社員にも「中吊り広告で企画を学べ」と教えています。


電車内の雑誌の中吊り広告は、タイトルのつけ方が上手い。いまの時代を示す言葉やフレーズが使われていたり、流行させたいと考えているキーワードが、必ずといっていいほどタイトルに含まれています。それがヒントになって、うちのDM(ダイレクトメール)に活用することもあります。


電車の中吊り広告も非常に参考になります。広告というのは、常に大衆視点で情報発信しているでしょう。消費者の視点から世界中を知るのにはもってこいの材料ですよ。


朝にかぎらず、通勤電車の中は情報の宝庫だと思います。たとえば女子中高生の会話の中から、いま何に興味を持っているのかを知ったり、次に何が流行るのかというヒントを得ることもあります。彼女たちは元気いっぱいで、満員でも朝からよく話しますね。


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