川名浩一の名言 一覧

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川名浩一のプロフィール

川名浩一、かわな・こういち。日本の経営者。総合プラントエンジニアリング最大手の日揮の社長。東京出身。慶応義塾大学経済学部卒業後、日揮に入社。アブダビ事務所長兼クウェート事務所長、ロンドン事務所長、営業統括本部新事業推進本部長代行、執行役員営業統括本部新事業推進本部長代行、常務取締役営業統括本部長、副社長などを経て社長に就任。

プロジェクトには工場のような決められたシステムやルールがない。自ら作って言葉で説明しなければ、人は期待した能力を発揮してくれない。


プロジェクトの難易度が高度になっても、「日揮ならやってくれる」という信頼感を得ている。


日揮は人材がすべての会社。ありとあらゆる技術者が集まり、総合的に解決策を提案する。最終目標は人類に貢献することだ。


日揮という会社は非常に好奇心の強い会社です。技術屋というのは、常に新しい、複雑なことにチャレンジしたいもの。その好奇心をチャレンジ精神につなげる技術者集団なんです。


自分たちの製品を売るのではなく、その国が欲しているものを提案していきたい。


私は社員に「饒舌な武士になれ」と言っています。「芯が通った信念」と「やり遂げる力」。海外の現場にはこの2つを兼ね備えた人材が必要です。日本では「寡黙な武士」でいいかもしれないが、海外ではダメなんです。プロジェクトを進めるうえで、問題があればきちんと伝える。そして、お互いに知恵を出し合って一緒に解決していく。そうしてチームを引っ張れるのが真のグローバル人材でしょう。


オマーンのお客様から言われたことが強く印象に残っています。「日本のビジネスマンは非常にまじめで礼儀正しいけれども、仕事の用事があるとき以外、まったく顔を見せない。欧米人は近くに来たついでに、仕事とは関係なく頻繁に立ち寄るのに」と言われました。中東に限った話ではありませんが、海外で働く日本のビジネスマンは仕事に特化しすぎなのかもしれません。


アラブ人たちはプライドが高いので、プライドを傷つけるような言動は慎むべきです。また、ビジネスの場で宗教の話はしない方がいい。イスラム教には複数の派があって、それぞれ信条が違います。そこに土足で踏み入ると、非常に厄介なことになります。神経質になる必要はありませんが、彼らをリスペクトして、現地の社会生活の規範・規律に合った振る舞いを心がけるべきです。たとえばラマダンの期間中、現地の人々は食事も水もとりません。そういうときに、目の前で飲み食いをしたら、彼らが不快に感じるのは当然です。


中東で仕事を円滑に進めていくうえで、人脈や信頼関係は非常に大事です。巨大なプラントを建設する過程では、何らかのトラブルに直面するのが常です。当然、先方の担当者に報告・相談しますが、先方は契約書を盾にガンガン言ってくるので、話し合いがデッドロックになってしまうこともあります。そんなとき、双方のマネジメントの間に信頼関係があれば、マネジメント同士の話し合いで妥協点が見いだせます。そういう意味でも、中東ではトップ同士の個人的な信頼関係が非常に重要になります。


中東は契約社会だということを、しっかり頭の中に入れておくべきです。仕事上のトラブルが発生した場合、日本人は双方がどこまでなら譲歩できるか考えながら、お互いに落としどころを探ります。一方、アラブ人はまず自分たちの考えを強く主張し、互いに主張をぶつけ合いながら着地点を見つけていきます。日本にいるような感覚で「うちがこれだけ譲歩するんだから、先方も譲歩してくれるはず」なんて期待したら、痛い目に遭います。譲歩したら先方はさらに踏み込んでくる。従って、事前に様々な条件や責任の範囲などを契約書の中にしっかり明記しておくことが大事。逆の言い方をすると、契約社会なので、こうした点に十分注意しておきさえすれば、後でトラブルが起きた際にも問題をかなり軽減できるはずです。


現場力を高めるために新入社員は文科系も理科系も、部門に配属する前に半年間、海外に出しています。プロジェクトの最前線で、どうやって人を動かしているかを体験させるのです。私も入社2ヶ月目でインドネシアのスマトラ島に派遣され、1年間現地にいました。


最近の若い人にはたくましさを感じています。入社試験の面接で話をしてみると、「大学を休学してアフリカに行っていました」とか、「インドの山奥に行きました」とか、うちにはそういう人材がたくさん来る。


社員は日本に5500人で、海外を入れると1万人います。その個々が日揮の文化と価値観を理解し、現場で力を発揮できるかどうか。企業としての成功もそこにかかっています。好奇心を持って能動的に物事に取り組みながら、周囲の人間を動かしていける人材が欲しいですね。


これまで米国市場で大きな実績がなかったのは、米国に多くの大手エンジニアリング会社が存在するためです。数年前までは、日本企業がノコノコ出向くわけにはいかないという意識が強かったんですね。ただ、今回の受注案件もそうですが、「米国でプラントを造ってほしい」というラブコールがかかり始めています。中東やアジアで、我々は改良に改良を重ねながら、常に最新鋭のプラントを造ってきた。米国でも最新鋭のプラントを造れれば、安いシェールガスを原料とした、競争力のある製品が生産できる。何より、顧客となるエネルギー会社の投資リスクを極小化できる。我々ヘの期待はそこにあります。


先端のLNG(液化天然ガス)プラントについては、設計や建設を請け負えるのは世界でも4社か5社だけです。我々だけで世界のプラントの3分の1ぐらい手がけています。マイナス162度という極低温の環境下で巨大な配管を巡らせるプラントを、納期を守って仕上げる。これは非常に難しく、経験が必要です。韓国のエンジニアリング会社も中東などでいろいろな仕事を取っていますが、LNGには入っていない。ただ、中国はものすごい勢いで海外の資源を取りに来ているので、中国企業がLNGプラントの設計、建設に関心を示さないわけがない。我々は常に技術的なリードを広げる必要があります。


欧米の顧客からは「日揮はリカバリーの力が強い」という評価を頂いています。トラブルがあっても、契約を盾に責任の所在を争うのではなく、適切なソリューションを提供していく。こうした力は、最終的にはプロジェクトを管理する個々の社員が持ち合わせているのだと言えます。


事業のリスクを最小限に抑えるには、一言で表現するのは難しいのですが、結局は「品質」「スケジュール」「コスト」の3要素に集約されます。それぞれの重要度や緊急度は、プロジェクトの進捗に合わせて常に変化します。それを瞬時に判断し、行動に移せるか。過去のデータから現状を把握するシステムや、先を見通す力があるかどうかで差がつきます。


売上高に占める割合では、現状は圧倒的にプラント建設の方が大きい。ただ、プラントの事業は好不調の波があります。一方で投資事業は回収に時間もかかりますが、ノウハウを蓄積しながら徐々にリターンを大きくできる。プラント建設の収益の波を吸収できる存在にしたいと考えています。


我々の収益の柱はコモディティー化したプラントではありません。LNG(液化天然ガス)プラントや、天然ガスから液体燃料を製造するプラントのような、技術的に難しく大規模なものに挑戦し続けています。リスクも大きいのですが、それを普通にこなせば、自然と収益は大きくなります。


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