島田雅彦の名言 一覧

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島田雅彦のプロフィール

島田雅彦、しまだ・まさひこ。日本の小説家。東京出身。東京外国語大学外国語学部ロシア語学科卒業。大学在学中に『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー。『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞、『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、『退廃姉妹』で伊藤整文学賞、『カオスの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。近畿大学文学部助教授、法政大学国際文化学部教授などを務めた。そのほか、三島由紀夫賞、芥川賞などの選考委員を務めた。

当時の私は27歳でしたから、この1年間の(ニューヨークでの)海外生活には、知らない文化に体をぶつけて何かをつかむ、あるいはちっぽけな自我を見つめ直すという側面もあったと思います。


グランドデザイナー(各分野で将来の大きな計画を描く人)の仕事は哲学や歴史を踏まえて未来の物語を描いていくものであって、それは小説家が常日頃していることなんです。つまり、ある面からみれば、世界は広義の文学者たちによって牛耳られているというか、そもそも小説を書くということは、過去を参照して独自の現状分析を加味しながら、5年後や10年後の世界を提示することに近いんですよ。


昭和天皇の「雑草という花はありません」という名言も、まさに多種多様な自然にまみれていたいという日本人の本能につながるものでしょう。ですから、いわゆる一元的な基準や評価だけをワールドスタンダードとして求める傾向は、日本人の本来の資質とは合わないのではないかと。


言語は共感するためだけのものではなく、思考するための道具として使うものであるという認識がなければ、小説に対して需要は生まれないでしょう。もちろん、自分の感情を非常にチャーミングな文章で書くこと自体はいいわけです。しかし、それだけでは時代に迎合した言葉が、次から次へと登場しては霧散していくというサイクルに閉じてしまう。


斜に構えた話ばかりをしていたら「狼少年」のように誰にも相手にされないというか耳を傾けてもらえなくなりますから、そこはやはり不利益を被るということもあって、最近はベタに回帰しているわけです。


斜に構えて愛情や評価を伝え合うコミュニケーションも、いまは通じにくい。そんなにナイーブでよく小説なんて書けるな、という人がいますね。作家として真面目なのはいいけれども、可愛がったつもりで発したメッセージを正反対に受け止められることもありましたから。


私の発言はいつも、ふざけているわけではないんです。社交辞令を省いて率直に話そうとすれば、どうしても斜めから見たような物言いになってしまうのです。ものごとの裏面も見ようとすれば、斜に構えているような印象を与えるでしょう。


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