山西健一郎の名言 一覧

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山西健一郎のプロフィール

山西健一郎、やまにし・けんいちろう。日本の経営者。三菱電機社長。大阪出身。京都大学工学部卒業後、三菱電機に入社。生産技術センター副センター長、生産技術センター長、常務執行役(生産システム担当)、上席常務執行役、半導体・デバイス事業担当、半導体事業部本部長などを経て、社長に就任。

時間を上手く使うためには、「明日できることは、あえて今日しない」ことが大切なのです。


日々、たくさんの仕事を抱えながら、効率的かつ生産的にさばいていくには、とにかく、余計な着手をしすぎないことが大切なのです。


仮説に至るまでの思考プロセスは論理的に説明しにくいのですが、私はいまでもできる限り現場を回るように心がけていますし、手を動かしているような仕事のとき以外はずっと頭を巡らし、考え続けています。それを落としてしまわないように書きとめているという感じでしょうか。


何かの課題を解決する際に、まず必要なのは問題の見える化です。問題が見える化できれば半分は解決ですが、もちろんそこで終わりではありません。その後、その問題をいかに取り除き、具体的にどう解決するかという仮説・推論が必要となってきます。このアブダクション(仮説的推論)のプロセスを手帳に書き出しています。


プロジェクトのゴールをしっかり把握していることが大切です。目の前の作業を全力でこなしていくような仕事の仕方では、いつか本来の目標を見失い、思った以上にロスが多くなるでしょう。無駄をできるだけ削ぎ落とし、本来の目的に最短距離で向かうべく手帳の上でシミュレーションします。


大方の日本人はとかく真面目ですから、実質1週間くらいでできる仕事でもずいぶん早くから着手しがちです。たとえば、年度計画をつくるときです。これは締め切りがはっきり決まっている仕事です。しかし、早く着手すれば何カ月もかけることができます。けれど、途中で環境の変化などによる変更要素もたくさん出てくるでしょうから、ダラダラとやっても、最初からすべて組み直すような事態が十分考えられます。これは非常に無駄なことです。


現在10の課題を抱えているとすれば、まずそれらをすべて書きます。そしてそれぞれについて自分を含めて担当者が誰か、納期がいつか、そして工期がどのくらいかかるかという3点について書き出していきます。そこで、他の者が担当すべきと判断したものについては他に指示をします。自分がやるべきものについては、もし納期が12月末だとして、工期が1か月なら、11月末にスタートすればいいので、いまは手を付けないようにする。そうすると、すぐにやらなくてはならない課題はせいぜい2つか3つに絞られ、目先はそこにだけ集中してやるのが一番効率的なのです。


会社の手帳を25年くらい愛用していますが、スケジュール管理に使ったことは一度もありません。使うのはメモ欄だけです。メモといっても思いついたことを闇雲に書きとめるようなことはありません。いま、自分が抱えている課題について書いていくのです。


仕事の最終目的を常に意識しているかどうかで、生産性は全く変わります。自分自身もそれを常に自覚しながら、上司として繰り返し指導していかないと結果は出せないのだと、ちょうど課長から部長になる時期に悟ったのです。


世界で戦うために、まずは仕事への強い情熱と、前向きな戦闘能力を持ってほしい。


40歳くらいのころに読んだ井上靖の『孔子』という小説の中に、「天命を信じて人事を尽くす」という言葉が出てきます。当時の私にこの言葉が非常に腑に落ちたのです。「人事を尽くして天命を待つ」という言い方のほうが一般的ですが、これは、できる限りのことをしてあとは運任せでよいというニュアンスが感じられます。「天命を信じて人事を尽くす」のほうが、最後まで自分で前向きにやれるという印象があって、現場で日々戦う自分にはしっくりきたのです。


半導体事業部の本部長になったときも、「悪い情報をまず一番にあげるようにと言い渡しました。当然叱ることもありますが、叱るときにも、まず褒めてから叱る。「二褒め、三叱り」を心がけています。


三菱電機という会社が成長してきた理由のひとつは、「風通しの良さ」にあったと思っています。社内の風通しが悪ければ、悪い情報ほど隠したり、わからないことをわからないと言えない部下が増え、本質的な問題が見えなくなってしまうのです。


仕事そのものが天命だと思えるところまでやる。目的をしっかり見据えながら、情熱を持って戦ったなら結果は必ずついてくる。逆境のときほど、そう信じてやり抜く力があるかどうかが重要です。


とくに管理職に不可欠なのは人間的魅力でしょう。具体的に言うと、正直さ、良識さ、潔さ、そして公平さといった人間としての普遍的な要素です。そこを徹底的に磨いてほしいのです。


自分の役職の階層が上がるほど、不条理というものを理解できるかどうかが非常に重要になってきます。世の中というものは、数字や論理で割り切れない、不条理なことの方が多いのですから。とくに経営者になると、不条理に満ち溢れた情報や現実を賢く料理し、いかに情熱をもって最終目的へと向かう解を見出していくかが、ビジネスの成否を分けると言っても過言ではないでしょう。


私は「問題大好き人間」と呼ばれています。いつも「問題がよく見えるように見える化しろ」と言っています。問題点が明らかになるからこそ、真の原因がわかります。そして、その真の原因を改善する。これを、自発的かつ継続的に行うことができる人づくりが大切であり、それが会社の成長にもつながります。赤字だった半導体部門もこのような改善を続けた結果として、無事、V字回復を遂げることができました。


ずっと黒字だった半導体部門が、08年、私が半導体事業の担当本部長に就任した際、リーマンショックの影響を受け、一気に赤字に転落しました。しかし、私はこういったトラブルやマイナス要因にぶち当たったときほど、俄然意欲という戦闘能力が高まるタチなのです。


半導体生産の現場で使う、空気清浄度が一定に保たれたクリーンルームという設備があります。生産のプロセスでは、ミクロン単位、コンマミクロン単位のゴミや異物を排除しなければなりません。そのゴミをいかに減らすかという技術の開発に長らく携わっていましたが、この手の技術はある一定のレベルまで行くと、製品の不良率にほとんど影響がなくなってきます。ゴミを減らす目的は、デバイスの不良率を減らして製品の生産性を上げることなのです。そこで、半導体の設計で不良率を下げる方向に転換させました。


企業として利益を出して、従業員、株主、顧客、ひいては社会に還元していく。それこそが仕事の最終目的なのです。考えてみれば当然のことなのですが、現実には、自分が関わる狭い分野での能力を突き詰めていけばいいのだと考えてしまう社員は少なからずいるものです。


私も管理職になる前は、あまり教育、育成などということを意識していませんでした。会社は教育機関ではなく、プロフェッショナルの集団として給料をもらうのだから、当然アウトプットのみを出せばいいと考えていました。極端なことをいえば、教育育成してもらいたかったら指導料を払えくらいに思っていました。けれど、それでは組織として最終目的地にたどり着くことができません。


どういう人材が欲しいか、ということも大切なのですが、会社として、管理職として、人材をいかに教育し、伸ばしていくかという姿勢も不可欠なのです。だから、最初から「こういう人はいらない」といったことはあまり言いたくありません。


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