山田隆持の名言 一覧

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山田隆持のプロフィール

山田隆持、やまだ・りゅうじ。日本の経営者。NTTドコモ社長。兵庫県出身。大阪大学工学部通信工学科卒業、大阪大学大学院通信工学科修了後、日本電信電話公社(のちのNTT)に入社。NTT西日本の設備部長、取締役、ソリューション営業本部長、常務、副社長、NTTドコモ副社長、法人営業本部長などを経て社長に就任。

我々がお客様満足度を上げる努力をしているのは、クチコミ情報の威力を知っているからなのです。TVCMでは、当然のことですが、各社ともにいいことしか言いません。しかしクチコミは違います。ドコモがいいサービスを提供すれば、お友達などに「やっぱりドコモっていいよ」と言っていただける。これこそ、我々にとって最強の武器だと考えているのです。


私はゴルフが好きでが、18ホールのうち、9ホールがフォローの風(追い風)だったら、残りの9ホールはアゲインスト(向かい風)です。アゲインストだからといって、落胆する必要はないのです。アゲインストは力を蓄積する時期だと思います。


組織のトータルパワーを高めるには、立場は違ってもひとつの目標に向かって力を合わせていくことが必要なのです。結束すると、そこから知恵と力が湧いてきます。


若い人には輝いた眼を持ってほしい。たとえ趣味であっても、全身全霊で打込んでいると、人間の目って生き生きと輝いてくるものなんです。輝いた眼を持つことは、ビジネスマンとしての必要条件だと私は思っています。


NTTの法人営業部の仕事も、私には重要な経験でした。法人営業の根本は、お客様との信頼をいかにつくるかです。信頼は1カ月や2カ月ではとてもできない。いくら口で甘いことを言っても、行動が伴わなければ駄目なのです。


会社内部でのベクトルを合わせるということは、決してモノトーンの集団になれということではありません。


我々は成長期には純増数(新規契約数-解約数)だけで業績を評価していました。しかし成熟期に大切なのは、純増数、解約率、ARPU(顧客一人あたりの月間平均売上高)という3つの指標のバランスなのです。


仮にものすごく優秀な社員が10人いても、1人が持っている時間は1日24時間しかないわけです。このベクトルがバラバラだと、下手をすれば足の引っ張り合いになります。最悪の場合、お互いが持つ時間を相殺してしまうかもしれません。しかし、10人のベクトルをピタリと合わせると、240時間分のアウトプットを出せるわけです。


この成熟期、携帯電話の数自体はもう大きく増えることはないでしょう。もちろんスマートフォンや法人関係での二台目需要はあり得ますが、それ以外では、残念ながら大きな伸びは期待できません。しかし携帯電話自体には、まだまだ無限の可能性があるのです。


現場の人にも何度も本社に足を運んでもらい、いったい何が問題なのか、何度も何度もミーティングを重ねました。結果、3000項目もの問題点があがってきたわけです。それらすべてをカテゴライズして約300項目に絞り込み、25のプロジェクトをスタートさせました。


変革を全員参加でやると、意見の集約をするだけでも膨大な時間がかかります。しかし、お客様満足度の向上を目指した変革運動は、やはり本社が旗を振るだけでは駄目なんです。全社員が運動の中身を理解しなくては意味がありません。


変革の推進には、大きく2通りの方法があります。ひとつは本社に専属チームをつくり、そのチームが旗振り役になって進める方法。もうひとつは、現場にいる末端の社員まで含めて全員に参加してもらう方法です。当然、前者の方が迅速な推進が可能なわけですが、あえて後者の方法を選択しました。


携帯電話の市場はすでに成長期を過ぎて成熟期に突入しているわけですが、成長期は新しい機能を次々にアピールしていくことが重要でした。しかし成熟期のお客様は、ある程度携帯電話を使いこなされています。となると、大切なのは、お客様満足度の向上なのです。


いまのドコモの合言葉は、「変革とチャレンジ」です。「変革」とは、創業の原点に立ち返って、あらゆることを見直し、問題点を改革していこうということ。「チャレンジ」とは、新しい分野で成長していこうということです。


世界には10の努力をして5とか6しか結果が出ない会社が山ほどあります。ドコモはこれだけ世界情勢が厳しい中で7とか8の結果を出してしかも黒字です。だから必要以上に落ち込むことはありません。これからは、8を9に、9を10にしていけばいいのです。


こういう時代だからこそ、若い人には何事にもチャレンジ精神を持ってほしいですね。自分は会社の中で、こういうことを達成したいのだという軸をきちんと持ってほしい。世界に冠たる技術をつくるんだといった、大きな意志を持ってほしい。


当然語学は必要ですが、語学ができれば海外で上手くいくかといえばそんなことはありません。やはり重要なのは経験の蓄積です。なるべく若い時代に海外経験を積んだ方がいいと思います。


フォロー(追い風)のときは何をやっても上手くいくから、あまりものを考えません。しかし、アゲインスト(向かい風)のときは真剣にものごとを考えます。だからあとになって振り返るとアゲインストのときに蓄積したものの方が多かったと気づくのです。いまは、仕事について真剣に考え、将来のためにしっかりと蓄積をする時期です。これはビジネスマンにとって、もっとも大切な考え方のひとつだと思います。


世界的な金融危機でたくさんの会社が赤字になっています。しかしドコモはありがたいことに黒字です。我々が黒字を出せるのは、お客様が通信料をきちんと払ってくださっているからなんです。ありがたいことではないでしょうか。だからお客様に感謝しなければいけません。今年はより一層感謝する年なんだと考えれば、お客様の満足度向上を目標にするのは当たり前でしょう。


お客様は、ともかく駆けつけたことを評価してくださる。そして、現場に行った人間は、そうした評価を聞いてえらく喜ぶわけです。まずはお客様に褒めていただけることをやる。信頼の形成にはそれが不可欠なのです。
【覚書き|電波状況が悪いとお客様から電話が入ったら、24時間以内に訪問調査するサービスについて語った言葉】


お客様が10の要望を出されたら、それを12、13にしてお返しする。「コストはそれほど変わりませんから、こんなサービスを追加されてはいかがですか」とご提案するわけです。そのサービスがお客様にとってプラスだったとき、初めてお客様は褒めてくださる。そのお褒めの言葉が、法人営業にとって最高の喜びになる。こうした積み重ねでしか、お客様の信頼は獲得できません。


いまのドコモの社員に、ぜひ「あなたの目標は何か」と聞いてみてください。ドコモの支店でもドコモショップでも必ず「お客様満足度の向上です」という答えが返ってくるはずです。


私は旧電電公社(のちのNTT)に入社して、線路部門(光ファイバーなどの屋外施設をつくる部門)に配属されました。線路部門はみんなで共同で仕事をする割合が非常に大きい部門でした。そこで上司から、「トータルパワーを発揮することが大切だ」と言われたものです。トータルパワーの発揮が会社の力になるし、規模的な発展につながるのだと。


私はそもそもNTTにいた人間ですから、NTTとの関係は是々非々で行けばいいと考えているのです。NTTが右へ行けといって、右の方が正しいと判断したら右へ行けばいいし、違うと思ったら左へ行けばいい。まずはドコモ内部でのベクトル合わせが重要であって、NTTグループの中では、ベクトルを合わせるべきだと思えば合わせればいいし、合わせる必要がないと思えば合わせなければいいのです。


ドコモはいまでも野武士集団でありたいと思っているのです。ただし、野武士集団は野武士集団なりに、内部でのベクトルが揃っていないと単なる野盗になってしまいます。これではいけません。


世の中にデッド・エンドはないんです。完全な袋小路に陥っても、努力を続けていると環境の方が変化してきて、必ず光がさしてきます。その光に向かって歩き続ければいいのです。


私の信条は「人間はひとりでは生きられない」です。うちはトータルパワーで勝負していきます。私がNTTグループ内に築いてきた豊富な人脈が、トータルパワーの発揮に必ず役立つはずです。
【覚書き|ソフトバンクモバイルの孫正義氏のような強力なリーダーシップを持つライバルに、雇われ社長の山田氏が勝ち目があるのかと記者に問われたときの発言】


非常に厳しい状況だということはわかっています。ドコモという会社は急成長を遂げたわけですが、いま成熟期に入っています。ここでもう一度、明るく元気になって、お客様に喜んでいただける企業になりたい。そのために社員の情熱にもう一度火をつけます。それが私の使命です。


難しい企画ほど、実行が難しい。企画部門は現場にやれと言うわけですが、現場は「だったらやってみろ」となって、現場と本社が遊離してしまう。実行に入ったらうまくいかないことはいっぱいあります。問題点を見つけて、早く変えないといけない。企画の人はもっと現場に行かなくてはならないのです。


本社で企画立案されるのは、理屈の世界なんです。理屈の6割は正しいけれど、4割は違う。ところが、本社にいると理屈が10割正しいと錯覚してしまうのです。大企業の経営企画部門には、非常に優秀な人が集まっています。いい企画を出すので評価されますが、計画は実行されないと意味がない。実行こそ重要で、現場が評価されなくてはいけません。


支店やショップに行くと、現場の雰囲気が本当に把握できます。学ぶことが多いですし、本社の施策をダイレクトに伝えられます。思わぬメリットとして、経営層が現場に行くと、本社の社員が現場のことを勉強するようになったんです。現場が喜ぶ提案が上がるようになりました。これは嬉しかったですね。


現場には社長だけ行ったらいいかというと、それも違います。経営陣がみんなで手分けをして行くことが大切です。そういう仕組みを作らなければいけません。実際、誰がどこに行ったかという表を社長室に貼っていました。


私は、現場が好きで好きでたまらない。だから、全国を回るのも苦にはなりません。ですが、そうではない人も現場に行かなければダメです。会社が大きくなるほど、トップが現場に行かないと風通しが悪くなります。


社長時代は「現場が原点」という信念の下、全国の支店、ドコモショップ、コールセンターなどを4年間で460カ所回りました。毎週金曜、土曜を現場訪問に充てました。社長時代の4年間、土曜日はほとんど潰れましたね。会った人は2万~3万人になったと思います。


私は1973年に旧日本電信電話公社(のちのNTT)に入社したのですが、専門は線路部門です。電柱のケーブルや地下管路などの建設保守をする部門です。この仕事は、外部を含めて様々な人と一緒に仕事をします。屋外作業ですから、環境も千差万別。先輩に「まずは現場に行け。行かないと実態は把握できない」と口を酸っぱくして言われました。これが私の現場主義の基本になっています。


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