山口絵理子の名言 一覧

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山口絵理子のプロフィール

山口絵理子、やまぐち えりこ。日本のバッグデザイナー、起業家。バッグや服飾雑貨メーカーのマザーハウス創業者。埼玉県出身。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、バングラデシュBRAC大学院開発学部修士課程修了。大学院在学中、三井物産ダッカ事務所でインターンを経験。その後、マザーハウスを創業。バングラディシュをはじめ、アジアの貧しい国々に雇用を生むために現地工場を設立し、様々な支援活動を行っている。主な著書に、『裸でも生きる 25歳女性起業家の号泣戦記』『裸でも生きる2 Keep Walking私は歩き続ける』など。フジサンケイ女性起業家支援プロジェクト2006最優秀賞受賞、Young Global Leaders 2008選出、シュワブ財団Social Entrepreneur of the Year in Japan 2011日本代表受賞。

アクションを起こしたいと思うなら、起こせばいいと思います。行動しないと自分の底力は見えてきませんから。


やりたいことをやるために起業しました。でも、つらくなったのでやめる、というのはおかしいと思います。


何をやるのか決まっていないのにただ漠然と「起業したい」というのは、違和感がありますね。起業というのは目的ではなく、その先にあるものを実現するための手段だから。


私が心がけているのは、言葉であれこれ言うよりも行動で示すことです。それから、スタッフが自ら気づくまで辛抱強く待つことのふたつです。


現場のことはすべてマネジャーに任せ、彼らの報告を聞いて的確な指示を出すにとどめています。私は、営業や事業開発といった、自分にしかできないことに集中するようにしています。


頑張り方が間違っているから業績が上がらないスタッフを、感情的に怒ってもダメです。合理的に、丁寧に説明しないと、やり方を変えてもらうことはできません。納得しないと動かないのは日本人も同じです。


スタッフへの言葉も、「ああしろ」「こうしろ」から、「ああしたいんだよね」「こうしたいんだよね」に変わりました。それを実行するのは私ではなくスタッフですから、方向性を伝えて、あとは考えてもらいます。


スタッフへの接し方を変えたきっかけは、人が辞めてしまい社員の入れ替わりが激しくなって経験の蓄積ができず、いつまでたっても組織が安定しなかったことです。


ゴールに向かう道はいくつもあるのですから、私と同じやり方にこだわる必要はありません。大事なのは、そのやり方が合理的かどうかということです。合理的なら周囲の人も納得してくれるので協力も得られるし、無駄も少なくて済みます。理念だけでは人は動いてくれません。それはどこの国でも同じです。


いくら夢や希望を熱く語っても、当社は製造・小売業なのですから、結果を出せるスキルがなければ戦力にはなりません。


いま、ネパールの事業は26歳の女性が統括しています。彼女は、以前は入谷店の副店長で、開発途上国で働いたことは皆無でした。それでも、海外で働いてみたいという希望を強く持っていたので、バングラディシュの工場にしばらく派遣して様子を見たところ、現地のマネジャーや工員たちとのやり取りから、コミュニケーションスキルが高いことがわかりました。海外で事業を行うには、コミュニケーションスキルが何よりもものをいいます。そこで、彼女なら大丈夫と、ネパールの担当に抜擢したというわけです。


あれをやってみたい、これを手掛けたいという意欲はもちろん重要ですが、やはり必要なスキルが備わっていなければ、仕事を任せることはできないでしょう。


やる気のある人ほど厳しい雰囲気の方がいいと思うようです。もっとチャレンジできる仕事がしたいという希望を本人がもっているなら、それをおさえる必要はありません。幸いなことに当社はベンチャー企業なので、挑戦をしたいという人に与える課題には事欠きません。


会社を立ち上げて3年目ぐらいでしょうか。あるとき、スタッフの一人から「社長と私たちは違うんです」と言われて、ハッとしました。確かにこの会社は、貧困にあえぐバングラディシュの人たちの生活を、ビジネスを通じて改善したいというところから出発しています。しかし、組織が大きくなって来れば、その理念を全員が共有することも難しくなるでしょう。それよりも、当社が製造販売するバッグに魅力を感じ、それを売りたいという人が入ってきてもおかしくありません。逆に、そういう人に活躍してもらわないと、会社の成長も望めないのです。採用も、店舗なら接客というように、スキルを重視するようになりました。


心の中ではイライラしていても、それは顔に出さず、笑顔で答えるようにしています。私がイライラしていると、雰囲気が悪くなりますから。


最初のうちはとくに、相手が日本人だと、つい自分と同じ物差しで見てしまい「なんでできないの」「もっとやれるでしょ」という言葉を、かなり強い口調で言っていた時期もありました。でも、いろいろな経験をしていくなかで、結局、言葉だけじゃ伝わらないし、相手の腑に落ちない限り何も変わらないとわかりました。


日本では「明日から毎朝8時に朝礼を行います」で済みますが、バングラディシュの工場では、どんなに口を酸っぱくして言ってもやらないし、無理やりやらせても3日と続きません。でも、生産現場で毎日、10も20も発生する問題の大半は、朝礼で確認したり注意を促したりしておけば防ぐことができるものです。だから、トラブルのたびに、そういう説明をちゃんとしてあげます。そうすると、やがて彼らの中にも、「朝礼には意味がある」という意識が芽生えてきます。すると、今度は彼らの方から、「モーニング・ミーティングをやろう」という声があがってくるので、それまでじっと待つのです。


私が現地でデザインしますが、先進国で売れ筋の材料もなければ、何もない。何度も試行錯誤して、現地の人たちと話し合いながら何度も試みる。そして、自分たちで何とか工夫して作っていくのです。初めて、コピーでないオリジナルのものを作る喜びを知るのです。先進国にはない自然というリソースを生かして。逆に私たちにはない感覚があって、いつも驚かされます。


初めてバングラデシュでツアーを開催して以来、日本のお客さまが今まで100名以上、自社工場を訪れてくれています。私たちのバッグを持ったお客さまが工員たちの前に訪れる、というのが、言葉では言い表せない教育なのかと思っています。今まで彼らは頑張った結果を知りませんでした。ダンボールに入れたらもうおしまいでした。でも「僕たちが作ったバッグを、こんなに可愛い子たちが持ってくれているんだ」というのをリアルに見られたことで、顔つきが変わりました。だから私は頑張った結果を見せるのが、教育に通じるひとつの本質だと思っています。


デザインが浮かんでくるのは、素材を触っているときです。ジュート(麻)をはじめ生地には「こういう形になりたいんだよ、僕は」という主張があります。それをすくい上げるのがデザイナーであり、それは現場でないとできません。


私は自分をリーダーだとは思っていません。ただ、女性の従業員も多くなる中、この人たちはどうやってお母さんになり、家庭を持つのだろうと考えます。働くことと生きることの境界線をなくせるようなライフスタイル、それを示さなければいけないのだろうと漠然と思っています。「ここまでは仕事、ここから先は家庭」みたいなやり方では当社はやっていけないし、これからの日本もやっていけないはずです。


力を入れているのは、スタッフとのコミュニケーションです。バングラディシュ、ネパール、日本と、各国のスタッフと話す時間を前の10倍ぐらいに増やしています。誰と話しているかというと、影響力を持った中ボスぐらいのスタッフです。バングラディシュの工場には80人の工員がいますが、そのうち中ボスが8人います。この人が周りの10人に影響を与えているんです。生産ラインを見るついでに、ちょこちょこと寄っていって、そういう人たちとミシンの隣でぺちゃくちゃしゃべることを大事にしています。


バッグの場合、形をコピーするのは簡単ですが、素材をコピーするのはすごく大変です。素材がダメだと、何を作ってもいい物にはなりません。たとえば「ソラモヨウ」というバッグは、レザーをグラデーションに染めているので、外部のなめし工場まで巻き込む必要があります。そういう人たちをやる気にさせて、新しい素材を作っています。


日本には「デザイナーはきれいな空間で、クリエイティブな作業をする」というイメージがありますが、マザーハウスの場合は現場の素材を触ってから、一緒に工員と作り上げるところにエッセンスがあります。


最近は経営に6割、デザインに4割の時間を割いています。以前は会社の立ち上げに追われていて、デザインをする時間はありませんでした。最近は会社が安定してきて、いろいろな素材を使ったり、生産用の機械も買ったりと、デザインの可能性が広がってきています。


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