山中勧の名言 一覧

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山中勧のプロフィール

山中勧、やまなか・かん。日本の経営者。おつまみメーカー「伍魚福(ごぎょふく)」社長。慶應義塾大学法学部卒業後、伊藤忠商事に入社。阪神淡路大震災を機に、家業の伍魚福に入社。取締役社長室長、取締役営業部長、お客様繁盛推進本部長、常務取締役、専務取締役などを経て社長に就任。

経営内容を向上させるために様々な施策を講じています。とにかく常に新しいことに挑戦し、たとえわずかずつでも前に進むことが大切です。


15年ほど前に、当社の営業マンは名称を「お客様繁盛係」へと変更しました。当社の商品を扱ってくださる酒販店やスーパーマーケットといったお得意先様におおいに繁盛していただくようお手伝いするのが我々の仕事ということです。


当社の商品は、一般的な珍味商品と比べると、安価であるとはいえません。しかし、高いから売れないわけでも、安いから売れるわけでもない、というのが当社のポリシーです。手間とコストをかけてつくった「すばらしく美味しいもの」は、少々値段が高くても、美味しさの価値を考えるとリーズナブルで、だからこそお客様から求めていただけるのです。


伊藤忠商事に入社して最初に配属された法務部では、倒産した取引先の債権回収を行うこともありました。このとき、たとえ真面目な会社でも、過剰投資が負担となって倒産するケースが多いことを知りました。


商品開発に関しては、「ヒット商品提案制度」というものを設けました。新商品のアイデアや既存の商品の改善案を提出したら、どんな内容であっても1件につき100円を支給します。実際に商品化された場合、売れ行きに応じて最大30万円くらいまで賞金を出すこともあります。この制度をつくってから、よりたくさんの提案が集まるようになり、ヒヅト商品がいくつも生まれています。


社員には「提報(ていほう)」といって、1日1回、150字以内で、日々の情報や工夫、提案、対策などを専用のウェブブラウザに書き込むことを義務づけています。私はすべてに目を通してコメントし、よいものは採り入れたり、皆で検討したりするようにしています。社員から発せられる情報は、伍魚福にとって血液のようなものです。これが社長という心臓を通って全身を循環することで、常に改善し続ける姿勢が維持されているといえるでしょう。


伊藤忠商事に就職して7年ほどたったころ、あの阪神・淡路大震災が発生しました。当社の被害は大きくなかったものの、それでも物流センターがかなり傷んでしまいました。伊藤忠商事に私の代わりはいくらでもいますが、伍魚福の跡継ぎは私しかいません。これが戻るタイミングだと悟り、1995年4月に入社したのです。


高級珍味を買われる方は、ただ美味しいだけでなく、それを手に入れることによって得られる驚きや喜びを大切にされます。「モノ」以上に「コト(=体験)」を重視して消費者心理に働きかける「コトPOP」は、珍味を販売するうえで重要な武器となります。


売り場支援の一環として、「コトPOP」の提案・指導も行なっています。「コトPOP」とは、ふつうのPOPではなく、その商品を買うとどんな楽しいことが起きるかといった、モノではなく、コト(事・情報)を売るPOPのことです。小さなカードに、たとえば「ボジョレーヌーボーに合うおつまみを用意しました」とか、花見の季節に「おいしいものを持っていって桜より目立っちゃいましょう!」といった「買う理由」を提示することで、販売促進効果が生まれます。


当社では、酒販店に対してもスーパーマーケットに対しても、珍味を単品で売り込むのではなく、「売り場」単位で提案するという考え方を貫いています。つまり、伍魚福の商品群でひとつのコーナー、棚をつくっていただいて、その店に合った商品を選りすぐり、お客様に手に取っていただきやすい陳列方法のアドバイスまで行うのです。


「酒の肴」というカテゴリーで商品を発想すると、魚介類や肉類、練り物(かまぼこ等)類、ナッツ類、豆類、チーズ類、漬物類など、必然的に素材の種類が増えていきます。当然、各商品の製法や調理法はまったく異なります。それらすべてを自社工場でつくるのは非常にむずかしく、事業としても効率がよくありません。それよりも、協力工場に製造をお願いすることで、設備投資を抑えられるためリスクも少なく、経営を安定させられます。また、協力工場におのおのの得意分野で力を発揮していただくことで、商品の質も高まります。そのような考えのもと、当社では、1980年ごろまでに製造をすべて外注化し、数多くの協力工場と手を携えながら運営していくファブレス経営、つまり「工場なきメーカー」としての態勢を確立したのです。


経営理念の中の「すばらしく美味しいものを造り」という文言が、その後の当社の経営姿勢にとくに大きな影響を与え続けています。文字どおり、ただ美味しいだけでは伍魚福の製品にふさわしくありません。だれもが食べて感動するくらい、すばらしく美味しいものでなければ、市場に送り出してはならないということです。


経営理念を定める以前から、美味しいものをつくり、お得意様のための商売を心がけてきたはずです。しかし、これをあらためて明文化することにより、社長以下、全員の気持ちがひとつにまとまっていったのではないでしょうか。


私どもは、「神戸で一番おもしろい会社をつくろう」「珍味を極める」といったスローガンのもと、社員もパートさんも、協力工場の方々も全員一丸となって、すばらしく美味しい珍味づくりとその普及に全力を注いでいます。


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