尾山基の名言 一覧

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尾山基のプロフィール

尾山基、おやま・もとい。日本の経営者。アシックス社長。石川県出身。大阪市立大学商学部卒業後、日商岩井(のちの双日)に入社。同社にてナイキ・ジャパンの立ち上げに携わった後、アシックスに移る。ウォーキング事業部マーケティング部長、マーケティング統括部長、アシックスヨーロッパ社長、アシックス本社取締役、常務取締役、常務取締役海外担当兼経営企画室担当兼マーケティング統括部長などを経て社長に就任。

善い会社であるには成長が必須。そうでなければステークホルダーに利益を与えることもできないからだ。


スポーツは1人でやろうが、チームでやろうが、ファイティングスピリットがなかったら無理です。なんぼ上がチャレンジしろと言ったって、本人の気持ちが最初に行かなくちゃ、チャレンジもできません。


アシックスの強みは、やはり日本人の勤勉さで、コツコツと技術を進化させてきたことでしょう。当社にはスポーツ工学研究所があって、大阪大学などと組んで科学的な研究を重ねています。一方、弱みはデザインです。もうちょっとファッション性を高めなくちゃいけない。そこでデザインセンターをつくりました。


僕は商社時代にドイツへ行って、アシックスに入ったあとも米国で5年、オランダで4年過ごしました。これからはミックスカルチャーを経験し、理解できる人でないと当社の社長は務まらない。だから日本人の社員も海外へ行かせて、いわゆるミックスカルチャーを経験させなくてはと思っています。


もともと当社は体育会系の社員が多いんです。いまもベースは体育会でキャプテンをやっていたとか、陸上をやっていたとかいう人材です。だからファイティングスピリットはあるはずなんです。


一般社員向けの研修も強化しています。いまの日本は、10~20年間のデフレと経済停滞で、本当に元気がない。そこに軽いコンペティション(競争)を起こしたいと思いました。そのためには、誰かがフッと息を吹きかけてやらないといけません。それが研修なんだと思うんです。


帝人の役員の方があいさつに来られたときに、50歳以下で次のリーダーをつくるといいと言ったんです。エリートスクールをつくれと。僕は日商岩井時代、26歳と28歳のときに語学研修性としてドイツに行った経験がありますので、その意味はよく分かります。そこでよしと思いまして、25~29歳、30~36歳、37~46歳の3つのグループをつくって、昨年は経営やファイナンス、英語の教育を受けさせました。これが当社のエリートスクールです。


私はアシックス入社後、百貨店事業や、「ペダラ(ウォーキングシューズシリーズ)」の立ち上げを経験しています。そのときに伊勢丹研究所に入れてもらったんです。すると、彼らはものすごくしっかりやっている。「ハーヴェイ・ニコルズ(英国ロンドンの老舗百貨店)」には必ず定点観測に行くとか、今年は何色を差し色にするとか。店頭を明るくするために明るい色を入れるとか。びっくりしました。これを参考にして、当社のデザインセンターでは、東京都パリのファッショントレンドを全部、デザイナーに流しています。


ブランド戦略で、僕がアッと思ったのはニューバランスです。過去に米国でニューバランスのバスケットシューズを出したんです。けれども、米国人は誰もニューバランスがバスケットシューズのブランドだと思っていなかった。ランニングシューズでしょうと。バスケットはナイキ、アディダスでしょうということで、結局売れなかったんです。これは怖い。アシックスも同じように、ランニングのスペシャリストと刷り込まれてしまうとまずい。


国ごとにカタログが表紙から中身のレイアウトまで違えば、経済的に見ても2倍、3倍、いや10倍ぐらいのコストがかかっているわけだから。アシックスのブランドイメージを統一していったわけです。


鬼塚(喜八郎、アシックス創業者)さんも言っていた「頂上作戦」をやっています。頂上とは、日本ではオリンピック選手だし、世界でいくと世界記録を出している選手ですね。このトップラインは、ナイキもアディダスも勝てるかどうかの難しい世界ですよ。そこで選手のニーズをくみ取って、徹底的に技術と商品を磨く。頂上がとれれば、その後で中間層も追随します。そうやって商品は浸透するんです。


海外で現地の販売代理店に任せると勝手にやってしまうわけです。50~200ドルの靴のラインがあったら、販売代理店はだいたい50~60ドルの靴しか売りません。売りやすいからです。本当は象徴的な意味も込めて、少しだけでも200ドルの靴も売ってほしいんです。それなのに売りやすいものだけを売ろうとする。これではビジネスになりません。それで自前でマーケティング会社をつくることにしたんです。


最初はアジアパシフィック法人をつくってアジア全域を統括しようとしました。でもやっぱり難しいんです。それは「ユナイテッド・オブ・アジア」じゃないからです。韓国は韓国だし、中国は中国だし、台湾や香港も違います。ましてや、シンガポールはもっと違う。


過去、うちは「世界中でアシックスの花が咲けばいい」という考えで、ライセンスを供与して世界展開を進めてきました。それで各国が勝手にマーケティングをしていました。しかし欧州を回ったとき、愕然としたんです。オランダからドイツへ行って、フランスを回ってイタリアへ行ったら、カタログの表紙が全部違うやないかと。到着する先々の空港でアシックスのイメージが印象が変わって、はたしていいのかと。私はもともと商社にいて、ブランドのセントラルコントロールは慣れていましたから、これはあり得ないと思いました。その後、現地法人の社長を説得して、ブランドを統一していきました。


もしOEMを委託した企業が仕様書に違反して(工場の苛酷な労働などで)人権を侵害していたとしても、最終的な責任は発注元である当社のブランドに跳ね返ってくる。常時観察する必要がある。


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