小阪裕司の名言 一覧

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小阪裕司のプロフィール

小阪裕司、こさか・ゆうじ。日本の経営コンサルタント。オラクルひと・しくみ研究所代表。山口大学人文学部卒業後、東証一部上場の大手小売店、広告代理店を経てコンサルタントとして独立。ワクワク系マーケティングを提唱。一部上場企業から小さな商店まで幅広い層にコンサルティングを行っている。主な著書に『「買いたい」のスイッチを押す方法』『招客招福の法則』『そうそう、これが欲しかった!』『天職の作法』『「感性」のマーケティング 心と行動を読み解き、顧客をつかむ』『失われた売り上げを探せ』など。日本感性工学会理事、静岡大学大学院客員教授、中部大学大学院客員教授、九州大学客員教授なども務めた。

お客さんと店との絆づくりはエネルギーが必要ですし、成果が出るまで時間がかかるので、企業はやりたがりませんが、顧客との関係や顧客同士の関係が強まればクレームはなくなります。選ばれる存在になるのです。


リーマンショック後、多少モノが買いづらくなったということはありますが、消費意欲は減退していません。人がモノを買うときには2つのハードルがあります。ひとつ目は「買いたいか、買いたくないか」のハードルです。買いたくないモノはどんなに安くなっても人は買いません。二番目のハードルは「買えるか、買えないか」のハードルです。


一世帯当たりのクリーニングの支出額は1993年をピークに半分ぐらいまで減っていますが、私のクライアントのあるお店は過去最高の売上をあげています。しかも、他店よりも2割も3割も高い値段をつけています。それでも繁盛しているのは、お客さんとの絆づくりに真剣に取り組んでいるからです。お客さんが用もないのに立ち寄りたくなる取り組みを熱心に展開しているからです。


80年代から日本人はモノの充実よりも心の充実を追い求めてきました。心の豊かさを求める志向は、いま急に起きたのではなく、リーマンショックで加速したのでしょう。商売人はもっと価値創造をすべきです。


人びとの消費欲求が、havingからbeingに向かっています。havingとはモノに直結する消費ですが、beingは自分が大好きだと思える私になるための消費。この消費行動を起こさせる情動がフルフィルメントです。私はワクワクと言い換えていますが、必ずしも浮き立つ気分だけを指すのではありません。リゾートで心静かにしみじみと過ごすひとときや、マラソンでゴールしたときに得られる達成感もワクワクに入ります。


マクロな見方でいえば業種ごとに好不調の波はありますが、マクロというのは個々の集積です。現在の消費者の気持ちをつかむことができている店や商品は、どれだけ業界が不調でも個々に顧客の支持を得ることができるんです。


情報の流通量が莫大で、なおかつ変化速度が速い。最初は良くても、そのうち一般的な人間の情報処理量・速度の限界を越えてしまう。そうすると、多くの人は…、考えなくなりますし、選ばなくなりますよね。逆にね。これまでより、もっと一生懸命、情報を精査するかというと、たぶん、しないでしょう。


うちのクライアントさんの中でも特に業績を伸ばされている経営者の方は、売り手側と買い手側との間に非常に、なんて言うのかな…深い共感とか信頼関係が出来ていて、そうなると、取引先を価格で比較する、とかそっちの方にはいかなくて。むしろ「自分で選ぶより、あなたの言うように買いたい」みたいな売り手側に主導権を取ってもらいたがる。それに乗りたいというか。比較の世界とは逆方向に関係性が発展するんですよ。


私、若い頃から買い物好きですから。今、こうして経営者の方と接していると、ご自身の買い物はあまりされない方もいらっしゃるんですけど、もったいないと思いますね。人が何かを欲しいと思う感性が、直感的にわからなくなっちゃいますよね。


最近、大学の講義の最後に必ず学生に伝えているのが、経営に必要な大きな要素は美学だということなんです。そして、その美学を提唱するだけでなく、体現していることだと。そういう経営を貫いていると、お客さんはもちろん、働いている人の感性にも、パートナー会社さんの感性にも響く、”何か”ができてくる。そのことでより一層、経営が上手に回っていくんですよと。


感性も磨かないと見えてこないことが沢山あって。磨くのを怠ると、退化しますからね。これは感性教育っていうジャンルの先生方にお聞きした話なんですが、絶対的に綺麗なものって存在しなくて、何かを綺麗だなって感じるには、そういう認識の元で見ておかないといけない。綺麗だってわかるようにならないんですって。


価値創造型の企業というのは、組織の構成員が持つ創造力=クリエイティビティこそが資本ですから。産み出すべき価値から逆算した人数、場所、マネジメントの考え方まで異なってくるのは当然なんですよね。


組織は大きくても、まるで中小企業のように経営している会社ってありますでしょ。例えばスティーブ=ジョブズが経営に復帰してからのアップル。あそこはアップルらしさが一本、ズドーンと通っていて、かつ外部に発信されていますから。ああいうことは大企業でも、やろうと思えばできる可能性はある。結果的に、アップルという会社には強烈なファンが沢山いますでしょ。ただ、逆に、アップルのように経営するのが大企業にとって難しいというのはありますね(笑)。アップルは、ジョブズという一人の人間が会社を体現していますから。彼自身のイメージや価値観が、組織の末端や商品の細部にいたるまで行き渡って、首尾一貫したブランドイメージを作り出していますしね。


厳しいことを言いますが、小さいから生き残れる、ということではないと思います。逆に、大企業だから生き残れないということでもないですしね。


工業社会の時に、コストがこうで、マージンがこうだから売値はこうだとやってきた影響なんですかね。モノやサービスにはいわゆる“正価”というものが存在すると皆さん思い込んでますけど、”モノやサービス”の側じゃなくて、それを受け取る“人”の方に焦点をあてると、すごく変なことを言っているなとわかるわけです。その人がどう感じるのか、という所にしか対価という概念は発生しないわけです。買う人の中で等価にならないと、絶対にお金は支払わない。ですから、その大原則を見失っている点も、現代における問題なのかもしれませんね。必要以上に高すぎたり、逆に安すぎたり。


消費って、常に買う側に主導権がありますから、嫌だったら買わなきゃいいわけで。そういう意味では、時代の根っこの変化、先鋭的な時代の空気を最もわかりやすく、真っ先に投影するのが、消費行動なのかもしれませんね。


不景気だ不景気だって言うんで、じゃあデフレだ、価格戦略だって話になっていく。でも、そういった風潮が、根拠なく行き過ぎた先に見えてくる大きな問題は、必要とされる品質すら割り込んでしまうということですよね。価格で競合すべきではない企業まで無理に合わせようとすると、当然のことながら、価値は生み出せなくなって行きますから。


ユニクロは、独自の価値を創り出していますよね。安さだけじゃなくて、総合的に「買いやすい価格」という項目も含めてバリューを提供している。だから伸びている。ただ、それだけの話だと思うんですよ。


ちょうど先日、あるメーカーで便器の開発をしていた方のお話伺う機会があったんですけど。ウォシュレット、やっぱりあれは当時、ものすごく大きなイノベーションだったんですって。明らかに「欲しい」と感じられるものだったと。でも、初期のこの手の商品にはまだ、必要十分な機能が備わってなかったんですね。もっとよく命中するように改良するとか。まあ、それ以外にも乾燥とか脱臭とか、どんどん機能を付加していったと。それに応じてどんどん売上は上がって行ったし、それで良かったと。でも、ある所まで商品のレベルが到達するとやることがなくなったんですって。でも、機能を増やしても、増やしても、思うように売上が上がらない時がやってくるんですって。やっぱり、あるレベルまで必要や欲求を満たしたら、別の局面がやってくるということなんでしょうね。


僕が性格的に、付き合いが幅広いというか。中央官庁の有識者会議に入って意見交換をしているかと思えば、帰りに商工会で八百屋のおいちゃんや魚屋のおばちゃん達と酒を酌み交わし、翌日は学会に参加して…と。そういう生活になっていて、もう、わけがわからない(笑)でも、それが自分としても心地良いですし、もっと見聞を広めたいと思っているので。


伝え方を変えていますね。本ごとに、想定している読者がいますから。私の中では「言語モード」を変えるというか。この本の対象はこういう方たちなんだから、求められているような書き方で伝えていこうと。ただし、伝えたい内容は常にひとつつですけど。


楽しいというのは、あくまでワクワクの一部であって全体ではないんですよね。楽しい=”Fun”という意味と同じかそれ以上に、”Fulfillment”という感覚もあります。満たされたというか、しみじみと感じ入ったり、「これだよ、これこれ」というような、あの感じ。もっと深い部分で感じる、自分の肯定感というかね。


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