小路明善の名言 一覧

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小路明善のプロフィール

小路明善、こうじ・あきよし。日本の経営者。アサヒビール社長。長野県出身。青山学院大学卒業後、アサヒビールに入社。東京支社中央第一支店課長、東京支社特約店営業部副部長・部長、人事部人事課長、人事部次長、人材高度化推進部人事課長、人事戦略部長、執行役員経営戦略・人事戦略・事業計画推進担当、事業計画推進部長、執行役員飲料事業担当、アサヒ飲料常務取締役企画本部長、アサヒビバレッジサービス社長、アサヒ飲料専務、アサヒビール本社常務執行役員、アサヒグループホールディングス取締役などを経て、アサヒビール社長に就任。

顧客に満足してもらうという信念を持ち続けることが大事。


ブランドは大事に取っておくだけではダメで、活用して初めて価値が上がる。実践を重ねて成長するという点では人もブランドも同じ。


ビール業界だけを見ていたら、斬新な切り口に気付かぬまま、他社より少しいいものを出せばいいという発想になってしまう。


前例に拘泥せず、自ら前例を作り出そうとする努力が大切です。


モチベーションの源は「達成感」にあると、私は考えています。非凡な努力を貫いたと自分で確信できたなら、それは達成感につながるのではないでしょうか。


部下が出す提案をちょっと手直しするだけでは意味がない。社長には直感力、直観力の2つが重要。


日本の消費者は、商品の新しい面をいつも望んでいる。


いまのアサヒにはスターは要らない。組織プレーができる営業マンであるべき。社内の専門部隊と連携してほしい。


現在、ドライのブランドエクステンション(拡張)を行うなど挑戦しています。守りに入るとブランドは陳腐化し、魅力は失せていきます。


上司と部下の関係で大切なのは、客観性などではなく納得感の強さです。


営業の班長だったころ、部下たちに毎月、「よかったこと」と「悪かったこと」をひとつずつ言わせてノートにまとめました。半年経つと1人当たり6個の改善するテーマが見いだせ、部下と突っ込んだ話し合いができました。


メーカーと流通は、協調する時代。共に働き、商品づくりと店づくりとで、消費者に高い価値を提供する必要がある。


私だって、これまでのビジネス人生を振り返ると、成功と失敗は51勝49敗といったところじゃないでしょうか。一勝でも勝ち越すことが大切だと思っています。


リスクのないビジネスなどあり得ないはず。リスクを取らないということは、退歩していくということです。ブランドはつねにブラッシュアップしながら付加価値を高めていかないと、陳腐化してしまう。そのほうがよほどリスクは高いはずです。


私は自分自身にも、そして社内に対しても、「前例は自分でつくれ」と言い聞かせています。弊社に入社する社員は、ほとんどがアサヒスーパードライのファンですから、心のどこかに「いまのスーパードライを変えたくない」という気持ちがある。だから、姉妹商品をつくるなんて発想がなかなか出てこない。そこで私は社内に向けて「向う傷は問わない」ともいっています。


もっとも大事なのは、消費者の皆様に価値ある商品を提供することであって、シェアはその結果でしかありません。もしシェアが下がったとしたら、それは我々が価値ある商品を提供していないというプロセスが問題なのだから、そこを徹底して見直すべきです。


思い切ってリスクに立ち向かった結果、失敗したとしても構わない。その場合は社長の私が責任をとるから、あなたたちは前例をつくるためのチャレンジをしてくれと。トップがそういうメッセージを発信すれば、組織も前を向くようになります。


シェアの奪い合いにばかり組織の目が向くと、結局は価格などの条件競争になってしまい、会社が疲弊してしまう。そんなことはお客様も望んでいないはずです。お客様が求めるのは、ビール会社が価値競争をして、よりよい商品をマーケットに提供してくれることです。その本質を見誤ってはいけないと思いますね。


常にチャレンジャー精神が社長以下全員になければ、お客様に評価される商品は出せないと思っています。挑戦するところが、アサヒビールのDNAとして残っていくような組織にしていきたいと思います。


ビジネスの世界も、最初から「銀メダル」や「銅メダル」を目指して闘う者はいません。


何のために競い合うかといえば、勝利するためです。私どもアサヒビールの企業風土は、ひとことで言えば「挑戦」です。挑戦してきたからこそ25年前にスーパードライを世に出すことができましたし、挑戦し続けてきたことで、いまではトップブランドとしてご評価いただいております。


モチベーションの源とは何か。私は、達成感にあると考えています。


私の考え方の基本には、「成果=能力×努力+外的要因」という式があります。持って生まれた能力の高さは人によって違いますが、努力の量によってその差は埋められるし、越えられると思うのです。だから、多くの努力ができる人ほど、評価をします。


なかなか注目されることのない人やチームを掘り起こして紹介することが、会社全体のやる気を高めることにつながると考えています。


希望退職によって多くの人がやむなく会社を辞めていく姿を見て、もう二度とこんな悲しいことは繰り返してはいけないと思いました。だから、社長に就任したときにも、最初にお話ししたのは、「人は会社の命である」ということでした。経営判断をするときには、常にそのことを念頭に置いています。
【覚書き|スーパードライ発売以前、苦境に陥っていたアサヒビールで人事の仕事を担当していたときを振り返っての発言】


部下が大きな達成感を得られるようにするには、部下が自ら問題点に気づき、自ら考えて工夫するように導かなければなりません。


部下のモチベーションを高めるには、部下が達成感を得られるようにサポートすることが大切です。


私が努力を重視するようになったのは、入社直後に私の担当になった先輩からこんなことを言われたことがきっかけです。「僕は君の能力なんて全然見てもいないし、期待もしていない。大切なのは努力だからだ。君のような入社2週目の社員でも、毎日10件のお得意先を10年間まわり続けることはできるはず。それをやり遂げれば、能力がなかったとしても、必ず結果は出る」。その言葉に感銘を受けて、以来、努力の量を意識するようになりました。


全国のお得意先を回るとき、必ず現地の事業所の社員と懇談会をします。これは社員との距離を縮めることが第一の目標です。顔を突き合わせて話すと、社長と社員の距離が一気に縮まります。すると、メッセージを発したときも、社員が耳を傾けてくれると思うのです。


社長表彰の選考の際に心がけたのは、「見えないところで頑張っている社員にもスポットライトを当てる」ことです。たとえば、お客様相談室のお客様対応チーム。先般の東日本大震災による商品の欠品でお客様からのお問い合わせが相次ぎました。そんな中、このチームは根気よく、的確な対応をしてくれました。また、震災後、徹夜作業で驚異的なスピードで物流網を回復してくれた東日本物流部も表彰しました。


私は社員全員に焦点を当てた経営を目指しています。そのひとつの現われが「成功事例をたくさん拾い上げて発表すること」です。活躍している社員の情報を入手しては、月一回の全社員向けのビデオメッセージで発表しています。


私が目指すアサヒビールの理想像は、社員3200人全員が高いモチベーションを持って仕事に臨んでいることです。社員全員が元気でないと商品から元気を発信できません。


社長になると難しいのですが、私は必ず一人一人の部下に挨拶をして回っていました。反応を見て、「何か困っていることがあるのか」を探し出すためです。誰しも悩んでいるときには明るく挨拶できませんから。毎日声をかけていれば、「少し元気がないかな?」と、かすかな変化にも気づけます。


部下によっては、苦しいときに苦しい顔をすることを良しとしない人もいるでしょう。あるいは、上司に遠慮して相談できない人もいるはずです。そこで、「痛いときは痛いと言っていいんだぞ」「困ったら困ったと言いなさい」と常々言うようにすると、部下も困ったときに「実は……」と相談を切りだしやすくなります。


仕事で困っているときは誰だって相談したいものです。にも関わらず、部下が相談をしてこないのは、上司に何らかの問題がある場合が多いと思います。たとえば、普段から「そんなこといちいち俺に相談してくるな」といって、近寄りづらくしている。あるいは、素直に教えを請う部下に、「だからお前はダメなんだ」と説教を始める。これでは誰だって相談する気が失せます。


「こういうやり方をしろ」「このお客様を訪問しろ」「こういうことはやめろ」などとプロセスを押し付けるのは感心しません。仮に、そのとおりにやって成果が出たとしても、部下は「この成果は自分の力によるものではない」と感じてしまい、小さな達成感しか得られないからです。


上司のすべきことは、部下が自分の能力を100%発揮できるよう、努力の方向性を整えてあげることだと思います。


達成感というと、成果の大きさによって、その大きさが決まると考えがちです。しかし私は「どれだけ努力したか」つまりプロセスによって大きさが決まるものだと思います。たとえば、営業マンが目標予算を達成したとしても、ライバル企業の失敗で大した努力もせずに売上が増えたのならば、達成感は小さいのではないでしょうか。反対に、予算が未達に終わったとしても、懸命に努力をして、自分の能力を最大限に発揮した結果であれば、大きな達成感が得られるでしょう。そして、長い目で見て成長するのも後者だと思うのです。


自分が手掛けた仕事で大きな達成感を得られれば得られるほど、人は「あのときのような達成感をまた味わいたい」と次の仕事に対するモチベーションを高めるものです。逆にいえば、達成感なしにモチベーションを高めるのは難しいでしょう。


人と会うときには下調べが重要だと思いますが、それは社員に対しても変わらないのです。たとえば事業所を回るとき、イントラネットの改善事例を投稿するコーナーに、その事業所で働く社員が何か投稿していないかを調べます。そして、現地に出向いたときに、「○○さんはいい情報を発信してくれていますね」などと個人名を出して話します。すると、その社員は報われたあと感じてくれ、ほかの社員も「頑張れば社長に認められるかもしれない」と感じるのではないかと思います。


ビジネスの世界では、どんなに相手と親しくしていても「あなただけですよ」というアプローチをしてはいけません。重要な情報は、一斉に発信するのが原則です。一部のお客様だけに先にお知らせすると、不公平が生じてしまいますから。そのルールは絶対に守るべきだと反省しました。もし得意先から信頼を得たいなら、逆に「あなただけです」などという言葉は使わないという姿勢を徹底したほうがいい。すると相手は、「自分には教えてくれないけれど、この口の堅さなら、他の取引先にも話すことはないだろう」と思ってもらえる。月並みですが、お客様と誠実に向き合っておつきあいをすることが、良好な関係を長く築くためには必要なのだと実感しました。


ビジネスパーソンにとって人事異動は、竹の節のようなものだということ。竹が木より強いのは節があるからです。人間も適度に環境を変えて新しい経験や挑戦をすることで、節がつくられて強くなるのではないかというのが私の持論。だから、何か自分の意にそわない出来事があっても、「ここを乗り越えれば、この経験が節になって、自分はもっと強くなれるのだ」と考えればいい。それが心を強くする一つの手段になると思います。


たとえば計算力が弱いという自覚があるなら、小さい電卓をつねに持ち歩けばいいわけですよね。精神力だって同じこと。生まれつき心が強いという自信のある人のほうが少ないはずですから、ここでもやはり「自分の役割を果たすためには何を準備すればよいか」を考え、プレッシャーに備えれば、達成感を得て自信をつけていくことができる。その繰り返しだと思います。


正直にいえば、決断を下してから結果が出るまでは、寝られない夜もありました。精神力という点では、私はごく普通の人間ですから。ただ、メンタルが特別強くないという自覚があるなら、それを要件として受け入れるしかないでしょう。そして、自分の弱みを補完する手段を考えればいい。


数字やデータだけで決断できるなら、コンピュータにやらせればいい。でも、商品の味やパッケージをよいと思うかどうかは、感性の世界です。そこは人間にしか判断できないこと。そして感性を磨くには、マーケットに出てお客様や流通関係者の方の生の声を繰り返し聞くしかない。私も社内の会議は月曜にまとめて入れるようにして、火曜から金曜は外へ出てマーケットに足を運ぶようにしています。それを積み重ねることでしか、自分の感性に自信をもつことはできませんから。


私たちの商品を売ってくださる小売店や飲食店の方たちは、消費トレンドを非常に敏感に捉えている。その方たちが「これを売りたい」と思うような商品であるかどうかは、重要な判断基準になります。


部下たちが開発した新商品にゴーサインを出すか、出さないか。その決断をする瞬間のプレッシャーは、やはり大きいですね。ただし、私は新商品について「3つの視点でしか判断しない」と決めているんです。3つの視点とは「消費トレンド」「小売店や飲食店の方たちの流通ニーズ」「他社の商品より優位性があるか」です。私がみるのはこの3つだけ。余計な雑音が入ると迷いが出るので、ほかの情報はあえてみないことにしています。


ビジネスは一回の決断で終わるものではない。寄せて返す波のごとく、ずっと続いていくものだから、結果に一喜一憂していたら精神がもちません。だったら、結果よりもプロセスに目を向けたほうがいい。それに、「これ以上はできない」というほど準備をしたのなら、たとえ結果が出なくても達成感は得られるはずです。


経営者としてさまざまな決断をしなくてはいけませんが、準備段階では関連部署や社内の専門家たちに意見を聞きながら、戦略や戦術を徹底して考え抜く。そして決断をしたら、結果はあまり気にしません。「人事を尽くして天命を待つ」という心境ですね。それで結果が出なければ、準備段階で立てた仮説が間違っていたということですから、それを見直して、別の仮説を立てればよいだけです。


人前でプレゼンをするとします。そのテーマについて深く調べ、話す練習を何度もして、「自分は十二分に準備をした」と思えれば、人前に立っても緊張しないし、プレゼンもうまくいくでしょう。しかし、準備不足の場合は「失敗したらどうしよう」と不安になり、それがストレスとして溜まってしまう。だから私は、つねに「やるだけのことはやった」と思えるくらいに準備をします。


私も若いころは、ストレスを溜めないことなどできないと考えていましたが、あるときにその方法を見出しました。それは、「結果ではなく、プロセスを重視する」ということ。結果というのは、どれだけ準備をするかというプロセスでほとんど決まってしまいます。


私はごく普通の精神力の持ち主なんじゃないでしょうか。ただ、30年に渡ってビジネス経験を重ねるうちに、ストレスをコントロールする力は身につけてきたように思います。ストレスというのは、ビジネスパーソンであれば誰もが大なり小なり感じるもの。そのストレスを発散することと溜めないこと。この二つがうまくできることが組織のトップに立つ者には必要ですし、ほかの経営者の方々をみても、みなさんストレスコントロールが上手だと感じます。


私は、よく社内で「成果=能力×努力+外的要因」と話すんです。ビジネスパーソンが出す成果は、その能力だけでは決まりません。能力が10で努力が1なら成果は10。能力が5でも、2以上の努力を費やす人材のほうが成果は大きくなるのです。外的要因も影響しますが、それでもなお素晴らい成果を出し続けられる人材は、能力が高い人であるよりも非凡な努力ができる人です。


私は、「意思決定のスピード化と最適化」「課題解決型営業」を営業部隊に掲げています。特に、今年1月、店頭販促を行うアサヒフィールドマーケティングの酒類部門をアサヒに統合しました。量販チェーンなどお客様のニーズを我々経営層まで素早く汲み上げ、一方で本社の決定を瞬時に現場へ伝えるためです。


新商品を次々に投入するのではなく、既存商品のブランド資産を生かす経営で行きます。


今年の上半期は「スーパードライ」が好調でした。昨年からブランド資産の最大化に、私たちは取り組んでいて、それが奏功したと思います。


ビール類の消費がシュリンク(縮小)していく状況で、私は業界を牽引するのではなく、業界全体を活性化させたい。


「スーパードライ」という幹があって、派生問品はその枝葉です。枝葉に日が当たってたくさん光合成をすれば、そのぶん幹が太くなる。しっかりした幹があれば、また新しい枝葉を伸ばすことができるのです。


私どもの今年度の活動のキーワードは「Re・元気(元気回復)」です。人とのつながり(Relation)、信頼できる確かなもの(Reality)、リフレッシュ(Refresh)、といったいまお客様がお酒に求めている価値観をご提案することで元気回復に貢献していきたいと思います。


世界陸上で金メダルを獲られた直後に弊社をご来訪いただき、室伏(広治)選手とお話しする機会を得ました。強く印象に残っているのは、ハンマーを投げるあの瞬間に合わせて、事前に心技体を計画立ててトレーニングしているというお話でした。平凡なことを非凡なレベルまで練習し続ける綿密な戦略家とでも言いましょうか。ビジネスの世界にいる私どもにも通じることです。


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