小林哲也(帝国ホテル)の名言 一覧

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小林哲也(帝国ホテル)のプロフィール

小林哲也、こばやし・てつや。日本の経営者。帝国ホテル社長。新潟出身。慶應大学法学部卒業後、帝国ホテルに入社。セールス部長、営業企画室長、総合企画室長、常務、帝国ホテル東京総支配人ホテル事業統括部担当、副社長などを経て社長に就任。

結論が出なくても、つなぎの連絡をしておけば、相手は待つことができる。返事をしないままだと、待っていいのかすらわからず迷惑をかける。


入社して最初の配属先が客室係でした。そこで客室係一筋50年という伝説の先輩にバスルームの掃除の仕方を学びました。「上から見て見えるところだけ磨いてはダメ。お客様はバスタブに横たわるので視線が低くなる。その目線できれいにする気配りが必要」という言葉がすとんと腹に落ちました。このお客様目線こそ接客の原点だと思っています。


もう一度会いたい、と思う人との縁を活かすには、まず自分から何かを発信してみること。これこそがすべての始まりとなるのではないでしょうか。


あたりまえのことですが、人間は一人では何もできない。だからこそ、人と人とのつながりを大切に生きて行きたいと思うのです。


「小人は縁があっても縁に気づかず、中人は縁があっても縁を活かせず、大人は袖振り合う縁も縁とする」。10年ほど前に聞いた言葉ですが、出会った縁を良縁と感じる感性の大切さを説き、その縁をさらに広げる発信が大事ということだと思うのです。


ずいぶん前、米国の空港で隣に座った品の良いご婦人と話をし、名刺を渡したのがきっかけで、その年のクリスマスにカードをいただきました。実はその方は、とある大会社の社長夫人だったのです。お目にかかった2年後からは、社長ご夫妻を長年にわたり、自分が働く帝国ホテルにお客様としてお迎えすることができました。これは、まさにホテルマン冥利に尽きる縁であったと思います。


人は少しずつ外の世界へと踏み出し、世の中というものを知り、多くの人と触れ合うことを学んでいく。その中で得たひとつひとつの縁こそが今日の自分を作り上げているのです。


ある外資系ホテルの関係者にこう言われたことがあります。「小林さん、驚いた。帝国(ホテル)からは一人も来なかったよ」。進出してきた外資系ホテルは、日本のホテル従業員をヘッドハントし、実際に多くの人が外資系に流れました。しかし我々の仲間は動かなかった。当社の強みはなんといっても人間です。


インペリアルタワーを建設した際に、帝国ホテルは以前よりも客室を減らしました。ライバルは客室を増やしていましたが、我々は量を追わず「迎賓館」という原点に戻ろうとしたのです。


初めて身近に接した賓客は米ケンタッキー州の知事でした。上司が知事と握手するのを見て、「ああ、これが正しい握手か」と思いました。日本人は手を握りながらお辞儀をしますが、上司は相手の顔を見たまま握手しました。欧米の方と握手するときは、アイコンタクトが大事なんです。


「挨拶、清潔、身だしなみ」「誠実、謙虚、感謝」といった地道な行動テーマで模範となる仕事をした人を毎月4~5人表彰し、年に1回その中から年間大賞を決めています。大賞の授与では、社長が受賞者の部署に出向き、職場の上司や同僚の前で表彰します。大勢の前で褒め、良い事例を共有することで組織全体のモチベーションが高まります。


私が総合企画室長だった頃、「さすが帝国ホテル推進会議」という活動を始めました。帝国ホテルはやはり、「さすが」と言われなければならない。その対極が「帝国ホテルともあろうものが」という叱責です。お客様の我々への評価は、極端に言えばこの2つだけ。常に「さすが」と評価されるためにはどうすべきか。「挨拶、清潔、身だしなみ」「誠実、謙虚、感謝」といった地道な行動テーマを設け、接客のさらなる向上に取り組みました。


帝国ホテルには多くのVIP客がいらっしゃいます。70年に完成した今の本館にはVIP専用のエントランスもある。だけど接客そのものはVIPにも一般のお客様に対しても違いはありません。こうした日頃の蓄積があったからこそ、震災という土壇場で見事な接客ができたのだと思います。


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