宋文洲の名言 一覧

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宋文洲のプロフィール

宋文洲、そう・ぶんしゅう。中国人経営者、経営コンサルタント、経済評論家。営業管理システムのソフトブレーン創業者。中国山東省出身。中国東北大学工学部卒業、北海道大学大学院工学研究科博士課程修了し博士号を取得。卒業後、天安門事件の影響で北海道に残り就職するも会社が倒産。大学時代に開発した土木解析ソフトを販売する。ソフト販売で得た利益でソフトブレーンを創業。同社を営業支援システムの販売で東証一部上場企業へと急成長させた経営者。主な著書に『ここが変だよ 日本の管理職』『やっぱり変だよ日本の営業』『華僑流おカネと人生の管理術』など。

社長が偉いのは、その立場にあるからではなく、経営のプロとして結果を出すからこそ。


異なる業種、異なる文化、異なる国の企業に移ったしても、変革や改革を断行し企業を成長させられる社長こそ真の経営者だ。


生え抜き経営者もよく変化の必要性や改革を叫ぶ。しかし、30年も同じ企業文化の中にいた人が想定している変化はたかが知れている。30年も漬け込まれた漬け物が、いきなり斬新な味に変われるわけがないのと同じだ。


ホワイトカラーの仕事では、時間当たりのパフォーマンスを重視すべきであって、労働時間の長さとは関係ありません。短時間正社員が増えていけば、長時間労働が評価される慣習は徐々に改められるのではないでしょうか。


「物極必反」という言葉を知っていますか。「物事が極端にいくと必ず正反対の結果が生まれる」という意味です。愛社精神も行き過ぎるとマイナス。自分のためにも社会のためにもなりません。


よく「宋さんは日本人の働き方を批判するけど、残業は日本の文化だから変えようがない」という人がいますが、それは違う。だって文化が変わらないのなら、なんでみんな、ちょんまげにしてないの(笑)。僕にいわせれば日本人の残業は、文化というよりただのクセ。いままでやってきたことを変えたくないだけです。おかしいと思っても、残業を続けているほうが精神的にラクだから、そうしているだけでしよ。


現場力がないと直観力がなくなる。直観力がないとジャッジなんてもう屁理屈になっちゃうんですよ。


刻苦勉励が日本人の美徳というのは、経営者にとって都合のいい理屈に過ぎません。残業が減らないのは、本気でそうしようとトップが考えていないからです。日本人だって、本心では長時間働きたいなんて思っていないはずですよ。


残業が前提だと、社員は1時間で終わらない仕事は3時間かけてやればいいと考えます。それで一応結果は出るから、短期の戦術としては正しいと言えるでしょう。しかし、長期の戦略としては明らかに間違っています。なぜなら、社員が考えなくなるからです。この仕事は本当に会社にとって必要なのか自分の頭で考え、無駄な仕事を排除することができるのが、本当に優秀な社員です。


営業課長はセールスの能力なんてなくて構わない。チームとして効率の良い営業の仕組みを構築できればいいのです。


まだ体力もあるし、やる気もあります。でもあと10年やったら、私、この会社の中で神様にされてしまいます。そうなったら、私が間違ったことを言っても、誰も反対しません。間違った決定をしても、そのまま進んでしまいます。私が好まないデータが隠されてしまう。だからいまそうならないようにしなければいけないのです。
【覚書き|43歳でソフトブレーンの代表権を手放したことについて語った言葉】


現社長が明らかに間違った決定をしたら、言いますよ。だけど、あくまで役員会で一役員として言います。創業者だから意見に従えではなくて、論理的にデータに基づいて議論をして説得します。逆に相手が正しければそれを認めます。それが企業内統治なんですよ。


残業しなくてもきちんと利益を出せることを証明したい。うちは午後5時半にオフィスの電機を半分消します。見ていってください。


この会社を大きくするのは私の仕事ではありません。それはいまの経営陣の仕事です。誰でも正しいと思ったことを発言して、公正な議論で意思決定がされる企業文化をつくりたい。それがいまの日本企業に最も必要とされている内部統制だと思います。


中国人同士が大声で罵り合うのを見たことがあるかもしれません。でも、すぐケロリと仲良くなるでしょう。西洋人もそうですが、「喧嘩も礼儀のうち」です。だから、中国人の剣幕を怖がる必要はないんです。上手に喧嘩ができるようになれば、交渉はむしろ佳境に入ったといっていいでしょう。逆に遠慮して何も言わないと、押される一方です。


中国人と付き合うには、まず、あらかじめ細かな取り決めをした契約書を交わして、起こりうる悪い材料はすべて先に相手に言っておく。これが最初の注意点です。日本人は悪い話を嫌がります。背景の似通った日本人同士なら、アバウトな契約でもトラブルになりにくいですが、中国人も西洋人もビジネスは背景が違う人同士で行うのが普通です。細かく詰めるのは当然です。


中国人と付き合うには、同じアジア人という発想をやめることです。日本人も中国人も漢字を使っているとか、顔が似ているというのは日本人の思い込みです。相手がよく思ってくれていると勘違いする男女関係と同じです。本来、歴史問題など個人にとってどうでもいい話なのです。


残業を減らすには経営者側の意識も変えなくてはいけません。「残業は減らしても、売上は伸ばせ」では駄目で。「残業は減らす。売上が減ってもいい。だが利益率は上げる」、そう考えることが重要です。売上より利益率を優先し、利益は社員に還元する。それが強い会社をつくるために必要な考え方です。


残業を減らすには、制度をつくるより、残業が美徳だという意識こそ改めるべきです。残業してでも結果を残せばよいという「結果主義」の人事評価をやめて、「成果主義」に変えることから始める必要があります。この場合の成果主義は単に売上の数字を評価することではありません。新規開拓などにあたっていれば、それが利益を生むまでにタイムラグがあるので、事業の将来像を見据えながら、仕事のひとつひとつのプロセスを評価していくことが大切です。


会社ぐるみで規制をつくって強制しなければ残業が減らないというのは、本来恥ずべきことです。日本人は個の自立ができていないから規制が必要になるのであって、規制で縛られることに疑問はないのか、プライドはないのかと思います。


営業担当の配置を見直すことが重要です。取引内容がすでに安定している顧客や既存商品より、今後成長が見込める事業や新規開拓にこそ優秀な人材を配置し、人数も多く投入すべきでしょう。新規分野の開拓にはアイデアも必要だし、時間もかかります。それができるのは優秀な営業マンなのですが、大手企業では新規事業のリスクを恐れて、優秀な人材を安定分野に配置しがちです。リスクを恐れないベンチャーに大手が負けることがあるのは、それが原因ではないでしょうか。


付き合いが長く、受注内容が安定している顧客には、営業ではなくサービス部門の担当者を専任でつけたほうがよい場合もあります。分業したほうがよいものと、しない方がよいものを見極めて役割分担することは、残業を減らすうえで非常に大切です。


優秀な営業マンに大口の得意先を担当させる企業がよく見受けられます。しかし、大口取引の場合、売上を決めるのは商品力と信頼性とマーケットの動向であり、優秀な営業マンを配置したところで売上が急増することは、まずありません。その企業との縁を取り持ったのが営業担当者だからという理由でその後のやり取りもすべてその人を通して行うと決めつけていると、営業担当者の仕事は増える一方です。


利益の出にくい分野はどこの会社にもあるものです。たとえば顧客の中に、訪問回数が多いのに売上はわずかという相手はいませんか?そうした顧客を抱えていると、利益が圧迫されるだけでプラスに転じることはありません。しかし、営業担当者個人としては顧客に来いと言われたら、むげに断るわけにもいきません。個人で対処するのではなく、トップの判断で会社から案内状を送り、顧客に撤退を知らせるといった対処が必要です。


仕事の優先順位を決める過程で、同時に行うべきなのが「やらない仕事」を見極め、そぎ落とすことです。たとえば何十年も前に始めた行事が形骸化しているなら、それはやめていい。やらなくても済む仕事、やっても成果に結びつかない仕事なども切り捨てるべきです。これらから手を引くことは、回りまわってっ利益を生むはずです。


優先順位は個々の社員レベルで決められないことが多いのも事実です。プロジェクト単位の優先度など、大枠はマネジメント側が決定し、それを社員と共有するというのが正攻法でしょう。


仕事の優先順位は緊迫感がないと決まらないものです。だから「残業せず時間内に仕事を終える」ということを頭に入れ、限られた時間内で重要なことから先にやっていく習慣をつけることです。


延々と続く営業会議で、自分の風邪や顧客の出産を報告したところで、それが成果を生むわけではありません。営業部門に限っていえば、会議は週一回一時間あれば十分です。最初から終了時間を決め、各自が話す時間を指定して、時間内で話を終えるように促せばそれで済んでしまうものです。


仕事のプロセスを洗い出すときに留意すべきなのが、「成果の出るプロセスとは何か」という点を押さえたうえで作業を切り分けたり、統合したりすることです。大切なのは成果との因果関係であり、成果を組まないプロセスを組むのはまったく意味がありません。


あらかじめ作業時間を見積もっておくと、残業が本当に必要で行われているものなのか、昼間の仕事に身が入らず時間がズレ込んだだけなのか、判断する基準になるでしょう。


各プロジェクトごとに、プロセスを分解し、そして各プロセスに必要な時間を割り出し、それを合計して全体でどれだけ作業時間を要する仕事かを把握します。マネジメント側で計算を行えば、そのプロジェクトに何人の社員を配置すればいいかもわかります。


昼間ダラダラと過ごした結果、夜にずれ込んだ仕事を残業として認めろというのはおかしな話です。あるいはこのへんをもっと細かくやろうとか、納得できるまでやりたいと自分だけ思っていて、その結果時間外も働いたのなら、それは仕事ではなく趣味の範疇です。ほどよい緊張感で朝から午後5時まで働いたら、疲れて残業などできないはずです。


自分は仕事が好きだから残業してベストを尽くすのだという反論もあるかもしれません。しかし、乗っている飛行機が墜落しようというときに、残された時間で家族宛の遺書を書く人はいても、会社宛の遺書を書く人はいません。社員は会社を愛してなどいません。経営者も社員の残業が愛社精神によるものではないことを知るべきでしょう。


経営者は企業の中で、経営という役割を果たしています。その意味では営業とか開発などの役割を分担している社員と対等なんです。それなのに「経営者は偉い人だ」と誤解している人が多い。だから昔の殿様みたいですよ。偉い人はカゴに乗せられて、そこのけそこのけで通るわけですね。でも、担がれているから、降りたいと思ってもなかなか降りられない。


やっぱり人を使うのは楽しいんです。社長をやっていると、権限があるから命じればみんなが走ってくれる。でも、やめたらそうはいかないですよ。経営者の中には、それこそ死ぬ寸前まで会社に出てくる人もいますよね。どれほど人をコントロールして使いまわすのが好きなのかわかるでしょう?これは中毒なんです。大麻のようなものです。僕の場合、中毒にかかる前に大麻をやめたということですよ。
【覚書き|早期に会社の代表権を返上し引退したことについての語った言葉】


僕はすごく計画的なんです。思いつきでやめたわけじゃないですよ。そもそも僕は、マザーズに上場する前から「遅くとも40代のうちに引退する」と宣言していたし、実際、上場前に社長から会長になりました。そして二部上場のときに新しい社長を招き、一部に昇格したときに代表権を返上しました。


日本企業の製造部門の生産性が高いのは、技術の高い職人が社内にいるからだと思っていないでしょうか。そうではありません。誰がラインに入っても高品質のクルマを製造できるように、作業を徹底的に標準化しているからです。つまり、営業部門などの販管部門だって作業の標準化を徹底すれば、効率はもっと上がります。ソフトブレーンで営業改革のソフトウェアを開発し、それを導入した多くの企業が営業効率をめざましく向上させているのをこの目で見てきた僕が言うのだから、間違いはありません。


よく「部下のモチベーションを上げれば成果があがる、それこそが管理職の仕事だ」と思っている人がいますが、これは間違いです。仕事に対するやる気が高い人もいれば低い人もいるのは当たり前。それに、いくら上司が頑張れと言ったところで、上がらないものは上がらないのです。そうではなく、モチベーションが低い部下でも結果を出せる仕組みをつくる、これこそが上司の役目なのです。


日本企業の経営者の平均年齢が高すぎるのもよくないと思います。40代でもきつい会社の経営が、70代で務まるわけがありません。でも、日本の大企業のトップには70代、80代の人もいる。そういう人たちに「会社を変えよう」と言っても、それは無理というものです。だって、新しいことに挑戦できるだけの体力が残っていないでしょ。


僕がいつも不思議に感じるのは、どこの会社も会議の時間はたいてい1時間単位だということです。どうして20分単位じゃいけないのですか。僕は日本の会社のそういう変なところをたくさん本に書きましたが、残念ながら一向に改善されていないようです。


僕は最初、毎晩遅くまで残業する日本人を見て、なんてタフなのだろうと感心していました。でも、それは勘違いでした。昼間にビジネス街の喫茶店をのぞいてみてください。時間を潰すスーツ姿の人たちでいっぱいじゃないですか。そうやってエネルギーを温存しているから、夜まで元気で働けるのです。


せっかく雇ったのだから、残業させて目いっぱい働かせなければ損だと考えるのは、その経営者が社員を会社の私物だと思っているからです。でも、それは違う。会社はあくまで労働力を買ったのであって、社員の、全人生を買ったわけではないのです。だから、「俺は1000人食わせている」なんて経営者がいうのは失礼だし、入社式で「おめでとう」というのもおかしい。たまたまその会社で働く契約が成立したからそこにいるだけであって、社員にしてみれば、自分の労働力をもっと高く評価してくれる会社があれば、そっちにいきたかったわけだから、おめでたくもなんともないのですよ。


どうせ返事を出すのなら、早いほうがいいじゃないですか。僕は2秒後も2時間後も、メールの内容は変わらないとわかっているから。それに、返事を出す出さないを含めて、どんどんジャッジしていったほうが、絶対に得でしょ。遅いと、それだけコストになるわけですから。


残業ばかりさせてその分のお金も払わないような経営者なら、社員は辞めればいいのです。そうすればそうした会社は潰れ、サービス残業の多い会社は自然と淘汰されていきます。日本企業から残業が減らないのは、文句をいいながらも会社を辞めないサラリーマンにも原因があるのです。


サービス残業を社員に平気でさせるような経営者は、残業がさまざまな社会問題の原因にもなっていることがわかっていません。消費が伸びないのは、多くのサラリーマンが残業で遅くまで会社にいるからです。少子化だってそう。深夜にヘトヘトになって帰宅して、それから子づくりに励もうと誰が思いますか。


僕は日本の大学院を卒業して、3カ月サラリーマンを経験してから、自分の会社を立ち上げました。ベンチャーですから、朝から自分でもプログラムを必死で書くじゃないですか。そうすると、やっぱり夕方5時ごろには頭が痛くなってきて、残業しようにもできない。ところが、日本の会社は毎晩、社員が遅くまで働いていると知って、日本人はなんと頑丈なのだろうと、僕は当時、本気で感心していました。でもそのうち、本当のことがわかってきた。なんのことはない、昼間、適当に手を抜いているから、残業する余力があるだけのことじゃないですか。


仕事が速い人は集中力がありますね。日本のビジネスマンのなかには、就業時間内にもっと集中して仕事をすれば、残業なんてしないで帰れる人が結構いると思いますよ。


大事なのは現場感覚です。日本の経営者と政治家は「現場」という言葉が好きですが、なぜかグローバル化を進めようというときには「現場」を見ない。不思議です。日本のリーダーは「外」を知らなすぎる。くだらない出張でもいいから、町を歩いてみればいい。その肌感覚がないまま議論しても現実からどんどん離れていく。


ドイツの自動車メーカーや韓国のメーカーは、中国市場で「小さなエンジンをつけた大きな車」をつくっちゃうんです。なぜなら、中国人はでかい車が好きなんですね。エンジンは安いものを積んでいるので、車体が大きくても安く買える。一方、日本メーカーはまじめだから、小さな車体には小さなエンジンを載せ、大きな車体には大きなエンジンを積む。中国人の好きな大きな車を買おうとすると、性能はよくても高くついてしまうんですね。


「技術」に頼りすぎるのは危うい。技術力でシェアを拡大できるというのは一種の罠だと思います。日本の技術が優れているので日本企業が作ったものは中国でそのまま売れる、というのなら、1970年代にそうしたように日本で作ってどんどん「輸出」すればいい。でもいまの中国のマーケットは、現地で消費者のニーズをくみ取ったうえで、技術を使って開発しないと受け入れられません。


私が尊敬する経営者というのは、その会社のトップである以前に「経営のプロ」なんですよね。本人もその意識を強く持っているし、だからこそ結果最優先でものを考える。


今の日本を見ていると、企業や産業に稼ぐ力を身に付けさせない仕組みが数多く存在する気がします。例えば補助金。農業を含め地域産業の育成を目的にした補助金はたくさんありますが、産業や企業の競争力強化の妨げになっている。


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