安藤俊介の名言 一覧

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安藤俊介のプロフィール

安藤俊介、あんどう・しゅんすけ。日本の感情コントロール分野の専門家。日本アンガーマネジメント協会代表理事。群馬県出身。東海大学卒業。カナダへの語学留学後、外資系企業、民間シンクタンクなどに勤務。その後、アメリカで2社、日本で1社の会社を経営。ニューヨークでアンガー・マネジメントの手法に出会い日本で広める活動を行っている。著書に『イライラしがちなあなたを変える本』『アンガー・マネジメント アメリカ・エグゼクティブの間で爆発的に普及!イライラ、ムカムカを一瞬で変える技術』『怒りのマネジメント術』など。

「他人が自分と意見が違うのは当たり前」と許容ゾーンを広げれば、自分の価値観に固執する必要もなくなり、日頃のイライラは減ります。


米国ではいま、肥満の人や喫煙者が出世できないのと同じように、キレる人が出世できないといわれています。出世しようと思ったら、怒りをコントロールできなくてはいけないのです。日本でもそう遠くない未来、同じことが言われるでしょう。


上司や部下がどんなことに怒りを感じるのか、日ごろから相手を観察することが大切です。ミーティングなど冷静な場で、ゲーム形式でお互いを知りあうのもいいでしょう。「どんなことに腹が立つか」を紙に書いて発表し、どれくらいの怒りなのか、その強度を10段階で当てあうのです。人は些細なことに意外なほど腹を立てていることがわかるはずです。


他人をキレさせてしまう原因は、ほとんどがコミュニケーション不足です。一次感情(怒りの前段階の感情)に気づかなかったり、怒りに対して的外れな対応をした結果、相手の怒りが爆発するのです。


相手にキレられたとき、キレた状況をメモしておくことが重要です。多くの人は実にワンパターンにキレます。なぜ、どんな状況で、どのようにキレたのかを観察することで、次に「キレさせる」のを防ぐことができます。


相手にキレられたとき、まずは興奮した状態では話ができないことを伝え、何が気に食わないのか、どうしてほしいのか、要求はのまずに質問を続けましょう。「じつは自分がどうしたいのかわからない」というのは、キレやすい人にありがちな状態です。質問し、相手に考えさせることで、落ち着かせることができる場合も多いのです。あまりに相手の興奮が激しい場合は、一言断わってその場を離れるのもひとつの手です。


上司や部下からキレられたとき、大切なのは「キレることで何かが伝えられる」という相手の思い込みを毅然とした態度ではねのけることです。相手は、大声で怒鳴れば思いが伝わってあなたが動き、自分にとって気に食わない状況が好転すると考えています。過去にキレて得をした経験があるから、何度もキレるのです。その悪循環を断ち切るためにも、要求を飲んだり、期待を持たせるような対応をしてはいけません。あとでそれを覆せば、さらにキレさせてしまい、悪循環に突入です。


「取引先には10分前に到着すべき」というコアビリーフ(自分がこうであるべきと信じている基準)を持つ人は、部下が5分前に到着しても腹が立つでしょう。しかし、「ギリギリでも間に合えば問題ない」と考えている人であれば、3分前に到着しても腹が立ちません。「怒らない人=温厚」ではなく、たまたまその人のコアビリーフに触れていないだけというケースも十分に考えられるので、相手がキレないと決めつけて勝手に安心するのは危険です。


人が怒りを感じるメカニズムは、「出来事との遭遇」「出来事の意味づけ」「怒りの発生」の三段階を踏みます。人は遭遇した出来事に対し、自分が「こうであるべき」と信じていることを裏切っていないかを基準に意味づけをします。基準を裏切っていると判断すると、まず「悲しい」「つらい」などの「一次感情」が発生します。それを器に貯めようとするのですが、器が満タンになると「二次感情」である怒りが生まれるのです。


喜怒哀楽のひとつである怒りを感じるのは、人として当たり前のことです。問題は、「その頻度が多いこと」「強度が強いこと」「持続性があること」「攻撃性があること」の4点です。つまり、キレることがいけないのです。


最新の神経科学では、日頃考えていることが、脳の神経回路に影響を与え、思考のパターンを決めていることが明らかになっています。日頃から怒りや恐怖などマイナスの感情に支配されている人は、何かが起きたときにマイナス面ばかり見る思考回路ができてしまうのです。そう考えると、感情は自分の意思とは関係なく湧きあがるのではなく、自分が決めるもの。つまり、感情は理性によってコントロールすることができるのです。


シチュエーションや手段も大切。人前で怒ることは、相手のプライドを傷つけるのでやめましょう。また、メールや人づてで伝えるのは不信感を生むもとです。以上を心がければ、相手との関係を壊すことなく、本来の目的を果たすことができるはずです。


怒りを伝える目的とは、感情をぶつけることではなく「どうしてほしいかを相手に伝える」ことです。そのためには「私」を主語にした「Iメッセージ」が効果的です。「あなたが私に仕事を押しつけるのは間違っています」と言うのではなく、「私は今やるべき仕事があるので難しいです」と自分を主語にして伝えると、相手を攻撃することなく、自分の置かれた状況を説明できます。


「共感」まで高められれば、つまらないことで怒って自他を疲弊させることはほとんどなくなります。「あれだけ忙しい立場なら、メールの返事も大変だろうに」「部下に当たり散らすのは、部長も辛い立場だからだろう」などと相手の立場を理解できれば、怒りの感情は消えていきます。これは相手のためでなく、自分のためでもあるのです。


私たちの持つ価値観は、正解も不正解もない。自分にとっては「メールの返事は1日で返す」が正解でも、人によっては「3日ぐらいは大丈夫」が正解かもしれません。「あの人なりのものさし」を許容できれば、人生はずいぶんラクになる。


怒りっぽい性格に困っている方もいるのではないでしょうか。そんな怒り体質の改善には「自分の怒りのパターンを知る」ことが第一歩。お勧めなのは、怒りを記録する「アンガーログ」です。一つひとつを書き出していくと、自分の怒りのパターンが見えてきます。自分の怒りに客観的になれるので、衝動的な感情に振り回されなくなります。


怒りが最高潮に達したときは「その場から離れる」。現場から物理的に離れることで、スイッチを切り替えるのです。外に出て身体を伸ばし深呼吸すると、リラックスして、心の力みも抜けます。その場から離れることができない場合、目をつぶって外の世界と自分を遮断し、深呼吸して何か楽しいことを考えてみましょう。


怒りが中レベルになると、冷静さを失い、ジワジワと怒りが膨らみます。それを止めるためには「思考停止」が有効。何も考えないのではなく、手元のペンや資料に意識を集中させたり、利き手と逆の手で作業をすることで、脳の怒りの居場所をなくすのです。


怒りレベルが低めだったら「魔法の言葉」をかけてみましょう。たとえば、「明日になったら忘れているよ」「たいしたことじゃない」「怒るのも仕方ないよね」など。こうした気持ちがラクになる言葉を自分にかけると、言葉の効果で心が落ち着いてきます。


ついカッとなってしまったときの特効薬は、怒りを行動に移す前に「6秒間待つ」ことです。怒りの感情は生じてから6秒までが最も強く、それを過ぎると少しずつ小さくなっていくと考えられています。


怒りはゼロにする必要はなく、むしろ必要な感情です。怒りを失った人間は危険察知や防衛本能すら失い、この世を生き抜くことが困難になります。実際、側頭葉を損傷し、怒りの感情をなくした人が、何が危険なのかわからなくなり、リハビリ中、怪我をし続けるという事例が報告されています。


怒りの源泉は、人間が持つ「自分の身を守る感情」。動物は敵が現われたとき、すぐさま相手に飛びかかったり、逃げ出したりできるよう、臨戦態勢に入ります。その際、アドレナリンという心身の興奮状態を作るホルモンが分泌されます。これが怒りの源です。また、自分が守りたいテリトリーを脅かされたとき、同じように臨戦態勢に入ります。そのテリトリーとは、誰しも心の中にある、「こうあるべきという価値観(思い込み)」です。


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