宇野郁夫の名言 一覧

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宇野郁夫のプロフィール

宇野郁夫、うの・いくお。日本の経営者。日本生命保険相互会社会長。大分県出身。東京大学法学部卒業後、日本生命に入社。取締役、常務、専務、副社長などを経て社長に就任。そのほか、各社の取締役(ホテルオークラ、富士急、松下電器産業)、各社の監査役(田辺製薬、小田急電鉄、三井住友フィナンシャルグループ、JR西日本、東北電力、テレビ大阪、三井住友銀行)、生命保険協会会長などを務めた経営者。

世界を構成する一員として、私たち一人一人が取り戻さなければいけないのは、やはり「精神性の高さ」なのだと思います。


「俺が、俺が」という考えに支配され、自分さえよければ、他のものなどどうなろうと構わない。そんな極端な思考の中に真理はありません。


国際保健会議で金融危機について基調講演を行うため、10か月ほど前から経済学や金融危機に関する本を中心に読み漁り、勉強を重ねてきました。勉強するうちにわかったことのひとつは、それまで脚光を浴びていた多くのエコノミストたちが、金融危機を境にすっかり姿を消してしまったことです。市場主義経済があたかもすべてを解決するかのごとく語っていた彼らの話が間違いだったことが、金融危機によって証明されたからでしょう。


私は、今回の金融危機が起きた理由は世の中が急激に「無機化」してきたからだと思っています。そして、無機化した最大の要因はITというものが世界を席巻したことではないでしょうか。人としての感情などまったく感じられない、無機質で安易な情報だけが氾濫する世界。結果、人々から歴史観が失われつつあります。歴史とはすなわち人間が長年培ってきた知恵の塊です。それがいつの間にかないものとされ、過去の過ちにも多くの人が心をとめることすらなくなった。誰も本来あるべき価値観を見失い、人間として持つべき徳というものもなくしかかっているのです。


厳しい経済状況の中だからこそ、前向きな姿勢が重要です。私たち経営者は、将来に光を当てるような発言をもっとしなくてはいけません。


私はビジネスモデルという言葉に違和感を持っています。たとえば、中小企業の経営者はビジネスモデルなど意識せず、実践の中で悪戦苦闘しつつ仕事一筋に打ち込まれているのではないでしょうか。仕事は理屈ではなく志と情熱です。私は、そんな精神の健康さが基本だと思っています。


欧米、とくにヨーロッパのビジネスマンに会うと、教養が深く、哲学や歴史を良く学んでいることに驚かされます。人間観や哲学観、歴史観があってこそ、ものごとを判断し、リーダーシップを発揮できるのだとも思います。


保険会社というのは、人びとの生涯を支えているのであり、真面目、誠実な経営でないとやっていけないのです。


私は若いころから本を読むことが一番の楽しみで、いまでも多くの本を読んでいます。本を読むことが役に立つことかどうかは、ある程度まではわからないものですが、ある一線を越えると急に世界が違って見えるような気がしました。


若い人には人間のさまざまな価値観、生き方を深く教えてくれる伝記や小説を幅広く読むことをお勧めしたい。それが自分の人間の奥行き、深さを与えてくれるのです。


私は若いころから体が弱かったため、病床で読むたくさんの本を通じて、人の英知に触れることが何よりの楽しみでした。感動した文章はすべて書き写してきましたが、何冊にもなったそのノートの集積が私自身の哲学になっています。とくに、文学でも芸術でも、その分野を極めるために真理を探究し続けた著者の本は、実に面白い。


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