奥田陽一の名言 一覧

このエントリーをはてなブックマークに追加

奥田陽一のプロフィール

奥田陽一、おくだ・よういち。日本の経営者。伊藤忠テクノソリューションズ社長。大阪出身。神戸大学経営学部卒業後、伊藤忠商事に入社。その後、アメリカに赴任し、ニューヨーク大学経営大学院でMBAを取得。伊藤忠テクノソリューションズ業務部情報政策チーム長、情報産業・メカトロシステム部情報電子システム第一課長。伊藤忠インターナショナル会社人事総務部長、経営企画部長、金属部長、常務、専務、副社長。伊藤忠商事経営戦略室長、社執行役員、経営企画担当役員、チーフインフォメーションオフィサー、取締役、常務。伊藤忠インターナショナル会社社長。などを経て伊藤忠テクノサイエンス(のちにテクノソリューションズ)社長に就任。

経営トップの使命は、様々な形で社員に刺激を与え、懸命に働いてもらうことです。現場に活気がないのだとすれば、それは社員のせいではなく、トップの責任。


リーダーには、「自分の考えを役員や社員が本当に理解しているのだろうか」ということを気にする繊細さが求められるのだと思います。


変化はどの業界でも必ず起こります。そのとき新しいことに挑戦できると思える人材をいかに育てるか。それは人材育成の普遍的なテーマかもしれません。


研修の根底には、変化に対応できる人材、新しいことに挑戦できる人材になってほしいという思いもあります。ITは絶えず進化を続けているし、グローバル化も進んでいます。環境が変わりつつあるときに、それを不利な材料ととらえるようでは困るのです。状況が変わったときに、新しいことにチャレンジできるのだと意欲的に考えられる人でないと生き残っていけません。


弊社では海外ベンダーへの派遣や語学研修を行っています。本当は、短期間の留学で英語を話せるようにはなりません。でも、短くても若い時期に英語漬けの生活をすると、その後の英語学習に必ずプラスになります。逆にいえば、語学の上達には時間がかかるのだから、中長期で考えていまから経験を積んでおけということです。


研修の目的は知識やノウハウの習得だけではありません。IT業界は技術革新のサイクルが速く、現場の社員は「うちの会社はどこに進むのだろうか」と考えています。研修はそうした不安を持つ社員に向けての会社が進むべきベクトルを示すメッセージでもあるのです。


毎月、私は社内のイントラネット上で「拝啓、奥田です」というコラムを掲載して、社員にメッセージを送っていますが、これもデジタルだけでは不十分だと思っています。そこに書いた内容は社内の成功事例発表会など、社員と直に話せる場でもう一度説明しています。


デリケートな問題の場合は、メールだけでなく、私はなるべく電話や直接会うなどしてコミュニケーションをとり、内容の確認や追加説明を行っていきます。デジタルで足りない部分は、アナログと合わせ技で補う。これが基本です。


システムを提供する会社のトップの意見として驚かれるかもしれませんが、メールは決して万能のコミュニケーションツールではないと考えています。会議の日時など、シンプルな情報の連絡には、メールが大いに効果を発揮します。一方、複雑な問題でやり取りをすると、途端に誤解が生まれやすくなります。トラブルに発展すれば火消しに時間がとられます。誤解を防ぐために長い文章で説明しようとすると、メール本来の簡便さが失われてしまいます。効率化のためのツールであるはずなのに、使い方を間違えるとかえって仕事が遅くなるのです。


私が人との対話を重視するのは、伊藤忠商事時代の経験が大きい。入社以来、日本や米国で2年おきに異動を繰り返していました。丹羽(宇一郎)さんの部下だったときもあります。慣れた頃に上司や部下が代わるというのはしんどかったのですが、良い経験でした。管理職として異動したとしても、経験のない部署を任されればそこでは新米。待っていては仕事にならない。自ら出向いて、部下にノウハウを教えてもらう。地位や経歴などにとらわれず、周囲と対話することが、良い仕事につながる。これを身をもって学べたことは、社長の仕事をするうえで大きな支えとなりました。


簡潔な言葉を示すことは、トップと現場との有効なコミュニケーション手段になります。


自分の考えを内外に明確に示すために何か良い手はないものかと考え、年度ごとに漢字2文字のキーワードを考え、毛筆で書をしたためました。半紙に40枚ほど、社長室にこもって書くのが毎年の恒例行事でした。


経営統合の成否は、両社の一体感の醸成にあります。そのためにはトップである私の考えや方針を、会社全体に周知徹底させることが欠かせません。それができているのだろうか、自分の発言はきっちりと現場の隅々にまで伝わっているのだろうか。正直、しばしば不安に駆られました。


社長に就任して最初の大仕事は、2006年10月にIT企業であるCRCソリューションズを伊藤忠テクノサイエンスと経営統合したことでした。業界5~7番手の位置で、利益が出ているからといって満足してしまっては、成長は見込めません。「規模を拡大し、リーディングカンパニーを目指そう。業界トップクラスに入ることで、自分の仕事や会社に誇りを持ってほしい」。統合前後、こうした話を両社の社員に繰り返し訴えたことをよく覚えています。


人名ランダムピックアップ


経営・ビジネス・投資・仕事・お金・経済的な分野で成功を収めた人たちの名言を収録しています。

ページの先頭へ