大貫卓也の名言 一覧

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大貫卓也のプロフィール

大貫卓也、おおぬき・たくや。日本のクリエイティブ・ディレクター、アート・ディレクター。東京出身。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業後、大手広告代理店の博報堂に入社。新人時代に任された「としまえん」の仕事でいきなり東京ADC賞を受賞。以後、「ペプシマン(ペプシ)」「hungry?(日清カップヌードル)」「Jリーグのロゴ」「Yonda?(新潮社)」「愛知万博ロゴ」「TSUBAKI(資生堂)」「ソフトバンクのロゴ」など数多くの広告キャンペーンやロゴデザインを手掛け、様々な賞を受賞した。主な受賞に東京ADC賞・最高賞・会員賞・会員最高賞、ニューヨークADC銀賞・金賞、カンヌ国際広告祭銀賞・金賞・グランプリなど。大貫デザイン代表。

広告とか商品開発とか、そういうことを分けて考えることはあまりにも効率が悪いと思います。世の中のすべてがコミュニケーションであり、広告だと思っているので、企画から考えることが自然の成り行きです。


僕自身、広告のプロであろうとして、商品を売りたいという企業の希望を叶えることに徹した時期もありました。でも最近は、それだけではつまらないし、「志」みたいなものがない仕事はやる気がわきません。


企業がブランドをつくっていくためには、単に商品が売れることだけでなく、それが世の中にどのような影響を与えるか、そこまで考えていく必要があるのです。これからの企業は、ひとつひとつの活動が人々にどういうイメージを与え、影響力を持つか、そして企業に戻ってくるか、そこまで考えていかなければいけない時期に来ていると思います。


『TSUBAKI』の広告にこだわったのは、本当に社会的影響力を持たせたかったからでもあります。この広告で日本中の女性の背中を押してあげることが本当にできたら、素晴らしいのではないか。一番やりたかったのはそこなんです。今回の仕事は、日本女性を外側からも内側からもきれいにする、そんな広告を目指したんです。


「いいキャンペーンでしたね」と評価されるとか、広告賞を受賞するとか、そんなレベルでは終わらせたくなかったんです。とにかく見た人が、「きれいだ」と圧倒されるような広告をつくりたかった。ちょっとカッコよく言えば、「美しい!」の連続で、感動させたいと考えたのです。


シャンプーをつくるという発想ではなく、化粧品としてのシャンプーをつくるというのが『TSUBAKI』の根底にはあります。だから、パッケージも色も、従来のトイレタリー(洗面用品)商品の概念を破るようなものをあえてつくったのです。


僕が社会的にいい影響を与えるものをつくりたいと意識するようになったのは、愛知万博の仕事をやったことがきっかけなんです。あのとき、「自分のアイデアひとつで、日本を良い方向に変えることができるかもしれない」と本気で思ったのです。広告にも人々の気持ちを変える力がある。広告もバカにしたもんじゃないぞ。最近は、そんなことを考えながら仕事をしています。


いままでのシャンプー・パッケージで、一度見たら忘れられないような、そんなパッケージってなかったと思うんです。今回は、パッケージだけですべてのメッセージ・コミュニケーションが完結するくらいのパッケージでなくてはいけない、と最初から考えていました。
【覚書き|資生堂TSUBAKIの商品コンセプトづくりからパッケージデザイン、広告まで携わったことについて語った言葉】


『TSUBAKI』は単なるネーミングではなく、女性像(これからの日本女性の象徴)であり、商品特性(椿油から抽出した美容オイルが入っている)であり、資生堂そのもの(花椿マークは資生堂の象徴)なんです。商品コンセプトとして僕がまず考えたのは、「日本発」ということでした。競合商品はアジアや欧米の美しさをコンセプトにしていましたが、資生堂ならやはり目の前にある日本の美しさだろうと。


シャンプーは化粧品よりも広告出稿量が多いですから、「シャンプーA」をつくるというより、強力な資生堂のブランド広告であるべきだと考えました。逆にいえば、それくらいの志を達成し得なければ成功しない。そんな強い思いをもってスタートしたプロジェクトでした。
【覚書き|資生堂TSUBAKIの商品コンセプトづくりからパッケージデザイン、広告まで携わったことについて語った言葉】


シャンプーという市場は、資生堂も含め大量のブランドが存在していて、トップブランドでもシェアが2桁に行くか行かないかです。他に例を見ない激戦が繰り広げられている領域なのです。そのなかで、「新商品をゼロからつくりあげ、しかも一気にトップブランドにする」というのは、なかなかハードなミッションでした。だからこそ、ほかのビッグブランドと同じ土俵で戦ってはいけない。そこで、トイレタリー(洗面用品)発想ではなく、化粧品的なシャンプーをつくることにしたのです。
【覚書き|資生堂TSUBAKIの商品コンセプトづくりからパッケージデザイン、広告まで携わったことについて語った言葉】


『TSUBAKI』の広告については、新しい自分流の広告ではなく、資生堂のやり方で突破すべきだと思っていました。それも、自分が若いころから憧れていたような、圧倒的なスケール感があって、世の中を揺さぶるような「資生堂の広告」をつくりたかった。かつての資生堂がやっていたキャンペーン広告のようなイメージです。資生堂の手法で成功することが重要だったんです。


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