大東隆行の名言 一覧

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大東隆行のプロフィール

大東隆行、おおひがし・たかゆき。日本の経営者。餃子の王将社長。創業者加藤朝雄の義弟。大阪出身。関西経理専門学校中退後、薪炭・氷販売業を行ったのち、義兄の創業した王将1号店に入店。営業本部長、取締役、常務、専務、副社長などを経て社長に就任。同社を大証一部に上場させた経営者。

「自分一人では何もできない。すべては従業員のおかげ」という感謝の気持ちが大切です。それは経営者じゃなくとも、人の上に立つ人間は誰しもが持ってないといけないでしょう。


苦しい状況を乗り越える経験を通して、人間力を鍛えるしかありません。そういう意味では、今回の不況は人間力を鍛える絶好のチャンスかもしれません。


成績が悪くなると、決められた食材の量を減らしたりして利益を出そうとするでしょ。それは逆。悪い店ほど、価値を出すことに知恵を絞らないといけません。


逆境を突破するには、リーダー自身に「熱い気持ち」がないとダメです。「絶対何とかしてやる」という気持ちがあるかどうか。リーダーがとぼとぼ歩いている背中を見ても、誰もついてきません。リーダーは「湯気が出ている背中」を下の人間に見せなければいけません。そうすれば、どんな厳しい状況でも、「この人についていけばなんとかなる」と思って、みんな信用してついてきてくれるものです。


誰しも、本部から「ああしろこうしろ」と言われてやるのは、楽しくありません。逆に自分の頭で考えてやるから、仕事が面白くなる。それに、自分で提案したものだけに、責任感も生まれます。いかに従業員それぞれの自主性を引き出し、働く楽しみを生み出すか。そのことには徹底して力を入れてきたから、うちには指示待ち人間はいないはずです。


店長が汗をかいていないのに、「お前ら何とかしろ!」と頭ごなしに怒鳴っても、下の人間は絶対に動きません。まず店長自らが率先して汗をかくこと。上の人間の熱い気持ちが、下の人間の心に火をつけるんです。実際「この店長のために頑張ろう」となると、その店は強いですね。


ピンチを脱するというより、ピンチにしないように早めに手を打っているんです。数字を毎日細かくチェックして、ちょっとした変化を見逃さないようにしているのもそのためです。致命的な傷になってから治すのは、本当にしんどいですから。逆に、手術が必要になる前に、注射レベルで治る段階で早めに治療しておけば、それほど苦労しないで済むんです。


「料理は魂、食は雰囲気」と私はよく言います。つくる人の気持ちが変わると、料理もおいしくなるんです。もちろん、お店の雰囲気もよくなるから、さらにおいしくなって、どんどんお客さんが集まるようになります。「ちょっとした気持ちの変化が、大きな変化と成長につながる」のは、どんな仕事にもいえることじゃないですか。


人と人とのつながりや信頼が組織の力の源です。だから、トップはどんなに苦しいときでも、従業員への思いやりを持たなければいけません。それがない会社は潰れます。僕は、300人以上いる直営店店長の名前はもちろんすべて覚えていますし、社員の誕生日には一人一人に本を、奥さんにはお花をプレゼントします。そして、クリスマスには社員の奥さんにお小遣いを贈るんです。


「どれだけ自分を捨てられるか」が大事です。業績が伸び悩んでいる店舗の店長は、「自分が、自分が」となっていることが多い。そんなときこそ、お客様の視点、従業員の視点でものを考えられるかが勝負です。自分を殺して相手の視点で考えられるようになると、言葉ひとつひとつも変わってきます。ちょっとした姿勢、態度、言葉づかいの違いが本当に大きいんです。


ある程度業績が戻ってきたら、銀行さんがお金を貸してくれるようになりました。そこで、ごっついお金をかけて店舗の全面改修に取り掛かりました。1億円で立てた店を4000~5000万円かけて何店も改修したのです。それだけ一気に変えないと、お客さんには伝わりません。それに、思い切って変えれば、従業員も「やるぞ」という新たな気持ちになって、仕事にも精が出ます。攻めるときには、やっぱり思い切って大胆にならないといけません。


社長に就任して再建のためにやったことは「原点回帰」です。財務体質を改善するために、まず不良資産を処分し、30店くらいあった不振店も2年間で全部閉鎖しました。中国料理以外の業態への出店も、本業に専念するために廃止。いらないものを捨ててから手をつけたのが、本来の土俵、つまり自分たちの強みや持ち味は何かをよく考えて、それを強化することでした。


上の人間が「何とかしろ!」と怒鳴っただけでは何にも変わりません。問題解決策を一緒に考えます。エリアマネージャーが店長と話すときも同じです。実際の店舗を見ながら、問題解決策を一緒になって考えることが重要です。


エリアマネージャーは経験豊富でたくさん汗をかいてきた元店長ばかりです。鍋も振れるし、計数管理もできるから、店長のサポーターとなって具体的なアドバイスができます。


本部は、店舗が仕事をしやすくする裏方であり、舞台装置みたいなものです。小道具を揃え、店舗でいかにいい演技をしてもらうかに徹する。店舗が一番上で、社長が一番下の逆ピラミッド型の仕組みは、他の会社にはないうちの最大の強みでしょう。


弊社は本部主導ではなく、店舗主導型です。これは王将の創業からの特徴です。地域に応じたオリジナルメニューを各店長が工夫する。値段設定も販促も、すべて店長の裁量次第。だから、地域の方に愛される個性のある店ができるのです。最近、地域密着型ビジネスの時代とよくいわれますが、ここまで徹底してやっているところはそんなにないと思います。


なんといっても従業員の気持ちです。従業員一人一人が「やるぞ」という気持ちになってくれなければ、再建なんてできません。だから29億円の赤字を出した2002年も、従業員のリストラを考えるどころか、ボーナスを出しました。夏、冬はもちろん、決算時の特別ボーナスもです。まあ、金額は半分にさせてもらいましたが。


上司は「この人の言うことは信用できる。この人についていったら何かいいことがある」と部下に思わせ、部下の中にファンをつくらなくてはいけません。そういうときに大事なのが愛嬌です。愛嬌のある人は絶対得をします。人間の値打ちは優しさと愛嬌だと思います。


うちの店長に必要な資質はいくつかあります。まずは『行動力』です。来店客層や数字を読んで、「うちの店は昼のサラリーマンが多い。定食をたくさんつくったろ」と思ったら、次の日から定食を並べる。知恵を集結して行動を起こすのです。次は、『部下のことを理解する力』です。パートさんもアルバイトも含めて、自分の店にいる人の性格と行動を読む。それによって、仕事場の配置を考えることができます。そして『愛嬌』。店長は部下を引っ張っていく存在です。上に立って人に指図する人間は人間性を問われます。


数年前まで、王将の仕事は「危険、汚い、きつい」の3Kだと言われていました。しかし、みんなが一生懸命、お客様目線で鍋を振ってきたから、お客さんが評価してくれるようになりました。


うちの従業員はまかないで、好きなものをつくって食べていいことになっています。だからといって、ラーメンに焼き豚を10枚も載せて食べるようなことは絶対にやらせません。従業員がお客さんに出す以上のものをつくって食べてはいけません。お客さんにしてみたら、「この店の従業員はおかしい」となります。お客さんの目線をいつも感じていろということです。


従業員には気持ちよく働いてもらいたい。だからといって、甘えた気持ちになってはいけません。生産性を上げなくてはいけないし、お客さんの目線を忘れてはいけません。


いま、おかげさまで、お客さんがたくさん来てくれます。注文が立て込んで、忙しさに追い込まれることもたくさんあります。つい、不機嫌な顔をする店長や従業員が出てきます。それが一番いけません。そんなお店で料理を食べるお客さんの身になってください。不機嫌な従業員には声をかけにくいし、だいたい、料理がちっとも美味しく感じられません。だから僕は、「初心を忘れるな。お客さんが来てくれたことをありがたいと思って仕事をしろ」と言っています。


うちのいまのテーマは接客サービスの強化です。接客サービスを向上させるため、外部講師による店長合宿研修などを行っています。研修で、僕が強調するのは、お客さんに対する感謝の気持ちです。「ああ、お客さんが来てくれた。ありがとうございます」という気持ちで接客しろと言っています。


私は店長を集めた合同会議では、「上司は部下に自分の思いを伝え、導く、伝道師であれ」と常々言っています。部下を怒鳴るのではなく、接客で何でも自分でやってみせること。上司は率先垂範でなければなりません。


いくら餃子が美味しくても、料理が出てくるのが遅かったり、接客や店の雰囲気が悪ければ、お客さんは「なんだ、この店は」と思って来てもらえません。だから、うちの店長の役目は自分で中華鍋を振りながら、接客をし、部下の管理を行います。店舗運営の一切の権限を委譲しています。うちでは店長教育に重点を置いて、人間力の向上に力を入れています。


経営には数字が大切です。うちでは25年前(90年代初期)からコンピュータシステムを導入して、前日の各店舗の売上、損益が朝8時までに全部、見られるようにしました。しかも対前年比でわかります。本社ビルはご覧のとおりボロボロです。ビルはカネを生みません。しかし、コンピュータにはカネをかけました。


部下を怒鳴ったり、数字を追求するだけじゃ商売は上手くいきません。世の中はそんなに甘いもんじゃない。上の者が血のしょんべん垂らして働いているから、それを見ている従業員も頑張る。商売は人です。僕の目標は王将の仕事を通して人を残すことです。


僕は、リーダーは指導者でなくてはならんと思っています。支配者でも管理者でもいけない。上にいる者が支配者だと、従業員は怖がって意見も言わなくなります。管理者なら「こいつが言っていることだけをやればいい」となります。自分のことを社長だと思ったことはありません。


結局、飲食業は人なんです。気持ちのいい接客をし、安くておいしい料理をスピーディに提供するには、従業員が満足して働いていないとお客さんへのサービスもできないのです。そのために僕は従業員を大切にします。報奨や成果の還元だけでなく、僕自らが手本を示して仕事をしています。


無料券や割引券をもらった人が、みんな食べに来るわけではありません。うちの券をもらった人が食べにくる率はだいたい3%です。だって、タダとか安いとかいう理由だけで、人は餃子を食べに来ることはありません。美味しいからとか、雰囲気がいいからやってくるのです。


創業者がやるなと言ったから、いまはやりません。しかし、いざとなったらやるかもしれません。そんな柔軟に考えたらいいんです。
【覚書き|スーパーやコンビニからの王将の餃子を売りたいという申し出を断っていることについて語った言葉】


店長がそれぞれ、面白いことを考えたらいいのです。本部が一斉にあれやれ、これやれというのは僕の性に合わないし、王将らしくない。人間は自分の好きなことだと一生懸命になります。その人の長所は何倍にでも伸びる可能性があります。僕はそれに懸けているのです。


経営に大事なのはスピード感です。いちいち本部にお伺いを立てていたら、時機を逸してしまいます。即、行動を起こすことが人に訴えます。お客さんが欲しいというものがあればつくってみる。ヒットしたらほかの店もそのメニューをやればいいし、ウケなかったらやめればいいのです。


商売には変えてはいけないものと、変えた方がいいものがあります。手作り感、オープンキッチン、食材の鮮度、安さ、美味さ、グランドメニュー(メインのメニュー)については変える気はありません。しかし、それ以外は店長の判断に任せています。和食や洋食を出してもいいし、セットメニューをつくってもいい。


結局、飲食業は人です。人がやる気になったら行動は変化します。経営者がやることはその動機付けです。よそは社長が一番上にいるピラミッド組織ですが、うちはまったく逆。お客さんが一番上にいて、次が従業員、業者やフランチャイズがいて、底辺にいるのが僕です。経営者は主役とは違います。主役はあくまでお客さんです。


うちでは毎日、130万個の餃子が出ます。皮を包んでいるのは従業員です。ちょっと手が空いたら、みんな一生懸命、餃子を包みます。お客さんはちゃんと見ています。そこが大事。それが飲食業です。


以前、うちの会社は危機でした。470億円の負債を抱えて、つぶれるかどうかの瀬戸際です。僕は3年間は財務の立て直しに精を出し、原点回帰を訴えました。店を改装して、オープンキッチンを徹底し、作り置きやセントラルキッチンでの調理をやめました。店長の自主性を重んじました。それで数字が上がるようになり、借金はほとんどなくなりました。


食べるときは雰囲気が必要です。包丁の音がして、鍋を振っている料理人が目の前にいて、美味しそうなにおいが漂ってくるから食欲がわきます。だから、うちではオープンキッチンにしています。


うちの会社は個性派の集団で、いわば動物園みたいなものです。そんな個性豊かな従業員がついてきてくれるのも、僕が想像を絶するくらい働いたからでしょう。僕は本部で夜中まで仕事をして、それから店に行って、朝まで掃除をしたことが数えきれないほどあります。朝になると、店の鍋で湯を沸かして体をふきました。血の汗、血のションベンを流しながら働きました。うちのみんなはそれを見ている。だから、会社はまとまりました。


うちでは店長が売れると思ったら、和食でも洋食でも、フランス料理でも何のメニューでも出していい。僕は「かまへん。好きにやり」と言うだけです。ただし、売れないとダメだし、40品目くらいあるグランドメニューは変えてはいけません。それ以外のところで創意工夫せよということです。


王将は一号店から店については店長の自主性に任せています。だから、店によって出すメニューが違います。よその外食チェーンは本部がこれを売りなさい、あれを売りなさいといった管理をします。しかし、何でもかんでも本部が決めてしまったら、店が工夫する余地がなくなります。それはよくありません。


うちでは土産(テイクアウト)を持って帰る人も多い。テイクアウトの比率は、おそらく外食だとナンバーワンでしょう。来店客のうち18%くらいが何か料理を持ち帰るんですから。店にとっては大きな利益になります。テイクアウトを重視するのも創業時からやっていたことです。あのころは容器がなかったから、お客さんは鍋とか皿を持って店に来ていました。


セントラルキッチンで調理した冷凍の食材を使うと、味が似通ったものになってしまい、他のチェーンと差別化ができなくなります。うちでは餃子のあん、皮、それから麺はセントラルキッチンから運んでいますが、後は全部、店でつくっています。野菜はキャベツでも玉ねぎでも、まるのまま店へ持っていきます。冷凍したものを温めて出したり、カット野菜は使いません。うちの従業員は料理人です。よそとはそこが決定的に違います。


王将は安いだけの店とは違います。手作りにこだわり、それぞれの店は店長の裁量に任せています。そして、オープンキッチンにして活気あふれる店舗にしている。どれも昔からやってきたことで、うち独自のやり方です。原点を重んじて努力してきた結果が不況でも好成績となっているのでしょう。


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