大久保恒夫の名言 一覧

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大久保恒夫のプロフィール

大久保恒夫、おおくぼ・つねお。日本の経営者。セブン&アイ・フードシステムズ社長。早稲田大学法学部卒業後、イトーヨーカ堂に入社。ダイニング家庭用品担当、経営政策室経営開発担当などを経て退社。株式会社シニアコンサルタント、財団法人流通研究所研究員などを経たのち、リテイルサイエンスを設立。その後、ドラッグストアのドラッグイレブン社長、スーパーマーケットの成城石井社長などを経て、セブン&アイ・フードシステムズ社長。そのほか、ユニクロを展開するファーストリテイリングや、無印良品のコンサルティングなども行った。中央大学客員教授。主な著書に『棚割システム活用法』『また一歩、お客さまのニーズに近づく』『利益を3倍にするたった5つの方法』『実行力100%の会社をつくる!』など。

売上を上げようと思わなくていい。お客様に満足していただければ自然と上がります。売上が上がれば利益も増えます。


たいてい考えたとおりにいかないのがこの世界。考えるぐらいだったら、とにかくやってみて、結果がよければもっとやろう、悪ければ見直そう、としていくほうが効率がよいのです。


よくないのは、分析ばかりに没頭して、パソコンでたいそうな書類を作成することに力を注ぐような人。そんな書類を作成する時間があるのなら、お客様に笑顔で接し、喜んでいただけるようなことをまずはやってみろと言いたいですね。


あいさつだけでもできていれば、店の好感度がぐんと高まり、固定客が増え、売上が伸びるのです。


経営再建を成功させることができたのは、マジックも魔法もない、当たり前のことをしているだけなのです。


もし私のこれまでの経営手法がスピード改革と評されるのであれば、それは、長期的・根本的改革を全速力でやる、ということではないでしょうか。時間がかかりそうでも、重要だと思えば、すぐにやるのです。


どうすればお客様に喜んでいただけるのか、いつもこればかり考えています。そして、考えれば考えるほど、価格の安さだけが本当にお客様の求めておられるものなのか、非常に疑問に思えてきます。食事であれば、「おいしいものを食べたい」「体によいものを食べたい」など、価格以外のニーズもあるからです。私たちの料理を、たとえ価格が安くともお客様が喜ばれないのであれば、まずなすべきことは、おいしい料理を提供すること。そのうえで、できるかぎり価格を下げる努力をすべきだと考えています。


現場ではいろいろなことが起こります。急な仕事が入ってくるとか、従業員がその場その場で判断をくだす必要に迫られるとか、日常茶飯事です。だからこそ、そうした判断のよりどころとなる経営理念を現場に浸透させることには、とても力を入れています。


部門間で協力しろとただお題目で言っても、効果的ではありません。業績数字と評価が結びついている限り、人は自部門のためにのみ行動しがちです。こういう場合は仕組みが悪いのです。そして、そういう仕組みをそのままにしている上の人、つまり社長がもっとも悪いということです。


自部門で損失を出しても、他部門に協力したり支援したりする人なら高い評価を与えます。そういう人は会社全体にとても貢献している人材ということですから。逆に、自部門の数字をよくしても、他部門に迷惑をかけているような人であれば、低評価とします。


小売業で言えば、仕入れと販売というような異なる立場で対立が生じがちです。こういう対立を招く責任は両部門の上に立つ人にあると基本的に思いますが、どちらの部門にしても目的はひとつ、お客様を喜ばせることです。だから、力を合わせなさいと、両部門の上に立つ人が言わなければダメです。


同じことを言っても、怒る人もいれば、喜ぶ人もいたりする。ほかの人の前でほめられると、うれしいと思う人もいれば、恥ずかしいと嫌がる人もいる。また、いつでもほめればよいと言うものでもない。ふだんは物静かな上司や先輩からほめられると、すごくうれしいと感じることだってあるでしょう。いろいろなやり方があっていい。大切なことは、気持ちが相手に伝わり、相手の行動をよくすることです。


相手がどのような気持ちで自分の話を受け止め、その結果、どのように気持ちが変わっているのか、よく注意しながら話をしないといけません。


詳細なマニュアルに頼るより、基本中の基本である経営理念をきちんと理解させ、それに基づいて各人が自分で判断できるようにするほうがよいのです。ですから、朝礼で経営理念を唱和することなど、特別なことではまったくありません。


価値の高い商品を、売り場で売り込むには次の5つの方法があります。これらを徹底するだけで売上は3倍になります。

  1. 店内の優位置を確保し、非計画の買い物を誘う。
  2. フェース(陳列面)の数を増やす。
  3. 在庫を多くし、商品を積み上げる。
  4. 商品の良さを書いたPOPを掲げる
  5. 接客を通して産地や製法などを伝える。

価格を下げずに売上および利益を伸ばすには、「あの店が好き」というファン、つまり固定客を増やすことです。「あの店、なんだか感じがいい」と思ってくれる人を増やすには、挨拶やクレンリネス(清潔さ)、品切れ削減といった基本を徹底するのが一番です。


私の経験上、ディスカウントをして売上が伸びたことはありません。価格を下げると確かに一時的には売上は上がります。値下げすると、その直後は売れます。しかし、数量はそのうち元に戻り、売上は下がっていくのです。要は将来の売上を先食いしただけで、ディスカウントで需要拡大はできないのです。


一朝一夕にできないのが、商品の価値を伝えるための人材の育成です。それには手間も時間もかかりますが、手を抜いてはいけません。成城石井では、お客様との接点が最も多い場であるレジを重要視し、チェッカー教育に注力しています。目に見えないところにも力を入れているのは、価値を生むのは結局は人だからです。


重要なのは人を育て、オリジナル商品を開発することです。商品を開発するのが難しいなら、挨拶を徹底し、粗利が高めの商品や特売をしていないのに売れている商品を探し、それを売り込んでみることです。


すべての商品をオリジナルにすることはできません。成城石井の場合、オリジナル商品は全体の30%ですが、いずれもコストパフォーマンスが高く利益も取れています。過去2年、これらの商品を売り込むことで、商品単価は前年比110%、粗利率29%から32%にアップしました。


価値のあるオリジナル商品(プライベートブランド)を売ることは、売上がこれまでと同じだったとしても商品単価が上がっていれば売上数量が減ることになり、スタッフの作業量が減ります。結果的に人件費が下がり、利益率が上がります。


小売業の基本を徹底したうえで、価格を下げずに売れる商品を開発する必要があります。よその店にはない価値のあるオリジナル商品(プライベートブランド)を開発し、その価値にふさわしい価格で売る。生産段階にまで踏み込み、できるだけ商社や卸を通さず高品質で仕入れ値が安い商品を仕入れ、売り切るリスクを負うことです。


お客様がその店舗に行かなくなる理由は「価格が高い」「品揃え・品質が悪い」に加えて、「店員の感じが悪かった」というものですが、この「感じ」というのが実は重要なのです。科学的な根拠はありませんが、挨拶を徹底すれば、クレームが減り、逆にお褒めの言葉が増えます。これは成城石井でも、ドラッグイレブンでも実証済みです。


小売業の価格は、チラシで丸見えになっており、値下げをしてもすぐに他社が追随してきます。安売り合戦になると、体力のない店に勝ち目はありません。


ドラッグイレブンの経営再建を引き受けたとき、同社は低価格路線で赤字に陥っていました。ドラッグストアにお客様が来るのは、健康でありたい、きれいになりたいというニーズがあるからです。価格ばかりではないのです。質のよい商品を開発し、それをよい接客で売るという、商売の基本に戻るべきではないかと思いました。そこで、商品開発と接客教育を強化したのです。


よく完璧な指示書を作成する人がいます。ただ、現場の人がその指示書どおりに動くかどうかは、まったく別の話です。誰にでもすぐにできるよう簡単で、しかも数少ない指示でなければ、現場の人はなかなか動きません。


「2対8の原則」とか「3対7の原則」とか言われますよね。すべきことが10あるとすれば、最優先の2つか3つで大半の成果が上がるということです。当社の場合なら、「あいさつ」「クリンリネス(清潔であること)」「おいしい料理の提供」の3つに絞り、それを実行できるよう、力を入れています。


小売業でもフードサービス業でも、現場ですべきことは本当にたくさんあるのです。しかし、それをすべてしようとすれば、あれもこれもと、現場の人は混乱する。すべてに完璧を求めることは不可能なのだと割り切るべきです。優先すべきことに絞り込んで指示するほうが効果的なのです。


「来ていただいて、本当にうれしい」という気持ちがお客様に伝わっていないと、それはあいさつとは言えません。


成城石井で最初にやったことは、挨拶をすること、クリーンネス、品切れさせないということです。明るく挨拶をしても今日の売り上げは上がりませんが、1年など長い目で見れば確実に上がるのです。


お店で挨拶を徹底して何が起こるかといいますと、クレーム件数が半減するんです。挨拶をきちんとしていると、何かあっても「まぁいいか」と思っていただけるようで。挨拶ができていないと「ちょっと文句のひとつでも言ってやれ」となるようです。


私がこれまで売り上げ増に成功したのは、粗利の高い定番商品を固定客に買ってもらったためです。固定客は必ずいます。成城石井が好きで、成城石井に行きたい、特売でなくても成城石井のあの商品が買いたいと思う固定客を増やす。そのために一番いいことは挨拶すること、クリーンネス、品切れをさせないことなんです。


長い間さまざまな小売を経験してきましたが、安売りや特売で、売り上げを上げた成功事例はありません。ちらしや特売では、一瞬売り上げが上がりますが、だんだん落ちてしまいます。なぜかというと、お客様がその価格に慣れてしまい、さらに値下げせざるを得ないからです。安いからといって、大量に消費してくれるわけではありません。後で買おうと思っていたが安いから今買おう、違う商品を買おうと思っていたけど安いからこれを買おう、と先の売り上げを落としているだけなのです。せっかく粗利の高い定番商品が売れていたのに、特売の商品へと切り替えられてしまう。見た目は売り上げが上がっているように見えますが、単価は落ちてしまう。集客力はありますが、そういうお客様は値段が目的のお客様です。他で安売りされていれば、安いほうへ動きます。他店も頑張っていますから、すぐ価格競争になってしまう。長い目で見ると必ず売り上げが落ちるのです。


品切れは絶対にダメです。品切れを起こす商品は売れる商品ですし、お客様が買い物に来て品切れしていたら、がっかりさせてしまうことになります。


商人魂とは、お客様に満足していただける売り場を作るためにはどうすればいいかだけを考え実行しようという想いです。私自身、イトーヨーカドー創業者・伊藤雅俊さんから、商人魂を植えつけられました。


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