堤清二の名言 一覧

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堤清二のプロフィール

堤清二、つつみ・せいじ。日本の経営者。セゾングループ総帥。旧制成城高等学校(のちの成城大学)、東京大学経済学部卒業後、父康次郎の秘書を経たのち西武百貨店に入社。西友やパルコ、ホテル経営、リゾート開発などを行いセゾングループを形成。グループがバブル崩壊後の業績悪化で経営破たんし責任をとり辞任。また、学生時代から小説や詩を執筆し、辻井喬(つじい・たかし)、横瀬 郁夫(よこせ・いくお)の筆名で、数多くの作品を残した。主な受賞作に『いつもと同じ春』で平林たい子文学賞、『異邦人』で室生犀星詩人賞、『群青、わが黙示』で高見順賞、『虹の岬』で谷崎潤一郎賞、『風の生涯』で芸術選奨文部科学大臣賞、『父の肖像』で野間文芸賞、『自伝詩のためのエスキース』で現代詩人賞など。

断られても挫けずに何度も頼めば、どんな人でも五回目くらいには断ることが難儀になるものです。愚直さが相手の心を打つのです。


私はたびたび無茶をしてきましたが、そんなときでも自分の都合だけでなく、相手を尊重しながら無茶をいうことを心がけてきました。


何を頼むにしても、相手を尊重する気持ちを忘れない。これは人とコミュニケーションするうえで欠いてはいけないことのひとつです。


企画書やコピーで光るものを書きたいのであれば、エンドユーザーを意識することが肝心です。自分の上司や役員など社内の人ではなく、最後に商品を使ってくれるエンドユーザーを意識するのです。もちろんエンドユーザーに目をとめてもらうためには表現やアイデアそのものの独創性も肝心です。個性のあるものは、それだけで目を引きますから。


コピーライターと作家では視線が違います。コピーはエンドユーザーを意識して言葉を探さなきゃいけない。一方、小説家は自分の考えていることを書くわけで、それが結果として読者にウケればいいというスタンスです。ビジネスで意識すべき文章は当然、前者です。自分の思いを書くとしても常に第三者を意識することが必要です。


こちらの要件は、偉い人からすると取るに足らない場合がほとんどです。先方は要件の中身より書き手の人間性を見ているのですから、下手に飾った文章を書く必要はありません。自分を卑下して媚を売る文章もよくないでしょう。極端にへりくだった文章は偉い人から見るとつまらない。そういう文章は読み飽きているからです。ぶっきらぼうにならない程度に、自分を率直に出したほうがいいでしょう。


文章そのものについては必ずしも流暢である必要はありません。むしろ稚拙でもいいくらいです。文章で人に動いてもらうためには、こちらの思いを伝えることが何より大切なので、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしつつ、たどたどしく書いた方が伝わりやすい。たどたどしい文章の方が本気だという雰囲気が出ることもあります。語弊を恐れずに言えば、文章が下手な人の方がいい手紙を書けるのかもしれません。


相手を尊重することも大切です。率直にものを言うここと傍若無人に振る舞うことは違います。いくら懐が深い相手でも、それに甘えてはいけません。相手を無理に尊敬する必要はありませんが、尊重する気持ちを持ってアプローチすべきです。


頼みごとをするとき、私は断られることを恐れず手紙を書いていました。断られることにびくついていると、それが文章に表れて卑屈な印象を与えてしまう。「断られたら、またチャレンジすればいい」というくらい大胆な方が、偉い人は可愛がってくれます。


昔の政治家や財界人は愛嬌があって、それが周囲の協力を取り付けるもとになっていました。


実際に相手に会ったうえでの手紙ならば効果は大きい。手紙やメールを書く行為は、会って話をすることと同じくコミュニケーション手段のひとつです。昔の政治家や財界人は、手紙も含めて様々なコミュニケーション手段を上手く使っていた印象があります。


若いビジネスマンは、人間的な接触の要素を飛ばして具体的な用件だけを伝えようとする傾向があるような気がします。とくに最近は、いきなりメールでしょう。これではずいぶん損をしているんじゃないでしょうか。


近頃、財界の方は手紙を書かなくなりました。自戒を込めて言いますが、どうもみなさん、筆をとることを面倒がって、パーティで顔を合わせたついでに用件を済ませようとする。手紙を書くと相手の印象に残り効果的だと思うのです。


最近はメールの発達など、ものごとを伝える手段自体は多様化しています。ところが言葉の方は紋切り型の表現が目立ち多様性を失っている印象があります。多様性がないところには独創性もありません。まずは紋切り型の表現をやめて、自分の言葉を探すところから始めてみると、人の心に響く文章が書けるようになるのではないでしょうか。


消費者のニーズにこたえるという姿勢がなくて、これでやれば競争に勝てるぞと思った時は失敗するケースが多い。自分の思いつきでいい気になって走ると必ず失敗している。消費者のニーズに触れて、あ、それじゃこうしてみようかなという場合はだいたい失敗しません。


低成長時代に入って、複眼的な思考の若い人たちが増えてきているように思えます。部門益に絶対の忠誠を誓うのではなく、もっと広く国益や普遍的な常識にのっとった判断をする人が増えること。これこそが、堕落を防ぐ第一の条件であると僕は思います。


堕落をもたらすものは思考の単一化です。日本でも国益より省益、省益より部門益を求めて突き進むのは、受験勉強一本やりで高級官僚になった人たちです。民間のサラリーマンもその相似形であることには変わりありません。


職制上の縦のルートがあるだけでは、経営者にとって都合の悪い話は上がってきません。労組ルートを別に設けることで、横からの情報が入りやすくなり、会社の実態がつかめるに違いないと考えました。堕落を防ぐためには、意識的に批判者をつくろうとしたのです。
【覚書き|西武百貨店に入社する前に、入社の条件として労働組合をつくることを提案したことについて語った言葉】


投資銀行やヘッジファンドなど、資本主義の主要な担い手たちがなぜ堕落したのか。大きな理由は東西冷戦が終結し、社会主義陣営という資本主義への批判者が地球上からいなくなったことです。どのようなシステムであれ、批判者や対抗者が存在しなくなった途端に堕落は始まります。


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