堤幸彦の名言 一覧

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堤幸彦のプロフィール

堤幸彦、つつみ・ゆきひこ。日本の演出家、映画監督。三重県生まれ、愛知県育ち。法政大学社会学部社会学科を中退後、東放学園専門学校放送芸術科卒業。テレビの世界に入りADとして下積みを経験。テレビディレクター、CMプロモーションビデオ演出などを経て、オムニバス映画『バカヤロー!私、怒ってます』の4話で映画監督デビュー。『金田一少年の事件簿』『ケイゾク』『TRICK』『池袋ウエストゲートパーク』『SPEC』などのヒットシリーズを手掛けた。そのほか愛知工業大学客員教授などを務めた。

僕は自分の仕事をサービス業だと思っているんです。サービス業ですから、お客さんに喜んでいただかないといけない。


僕はルーチンワークを避けてきた人間です。もちろん、仕事がはかどるにこしたことはありませんが、それだけでは、仕事に意外性が生まれないことも事実です。


自分は芸者であるとも思っています。芸者はお座敷に呼ばれるために芸を変えていかなければならない。飽きられてしまうから、頭も身体も常に鍛えておかないといけません。天狗になんかなっていられないですよ。


僕の知る限り、一流の人は、ほとんど例外なく謙虚です。人にぞんざいに接している人は、最初は調子がよくても、人間関係の中で徐々に姿を消していっています。いい仕事をするには最低限、常に謙虚に素直でいることが必要でしょう。


僕はいまも、自分のことを駆け出しの分際だと思っているんです。自分が映画監督をしていること自体、いまでも驚いているんですから。


作品には毎回毎回、新鮮な気持ちで向かっています。その都度、気持ちをリセットして、初期化して、素材に真摯に付き合う。逆にいうと、天才でも芸術家でもない僕が生きる道は、それしかないんです。何かがヒットしたからといって、浮かれだしたら、そこで潰れてしまう。


僕の原点は20代前半にこそあるといまでも思っています。地方出身で、大学は中退し、財産も七光りもなく、学生時代に何か輝かしい実績があったわけでもない。ないないづくしのなかで、這いつくばって生きてきたあのころ。何歳になろうと当時のことを決して忘れてはいけないし、もし忘れていい気になりでもしたら潰れてしまうという意識は常に持っています。だからどんな仕事でも、とにかく一生懸命に、丁寧に、というスタンスは変わりません。


何でもいい。何かしらのものを見つけられたのなら、棒に振った年月は決して無駄にはならない。その何かをもとに、それからの10年、20年を自分の足で存分に歩いていけばいい。


会社員を取り巻く環境はここ数年、確かに厳しいと思います。でも僕は、若い人にはあえて10年くらい棒に振ってもいいんじゃないかと言いたい。もちろん、僕のように生きるのがいいというつもりはもちろんないけれど、地を這うようにもがいている間に、人に譲れないものをひとつでも見つけられたら、それは大きな財産になります。


どんな企画や作品にも、面白いところは必ずあります。だから僕は「この台本ではできないな」といった理由で断ることはまずありません。極端な話、アダルトビデオの仕事をいただいて、もしやることになったら、面白いところを見つけて一生懸命取り組みます。


生来のあまのじゃくな性格もあって、他の人がつくるような映画はつくりたくないという思いも、いつも持っています。


自分で考えた企画を監督する場合、自分が思っている面白さを必死に人に伝えます。もしそれが伝わらないようなら、僕の座標の設定が間違っているんです。押すときは押すけれど、引くべきときは引くことも大切だと思います。


悪戦苦闘しているのは、いまでもまったく変わらないんです。


つらいAD時代を乗り切れたのは、僕の場合は音楽でした。学生時代にロックバンドを組んでいたのですが、当時、サザンオールスターズやツイスト、ゴダイゴといった同世代のミュージシャンの活躍は、とても励みになりました。ジャンルは違うけれど、彼らの活躍を見るにつけ、「俺にも希望があるかもしれない」とずっと思っていました。


残念ながら、昔は仕事が楽しいと思えませんでした。とくに20代の前半は、テレビの現場で地獄のADの毎日でしたから、前近代的な労働条件の中で丁稚奉公みたいに、身を粉にして働いて、身体的にも精神的にもボロボロ。撮影現場の片隅で泣いたことも一度や二度ではありません。そんな環境では、さすがに仕事を好きになどなれなかったし、それどころか、毎日、逃げよう、辞めようとばかり思っていました。


残念ながら、昔は仕事が楽しいと思えませんでした。とくに20代の前半は、テレビの現場で地獄のADの毎日でしたから、前近代的な労働条件の中で丁稚奉公みたいに、身を粉にして働いて、身体的にも精神的にもボロボロ。撮影現場の片隅で泣いたことも一度や二度ではありません。そんな環境では、さすがに仕事を好きになどなれなかったし、それどころか、毎日、逃げよう、辞めようとばかり思っていました。


たとえば、クルマを運転していて渋滞していたら、普通はイライラしますよね。でもその間に、好きな音楽をたくさん聴けると思うと、渋滞もまた楽しくなるはずです。それくらい心に幅を持たせて、仕事に取り組んだ方がいいのではないでしょうか。


やる気の源は、どんなことでも「面白れぇー」と思うことです。


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