和田洋一(スクウェア・エニックス)の名言 一覧

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和田洋一(スクウェア・エニックス)のプロフィール

和田洋一、わだ・よういち。日本の経営者。ゲーム会社スクウェア・エニックス社長。愛知県出身。東京大学法学部卒業後、野村証券に入社。同社在籍中に外務省に出向しワルシャワの日本大使館で文化担当官を務めた。その後、スクウェア(のちにスクウェア・エニックス)に入社。社長兼CEOを務めた人物。過去のヒット作のリメイクを得意としている。完全子会社となったタイトーの社長も兼務した。

たくさんの目標をすべて達成するのは難しいでしょう。ですから、「目標はなるべく少なく、最も重要なことに絞る」のがコツです。


ある人間が持つ目標の数は、ひとつか2つが適量ではないでしょうか。2つなら「ひとつはやろうかな」という気になりますが、5つもあると全部嫌になってしまい、ひとつもモノにならない。そういうものだと思います。


短期目標は厳しく、かつ具体的な数字にすべきです。そしてそれを必ず達成しなくてはなりません。


数年分の目標に縛られるあまり、自らの行動を限定してしまうというのは最悪なパターンです。状況が変わる中で、目標もどんどん変えていかなくてはいけません。


30代までは修業期間だと思って、40代で経営者になるために、自分の足りない能力を身につけようと考えていました。大学卒業後、野村証券に就職したのも、完全実力主義の社風が、能力を上げるのにピッタリだと思ったからです。


目標を達成するには、目標を達成しようと本気で思っているかどうか。これに尽きるのではないでしょうか。


たとえるなら、人間はラジオであり、チャンスは電波だと思います。飛び交う電波のように、チャンスはそこらじゅうに流れています。自分のラジオをチューニングできれば、いくらでもつかむことができるものではないでしょうか。そのチューニングの要が、「絶対に目標を達成する」と、強く決意することなのです。


弊社の営業マンには「売上を伸ばすこと」に全力を挙げてもらいますが、経費削減などについてはあまりうるさく言いません。文房具などの節約に労力と時間を使うのではなく、売上アップという本来の目標に力を注ぎ込んでほしいからです。もちろん経費を使い放題じゃ困りますが(笑)。


私はどちらもしませんが、目標を人に話したり、紙に書いたりすることで気合が入る人は、そうしたほうが良いと思います。いずれにせよ、自らが自らの主人となり、目標を達成すると堅く決意すること。それが何よりも大切だと思います。


一応、5年計画を立てることはありますけど、ほとんど見ませんでした。そんなに何年もの目標を小刻みにつくっても、私は弊害の方が大きいのではないかと思います。まず単純に息苦しいですよね。ガッチリ決めてしまうと、それに気をとられて疲れてしまうと思うんです。とりあえず今年、せいぜい来年のことぐらい考えていた方が、スッキリして目の前のことに集中しやすいです。


私は綿密に計画を立てて何かに取り組むタイプではありません。「40代で経営者になる」という大きな目標を持ってはいましたが、あとは「今年一年できることをやろう」と考えていただけです。小さな目標はせいぜい1から2年程度のスパンでしか考えていませんでした。


野村証券入社直後、営業をしていたころは「人を説得する力をつけよう」と考え、「落としにくいお客さんを落とす」ことを目標にしていました。その後配属された総合企画室では、法律・経済・会計といった知識を、独学で身につけるのが目標でした。また、外務省に出向し、海外の日本大使館で仕事をしたこともありましたが、そこでは文化担当官としてイベントなどで企画から予算どり、実行、決算まで、すべての行程を経験することを目標にしました。ある仕事を川上から川下まで一貫して担当する経験はとても役立ちました。20代、30代と常に目標を立てて仕事をしていました。


大学生のころ、自分の将来のことを考えました。「自分の能力を最大限に引き出して、人の役に立つ」、そんな生き方をしたいと思いました。それを実現する手段として行き着いたのが、「経営者」です。国家公務員になるという選択もあったのですが、当時、官僚が日本を引っ張る時代は終わりつつある、これからは経営者の時代が来ると感じていました。自分の性格を考えると、組織を引っ張るのは向いているようにも思えました。


アイデアを書きとめる際、あるいは自分のアイデアを他社に伝える際には、なるべく絵や図表で表現したほうがいいと私は考えています。視覚は言語に比べるとはるかに生理的なものだから、嘘や曖昧さの紛れ込む余地が少ない。逆にいえば、言葉で表現すると論点が曖昧になりがちなのです。とりわけ冗長な言葉は、論点を不明瞭にしてしまいます。


営業の仕事であれば、数字以上に雄弁なものはありません。


緊急事態に長文の報告書を求めるのは、できない上司の典型でしょう。上司の仕事とは、部下からいかに成果を引き出すかです。それなのに、部下の行動を監視して役員に報告することが仕事と思っているのは、中間管理職の悪い癖です。


口頭の報告に便利なのがホワイトボードです。図表やキーワードなどを書きながら説明させると、担当者がその案件をどこまで深く理解しているか、すぐわかります。


単なる報告だけの報告書は書かせません。報告が必要なのは、当初の提案や前提に変更が生じた場合のみです。進捗の気になる案件は、電話や携帯のメールで「あれ、どうなってる?」と直接問い合わせます。報告書では取り繕えても、不意打ちだと都合の悪いことを隠し通すのは難しいのです。部下の嘘を見破るのは上司の義務です。私自身、一切ごまかしが通じない厳しい上司に恵まれたから、いまの自分があると感謝しています。


たとえば、ゲームソフトの完成が予定より遅れているとわかったとき、報告書にまとめさせると、遅延の原因や経緯を書かざるを得ません。しかし、緊急事態において必要なことは、責任追及ではなく、素早く手を打つことです。まずは担当者全員を集め、今後の対策を練り、すぐ行動に移す。原因の分析は、そのあとからでも遅くありません。


普通の報告書ならば読み手は上司一人ですが、提案や企画の場合はチーム全員で共有する必要があります。紙の山をつくっても、見てもらえなければ意味がありません。共有のためには、読むのではなく、見るだけで理解可能な文章が求められます。


報告のための報告書は必要ありません。私がそう意識するようになったのは、野村証券の営業マン時代です。毎日、上司へ提出する営業日報を書きながら、こんな疑問を感じていました。営業で大切なのは結果を出すことです。一日の行動を記しただけの報告書に意味があるのか。できる営業マンは顧客リストが刻々と変わります。上司はリストの変化をチェックすればいいはずです。


協調性がないことで問題になるのは、個性が強かったり、自己主張したりする人ではなく、仕事の前工程、後工程を考えられない人です。そういう人には上司が「仕事はチームでやるもんだ」と口を酸っぱくして言って、しつけるしかありません。それでも変わらない人には、仕事が回ってこなくなりますから、自然に隅に追いやられ、辞めていくでしょう。


私が勤めていた当時の野村証券も、いまのゲーム業界も、ほとんどの社員が最初に配属された部署でずっと仕事をしますから、会社全体の業務の流れがまるでわからない状態になってしまいます。自分の部署の仕事が回れば、あとは野となれ山となれでは、顧客に喜んでもらえる価値を創造することはできません。


かつては、ゲーム・プランを発案し、実際の制作に入り、完成した暁には流通に商品を流し、広告・宣伝を打ち、最終的に顧客が購入してくれるまでの全体像が共有できていないばかりに、業務のいたるところで微妙な齟齬が生じていました。自分たちの仕事の前後にどんな工程があり、それらの部署はどんな意識で仕事をしているのか。彼らの仕事をもっとやりやすくするには自分たちはどうすればいいのか。基本的なことから研修で学んでもらいました。


チームで仕事をする場合、自分の部署以外にも多くの人たちが関わってきます。たとえば、ゲームひとつをつくるにしても、プロデューサー、ディレクター、デザイナー、プログラマーなど、多くの職種の人が協働しなければなりません。しかし、他部門が何をやっているかを知る機会は少ない。多くの企業で問題となっているのは、他部門への理解が及ばない結果生じる、部門間の衝突ではないでしょうか。


仕事を任せることによって、マネジメント不全状態に陥ることもあります。当社でも、上司が部下を正しく査定できないという悩みがありました。それを解決するために、最終的に顧客が社員を評価する評価報酬体系を新たに導入しました。完全業績連動型の制度、つまり、顧客が商品を購入する=その商品に関わった人に顧客が一票を入れるという考え方です。業績と言っても、利益連動ですから、賞与が出ない人も、山ほどもらえる人も出てきますが、社員としては、かなり納得感のあるやり方ではないかと思っています。


多少、性格に難があっても、自分より少しでも優れた能力を持つ部下に対しては、上司はひたすら信じて、任せるしかないと思います。でなければ、上司の能力範囲によって部下の能力が決まってしまいます。


人と話ができる、決められたことや約束の時間をきちんと守る。これ以上、どんな協調性が必要なのでしょう。チームでやる仕事を阻害しないくらいの協調性のなさは、その人の個性として大目に見るべきです。誰とも仲良くでき、いつも笑顔を絶やさないのも一種の才能ですから、誰もが身につけられるものでもありませんし、その必要もありません。


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