和田明広の名言 一覧

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和田明広のプロフィール

和田明広、わだ・あきひろ。日本の技術者、経営者。トヨタ副社長、自動車部品メーカーのアイシン精機会長。愛知県出身。名古屋大学工学部卒業後、トヨタ自動車に入社。取締役、副社長を経てアイシン精機に移り会長を務めた。トヨタ時代はボディー設計に携わり、副社長時にはプリウスのプロジェクト最高責任者として開発に尽力した。

何を頼りにモノを作ればいいのか。それは「自分」だと私は思います。自分自身だって、一人の立派なユーザーです。その自分が乗りたいクルマ、使いたいモノを作るんだと、そう考えればいいじゃありませんか。


技術者はとかく、機能を付加することに満足を覚えがちです。足し算ばかりで、引き算できる可能性は、検討すらなかなかしようとしない。いまあるモノをなくすことに、本能的なためらいを感じるからなのでしょうか。


「市場の声なんか聞くな」という立場なんです私はいつも。車の場合で言うと、市場の声を聞けば聞くほど、重くて大きくて、使いにくくて高いモノになる。あげくに市場を失ってしまうことになります。


「大きい方がいいですか」と聞けば「大きい方がいい」と言うし、いままで見たこともない車種を作って売れるかどうか聞きに行くと、見たことがないだけに、だいたいは「そんなもん売れません」と言うものです。それが市場の声ならば、聞かない方がいい。


足せば引くものが必ずある。つい昨日も、見せられた新製品が見栄えにやたらお金をかけたうえ、ふたまで被せる明らかな過剰品質だったので、とっちまえと怒ったところでした。


トヨタ自動車の、私が初代モデルを設計したセリカが好例です。スポーツタイプの車ですから室内はそんなに広くなくていいはずでしょう。でもお客さんに聞きに行くと「部屋がもう少し広ければね」とおっしゃる。市場の声を聞くほど、図体は大きく、150万円程度だった値段は250万円近くなり、ついに市場を失うという皮肉な結果になってしまいました。


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