吉野浩行の名言 一覧

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吉野浩行のプロフィール

吉野浩行、よしの・ひろゆき。日本の経営者、自動車エンジニア。自動車メーカー「ホンダ」社長。満州国出身、福井県育ち。幼少期、第二次世界大戦終結とともに両親の故郷・福井県に引き揚げる。東京大学工学部航空学科卒業後、本田技研工業に入社。取締役、鈴鹿製作所所長、ホンダ・オブ・アメリカ・マニュファクチャリング社長、本田技研工業専務、本田技術研究所社長などを経て本田技研工業社長に就任。フィットでトヨタ・カローラを抜いて国内年間販売台数一位を達成した。

お客様の声を聞いて、それに応えるということが大事です。またいかに速くそうした要望に応えるかが問題になってくる。結局、お客様を騙すことはできないんです。ニーズに合わなければ、車は売れないのですから。


常にお客様の視点で考える企業は元気です。現在苦しんでいるのは、官との結びつきで伸びてきたとか、規制に守られて仕事をしてきた企業だと思うんです。僕らは以前から世界中のお客様の目線に合わせて仕事をしてきたから、国に頼るという気持ちはありません。


GMは自動車では世界一の巨大企業です。しかし、だからといってGMの支配力がどんどん強まっているかというとそんなことは全然ない。GMのお膝元であるアメリカでもホンダやトヨタの車がどんどん売り上げを伸ばしています。お客様にアピールする商品を作ることが何よりも大事で、会社の規模はそれほど重要ではないんです。


巨大合併すると会社の個性、車の個性が失われかねません。クライスラーとベンツおのおのの個性はどうなるのでしょうか。個性がなければ車は売れない。僕らの商品の個性はもちろんのこと、企業自体の個性、そして企業で働いている人たちの個性も大事にしていきたいと考えています。大きければいいというものではないのです。


いやとんでもない、技術屋はそもそも入社するときからそういう発想がないんです。社長業などしているより、車を作っている方がよほど楽しいですから。
【覚書き:ホンダに入社当時、将来社長になると思っていたかと聞かれた時のコメント】


国によってお客様が求めるものが違います。アメリカではサイズが大きくてゆったりと快適で、しかも丈夫でないといけない。日本だと一年間で1万キロも乗ったら大したものですが、アメリカでは2万キロ以上乗ります。一方、日本のお客様はよりファッション性があり、小回りがきくものを求めます。基本部分はもちろん共通ですが、サイズだとか細かな味付けの部分を国によって作り変えているんです。


大型合併で失われかねないのがスピードです。世の中の変化が非常に早くなってきていますから、それに対応できるスピードが企業にとってなにより重要になってきています。しかし、企業が巨大化するとそのスピードも落ちる可能性が出てくる。ですから他社の合併を恐れることは全くない。


二輪と四輪に発電機や芝刈り機といった汎用エンジンも加えると、ホンダ製品の売り上げは一年間に合計1050万台にも達します。ホンダは一年間に一千万人ものお客さんと接触がある。これは大きな強みです。お客さんの声をそれだけ吸収できる。芝刈り機ひとつにしても製品に満足してもらえれば必ず次につながっていくはずです。


僕はそういう考え(大合併して大きな企業体にならないと今後生き残れないという考え)に与しません。マスコミの中にはそういうことを言う人もいますが、ワンパターンの考え方だと思います。自動車産業では今後大事なのは世界性と技術と個性です。
【覚書き:ベンツとクライスラーの大型合併について聞かれた時のコメント】


すべて完璧にやってもらうのは難しいことです。ほぼ無理でしょう。調子の悪い時もあるし、不慣れな人もいる。ミスは必ず起こります。だから、それを見逃さないことが大切なんです。自分の担当でないところでも、他の人がミスをしていたら、何か変だぞと気付けるかどうか。その感度を高めることが製造の品質になるのだと思います。現場で働く人たちの感性をいかに高めることができるか。モチベーションをいかに上げることができるか。現場のマインドがモノづくりの質を大きく左右する。


1日500台の車を作るために関わる人の数は5000人にのぼります。その5000人が完璧に仕事をしてくれないと、完璧な車ができない。誰か一人がボルトをゆるく締めたとしても、すぐにはわからないでしょう。しかし、出荷され、お客さんのもとで走っているうちにどこかで変な音がし出したり、やがて調子が悪くなったりするわけです。ミスは必ず起こります。だからそれを見逃さないことが大切なんです。


いつも他人ばかり頼っていて、自主性というのがなくなった企業はやがて滅びる企業だとおとっつぁん(本田宗一郎)は言っていました。人真似をした者は、いつでも戦々恐々としていなければいけないってね。だからおとっつぁんはいつも頭を使えと言っていたし、そこに独創性が盛り込まれれば、企業は安泰だと言っていた。


おとっつぁん(本田宗一郎)は自主自立の考え方を一つの柱としていました。人には頼らない。人の真似もしない。真似をしたら、そこまでしかないけれど、自分で考えれば人のやったこととは違う視点がありうるからもっと高いところへ行ける。


振り返ってみると、新しいものが生まれるときは異質な人たちのせめぎ合いの中から出てくることが多い。ブレイクスルーも異質のぶつかり合いの中から生まれることがほとんどだと思います。全員が同質、均質だったらブレイクは起こらないし、そこからは何も生まれない。


ブレーンストーミングを大事にしています。立場や年齢の違いなどには構わず、闊達な議論を行う。もっとも、ホンダもそれなりに大きい組織なので経営的な面ではそうとう慎重にならざるを得ないです。しかし、技術分野などでは異質なもの同士のぶつかり合いが大切です。


作りたい車を作るというとプロダクトアウトの発想、作り手の理論の押し付けになる危険性があります。俺たちはすごい車を作ったぞで終わってしまうかもしれない。デベロッパー(開発者)側の発想も必要ですが、自分が作りたいというよりも、むしろ自分が持ちたいとか、買いたいといったお客さんと同じ視点に立つことが大切だと思います。そのバランスが問題なんです。


誰もやったことがないからこそ意味がある。失敗を繰り返すなかで独創的な技術に至るものが出てきます。すぐに商業化にはつながらないけれど、非常に価値のあることなんです。


ホンダの子会社の本田技術研究所は「Dプロジェクト」「Rプロジェクト」「基礎研究所」に三組織からなっています。「Dプロジェクト」はディベロップメント(開発)、つまり生産・販売の計画と密接したより市場に近い開発を行う。これは失敗しないでやってくれと言っています。「Rプロジェクト」はリサーチ(研究)で、天衣無縫に研究に取り組んでもらっています。失敗しても構わないからと。誰もやったことがない未知の部分に挑戦するのだから、それは失敗しますよ。


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