吉永泰之の名言 一覧

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吉永泰之のプロフィール

吉永泰之、よしなが・やすゆき。日本の経営者。富士重工社長。東京出身。成蹊大学経済学部卒業後、富士重工業に入社。国内営業本部営業企画部長、スバル営業本部日本地区本部営業第三部長、スバル戦略本部スバル企画室長、戦略本部副本部長 兼 経営企画部長、執行役員、戦略本部長、常務執行役員、スバル国内営業本部長などを経て社長に就任。

他社よりちょっといいぐらいじゃ駄目だ。ウチの得意分野に参入された場合、こっちが際立っていないと追い付かれてしまいますから。


普遍性の追求こそが独創性を生む。独創性は普遍性と表裏一体。


経営においては社内での「合意形成」が最重要だと思っており、同じ話を何回も社員に伝えるよう心がけています。


5年後、10年後に、その時の経営陣・社員が「あのとき、あの手を打ってくれてよかった」と思える投資をしなければ。


売り出す車がみな売れているが、こうした状況が実は恐ろしい。売れてしまうと、次も同じコンセプトになりがちだから。


自動車産業もファッション産業と一緒で、飽きられたら終わり。社員には「守りに入るな、感度を高めよ、安心するな」と訴えてます。


物事がうまく回っているときほど、本当の危機は訪れるもの。突然、怒ってみせて組織に緊張感を与えたりしています。


私は、ブランドを際立たせるためには、個性に合わないことはやらないことがとても大事だと思います。


戦線を広げ、車種を増やしてブランドを希薄化させることだけはしたくない。


私はよく、「百花繚乱」という言葉を使います。1本1本の花は形も色も違います。ただそれが集まるとひとつの色になり、同じ花が集まったのとは違う独特の美しさが生まれます。そのような会社にしたいのです。


何事も突き詰めるとシンプルな答えが出てくるものです。


経営は科学です。気合や根性も大事ですが、それだけで開発力が高まることはありません。


「隣の会社がこうだから」という議論は絶対にやめた方がいい。規模ではなく、独自の価値を追求することで生きていく。そんな会社を目指すべきではないか。


何を言われても、どんなしがらみがあっても、トップが素直に課題を直視できるかどうかが重要。「勝てるかどうか」という軸をブラさず、正しいと思ったら本音で話し、実行する。


スバルの顧客層は大手メーカーから見れば小さすぎる「池」かもしれません。ただ、スバルにとってみれば、その中にいるお客様にしっかりと反応してもらえればいいのです。


怖いのは、目指すべきゴールを失ってしまうことです。トップが何も言わなければ、何もしなくてもいいことになる。そうならないように、新しい旗を立てることが必要でした。


どこの市場であれ、「スバルでなければダメ」というお客様が必ずいます。市場を国によって分類するのではなく、共通の価値観を持つ層をきちんと捉えていくことが大切だと考えています。


一般的には、商品数の少なさは弱点です。ただ、少ないからこそひとつひとつをどこにも負けないほど作り込んでいけば、それは長所に変わります。


歴史に根ざしてない「強さ」は長続きしません。それがどんなに立派なものであっても、いずれ他社に真似されてしまうからです。


規模が小さい企業が生き残るために何をなすべきか――。この問いかけこそが当社の出発点です。


それぞれの組織で任せるものは任せると、あとは「責任」です。「責任は上司が負う」でなくてはいけません。


役員会議ではどのような議題であれ、最後は社長が決断しなくてはいけません。可能な限りその場で即決することを、私は自分に課しています。


我々のシェアは1%ですから、100人のうち1人のお客さまがそちらを選んでいただければ、そこで頑張ればいい。


スバルはこうきたか、とお客様の心を打つ商品をつくり続けなければ。


大本にあるのは「強みを伸ばす」という経営戦略です。当社の自動車業界での立ち位置を考えると、他社の車と差別化し、際立つ必要がある。


私はリーダーに必要な資質は、ひとつしかないと思っています。それは社員の心に火を点けるということです。これはアメリカの心理学者か誰かがいった言葉らしいのですが、私はつねに社員の心に火を点けられるリーダーでありたいと思っています。


強制されなくても、ついていきたくなる。一緒に仕事がしたくなる。それこそ、本物のリーダーだと思います。


自分の内面を磨くには、内省のひとことに尽きるでしょう。どれだけ深く自分を省みることができるか。内面の豊かさは、その一点にかかっていると思います。


仕事を終えて家に帰ったら、その日一日に自分が話したこと、自分が下した決断、部下に対して怒ったこと、褒めたこと、こうしたことをすべて思い出し、振り返るようにしています。これを毎日毎日やれば、人間、少しは成長するものです。


私の理想の組織は社長が無理やり引っ張るのではなく、社員が自由に飛び回っている組織です。社員が社長の顔色をうかがうような組織は最悪です。それぞれの社員がこうしたいああしたいと自由勝手に飛び回りながら、しかし太陽系の星々のように太陽を中心にしてしっかりとまとまっている。それが私の理想の組織です。


我々は自動車メーカーとしては小ぶりですから、選択と集中が欠かせません。どこで戦うか明確に絞り込む必要がありました。


販売台数もさほど多くないのだから、とにかく楽しいクルマをつくろうよ。


何事も期限を切って、責任者を明確にし、期限が来たら決断するのが私の方針です。


ハイブリッド車ではトヨタとの提携も大切にしていきますが、何より自分たちでどう手を打つかを考えなければなりません。


風力発電システムは日立製作所に譲渡することを決めました。風力発電は成長産業です。ただ、当社は水平対向エンジンをのせた登録車(軽自動車の規格を超える大きさの自動車)に注力すると決めていますから、風車への新規の投資はできません。


大きな投資を伴う新工場建設は考えていません。クルマは少し足りないくらいがちょうどいい。新工場をつくって一気に数万台も生産台数が増えると、クルマが余ってしまう可能性もあります。余ったクルマを安売りすることだけは避けないといけません。大きな設備投資をしなくても、生産台数を増やす方策を考えています。


最初は、当社の米国インディアナ州の工場でトヨタの「カムリ」を生産することから始まりました。話が決まってから1年で生産を始めたのですが、始める前は「トヨタでも1年でできないのに富士重にできるのか」と言われたものです。1年で立ち上げたことで、トヨタから一定の信頼を得られたと感じました。
【覚書き|トヨタが筆頭株主になり業務提携したときを振り返っての発言】


前身である中島飛行機以来、安全を含めた安心への高い意識や基準が社内に脈々と受け継がれています。


まずは利益が出る可能性の高い地域に出ていって、そこで稼いだ利益を原資に次のところを攻めていく。それが常道。そういう意味で、現時点では米国を最重点市場と位置づけているまでです。


同じような戦いをしてはボリュームの大きいメーカーに負ける。自動車産業は世界では成長産業だが、伸びるのは新興国市場で、そこで売れる車はコモディティ化した安い車だ。我々はそこでは戦わない。水平対向エンジンや4輪駆動という独自技術を生かした車を富裕層の多い米国や中国で販売することで、高い収益性を確保していく。


技術陣にはすべてを私に報告しなくてもいい、ある程度のブラックボックスをつくっていい、と言っています。何から何までチェックしようとしても、技術陣の見識のほうがはるかに優れていますし。


運転支援システム「アイサイト」は2010年に大ブレイクしましたが、その技術は約20年間も研究してきたものです。長い間日の目を見ない中で研究を続けてきた人たちがいたお陰ですが、技術陣に何がアナタたちを支えたのかと尋ねると「交通事故を減らしたかった」と、それだけなんです。そういうピュアな技術屋魂を持ち続けられる技術陣がいて、赤字の時期にも研究をやめさせていなかった。そうしたモノづくりを大事に守る企業風土というのは、本当に素晴らしいと思っています。


私は「コモディティに行かない」と強く言っています。スバルの世界シェアは1%。でも「マセラティ」や「フェラーリ」のような年間数千台規模になったら店舗網も維持できないし、台数を追えば個性を失う。その間で立ち位置を常に見て車種を絞り込み、それぞれで個性を発揮する。


クルマの世界でも、立派なショールームを作るだけでお客様が増えて、販売台数が増えるとは限らない。それよりも、個々のお客さんのニーズをきちんと把握したり、フォローしたりするなど、その前にやるべきことがあるはずです。


スバルはいま安全性能が高く評価されていますが、以前は売りになると思っていなかったんです。スバルは中島飛行機をルーツに持つこともあって、安全への意識がすごく高いんです。飛行機の技術屋からすれば、とにかく安全にという意識がある。だから安全なのは当たり前で、それをアピールしようという発想が薄かったんです。


我々は規模は小さいのでハイブリッド車や燃料電池車を人類で初めて作ることはできない。それでも、ここと決めたところだけはどこよりも優れているものを出していく。規模が小さいからこそ、個性を大事にしていきたい。


現代人には、私も含めて厚みのある人間が少ないですよね。明治時代には、もっと気骨のある人間が多かったように思います。だから、いまはもっぱら昔の経営者が書いた本や歴史の本を読んでいます。読書を通して桁違いにすごい人に出会いたいのです。桁違いにすごい人に会うと、刺激を受けますからね。


現代は情報の多い時代です。経営者はつねに新しい情報を収集する必要がありますが、優れたリーダーになるには表面的な知識の多寡はあまり関係ありません。人の心に火を点けるのは、あくまでもその人の深みです。深みのある人間になるには、とにかく自分の内面を磨き上げるしかないと私は思っています。


若いときには、将来、出世をするためにではなく、自分の人間性を高めるために内面を磨く努力をするべきだと思います。ある年齢を超えたら、多少は政治的な動きができなくては勤まりませんが、若いときは、自分という人間をどれだけ豊かにすることができるかだけを考えたほうがいいと思います。


地位が上の人間が下の人間に命令するのは簡単なことです。地位に付与されている権限を使って人を動かすことは、誰にだってできる。しかし、私が考える優れたリーダーとは、そんなリーダーではありません。命令によって人を動かすのではなく、命令しなくても人がついてくるリーダー。部下の側からいえば、思わずついていきたくなってしまう上司ということになるでしょうか。


私は、自分がつねに主体的であるためにはどうすればいいかを考えていました。誰かの意思に従って働くのではなく、主体性をもって働くためには、自分の意思で会社に通っているんだという状態を守り続けなければなりません。それには、この会社を辞めて他社にいってもいまと同じかそれ以上の待遇を得られるという状態をつねに担保しておく必要がある。それが担保できていれば、たとえ上司であっても意見の食い違う人とは正々堂々と喧嘩ができるし、不満を抱えながら会社にぶら下がり続ける必要もありません。


私なんてつねに「ふざけるなよ!」って思いながら仕事をしているタイプです。若い頃は上司ともよく喧嘩をしましたし、仕事がバカバカしくなって辞めようと思ったことも何度もあります。いつでも転職できるようにしておこうと思って、若いとき、自分の市場価値を調べにいったこともありますよ。


ウチには個性的というよりもとにかく真面目な社員が多いですね。生真面目というか真面目すぎるというか……。もちろん、真面目であることは悪いことではありません。しかし私は、もう少し伸び伸びと仕事をしてほしいと思っているのです。もっとハチャメチャでいいんだよと、いつもいっています。


経営者は社員を前に話をする際、つい「目新しい話を」「前回とは違う話を」と考えがちです。しかし、自身が重要だと感じたら根気強く何万回でも繰り返すことが合意形成につながる。


拡大を目指すと個性を捨てざるを得なくなってしまいます。自動車メーカーとしては小規模な当社が持続的に成長していくため、2020年のありたい姿を「大きくはないが強い特徴を持ち質の高い企業」とし、お客様の心の中で「際立つ」存在になろうと宣言しました。


コモディティー競争に巻き込まれる新興市場に参入することは考えていません。中国には6万台ほど売っています。ただし、相手はあくまでも富裕層で、中国でもコモディティー競争に参入するつもりはないのです。新興国だろうと先進国だろうと、「スバルがあるから人生が豊かになる」と思ってくださるお客様に売っていきたいわけです。たんなる移動手段を提供するのが自動車メーカーであるならば、スバルが存在しなくたって人類は困りませんよ。(笑)


過去最高記録を3年連続更新し、業績を向上させることができたのは、自分の勤めている会社の強みとは一体何なのかを、きっちり詰めて考え抜いた結果でしょう。


ある程度の規模がないと市場は席巻できませんが、反対に、大きすぎるとコモディティー競争に参入せざるを得なくなる。スバルのサイズだからこそできることって、たくさんあるわけです。


ポルシェの生産台数は10万台なのですが、スバルがポルシェの方向に尖っていこうと思ったら、案外、簡単にできてしまうと思います。しかし、10万台という規模では、うちの社員全員と販売店さんを食べさせることはできません。尖りすぎて台数を落とさないためには、技術畑ではなく営業畑出身の私が先鋭化にプレーキをかけていくしかないんです。


現在のスバルの社員の多くが意識しているのは、いわゆるエンスー(熱狂的な愛好者)のニーズに寄っていってしまうと、販売台数が落ちてしまうということです。クルマとしては尖った面白いものができるかもしれないけれど、どうしても台数は減ってしまう。もちろん、あまりそのことを意識しすぎるとスバルらしい個性を失ってしまう危険性がある。それは恐ろしいことです。そうなったら、スバルの存在意義がなくなってしまいますからね。しかし現実的には、尖りすぎることのほうが怖いんですよ。スバルのDNAは、放っておくとどんどん尖っていってしまうんです。


うちはニッチャーであり個性を打ち出していくべき会社ですから、必ずしも新興国市場に参入したいとは考えていないのです。新興国市場はコモディティー競争を避けられない市場です。コモディティー競争とは即ち、ボリュームとコストの競争です。安いクルマを大量に売る会社が新興国市場の勝者になる。スバルのような70万台レベルの会社がそんな競争をしても、絶対に勝ち目はないのです。


「スバリスト」という呼び名があるぐらい、コアなファンの方がおられます。こうしたお客様は、クルマをたんなる移動手段として考えているのではなく、走りの愉しみを重視していらっしゃいます。つまり、スバルがこれまでお客様に提供し続けてきた価値は、「安心と愉しさ」のふたつに集約できる。そこに経営資源を集中して、その価値を高めていくことをここ数年間、ずっとやり続けてきたわけです。


企業風土を根本的に変えるのはもちろん簡単なことではありませんでした。最初に我々が取り組んだのは、「スバルとは何者なのか」を徹底的に考え抜くことでした。スバルの世界シェアは1%ですが、では1%の企業が生き残っていくためにはどうすればいいのか。1%ということはどう考えてもニッチャーだから、個性を大切にして差別化を志向しなければ存在意義がなくなってしまうだろう。では、大手に比べて乏しい経営資源のなかで個性を発揮するにはどうすればいいのか。当然、何かに集中せざるを得ないだろう……、と。


2000年代の前半の反省を踏まえて、唯我独尊的につくりたいクルマをつくるのではなく、仮説という名の思い込みでつくるのでもなく、きちんと事実に基づいて考えようじゃないかと。そういう方向に大きく舵を切ったわけです。私は当時、戦略本部というセクションで商品企画を一から見直す作業をしましたが、社内の危機感は非常に強かったことをよく覚えています。


2000年代の前半に、あまりにも技術志向に走りすぎた時期がありました。たとえば2003年に「R2」、2005年に「R1」という軽自動車を売り出していますが、これがほとんど売れなかった。スバルらしい個性的で面白いクルマではあったのですが、「自分たちがつくりたいクルマをつくる」ことにあまりにも偏りすぎて、お客様のニーズをほとんど考慮していないクルマでした。その当時、軽自動車に乗るお客様はコスト志向、スペース志向であることがマーケティングデータにはっきりと表われていました。つまり「安くて広いクルマ」が求められていたのです。しかし「R2」「R1」は正反対のクルマでした。データとは異なる志向をもっているお客様もいるはずだという「仮説」に基づいてつくられたクルマでした。この失敗から、こんなことをやっていては会社が潰れるぞという危機感が生まれたのです。


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