吉原毅の名言 一覧

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吉原毅のプロフィール

吉原毅、よしわら・つよし。日本の銀行家。城南信用金庫理事長。東京出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、城南信用金庫に入社。理事兼企画部長、常務理事、専務理事、副理事長などを経て理事長に就任。著書に『信用金庫の力 人をつなぐ、地域を守る』『城南信用金庫の「脱原発」宣言』ほか。

通説こそ疑う姿勢が必要。そこから議論が芽生え、新たな解決策が導かれていくことだろう。


どうしたら組織が活性化するのか、どうすれば社員が幸せに働いて、社会に貢献できるのか。私心なく会社と社会に奉仕できる人こそがリーダーにふさわしい。


カネなどなくても、人物に崇高さがあれば、部下もついてくる。


成果主義は昨年からやめました。100メートルの短距離をやっても仕方ないでしょう。1回の勝負なら、高性能のシューズで走ってもタイムは出るし、ストップウォッチを操作しても数字は上がるわけです。しかし、それが組織をメチャクチャにしてしまう。上司に取り入る人ばかり増やしてしまうのです。


日本的な能力主義というのは、長距離を走って、絶対に実力があるんだという人が、上に上がるのが筋ですよ。成果主義は一般の社員ではなく、経営者だけやればいい。


うちの顧客には立派な人がいます。身銭を切って、資産をすべて担保に入れて、従業員を必死に守ろうとしている。ほとんどはオーナー経営者。サラリーマン経営者でそこまで覚悟をしている人は少ないでしょう。我々はもっと頑張らないといけないんです。


私は日頃から、人間はカネのために働いているんじゃないと公言しています。言った以上はやらないと。
【覚書き|支店長クラスの平均より自分(理事長)の年収を低くした理由について語った言葉】


現実にこんな経験があります。どんどん赤字を出し、資産を食い潰している方がいた。何で赤字を出すかというと、非常に優しい人なので、過剰な従業員をずっと抱えている。それで資産を食いつぶし、最後に倒産なんてことがある。そんなことがあるわけです。だったら途中でやめて、別の事業展開を考える。従業員さんには退職金も多少出す。ただ単純にお金を貸せば済むという問題はほとんどありません。いまの時代、知恵の出し方、コンサルティング機能を持ち合わせないと、金融機関はできない。


我々のお客様はほとんどありませんが、対策を先送りしてきた企業もあり、金融円滑化法によって問題が拡大している会社もあるでしょう。そうした会社は「つっかえ棒」が外されると、どうなるのか懸念はあります。資金だけ延命の治療をしても、経営改善に取り組まないと意味がない。問題を先送りして、金融機関が企業の不健全な未来を招くようなことがあっちゃいけない。円滑化法でモラトリアム(返済猶予)があったとしても、企業の改善にどれだけ真剣に取り組んできたか。それはいつの時代も変わらない話ですよ。


我々にはお客様の売上と利益をどう確保していくか。それに対する販路拡大のアドバイスが求められています。中小企業は技術や商品を組み合わせ、どう最終的な仕事に結びつけるかというところがやっぱり弱い。ほかの会社との連携機能、お客様のニーズにどうコミットさせるのか。信金業界に全国ネットワークを確立したいと思っています。


我々は融資で収益を上げています。3代、4代にわたる取引先もあります。これは長年の信頼、信用という目に見えない財産が大きい。例えば投資で損をさせた銀行は、信頼が非常にマイナスになる。でも我々はそういうもの(投資業務など)がないじゃないですか。だから、資産家が安心して取引してくださる。


現状、世の中にお金が余っています。目をつぶって貸すことは、どこの金融機関にもできる。しかし、貸すも親切、貸さぬも親切という言葉がある。本当に大事なのは顧客の経営体質を改善したい、売上を上げたい。そういう問題に踏み込む力なんですね。


銀行のように国債で儲けることも基本ありません。運用で利益を上げるのは邪道だと思うからです。マーケットは、地球上のほとんどの人が関わっています。みんながやるということは、結局、儲からないんです。だからサブプライムローンみたいなのに引っかかるわけです。


儲けようと手っ取り早く思えば、投資信託の販売手数料収入を増やしたり、消費者金融をやったりすれば、利ざやは取れる。でも、それはやらない原則です。1回手を染めたら、それに依存する体質になっちゃいますから。


最近のグローバリゼーションの中でお金が世界的に暴走し、米国でさえもコントロールできない状況になった。そうすると、人間の意識自体もどんどんおかしくなってしまった。グローバル金融が世界の人々を不幸にし、貧富の差が拡大していく。我々としてはもう一回、国家やコミュニティーのために、お金をコントロールして健全に使うという金融をやらなければいけない。


お金は個人主義、そして自意識を助長する。だから、人間がお金を意識した瞬間から、コミュニティーや良識がどんどん離れていく。それが生まれながらのお金の性質です。


これはアダム・スミスが『国富論』でちゃんと書いていることなんですが。上場会社というのは経営者も株主の短期的な視野につながるから、お金のことしか考えなくなっちゃう。それで不健全な方向にいって、バブルなんかをしょっちゅう起こすんだと。それがまさに現実化して表れるわけですよ。それを是正するには、どうしたらいいか。アダム・スミスは長期的な観点で、良識のある、コミュニケーションを持った経営をしなければと。


経営者に限らず、自分の専門外に目を向け視野を広げる作業は、多少なりとも余裕がある時でなければできはしない。だから余力が生まれつつある今のような時期こそ、トップは経営だけにのめり込まず、リーダーのあるべき姿や自社の存在意義を考えるべきだ。


最近は幅広い教養と視野を持つ経営者が随分減ったと思う。例えば、メディアなどを通じて聞こえてくる各企業のトップの発言を見ても、政治、経済、金融などにおいて、自分がビジネスをしている極めて限定的な分野についてしか語らない経営者が増えたように思う。いずれの発言も専門性が高く、確かに知識の多さは感じられる。だが結局は、損得勘定を考えたうえでの話しかしていない経営者が多いのはとても残念だ。


名経営者と呼ばれる方々は、「自分が率いている企業は、国家や社会、世界にどんな貢献をするために存在しているのか。そのために優先すべき行動は何なのか」そんな視点で経営に取り組んでいるから、多少環境が悪くなっても、追い込まれて目先のことだけにとらわれることもない。


視野の広い社長は、自社の利益のみならず、世の中全体を見ながら経営判断を下すことができる。


視野が狭く経営のことしか頭にない経営者は、人間的魅力に欠け、カネでしか組織をまとめられない。豪邸を建て、高級車に乗り、金儲けに猛進するだけ。そんな人物が組織のトップだと、働く社員も昇給と昇進しか考えないようになる。この手の会社はいざ経営環境が悪化するとあっという間に組織がバラバラになってしまう。日頃から顧客を軽視し、ビジネスの論理最優先で会社が動いているから、消費者からもすぐに見放される。


経営者に必要な教養は、政治、経済、金融などビジネスに関する知識だけではない。音楽や文芸など様々な分野に興味を持つことも必要だ。一見、雑学のようだがそうではない。目的は、経営者としての視野を広げることだ。


今年、日本の景気は緩やかな回復を続けている。「さあ、巻き返そう」と売上高や利益率の向上に躍起になっている経営者も多いことだろう。だが、私はあえて言いたい。「こういう余裕が出てきた時期だからこそ、トップは経営だけにのめり込まず、リーダーとしての教養を身につける時間を確保すべきだ」と。


ムードに流されず自分の頭で物事を検証して、論理的に判断を下す。目先の損得にとらわれず、公共に照らして長期的な視点から自分の考えを表明する。社員や社会に対して責任を持つリーダーであるからには、こうした精神が欠かせない。


日本人は論理に弱く情に流されやすい。海外から理屈で攻められると、簡単に信じてしまう。情に厚いのは日本の美徳である一方、欠点にもなってしまう。


ROEの盲信は、かえって株式会社の潜在的なリスクを野に放つことにつながりかねない。そのリスクとは、私たち一人一人が近視眼的な利益に偏った仕事に陥ってしまうということ。継続的な発展に必要な技術開発や人材育成までおろそかになってしまう。


地位は報酬ではないことを認識すべきだ。地位を得たいから働く社員があるとすれば、その人はリーダーにふさわしくない。


若手の抜擢には注意した方がいい。若いうちに金を手にすると私生活を豊にすることしか考えなくなる。いきなり高い地位に就くと、周りから適切な指導を受ける機会を逃すことになる。本人の成長もそこで止まってしまう。


地位を報酬にしてリーダーを育てようとすると会社が駄目になる。自分の利益のためだけに働き、地位を得たら会社を私物化する。自分の損得でしか物事を判断しないから、新しいことにチャレンジせず、保身に走るようになる。一方で自分が得をするとわかれば、急にギャンブルのような事業に手を出す。こうした行動は会社を滅ぼす。


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