出原洋三の名言 一覧

このエントリーをはてなブックマークに追加

出原洋三のプロフィール

出原洋三、いずはら・ようぞう。日本の経営者。日本板硝子会長。大阪府出身。京都大学法学部卒業後、日本板硝子に入社。硝子長繊維事業部長、子会社の日本硝子繊維社長、本社常務取締役などを経て社長に就任。

前例のない困難なことに取り組む際は、ブレないビジョンと危機意識が人に強い力を与えます。だからこそリーダーになる人に強い危機感を持ってもらわないといけません。


会社の置かれた環境を考えて、自分たちは隆々として生き残れるのか。トップは危機感を持つ必要があります。そうでないと、つい現状維持の方向でものごとを考えてしまいます。


当社はもともと国内2位の企業です。世界で再編が進む中で、本当に生き残れるのかと自問自答しました。「何とか世界一にできないか」と。


ビジョンがハッキリしていないと、「そう長くトップを続けるわけではない。在任期間を無難に過ごそう。いつ辞めるかわからないのだから」と尻込みしてしまうからです。


グローバルな経営力があるかどうかは、経験させないとわかりません。「かわいい子には旅をさせよ」です。これからの日本のリーダーは、海外拠点で鍛えていきたい。日本の中でスーッと出世させてはいけません。


抜本的に構造を変えることが必要なケースもあります。強烈な過当競争をやっている事業は、いつまでも改善を続けているだけでは難しいのです。


買収で様々な相乗効果が生まれていることがわかっていても、社員たちがついてこないと仕方ありません。


従来の延長線上ではなく、業界を俯瞰的に眺めて、大胆に戦略を考える必要があります。


品質を重視する日本企業は、お金をかけすぎて利益を上げづらい問題があります。逆に欧米企業にはコスト重視で、品質が十分でない場合があります。大事なのは顧客が求める品質とコストのバランスです。


当社のような小さな会社が2倍の売上高の欧米企業を買うのは異常事態でしょう。社内からは驚きはもちろん、反対意見も出てきます。ここでトップの信念が問われます。
【覚書き|英国のピルキントンを買収した当時を振り返っての発言】


長期的に、しかもグローバルに考えて「ここまでもっていきたい」という明確な夢やビジョンがないと、大きな環境の変化の中では揺らいでしまいます。どの山に登るかがハッキリしていれば、「目指すのはここだ」と、あとについてくる人にいつでも言うことができます。


国際化は、人材が混ざり合ってこそ本物になります。国籍ではなく、優秀であるかどうかがリーダーを選びます。大事なことは当社グループが大きく発展することです。単に日本人の情実で人事を決めて、会社全体が地盤沈下したらどうしようもありません。プロ野球やサッカーと同じです。良いメンバーを集めないで負けてしまっては話になりません。


必死で英語を学べば、かなりのコミュニケーションが可能になります。仕事抜きの会食など、通訳を連れていけないときに、どの程度会話ができるかはものすごく大事です。


これからのリーダーは、明らかにグローバルな視点を持たなければいけません。環境の変化が激しい中でも戦える、広い視野と経営の専門性が求められます。ある程度優秀ではなく、本当の意味で経営のプロである必要があります。


日本人に限定してトップを選ぶのは愚の骨頂ですが、日本人にも優秀な人材はいます。40台前後の優れた人材を抜擢する作業から始め、数年かけて世界で通用するように鍛えたい。


日本人にはグローバル経営がわからないから、外国人にトップを任せるでは、大変な失敗を犯すリスクもあります。両方の意見を反映できるしっかりとした仕組みが必要です。日本と欧州の経営の良いところを合わせて、1+1を3や4にしたい。両方の欠点を消して、良さを残せる理想のバランスを追求するのです。


経営トップを選ぶ際は、社外の専門家に頼んで日本板硝子グループのグローバルな経営幹部を評価してもらいました。客観性を持たせるためです。私を含めた幹部を評価してもらい、それを参考にしたうえでの決断でした。


買収した英ピルキントンは24カ国で事業展開しており、グループ全体の株主や関係者のためには、グローバルに経営ができる人材をトップにするしかありません。現時点ではそれがピルキントン出身のスチュアート・チェンバースだったということです。


日本人は、日本的な経営を価値あるものとして、その価値観で全体を見がちです。日本の経営は素晴らしくて、欧米の経営は大したことがないと。同じ製品の利益率で比較すると、明らかに欧米勢よりも日本の方が低い。セメントも紙も同じです。日本的な価値観に縛られると、欧米から取り入れるべき良いものを捨てることになりかねません。


当社は長期ばかりを重視していたので、短期がしっかりした会社と一緒になりました。逆に買収した英ピルキントンはあまり長期的に考えていませんでした。一番大切なのは1から2年先で、10年後に花開くことにお金を使いたがりません。欧米と日本の経営の視点の違いは、長期か短期かにあります。ベストは両方のバランスがとれていることです。


英ピルキントン買収後に、10年間のビジョンを自分でつくりました。ピルキントン側からは「10年後にお前はいるのか。3年でいいんじゃないか」と言われました。欧米流の考え方からすれば、10年は信じられないほど長く思えたのでしょう。


いま何を実行するかは、先を考えないと決められません。社長に就任してからすぐにビジョンをつくりました。3000億円弱だった売上高を2倍以上に、ROE、ROAは10%以上を目指す。OBからは「できもせんことを言うな」と批判されましたが、あえて高い目標を掲げました。
【覚書き|ROE=自己資本比率、ROA=総資産利益率】


駄目な事業を売り、必要な事業を買って、ポートフォリオを入れ替える。そういう発想を身につけて、本社に帰ってきました。本社でずっとぬるま湯に浸かっている人には、厳しい現実はわからないでしょう。
【覚書き|本社から離れて、複数の赤字子会社の立て直しを行ったことを振り返っての発言】


私は社長になる前に、複数の赤字子会社に派遣されました。このときに、どうすれば会社が生き残れるかを考える癖がつきました。必死に子会社を黒字にしようと努力しました。


グローバル化が進む時代の経営トップは、優秀なサラリーマンではもうダメだ。英ピルキントンを買収するまでの過程で、つくづくそう感じました。志や大望のような「ぜひこうしたい」というビジョンがリーダーにないと、現状の延長線上でしか改革できません。


人名ランダムピックアップ


経営・ビジネス・投資・仕事・お金・経済的な分野で成功を収めた人たちの名言を収録しています。

ページの先頭へ