佐藤綾子(心理学者)の名言 一覧

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佐藤綾子(心理学者)のプロフィール

佐藤綾子、さとう・あやこ。日本の心理学者。長野県出身。信州大学教育学部卒業、ニューヨーク大学大学院パフォーマンス研究学科修士課程卒業、上智大学大学院博士課程満期修了。国際パフォーマンス学会専務理事・理事長、実践女子大学教授、社団法人パフォーマンス教育協会理事長、日本大学芸術学部研究所教授などを務めた。著書に『自分をどう表現するか』『一瞬の表情で人を見抜く法』『なぜあの人は尊敬されるのか』他多数。

自己表現とは、優れた中身を知らせる「仕上げ」の作業。


理念なき言葉の繰り返しは無意味。


聞き手の欲求不満を探し出すのが、スピーチのコツ。


非言語表現は、言葉の持つ力を覆すほどの効果がある。


トップに立つ人ほど、感情コントロールの訓練が必要です。トップはつい「自分はエライ」という強い自意識を持ちがちですが、その傲慢な感情をコントロールしないと、正確な情報を聴き取ることはできません。


顔の表情や声の調子、姿勢などの「非言語表現」に目を凝らして、総合的に言葉を読み取り、上手に質問して真意を訊き出す。これが大切です。非言語には、真実が表れやすいからです。


優れた経営者など、多くの成功者は「傾聴力」を持っています。「聞いて、聴いて、訊く」作業は、あらゆるビジネスの土台です。人とのさりげない会話の中でも、ビジネスシーンのプレゼンテーションでも、相手の話をよく聞いて、本当の気持ちまで深く正確に聴き取れる人、そして問題を解決するためにきちんと訊ける人。そういう人は人間関係でも仕事でも成功します。


「その人を読み取れ。しかも、短時間で」これが人脈づくりの鉄則です。


私たちの心の中に、「いまビジネスが上り坂であり、面白くてしょうがない」というポジティブな気持ちがあれば、それはまず「背骨」に出ます。背骨は一本の真っ直ぐな骨ではなく、頸椎7個、胸椎12個、腰椎5個などのつながりです。人脈と同じように、骨も脊椎の「骨脈」なのです。気を抜くと、この骨脈はぐにゃりと曲がります。「会社がうまくいっていない」「今年いっぱいで定年だ」などと考えていれば、自然と背骨が曲がります。


約30ある「表情筋」は、気持ちが活気に満ちているときにはよく動くのです。私の実験室でのデータによれば、二者間の対話中での表情筋は、平均的には1分間のうち28秒動いています。しかし、落ち目であったり、体が疲れていたり、前途になんの希望もないと、無表情――専門的には「ニュートラル」と呼びます――のままの時間はどんどん長くなり、1分間のうち40秒もまったく動かないこともあります。こんな人の名刺を有り難くいただいて長話をして、なんの役に立つでしょう。


通勤の往復で通りかかるガラス戸などに映る自分の姿勢や顔を見ることも、ぜひ習慣化してください。英語には、「習慣は第二の天性」というおもしろいことわざがあります。顔の表情や身体動作、姿勢などに気をつかうことは、習慣化すれば誰にでもできることです。しかも一切の資本いらず、一円の出費もかからないのです。失敗しない初対面からの人脈づくりは、この習慣化にかかっています。


ビジネス・パーソンのすべての表現には、なんらかの「意図性」が隠されています。人間は自分の意図によって、見せたいところを拡大し印象づけながら、人に会っているからです。それなのに、最も重要な情報発信媒体である「その人」を見抜かずして、どうして人脈ができるでしょうか。


初対面で、その人が「本当に人脈に値するかどうか」、そこを見抜くことこそが、この厳しい時代の勝ち残り作戦の第一です。


リーダーシップがあり、人の上に立つ人、つまり経営者などは、相手に対する距離のとり方が普通の人より大きい。


「自分の見せ方」の基本を覚えておけば、仕事の実力をつけていくと同時にどんな仕事も必ず取ることができる。


内向的で言われたことしかやらない「マニュアル人間」が多い社会では、やはりトップが理念を明示して、その仕事のおもしろさや楽しさを自らが示しながら、皆を合同作業に巻き込んでいくことが一番です。


高い「理念」があるのがエグゼクティブです。しかし、その理念を長々と話しても、部下に強いインパクトは伝わりません。むしろ「短くても強い名言クギ(刺さる言葉)」を社内外で公表していくことが、いまの社会に必要です。


いまの若者たちは、「自分をどう表現するか」ということに大きな関心がありますから、これまた何か自分の能力を開花するために、いい仕事をしたいと思うのです。


何をやってもマイペースな自己満足型の人に注意するときは、本人のペースを認めたうえで、短くポイントだけ伝えましょう。自己満足しているだけに、あまり鋭く細かく修正点を指摘したりすると、急に反発しかねません。自分のやり方がよいと思っているので、あまり注意されると、陰で悪口を言ったりもします。


劣等感が強いタイプに注意するときは、素晴らしい点を見つけて十分褒めてあげて、そのうえで「そして、これも直してね」と言いましょう。「しかし、これは直してね」と言ってはいけません。「しかし」という逆説語だけで圧迫感を感じるので、「Yes, but」ではなく、「Yes, and」でいきましょう。


打たれ弱いタイプに「君のやり方はまずい」と正面から言ったり、あまりに大きな案件を期限付きで指示したりすると、それを重荷に感じてストレスとなり、つぶれてしまいます。やんわりと言葉をかけましょう。


「何を指示したいか」という内容が定まったところで、まずやるべきことは、「相手がどんな性格か」をきちんと見抜くこと。見抜いたうえで、相手のタイプに有効なクギをタイミングよく刺していくことが大事です。


「ひとつよろしく」だの「うまくやっておいて」だの言っていたのでは、肝心の指示のダメ押し、つまり「とどめのクギ」はスッポ抜けるばかりです。肝心なことは、命令や指示を出す側が、相手にちゃんと「約束を守らせる言い方」を最初から工夫することです。


最近はメンタルな面で「打たれ弱い」部下も増えていて、部下の精神的傾向や性格にまで配慮しながら指示をしないと、組織がうまく回っていきません。


できもしないのに、「あ、それくらい簡単ですよ」と即答して引き受けるような自信過剰な人に注意するときは、本人の鼻を折らず、他社の優秀な例などを挙げて「婉曲クギ刺し」が有効です。


「姿勢」は人に与える第一印象を形成する大きな材料。人は「姿勢」から、さまざまなメッセージを発信しています。相手が自分の目の前にまで来なくても、離れたところでわかってしまう。これは大変恐ろしいことです。


人は原則的に、「相手が聞きたいことを話す」という癖があるのです。そんな原則の中で、相手の気持ちをより正確に読み取っていく。これが「傾聴力」です。


「人は否定的感情が心にいっぱいな時、相手の話を聞くことができない」というのは、心理学の原則です。疲れた、悲しい、落ち込んでいるといった心の状態だと、相当いい話を聞いてもちっとも内容が耳に入ってこない。


傾聴力のポイントは3つです。

  1. 相手の感情をきちんと聞き分け、さらにその感情をきちんと受け止めて、言葉の裏の真意を読み取る、徹底した「感情移入の力」。
  2. 自分の感情に振り回されずに、相手の話に全神経を集中する「感情コントロールの力」。
  3. 聞いた話の中から必要なことを聞き分けて、適切な質問を投げかけていく「質問力」。

誰の心にもコンプレックスがある。劣等感や優越感から自由になれる人はいません。皆がこの2つを持っている。


医師が患者に対する場合のように専門知識レベルが違う相手に向かうと、つい上から目線で一方的な高圧的発言をしがちです。ところがそれだと、聞き手の方からアイデアが出てこなくなります。社員を仲間にしてフレンドリーな言い方をして、そこから発想を得た方が得です。


ジャパネットたかたは庶民の欲求不満に応えて、商品開発を行い、当たっています。テレビでも、オーディオセットでもあまりにボタンがたくさんあると高齢者にアピールできない。創業者の高田明社長は実にそこをよく捉えていました。高齢者向けの商品では、「皆さん、いいですか。このオーディオは、扱うのはこの2つのボタンだけ。簡単でしょう。簡単ですね。すごいでしょう」とアピール法を変えています。トップや部下やクライアントの欲求不満を捉えて、その欲求が満たされるように新しい商機や製品をぶつけていくのがベストです。


まずは、自分の予定した話の中から、絶対これを主張したいと思う選りすぐりの理念を持つ単語をピックアップしましょう。これを繰り返して伝えていくのです。そうすれば、自然に聞いた人々の心の中に、高揚感と共にその言葉が入っていきます。


「どのようなフレーズを繰り返し強調するのか」これはとても大切です。ジャパネットたかた・高田明社長のテレビでのプレゼンをデータ分析すると、この技法がいつも巧みに使われていることがわかります。「このブルーレイは、使い方が簡単で安い」という長所をアピールしようと思ったある日、彼はたった数分の間に「簡単で安い!」を6回連呼していました。テレビコマーシャルでは使える時間が限られているので、「何を繰り返すか」が入念に計算されています。このように聞いて耳に入りやすく、すぐに覚えてしまう言葉で相手の心にグイと食い入っていくスピーチ技法を、パフォーマンス学では「サウンドバイト(音の噛みつき)」と呼んでいます。


組織が大きくなればなるほど、組織の一番下のメンバーが聞いても「なるほど、そうだ頑張ろう!」と思えるように、トップは自分の所信を前もって練り上げるのはもちろんとして、その演出方法までしっかり準備したいところ。


信頼の両輪は「論理」と「共感」です。相手が納得する論理性が第一ですが、それだけでは足りない。「この人なら大丈夫」という共感があってこそ、信頼につながる。


自己表現=パフォーマンスを、「目立つため」「中身のなさをごまかすため」の行為と捉える人がいますが、誤解です。中身が伴わなければ、やがて化けの皮は剥がれる。大事なのは中身。しかし、それが周囲に理解されなければ活躍できません。持てる力が信頼を得られないのは、もったいない。


会社の経営者や組織のトップでも、人前でスピーチをするならば、ぜひ次の4ポイントを守ってください。スピーチに圧倒的な力が宿ります。

  1. 出だしのユーモア
  2. たっぷりの声量
  3. 颯爽とした姿勢
  4. 最初に大きな微笑みを浮かべ、最後までキープ

信憑性は、にわかには身につけがたいので、ビジネスマンが信憑性の力をつけようと思ったら、日頃の実績を積み、決して嘘を言わない。これが一番大事なところです。


プレゼンは、練習すればするほど進化します。場数を踏んだ人のほうが。プレゼンがうまいのは、一回ごとの真剣勝負がリハーサル効果を上げるためです。


プレゼンで少しだけ自分自身の話をすると、相手が心の鍵を開きます。これを、パフォーマンス心理学では「自己開示」と呼びます。プレゼンの中にちよょっと自分の物語を織り込むと聞き手が乗ってきます。ただし、自慢話にならないよう気をつけてください。


笑顔は、言葉が伝わらなくても自分の意思が相手に伝わっていく、最強の「非言語表現」です。


人間の頭はどこまで記憶できるか。アメリカの心理学者の研究によると「7つまでは記憶できる」という説もありますが、一般的には3つくらいのほうが人に聞いてもらえます。短時間でポイントを6点も7点も次々に話されると、それぞれの印象が薄くなります。そのため、「三本絞り」は、短いプレゼンの必勝法のひとつなのです。


社内会議などでも話がなかなか終わらない人がいますが、おのおのの持ち時間をきちんと守るのは、チームプレゼン必勝の最低条件と言えます。


「あの人が言うから、本当だ」「あの人が言うからたいしたことではあるまい」。どちらも、会社や団体でもよく聞こえてきそうな発言です。語り手が醸し出す信憑性、つまり本当らしさや信用は、プレゼンの中では最も付け焼き刃が利かないことです。


自分を信じてリラックスして聞いているからこそ修羅場で攻撃ポイントが見つかる。


「明日、僕のプレゼンに質問が出ないといいけれど……」と思う日本人は多いものですが、質問をネガティブな行いだと思うのは誤解です。建設的な内容であれば多く質問が出たほうが、より的が絞られ、不明点は質疑応答の中で自然に解決され、よりいい仕事や企画に仕上がっていきます。相手の話をよく聴いて、質問は個条書きに絞って、短く、的確に訊くこと。そして、答えるほうも的を絞って答えることが肝心です。


社内で部下や同僚と話すとき、最もコントロールが必要な感情が、自分の中の「怒り」や「責め」の気持ちです。例えば、「あいつがしていることは、ろくなことではないだろう。本当に困ったヤツだ」といった「責め」の気持ちがあれば、何を言われてもすべてネガティブにとらえて聞くので、相手が言っていることの正当性がわからなくなってしまいます。そのため、相手に対して「責め」の気持ちで話を聞くのは、判断ミスに繋がります。逆に、自分が猛烈に嬉しくて有頂天になって浮かれていると、部下が持ってきた深刻な話が耳に入りません。


最初に、相手の言葉の真意までよく聴き取って仕事をしたかが問題です。それができていないせいで、忙しいわりには仕事が取れなかったり、うまく進まなかったりするわけです。


一生懸命やったけれど、努力して時間を使ったわりには成果が何も上がらなかった。疲れるだけで、何もいいことがなかった。そんなことは、私たちのビジネスシーンにもよく見られるものです。その大きな理由のひとつは、仕事を始めるにあたって、最初から「相手が何を欲しているか」という欲求をしっかりと聴き取っていないことです。


人はよい感情よりも、否定的感情を持ちやすく、心に否定的感情があるときには、相手の話が耳に入らない。そして、人は否定的感情こそ、人に聞いてほしい。これが人間の心理の原則だということが挙げられます。


日本人の場合は特に、「質問するのは、相手を非難していると取られるのではないか?」という恐れもあるため、質問すること自体が苦手です。そのため、「ここだけ一点、質問です」と前置きを言ってから質問を始めると、だいぶ気が楽になります。


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