井村雅代の名言 一覧

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井村雅代のプロフィール

井村雅代、いむら・まさよ。大阪出身のシンクロナイズドスイミング選手、指導者。小学生時代から浜寺水練学校で水泳を習い始める。中学生になってシンクロナイズドスイミングを開始。天理大学卒業。選手時代、日本選手権で二度優勝、ミュンヘン五輪出場。その後大阪市内の中学校保健体育科の教諭を務めたのちコーチとなる。日本代表コーチ・監督、中国代表監督などを務め、数多くの五輪メダリストを育てた。

「なぜ井村さんのチームはメダルを取れるのですか。結果を出せるのですか」とよく聞かれます。答えは簡単で、「結果を決めているから」です。


一番になりたいという気持ちで切磋琢磨してこそ、本当のチームワークが生まれる。


達成感を味わって自分が先に進めたことを実感したら、さらにその先に行きたくなるのが人間。それは、今の若い人も同じ。


決めたら、絶対にそれをクリアする。なにがなんでもやる。目標を達成するためには、その気持ちが大事。


あせらないとダメ。あせって必死に努力してはじめて、どうにか目標のチェックポイントをクリアできる。


若い人の特権は、間違っても失敗しても、それが許されることです。失敗ができる、いい時期なのです。どんどん間違えばいい。


間違ったことを言ってもいいのです。間違ったら恥ずかしいからと、何も言わないよりは間違ったほうがいい。


説教だと思われたら負け。そう思われた瞬間に「あーまた始まった」となって話の内容を受け入れてもらえません。遠回しの話もダメで、長いのもダメです。ダイレクトに短く話すことを心がけています。


「これでいいのかな」と思ったら、コーチに確認すればいい。遠慮する必要などありません。そのためにコーチがいるのですから。


チーム内に競い合いがなければ、レベルは上がりません。「負けたくない」「一番になりたい」という気持ちをメンバー全員が持って、1年、2年と切磋琢磨した結果生まれるのがチームワーク。


結局のところ、世界で戦えるレベルにまで登りつめるには、ほかの人より努力するしかないんです。


一流の世界は固定化したものではなく、日々発展しているものです。同じ地点に止まっていたら、どんな人でも取り残されてしまいます。だから一流の人ほど、自分のことを一流だと思っていません。


もちろん長所を伸ばすことは大切です。でも、短所や苦手なことに目をつぶるのは絶対に駄目です。短所を克服することを避けていると、それが引け目になって精神的な弱さにつながるんです。そして「いざ」というときに、その弱さが出て致命傷につながってしまいます。


叱るときに心がけていることは「叱る絶対三点セット」を厳守することです。まず、相手の「悪いところをハッキリ指摘し」、次に「直す方法を指導する」。最後に「それでいいかどうか、直ったかどうか、OKかNGかをきちんと伝える」。叱るだけで直す方法を言わなかったら、選手は自信を無くすだけです。テレビは、私が叱っているところしか映さないですけど(笑)。


私はコーチとしてよく叱ります。基本的には言いたいことは我慢しません。本音をズバズバ言います。嫌われるのは大いに結構。「好き」だなんて言われたら、キツイ練習をしにくくなりますから(笑)。


言いたいことをハッキリいうのは勇気がいります。でも、妙な探り合いをするよりよっぽどラクです。だから中国でも、「私は遅刻が大嫌い」「挨拶をしなかったら怒る」と、最初にはっきり言いました。すると、ちゃんとわかってくれるんですよ。そのとき、「ああ、国も言葉も関係ないんだな」と思いました。


私が心がけているのは、わかりやすい指導者であるということです。怒られる基準が曖昧だと、選手は何をしていいのかわからず不安だと思うのです。だから、私は選手に「私はこういうことが大嫌い。こういうことをしたら怒るから」と、怒るポイントを必ず伝えています。


指導をする上で「具体的なゴールがしっかり見えている」ことが何といっても大切です。その子をどうしてやりたいのか。どんな演技をさせて、どんな結果を出させてあげたいのか。そのために、どんな技術をいま身につけさせなければいけないか。そういうゴールがあやふやなままで、ただ「頑張れ」なんて言っている人は指導者失格です。


私は頭ごなしに指導しているように見えて、実は押したり引いたりしているんです。追い詰めていると思ったら、パッと救いの手を差し伸べる。でないと、その子を駄目にしてしまいますから。選手を追い詰めていることに気づかず駄目にしている指導者は非常に多い気がします。とくに「この子のため」と使命感に酔っている指導者はそうなりがちです。そんなの最低やと思います。


一流選手がプレッシャーに強いかというと、そうでもないですよ。結局、どんな人でも自分の大きな願いが叶いそうになると、ひるむものなんです。だから、本番は普段の実力からたいてい目減りする。でも、それは仕方ないですよ。目減りしても結果を出せるように、普段の実力を高めておくしかないんです。


短所を長所に変えることは不可能ですが、短所でなくすことは可能です。だから「逃げたらアカンよ」と選手にはよく言うんです。


一流選手になる人は、何か壁にぶつかったとき「自分には才能がない」「仕方がない」と諦めるのではなく、「自分は頑張ってきたつもりだけど、おそらく頑張り方がまだ足りない。だから、もっと頑張ろう」と素直に思える。あるいは、「なんとか壁を突破する方法はないか」と前向きに考えられる姿勢を持っている。悪くいえば、「しつこい」ともいえます(笑)。


一流選手だからといって、身体的な才能に恵まれているとは限りません。身体的な才能はどうにかなるんです。たとえ足や手が短くても、短く見えないようにする方法はいくらでもあります。それよりも大事なのは、何か壁にぶつかったときに諦めずもっと頑張ろうと素直に思える「心の才能」。これがなかったら、一流になることはまず無理です。シンクロに限らず、ほかの競技でも同じだと思います。


上手い子供が贔屓されるのは当たり前。悔しければ、贔屓されるくらいの子に育てなさい。
【覚書き|指導していた子供の親から「なぜ他の子ばかり贔屓するのか」と言われたときの返答】


私は、選手一人ひとりの人生をあずかっているという気持ちで指導してきました。上司の方あるいは経営者であっても、目の前の部下や社員の人生をあずかっているという気持ちで向き合ってみてはいかがでしょうか。そうすれば、人間と人間の付き合いができます。部下を叱る時でも、その人を少しでもよくしたい、成長させたいという愛情を含んだ叱り方になると思います。


中国では、自分が主張しなければ、存在意義がなくなり、居場所がなくなります。自分を認めてもらうためには常に主張し続けなければならないというような環境で育ちます。いい悪いは別にして、こうした人たちと競争していくためには、日本人も自分の考えをはっきりと言えるようになる必要があるでしょう。


「みんなと一緒」も、もちろん大事なのですが、それだけでは人生はつまらないし、勝負に勝つこともできない。


プレッシャーとは、やりがいです。ですから、プレッシャーのない人生というのは、やりがいのない人生に他なりません。誰がそんな人生を望んでいるでしょうか。


若い人たちの多くが、ほどほどの人生を送っているのは、大人がそうしたゆるい環境を与え続けてきた結果です。それは、大人の責任です。もっとプレッシャーを与え、そのプレッシャーの中で過ごさせ、必要なサポートをしながら達成感を味わわせる。それが大切。


10人に同じ話をしても、心に届く人と届かない人がいます。今日届かなかった話が、明日届くこともあります。ですから、何度も何度も、手を変え、品を変えて話をする必要があるのです。


今の選手たちは、練習を積み重ねることがメダルにつながるということが理解できていません。十年前までの選手なら、練習を積み重ねることでしかメダルを取ることはできず、メダルを取るためには日々の苦しい練習が絶対不可欠なものだということは、最初から理解していました。ところが、今の選手は、日々の積み重ねがなくてもメダルが取れると思っています。何という平和ボケ! そんな都合のいい話、あるわけがありません。


チームを指導していると、メンバーの一人が、これまで誰もできなかったことができるようになる瞬間があります。この瞬間、まわりのメンバーもそれに気づいて、チームがガラッと変わります。なぜなら、一人ができれば、その人を見本にしてチーム全員ができるようになるからです。人間は、見て学ぶ能力が非常に高い動物です。だから、「○○さんの動きをよく見て練習しなさい」と言えば、遅かれ早かれ、全員ができるようになります。


「まだ時間はある」とか、「あとで頑張ればなんとかなる」などと考えたら、100%目標を達成することはできません。「なにがなんでもやる」と決めて、できるまでやり続ける。一日でも早く帳尻が合うように、それまでの何倍も練習しなければならない。


チームには必ず目標が必要。もしチームに目標がなかったら、どこに進んでいいのかわからず、メンバー一人ひとりも何をどう、頑張ればいいのかがわかりません。


チームをゴールに連れていくのがコーチの仕事。人の心はどちらの方向に動いているだろうか、世界の価値観はどのように変わりつつあるだろうか、ありとあらゆることにアンテナをはって、先を読んで、目標を決めます。目標を決めたら、なにがなんでもそこまで行く。その繰り返しです。


チームメンバーの力量は、それぞれです。シンクロのチームは8人で泳ぐのですが、一番高いレベルの人に合わせています。高さが一番の人、スピードが一番の人、ジャンプが一番の人、それぞれの一番の人に合わせます。それは当然で、もし四番目の人に合わせたら、一番の人に「全力で泳いではダメ。手を抜いて泳ぎなさい」と言っているのと同じことになってしまいます。これは一番の選手に対して大変失礼なことではないでしょうか。


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