久代敏男の名言 一覧

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久代敏男のプロフィール

久代敏男、くしろ・としお。日本の経営者。マルハニチロホールディングス社長。島根県出身。中央大学法学部卒業後、大洋漁業(のちのマルハニチロ)に入社。その後、マルハで冷蔵事業部長、人事部副部長・部長、管理部長、常務、専務、副社長などを経て社長に就任。

不都合な話こそ早く上がる組織でないとグループ経営はできない。傘下の1社が起こした不祥事でも、グループ全体の問題になるのです。


職場への不満は給料だけではないでしょう。やはり人間って他人に認めてもらえればうれしい。私も若い時に上司や同僚から「久代君、最近頑張っているみたいだね」と言われるとうれしかった。


こちらの都合の良いときだけ気を配るのは薄っぺらな人間のすることで、相手にも見抜かれます。普段の言動から信頼を得てこそ、「あいつの言うことなら納得できる」と思っていただけます。


相手から関心を示されて嬉しいのは誰も同じです。気配りも、いろいろなテクニックがあるかもしれませんが、無理に繕えば嫌味なだけです。相手に関心を持っていれば、自然な振る舞いとして気持ちが伝わり、良い関係へと発展していくはずです。


人事課長になって約10人の部下を持ったとき、私は毎日どんな言葉でもいいから一人一人と言葉を交わそうと決めました。朝なら「おはよう」、とくに用事がなくても「最近どう?」「元気か?」と声をかける。基本的なスタンスは、経営者になったいまでも同じです。社員と話すときは、社長室に呼び出すのではなく、できるだけこちらから出向いて、周囲にも積極的に声をかける。そうやって相手に関心があることを伝えていきます。


普段の人間関係でいえば、相手に関心を持つことが気配りの第一歩です。あたり前のことを指摘しているようですが、マネジメントする立場になって多くの部下を抱えると、簡単なことができなくなる人が目立つのです。


人員削減の場面で、相手に納得感を持ってもらうにはどうすればよいか。心に決めていたのは、一緒に働いてきた仲間を路頭に迷わせないことでした。人を減らしたければ、指名解雇や希望退職の募集も可能です。しかし、「退職金を割り増しで払うから、あとはご自由に」という手法は冷たすぎます。関係会社や取引先への転籍や出向という形にこだわり、関係各所の協力を取り付けるために方々を走り回ったのも、そうした乱暴なやり方を避けるためでした。


長らく人事畑を歩んできて、とくに苦心したのは人員削減の場面です。労務コストの削減は会社として仕方のない判断でしょう。しかしいくら経営論を振りかざしても、そこから去る人の耳には理不尽に響きます。そこに人事の難しさがあります。


旧マルハは、全世界をまたにかけ、水産物や畜産物という食料資源の調達では、日本企業の中においても、抜きんでた力を持っています。旧ニチロは冷凍食品を中心とする加工食品の技術力では、大変高度なものがあります。この素晴らしいふたつの遺伝子を組み合わせて、拡大発展させていきたいと思っています。


コア事業と関連の薄いものを中心に、改善の見込みのないものは、早く清算していきます。


毎年、毎年、適性要員化というのばかりやってきました。希望退職の募集や指名解雇などはまったくせず、取引先や関係団体に受け皿をつくって、出向なり転籍という形で、人を減らしてきました。人事とは、人間が相手だから、義理人情の世界です。人間って論理で負けたら、怨念しか残さないんです。でも、全人格的に負けたら、子分になってしまいます。
【覚書き|人事部長時代を振り返っての発言。水産部門のリストラでは従業員を路頭に迷わせないよう活動したことを語った言葉】


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