中谷彰宏の名言 一覧

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中谷彰宏のプロフィール

中谷彰宏、なかたに・あきひろ。日本のビジネス作家、小説家。大阪出身。早稲田大学第一文学部演劇科卒業後、大手広告代理店の博報堂に入社。CMプランナーを経て独立し、中谷彰宏事務所を開設。俳優などとしても活動した。ベストセラー書籍『面接の達人シリーズ』などをはじめ、ビジネス書、一般書、小説など様々なジャンルの書籍を執筆した。

部下を褒めるというのは、上司の権利ではなく義務です。


現在、「部下を叱っていいのだろうか」と悩んでしまっている上司も少なくありません。自分が成長するためであれば、ひとつの手段として叱られることも喜んで受け入れようという姿勢が、最近の若手にはあります。だから、そんなことで悩む必要はないのです。どうせ悩むなら、「叱るか叱らないか」ではなく「どう叱るか」で悩むべきです。


褒めるときは感情的になりましょう。理性的に褒める上司が意外と多いのですが、冷静に褒められても、部下はちっとも嬉しくありません。


褒めるというのは、表現の問題ではありません。仕事の結果としてはまだ出ていないけれど、「こいつはこういうところで頑張っている」という点を見抜けるかどうか、つまり観察力があるかどうかの問題なのです。


部下の褒めるところが見つからないというのは、褒めるところがないのではなく、上司がその部下のいいところを見つけられないだけの話です。誰が見ても優秀な部下は、誰でも褒めることができます。そうではない部下の褒めるところを見つけられるかどうかで、上司の力は決まるのです。本当に女性にモテる男性は、美人ではない女性に対する褒め方も知っています。それと同じです。


「部下を褒めると調子に乗るから」という理由で褒めないのは間違いです。たとえば、いつも報告書をきっちり出している部下がいて、上司が「君の報告書はいつもきっちりしているね」と褒めたとします。その部下は、その次から手抜きをするでしょうか。そんなことは決してないはずです。褒められたら逆に手を抜きにくくなるのが人間です。ですから、褒めることは実はとても厳しいことなのです。


叱られるのはたいてい、できの悪い部下になりがちです。しかし、叱り上手の上司は最も優秀な部下を叱ります。なぜなら、一番できの悪い部下を叱ると、本人の気持ちが投げやりになるだけでなく、チーム全体の士気も下がってしまうからです。逆に一番優秀な同僚が叱られていると、「あの人ですら叱られている」と周りの気持ちが引き締まるものです。実際、ヤクルトスワローズが優勝したときに、野村監督に一番叱られていたのは古田捕手だったといいます。


部下が目標を達成できないと、「お前ダメじゃないか」というように、上司はついその「結果」ばかりを叱ってしまいます。しかし、結果に対して上司が何を言っても、結果が良くなるわけではありません。スポーツ選手の成績が悪かったとき、優れたコーチは悪い「成績=結果」をつくった「フォーム=原因」を直そうとします。それは仕事でも同じです。できる上司は「結果」ではなく、それを引き起こした「原因」を叱るのです。


部下がミスを犯したとき、上司が思わずカッとなるのは仕方がありません。しかし、その場で反射的に叱らないことです。ミスを犯したとき、部下は気持ちが動転しています。そんなときにいくら叱られても、その言葉を素直に受け入れられるわけがありません。かたや上司の方も、同様に動転していますから、「ただたんに怒る」ことになりがちです。ですから、カッとなったら、すぐその場から去ることです。そうやっていったん間を置き、冷静になってから理性的に叱るのが得策です。


部下にとって優しい上司は好かれ、厳しい上司は嫌われると思い込んでいる管理職は多いですが、これは大きな誤解です。ただひたすら優しいだけの上司は、部下に信頼されません。優秀な部下ほど、厳しく自分を鍛え上げてくれる上司を待望しています。


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