中山讓治(中山譲治)の名言 一覧

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中山讓治(中山譲治)のプロフィール

中山讓治、中山譲治、なかやま・じょうじ。日本の経営者。第一三共社長。大阪大学基礎工学部大学院生物工学科修士課程修了、ノースウェスタン大学院でMBA取得後、サントリーに入社。サントリー生物医学研究所社長、サントリーファーマ社長、第一製薬取締役を経て、第一三共執行役員、常務、副社長などを務めたのち社長に就任。

迷ったり悩んだりしたときに志に立ち返ると、表面的な事象だけを見ていると気づかないことに気づくことができます。


受け身の姿勢で待っていても、おもろいことはやってきません。死ぬときに「おもろかった」というためには、攻めていくことが必要だという結論に、自然と辿り着きます。


重要なのはみんなが志を持って仕事をしていて、フラットに議論ができるということ。強い組織の要件はこれに尽きます。


社員みんなが問題意識を持っていて、いざ問題が起きたときには、立場に関係なくフラットに議論をする。それをリーダーがパパッとまとめて、よっしゃ、そんならこれでいこうやと。失敗したら失敗したで、その失敗をみんなで共有していく。こういうプロセスを繰り返していけば、組織は自然に上手いこと回るようになっていきます。


強い組織とは、効率的に問題解決をするルールが出来上がっている組織だと思います。そういう意味で、上下の関係なくフラットに議論ができる企業風土は非常に大切だと思います。


私は「英語は気合いや」といつも言っています(笑)。というのも、国際ビジネスの舞台で勝敗を決するのは、決して流暢な英語が喋れるかどうかではなく、伝える中身と、伝えたいという気持ちの強さなのです。


アメリカだろうとヨーロッパだろうと、少なくとも先進国を相手にビジネスをやる場合、こちらが内容のあることを語っていれば、たとえ流暢な英語でなくても相手は必ず理解してくれます。優れた発想や鋭い指摘は、ちゃんと受け止めてもらえます。逆にいえば、一見英語力の差で負けているように見えても、実は中身で負けている方が多いのです。相手の方が深くものごとを考えていたから議論に負けたという場合が多いのです。


人間は自分を取り巻いている環境を当然視しがちです。相手は自分と同じ環境で生きているわけではないのに、自分の置かれた環境の方を当たり前だと思ってしまう。異文化理解、つまり自分を取り巻く環境と相手を取り巻く環境の違いを分析し、その違いを理解しておくことも大切です。


いくら社長という肩書があっても、相手の言っていることの素晴らしさが理解できないようでは、リーダーとして失格です。


リーダーというのは、考えの深さや広さで相手を凌駕できる範囲でしか務まらないものなのです。相手に凌駕されてしまったら、リーダーを交代するしかない。現在の肩書が上だとか下だとかいうことは関係ありません。私も毎日が勉強ですよ。


私はみんなに、「社長だろうと部長だろうと、平場で勝負しなければ駄目だ」といつも言っています。たとえば、入社したばかりの新人が何らかの提案を携えて上司とディスカッションをしたとしましょう。もし、その新人の提案の方が上司の考えよりも優れていたら、極論すれば役職を変わってもらえということです。議論の場は絶対にフラットでなければなりません。


社員には志を持ってほしい。志を持つということは必然的に問題意識を持つということです。そして、日ごろから問題意識をもってものごとを考えていると、事柄の切り口がまったく違ってきます。議論をするときに、日ごろから考え抜いている私案をパッと出せるようにしてほしいのです。


私が先輩社員からよく言われたのは、「いったんつくった案を、平気で崩せる人間になれ」ということでした。要するに、いくら本気で練り上げた案でも、よそにもっと優れた案があることに気づいたら、自分の案にはこだわらずに崩す勇気を持てと。自分だけが正しいと思うなということです。


自分自身で提案をつくりあげるということをしないと、ものの見方は練れてこないのですが、同時に大切なのは常に自分のものの見方は絶対ではないと思えるかどうかです。


私が心がけていたのは、とことん現場にいる人の言葉を聞くことでした。たとえば、経営企画の仕事をしていたときは、何か提案を持っていくとき、必ず提案先にしゃべってもらうようにしていました。一時間ぐらい愚痴も含めて聞いて回ると、いろいろなことがわかります。いろいろわかったうえで提案すると、提案が通りやすいということもありました。


姑息な駆け引きはむしろ周囲にバレバレになってしまうものですが、素っ裸になって、公平な視点で提案をすると案外聞いてもらえるものなのです。私はある時期から、自分のキャリアアップを考えずに会社に提案をしていこうとスッパリ割り切ってしまいました。


私が余計な提案をして打たれなかったのは、踏んでもケガをしない程度の杭だったのかもしれませんが、いま思えば自分を守るための提案でなかったことが大きいと思います。


お互いの専門性は尊重し合わないといけない。でも、社員には自分の与えられた役割をこなすだけでなく、自分の行動が会社にどんな意味をもたらすかまで考えるレベルに成長してもらいたい。


社員と未来を一緒に語る。そうすればおのずと理解は深まり、ついてきてくれると考えています。


研究はいわば金鉱探しです。一度当たったからといって、同じやり方でもう一回当たるとは限らないのです。


ブランドとは、ものすごく細かい努力と神経の積み重ねによるもので、一度崩れたらもう永久に崩れます。


新薬とは異なり、ジェネリックという排他性がない商売で成果を挙げるには、ブランド力を高めることが欠かせません。


よく言われる「成功確率」は、根拠も何もないし実証もできません。過去に同じようなものがこの段階からこの段階に行ったのが何割でした、というだけのことですから。むしろ、いい製品は途中までボロカスに言われているのが多いのです。あるときから突然、ほかの製品が潰れたら注目を浴びるとかね。そう考えると研究で成果を挙げるには、組織の中に当たり前のことや賢いことを言う社員だけでなく、大阪弁でいう「へんこなやつ(変な奴)」を揃えることが大事だと思うんです。


いままで仕事をしてきて自分が一番大切だと思っていることを社員に話しています。大きくいえば、3つに要約できます。「スモール・アット・ハート(小さいことを心がけろ)」、「働く人全員が志を持て」「ナンバーワンを目指せ」ということです。


対応型の仕事はやめて、先読み型の仕事へ転換しよう。ナンバーワンがこう動いたら、我が社はこう対応するというのではなく、自力で環境変化を先読みし、意思決定の岐路に正しい判断ができる能力を養う必要があります。


時代の先をいつもきれいに読み切れるわけではありませんが、ビジネスマンはどうしても目先の仕事に振り回されがちです。先を読むことを意識的に習慣づけていくと、仕事の幅も能力もぐっと広がっていくと思います。


現代はものすごく環境の変化が早い時代です。昔のように変化のスピードの緩やかな時代だったら、ナンバーツー以下にいても、ナンバーワンの真似をしていればある程度上手くいきました。しかし、これだけ変化が速い時代になると、ナンバーワンの真似をしても上手くいかないのです。


若い人が成長したいと思ったら、何かひとつ自分のテーマをもって、実用レベルにとどまらず、アカデミックなレベルの一歩手前ぐらいまで徹底的に掘り下げていくべきだと思います。私の場合は戦略論でしたが、マーケティングでも何でもいいから、そのくらいの意識で自分なりのテーマを追いかけ続けたら、将来、ものすごい武器になると思います。


マネジメントといっても、目先の課題のマネジメントばかり考えていると、調整型のマネジメントになってしまいます。A案とB案があったら、どう折り合いをつけるかという発想になってしまいます。私が考えるマネジメントとは、調整型ではなく、提案型です。A案とB案があったら、それを凌駕するC案を提案していくのです。


私は34、5歳から社長のつもりで仕事をしようと思っていました。そういう発想をする先輩社員の影響が大きかったのですが、30代の半ばから、会社のプランニングということは意識していました。


自分の仕事に関係のある情報を意識的に定点観測し、フォローしていると、だんだん自分なりの未来予測図が描けるようになり、先読みの力もそれに比例して高まっていきます。管理職には、頭の何割かを戦略思考、世の中はどう流れていくのかを考える訓練に割いてほしいと思います。


情報収集に定石はありません。それぞれが悩んで、独自の方法を編み出すしかありません。


十年後に世の中がどうなっているかを読み切っていれば、少なくともこの先十年間は勝負できます。十年後の着地点を読み切って、そこから逆算していまやるべき仕事を組み立てていく。変化の激しい時代には、こうした発想を持つことが大切だと思うのです。


ナンバーツーのポジションにいると、どうしてもナンバーワンに追随していこうという意識を持ちがちです。これでは駄目です。常に、自分がナンバーワンのつもりで環境の変化を先読みし、課題を洗い出し、それを解決していかなければいけません。ナンバーワンをベンチマークするのではなく、自分たちはどうするのかを、自分たちの頭で考える必要があります。


社員によく「ナンバーワンを目指せ」と言っていますが、これは必ずしも、売上や利益でナンバーワンになろうという意味ではないのです。それぞれの社員が担当している分野でナンバーワンを目指そうという意味です。


みんながリンク(連結)しなければ到底品質を守ることはできません。品質を守るにはスモールな感覚、全社員がリンクしているという感覚を持っていることが不可欠です。


第一サントリーファーマ社長時代、製品の回収を経験しました。そのとき、回収になった原因を検証してみると、製品設計の段階でこういう視点を持っておけばよかった、営業が速めに情報収集をしておけばよかった、生産プロセスでこんなことに気づいておけばよかったと、たくさんの反省点が出てきました。要は、日ごろから連携して仕事をしていれば、回収という事態は回避できたのではないかということです。


組織が大きくなり、仕事がいくら分業化しても、我々の仕事の起点には患者さんにいい薬やいい医療を届けるという使命があります。この起点から考えていけば、すべての仕事はつながっているのです。そのことを常に意識して、忘れないようにしてほしい。複雑化した組織運営のルールに振り回されることなく、ややこしくなったら起点にみんなで戻っていこう。


社長に就任して、販売拠点、生産拠点、R&D(研究開発)の拠点、そして海外拠点と、第一三共が持つ拠点を機能別にくまなく回って、とにかく管理職とよくしゃべりました。社長になってから最も時間を割いたのは、この拠点回りです。


大事なことは、肩書とか、立場を離れて議論して、結論が出たらとにかくそれを全員でやるのです。人様からいずれ、「第一三共ウェイ」と言われるような、我々の流儀を生み出していこうと思っています。


スタートはまず、モノを売ってくれている人、生産拠点の人に敬意を表することです。こういう人たちの汗があって初めて、我々はR&D(研究開発)という将来のための活動ができるのです。


裸で勝負して、逐一語らないとしょうがないでしょう。中身が納得されなかったら、リーダーにはなれません。そういう意味では、すべてがチャレンジなんです。
【覚書き|第一三共叩き上げではなく、他社から移ってきて経営をとることについて感想を求められたときの言葉】


第一三共は個人の力はトップクラスです。あとは組織の力をつけることです。組織として学習したり、戦略立案、実行力をあげていきます。一般的な方法論はありません。それぞれ仕事をやりながら、あるいは人とぶつかりながら、何かを発見していくのだろうと思っています。


いよいよ世界戦略を本格化させるタイミングで、もう一度長期的な経営プランを練り直す必要があると考えました。10年を超えるスパンでの長期シナリオをまず固め、中長期計画に落とし込んでいくつもりです。そのためには専門部署をつくり、社内の人間を鍛えねばなりません。コンサルタントに丸投げしていては、会社の力がつかない。


我々日本人はすごくホモジニアス(均質)です。世界市場に打って出るには、もっと社内のあちこちで違う思想がぶつかり合う会社になることが必要です。


一人一人が単に与えられた作業・数字をこなすというのではなく、それぞれの持ち場で「自分はこうしたい」という明確な意志を持って、臨んで欲しい。


いまやほとんどのもの、優れた社員、顧客、ブランド、さらには会社に至るまで、お金で買えるようになりました。唯一買えないもの、それは意志です。この会社をこんな会社にしたいという意志だけは、お金で買えません。それが経営の本質であるというのが、私の結論です。


まず、製品を売ってくれている人に敬意を表したい。次に、製品をつくってくれている人たち。そういう人たちの汗があって、研究開発など将来への布石が打てるからです。


30代後半、自分の人生に悩んでいた時期に先輩から人生哲学の本を借り、以降様々な本を読み漁りました。私に本を貸してくれた先輩は、会社でも1、2を争う怖い人。私自身もしょっちゅうやり込められていたんですけどね。その人が「中山、こんなのあるで」と渡してくれたとき、「こんなに心が強そうな人でも、人生哲学の本を読んでいるのか。じつは、心の奥底でしんどいことがあるんだな」と思った。それで少し楽になったところがあります。自分以外の人は心が強そうにみえますが、じつはそうでもないんだと思います。


攻めていれば、それだけ失敗をする経験も増えてきます。10回に1回ぐらいしか成功しないかもしれない。しかし、攻めなければ、何もつかめません。


根源的欲求を満たしたいという思いがあるから、少々のことではへこたれなくなるのです。逆に、そのような欲求がなく、たんに人からいわれたことをやらされていると、「こんなことやりたくない」となってしまう。だから、すぐにへこたれてしまうのでしょう。


自律的になれば、たとえば、何か資料の作成を求められたときでも、「最低限のものを出せばいいや」ではなく、「どうせなら、もうちょっと調べてみよう」となる。嫌な上司と仕事をするときでも「おとなしくしておいて、やり過ごそう」ではなく、「こっちがあの上司を使って仕事をするんだ」となります。


すばらしい仲間と楽しく仕事ができて、死ぬときに「おもろかった」と思える。それが医薬の道であればなおさらよい。これが私の根源的欲求です。これに照らし合わせると、「ほかの会社に移籍できるなんて、こんなチャンスは一生に何度もない。おもろいことになりそうだ」と思えました。


私の仕事に対する志は、「患者さんの役に立つ」という志でした。その志は、どの医薬品メーカーに行こうが達成できるんですよね。そう考えると、新天地に移籍することに抵抗がなくなりました。
【覚書き|サントリーファーマが第一製薬に買収され、サントリーから第一製薬に移籍した当時を振り返っての発言】


我々医薬品メーカーの人間は、「患者さんの役に立つため」に働いています。その原点に立ち返れば、本来の効き目が発揮できない可能性のある薬を回収するというネガティブな仕事も、「患者さんにマイナスを与えないために必要な仕事」ととらえられる。そう考えると、「少しでも早く回収しよう」「この際、ほかの薬も大丈夫かどうかチェックしよう」とよりよい成果をあげたいというモチベーションがわいてきました。


私は想定外の事態のシミュレーションを毎朝、出社前にするようにしています。以前は前日の晩にしていたのですが、夜にすると寝られなくなってしまうのですよ。シミュレーションは、第一三共の社長になるよりずっと前、サントリーにいたころからしています。最初は予測の精度が低かったのですが、繰り返すうちに、精度が上がってきた。いまでは想定外の事態が起こることは、ほとんどなくなりました。


ときには、厳しい結果が出る可能性が高い決断を下さなければならないこともありますが、どんな失敗が起こるか覚悟しておけば、のちに受けるショックも少なくなります。


決断に恐怖を感じるのは、どれほどの悪いことがふりかかるのか、わかっていないから。そこで、この決断をしたときに起こり得る、最悪な状況とは何か。2番目、3番目に悪い事態とは何か。これらを考えて、書き出して、つらつらと眺めているんですね。このように現実を突きつけてみると、暗い気持ちになりそうですが、実際はその逆。だんだんと「まあ、せいぜいこの程度か」「命までとられることはないだろ」と勇気が出てきて、決断できるのです。


私は、仕事の場で話すときには、たとえ五分程度の会話だとしても、つねに事前準備を欠かさないくらいの緊張感をもつべきだと思っています。それは、冷静に話せるようにするためでもありますが、相手の貴重な時間をムダにしないためでもあります。相手の時間を奪うことに敏感にならなければ、周囲の評価は得られないでしょう。ベテランになればなるほど、油断して準備をしなくなりがちなので、注意が必要だと思います。


プレゼンや会議で話すとき、「こんなことを話そう」「私がこういったら、相手はこんな答えを返してくるのでは」といったことを事前に考えて、メモしています。本番では、メモのとおりに話が進むとは限りませんが、それでかまいません。「相手の出方はだいたい想定できている」と思えると、非常にリラックスして、プレゼンや対話に臨めるんですね。


決断するのを怖がっていては、いつまで経っても前に進めません。そこで、強がることなく、自分の弱さを認めたうえで、心を乱さない準備をするようにしています。


医薬品の難しいところは、公共性の高さ。製薬会社は、リタ-ンばかり考えずに、利益の出にくい分野の医薬品開発にも乗り出す社会的使命があります。その代表的な例が、子供用のワクチン。採算がとりにくいのですが、子供たちを守るためには踏み出さなければいけない分野だと思うのです。ただ、それを言い訳に、赤字を出すことは許されない。従業員に十分な給料を払い、株主が期待する収益を上げることも必要です。ですから、何に投資するかを決断するのは非常に難しいですね。


新薬メーカーで行く限り、新薬を出し続けることは生き残るための使命。


新薬メーカーが懸命に頑張れば、世の中は良くなります。その意味でも、社員には、患者さんを救う産業にいることの誇りを忘れないでほしいと伝えています。


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