三谷宏治の名言 一覧

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三谷宏治のプロフィール

三谷宏治、みたに・こうじ。日本のコンサルタント、大学教授。大阪出身、福井育ち。東京大学理学部物理学科卒業後、フランスにある世界トップクラスのビジネススクールであるインシアードでMBAを取得。ボストンコンサルティンググループ、アクセンチュアなどでコンサルティング業務の経験を積んだのち、K.I.T.虎ノ門大学院(金沢工業大学 虎ノ門キャンパス)主任教授となった。主な著書に、『crm マーケティング戦略 顧客と共に』『ハカる考動学 ビジネスの今と未来を「測る」・「量る」・「計る」』『トップ コンサルタントがPTA会長をやってみた – 発想力の共育法』『いまは見えないものを見つけ出す 発想の視点力』など。

考える力を本当に磨きたいなら、まずは思考と感情をきちんと分ける練習が必要。


思考法は技術です。練習を積まなくては決して身につきません。


私がボストン・コンサルティング・グループ(BCG)に就職したとき、当時のBCGは猛者の集う怖い職場、に見えました。でも、一刻も早く「何者か」になるためには、20代は最も鍛えられる場所を選ぶべき。そう考えたのです。


私は「自分はこうなりたい」といったビジョンより、「自分はこう生きたい」という哲学を大事にしてきた。その哲学を満たし、家族さえ食べさせられれば他のことはどうでもいい。いまでもそう思っています。


責任を負う覚悟があるか。リスクのないところに成功はありません。


すべてに全力投球することが良いことのように思われがちですが、そうするとすべてが中途半端になりかねません。仕事全体の生産性を高めるには、数あるプロセスの中から、最適なプロセスを選ぶことが重要です。


基礎データや情報のあるなしによって、仕事の難易度や所要時間は大きく変わります。これを早めに見極めるためにも、早めに仕事にとりかかっておくことは必須です。


いくら良い仕上がりでも、顧客の意図を無視して勝手につくったら、せっかくの努力も全部無駄です。


失敗はものごとが計画通りに運ばなかったということですから、この方法で駄目なら別の方法、このテーマで上手くいかないなら別のテーマといったように、途中で計画をいろいろ変更しているはずです。そこには新しいプロセスや論点、発見がたくさんあります。つまり、学びの宝庫なのです。


なかなか成果が出ないと、ほかにもっと自分に合った方法があるのではないかと思ってしまいます。それは実際にあるかもしれないし、ないかもしれない。結局は「青い鳥」なんです。成果を出すには、まずはひとつのことを繰り返さなくてはいけないのに、身につく前に次へ移ってしまうことが問題です。


仕事にとりかかる前には、何のためにやるのか、それが全体のプロジェクトとどうつながっているのかを考える必要があります。目的を明確に理解しないまま仕事を始めても、作業はできるかもしれませんが、決して成果にはつながりません。


目的意識をしっかり持ち、目的から逆算してはじめて、単なる作業ではなく、成果につながる仕事をすることができるのです。


みんなが当たり前だと思っている世間の常識や会社の常識に疑問を投げかけない限り、論点を見つけることはできません。同様に、大多数の人たちの共通意見からも論点は生まれません。常識や大多数に身を置く限り、問題を問題とは意識しないからです。


自分でもある程度責任を持って仕事する習慣をつけないと、仕事の幅は広がりません。単なる相談ではなく自分で考えたことに対して、上司からフィードバックしてもらうことが必須です。


同じ状況で同じプロセスを試せる機会はほとんどありません。状況が異なれば結果も異なりますし、今回は失敗したプロセスが別の仕事では成功するかもしれません。


新たな知識を得ることも大事ですが、本当に必要なのは新しいスキルを身につけることです。スキルとならないまま、次に進んでも価値はありません。まずあれこれと手を広げずに、取り組む対象を絞ることが肝心です。


勉強熱心な人ほど、次から次へと新しいことを勉強しようとして、ひとつのことにじっくりと腰を据えて取り組むことが意外とできていないように思います。続けないから成果が出ない、成果が出ないから続かない。こんな悪循環に陥っているのではないでしょうか。


引き出しが増えたことで、その後の自分の仕事に大いにプラスになりました。だからこそ、できるだけ多くのプロセスを学んで、引き出しを増やしておくことが重要です。


結局はどの方法を選んでもそれほど変わりません。自分の選んだものを信じて、続けることの方が大事です。いったんひとつのことに取り組んだら、他のものは見ないようにするのです。


成功したかどうかよりも、プロセスのパターンを学べることが大事です。たとえば最初にトップダウン方式を試してみて、それに失敗したら次にボトムアップ方式を試みたとします。それだけでプロセスの引き出しが増えたことになります。


失敗して嫌だったと思う気持ちに「意味があるか」「価値があるか」と問い直してみましょう。悩んでも意味がないと思えば、嫌な感情は減っていくはずです。あるいは、失敗して嫌だったと思うこと自体は仕方のないこととして受け止め、反省することでこんなメリットがあると考えてみるのもひとつの方法です。


報連相はやり方を間違えると思考を停止してしまうので、注意が必要です。問題は「相談」です。上司としては部下の仕事をサポートするために報連相を徹底させようとしますが、部下が自分で考えることなく上司に相談してしまうと、思考しなくなってしまうのです。それを新入社員のころから続けていくと、上司の手足となって働く人間が増えるだけです。


作業のできるだけ早い段階で、確認作業を行うことがポイントです。早い段階であればいくらでも軌道修正はできますが、そうでなければ、双方にとって残念な結果になってしまいます。


例外的なものを例外として排除するのではなく、論点につながる問題点を探してはどうでしょうか。これまで「例外だから」で片づけていたことを、誰もができるように仕組みに落とせないだろうかと考えてみる。これも問題発見のひとつです。


コンサルタントの世界では、目的につながる視点を「論点」といいますが、論点がずれている、あるいは論点が曖昧な仕事は、失敗だということになります。


たとえ上司からの指示であっても、それは上司が机上で考えたことに過ぎないので、実際に現場で行動に移す前に、自分でもう一度考え直してみなくてはなりません。自分なりに目的や方向性を理解していれば、現場で想定外の事態が発生しても軌道修正しながらアウトプットにつなげることができるはずです。


人には必ず気分や調子がありますし、ある作業に向いているときとそうでないときがあります。締め切りに追われていれば、その作業に適した状態でなくてもとにかくやらなくてはなりません。でも、早めに手をつけていれば、その仕事に対してやる気の出たときに作業ができるので、その分生産性は大きく高まります。


コンサルタント向けの研修で成功事例を共有することがありますが、そこで若手のコンサルタントが質問しがちなのは、なぜそのような分析をしたのか、クライアントはどの点を評価したのかといったコンテンツの中身に関することです。しかし、本当に学ぶべきことは、そのコンテンツを導き出すのに一番ふさわしい段取りは何か、ということです。


ゴールにたどり着くために、最も効率的なプロセスを見つけることが重要です。「そもそも何の作業をするのか」「作業をいつ、どれくらいの時間をかけて行うのか」「どの作業に注力して、どの作業で手を抜くのか」を考えることが大切です。


日々の仕事や生活の中で、いつも同じような局面で迷ったり悩んだりしてしまう人は、この場合はこうするという「自分ルール」をあらかじめ決めておくといいでしょう。


意思決定のための正しい思考法を身につければ、いまより短時間で、なおかつ正しい判断が必ずできるようになります。それを可能にしてくれるのが重要思考です。所与の状況の中で求められている「一番大事なこと」を見極め、「大戦略(大きな方向性)「効用(中目標)」「手段(最終的に選ぶツールや戦術の優先順位・取捨選択)」の三段階で考えるのです。


会議などで短時間で正しい結論を導き出す方法はあります。それがQ&Aの力です。ポイントはふたつ。

  1. 発言者は「一番大事なこと」を見極め、「大戦略(大きな方向性)「効用(中目標)」「手段(最終的に選ぶツールや戦術の優先順位・取捨選択)」の三段階に構造化して案を提示すること。
  2. そのうえで、それぞれの階層の中身について全員で「逃げずに聞き、問い、答える」という姿勢で質疑応答(Q&A)すること。

当たり前のことのように思うかもしれませんが、日本で行われている会議の99%はこれができていません。


大事なことや優先順位を間違えるのは、過去の成功や失敗の体験などから思い込みが生じ、客観的な見方ができなくなっている場合がほとんどです。この偏った思い込みから逃れるのに有効な方法は、早めに課題に手を付けることです。不十分でもいいからいったん答えを出し、しばらく時間を置いてから検証すると、思い入れという熱が冷めて、あたかも他人の考えのように、自分の判断を客観的に見ることができるようになります。


決断の精度とスピードは二律背反の関係にあると多くの人は思っているようです。しかし、決断のスピードと質は、同時に高め得るものなのです。というのも、なかなか決められないというのは、ほとんどの場合、必要なことをじっくりと考えているというより、思考の仕方が適切でないのが原因だからです。そうなると思考に無駄が多いから時間ばかりかかって、そのかわり答えの精度は低いということになってしまいます。


「何が一番大切なのか」がわかる形をしっかり作り、例外を認めず実行していくことが、価値観の伝達には大切です。


他人とのコミュニケーション能力、判断力、洞察力など、企業に採用され評価されるにしても、共通して必要とされる能力があります。仕事に困らない人間になるためには、そうした能力を早いうちから身につけなければいけません。そのためには子供のころの「お手伝い」に優る経験はありません。


国の調査によれば、お手伝いを良くする子供は非常に正義感・道徳観が強く、お手伝いをしない子はその逆でした。また、東京都の調査では、お手伝いをしている子は、していない子より問題解決能力が高いという結果が出ました。


ある会社の人事部が「使える新人」と「使えない新人」を分けるポイントを社内調査したところ、使えると言われた新人は皆、子供のころから親の手伝いをしており、使えない新人は手伝いをしたことがないという結果が出ました。つまり、小さいころお手伝いをしていたかどうかが使える人材かどうかを分けるということです。


本来、リスクのあるチャレンジは資本に余裕のある大企業のほうがやりやすい。ところが大企業ほど「失敗を避けたい」という風潮が強い。ベンチャー企業が女性の登用に長けているのは、そうした「社内の理屈」にとらわれないからかもしれません。


大きく失敗したくないなら、チームに一人だけ女性を入れて「女性目線を取り入れた」と言えばいい。しかしまったく新しい商品の開発を目指すならば、メンバー全員を女性(や素人)にするぐらいのチャレンジが求められます。


新しい商品を開発するには、知識を詰め込む「ラーニング」ではなく、身につけた知識や常識を壊す「アンラーニング」が必要です。とはいえ一度身についた常識を払いのけるのは大変なこと。それならば最初から常識のないほうが、飛躍できる可能性が大きい。


「昔の日本企業は元気があった」といわれますが、それは当然です。当時の主力メンバーは20代、30代の若者でした。ホンダが米国に初めて進出した際も、陣頭指揮をとったのは30代の社員です。なぜなら若い社員しかいなかったから。その苦肉の策が功を奏した。「知らないのに、どうにかなった」というより、「知らないから、どうにかなった」のです。


米国のサウスウエスト航空は格安航空会社(LCC)の先駆けとして大成功した企業で、創業者らは銀行家や弁護士など航空ビジネスの素人でした。しかし経験がないからこそ、「常識」を無視した戦略を打ち立てられました。インディ500のピットインを真似て航空機の地上滞在時間を短縮したり、パイロットや客室乗務員が荷物の積み込みを手伝ったりするなど、その手法は型破り。従業員の募集条件は、「経験不問」ではなく、「経験者不可」。つまり「業界のプロ、お断り」です。プロでは柔軟な発想ができないと知っていたからです。


日本の大企業では欧米に比べて女性の登用が遅れています。経営幹部に話を聞くと、その理由は「経験不足」だといいます。大型プロジェクトを任せられるような女性社員がまだ育っていない、というのです。これは「卵か先か、鶏が先か」にすぎません。女性に経験が少ないのは当然です。これまで大きなプロジェクトを任されてこなかったのですから。


世の中の消費の鍵を握っているのは女性です。男性より消費の感度が高いことに加えて、子どもの消費は母が、夫・彼氏の消費は妻・彼女が主導権を持ちます。食品や日用品、電化製品はもちろん、マンションや自動車などの大型商品まで、女性を意識した商品が多いのは、そのためです。女性の気持ちや感性がわかる人が商品開発に携わらないと売れません。


人から言われて自分の方向性を決めるなんて、ずいぶん受け身だと思うかもしれません。でも、だからこそ広がる世界もあります。私は、人から頼まれたことは基本、断わりません。私の気づかない才能を評価して依頼してくれたのかもしれないからです。事実、学校での教育も書籍の執筆も、そうやって広がっていった世界です。


適性のあるなしは実は自分ではよくわかりません。たとえば私がいま取り組んでいる「教育」もそうです。教えることは前から好きでしたが、向いているかなんて考えもしなかった。でもたまたま35歳のとき弟から「兄ちゃんみたいにバリバリ仕事をしながら、かつ教えるのが好きな人は珍しい」と言われ、初めて自分がちょっと特殊な存在だと気づきました。それで「40代以降は教育だ」と決めたのです。


32歳のとき、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の同僚であった遠藤功さんの誘いでアクセンチュアに転職しました。この転職に当時の上司らは猛反対しました。私は基本的には職人気質で、人や組織のどろどろした部分は苦手だし、好きでもないことをわかっていたからです。でも、「BCGにいたら苦手で嫌いなことをやらなくてすむ。だからこそ出よう」と考えて、転職を決めました。


完全無欠の人間になることが、他人の信頼を得る方法ではありません。ある程度の実績や経験を積んだら、ときには相手に頼ってみるのも、ひとつのマナーだと考えてみてください。


私はずっと、他人に頼られ、任される人間になりたいと考えていました。でも、30代後半になった頃、相手も同じ気持ちなのかもしれないと気づいたのです。私だけが一方的に頼られることを目指すと、相手は「また頼ってしまった」と不安になり、相手に依存しているような気持ちになります。ようやくそのことに気づいてからは、あえて相手に頼ることを心がけるようになりました。自分から進んで、わからないことを教えてもらったり、困っていることがあれば相談したり。若い頃なら「自分の頭では何も考えられないのか」とバカにされるかもしれませんが、キャリアを積んで仕事上のポジションや能力が上がれば、相手も「この人が頼ってくれているんだ」と喜びを感じてくれるものです。


会話で誰かの悪口を言うと、「この人は、他所で自分の悪口を言うのではないか」と思われてしまいます。「あなただけにお話しするのですが……」という話し方も、「他所でも、こういう話し方をしているのだろうな」と思われます。すると、「この人は裏切るかもしれない」と思われて、信頼してもらえません。


私は、顧客に会うときの服装を、あえてラフにしています。ベージュのスーツだったり、ジャケットにパンツを組み合わせたり、ノーネクタイだったり。これは「私はあなたがたと同じ存在ではない」と伝えるためです。ダークスーツが常識だと思っている人たちに対して、「私は常識どおりの仕事はしません。コンサルタントとして、社内の人間とは違う視点を持ち、異なる意見を言える人間です」ということを、服装で伝えるのです。これは確かに、ハイリスク・ハイリターンかもしれません。人によっては、失礼だと感じる人もいるかもしれない。しかし、何らかのチャレンジをしなくては、信頼というリターンを得ることもできないのではないでしょうか。「自分はこういう存在なのだ」と売り込むことが、結局は、相手の信頼を得るための一番の方法なので。


たとえインタビューという名目でお会いしても、ただ情報をもらうだけではなく、こちらからも相手にとってプラスになるものをお渡しすること。それが貴重な時間を割いてくれた相手へのマナーではないでしょうか。


コンサルタントとして相手に信頼されるためには、「この人は役に立つ」と思ってもらうことが必要です。加えて、「嘘をつかない」「誠実である」といった人間性も求められる。そして、自分がこの二つを併せ持つ人間であることを示すには、実は「相手にとって嫌なことも、ちゃんと指摘できること」が重要なのです。すると相手も、「この人なら、自分たちが普段見落としていることに気づいて、フィードバックしてくれる」と思ってくれるかもしれない。そうすれば、私は相手にとって役に立つ人間になれるのです。


コンサルタントの仕事では、顧客企業のさまざまな部署や立場の人たちにインタビューをします。たとえば、新たなプロジエクトの始動に当たって、「あなたの部署には、どんな問題がありますか?」ということを聞きに行くのです。たいていの場合、インタビューの機会は一度きりで、時間は60~90分程度。しかも、初対面の相手です。そんな一期一会の場面で、どうすれば相手の信頼を得て、本音を聞き出せるか。コンサルタントに警戒心を持つ人も多い中で、「私に話しても、情報を悪いように使ったり、あなたの立場を不利にしたりするようなことはしませんよ」と伝えなくてはいけません。ですから、私なりのマナーとして第一に心がけていたのは、いきなり用件から入らないこと。60分の時間をいただいたら、最初の10~15分は、信頼関係を築くための雑談をします。


他人と同じことしかしない人は、他人と同じ思考しかできません。周りと違うことを恐れず、あえてマイナーなことをやってみる。それが考える力にもつながるはず。


これだけ多様な情報発信がされる時代になったというのに、多くの人は同じ情報しか見ていません。ネットで情報を調べても、検索結果の上位に表示されたサイトしか見ませんし。ニュースもヤフーのトップページに掲載されたものしか見ていません。ネットであらゆる情報にアクセスできるのに、結局は皆と同じメジャーな情報しか見ていない人がほとんどなのです。これでは多数派の意見に流されて当たり前です。


日本人は他人とぶつかるのを嫌がります。だから議論をするときも、誰かが「Aがいい」と言えば「そうですね」と同意しながら、「Bもいいよれ」と別のことを言う。これでは話がすれ違うばかりで、何の結論も出ません。多数決で何かを決めるときでさえ、「少数派の人たちに嫌われるかもしれない」と怖がって先延ばしにします。要するに思考と感情(嫌いとか怖い)を分離できていないのです。


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