パトリツィオ・ディ・マルコの名言 一覧

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パトリツィオ・ディ・マルコのプロフィール

パトリツィオ・ディ・マルコ。イタリア人経営者。高級ブランドのグッチ社長。イタリア出身。大学時代に日本に留学経験があり、プラダ・ジャパンのCFO(最高財務責任者)、マーケティング・マーチャンダイジングディレクターとして5年間日本に駐在。プラダ・アメリカ社長、ルイ・ヴィトン・アメリカのコミュニケーション担当副社長などを務めたのちグッチ・グループに移籍。傘下のボッテガ・ヴェネタを倒産寸前から立て直しに成功。その後、グッチの社長を務めた。

重要なのは、どの市場でもそこでリーダーとなった者が、自分は一番だと慢心していると、いつかは誰かが後ろからやってきて、その座を奪うということです。


激しい競争に勝ち抜くには、消費者のロイヤリティを獲得し、増やす必要があります。消費者との感情的な結びつきを持つことです。


利益をあげたいなら頭を使って効率を高め、サプライヤーと協力すればいいのです。国内から出なくてもそれはできるでしょう。実際、我々はそうしているのですから。


この数年でグッチは危機を乗り越えました。それも単に危機に対処できただけでなく、我々のブランドの歴史や伝統、ストーリーを消費者に伝えることができました。そこに私は大きな満足感を覚えています。


グッチといえども商業的な会社です。目的は利益をあげ、株主のために会社の価値を高めることでしょう。ただどんな手段でその目標を達成するのかという点に、企業哲学が表れます。高級ブランドの場合、商業的になりすぎると短期的な成功しか得られません。


無名のブランドやデザイナーに投資するには勇気とガッツが必要です。危険を冒して挑戦する必要があります。


我々はラグジュアリー業界の中で最も多くの社会貢献をしています。誰かに強制されたのではなく自主的に。なぜなら、成功し利益をあげている会社として社会にお返しをしなければならないと考えているからです。そして慈善活動は、我々の価値観でもあります。


恵まれた環境にある人々にとって、グッチを買わなければならない合理的な理由はひとつもありません。もちろん、グッチの商品には高い品質もファッション性もあります。ですが、それは他のブランドにもあります。だからこそ我々は、「グッチはファッションだけのブランドではない」と伝えなくてはならないのです。


消費者との絆を深めるために、販売員は商品以前に、印象に残る最高の経験を提供することが求められます。それがお客様との関係を築くための基盤となって、ロイヤリティを得られるからです。


ブランドが投資対象として売買されることは、一抹の寂しさも感じます。ただ財政的基盤がないために、我々の職人が生き残れなければ、それはもっと寂しいことになります。仮にグッチに問題が起こって、それに耐える力がなければ、消えるのはグッチだけではありません。グッチの職人たちとサプライチェーン全体が消えてしまう。約4万5000人の職がなくなるのです。それを見逃すことは、私にはできません。
【覚書き|ファッションブランドのM&Aが活発化していることについて語った言葉】


例えば日本では美しい漆塗りや着物の帯があります。これらは何十年にもわたって培われた伝統と職人技から生まれたものです。両方とも、その気になれば中国でつくることもできるでしょう。ですが本当に同じ品質を保てるでしょうか。そこに長年培われた文化は宿るのでしょうか。文化を培うには何十年もかかりますから、他の国に置き換えることは非常に難しい。我々が「メード・イン・イタリア」にこだわる理由もそこにあります。


グッチが「メード・イン・イタリア」であることは、グッチのDNAであり、我々自身の一部でもあります。「メード・イン・イタリア」ということはそれ自体が文化であり、文化は一夜にしてつくれるものではありません。


かつてグッチの製品が職人技や伝統技によってつくられたものであることは、誰もが知っていました。ただそのあと、グッチのポジショニングは変わってしまいました。そこで我々は、「グッチ=職人技」というメッセージを再び伝えなくてはならないと思ったのです。そこで「アルチザン(熟練の職人)コーナー」を始めました。
【覚書き|店で靴やバッグの制作工程を熟練の職人が披露する取り組みを始めた経緯について語った言葉】


グッチはほぼすべての商品をイタリア国内で生産していて、その大半は完全に手作りです。我々のように売上高が30億ユーロを上回る規模の会社では唯一かもしれません。加えてグッチには長い伝統もあります。どの商品もクラフトマンシップ(職人魂)に裏付けられた美しい物語があります。これらをすべて消費者に伝える必要があります。


2008年の世界金融危機は世界を劇的に変えました。ただ、ある意味では非常にポジティブな変化でもありました。消費者は以前よりずっと慎重になりましたから。彼らは本質的なものや真の品質を求め始めています。ブランドの背景にあるものを見極めるようになったんです。世界金融危機以降に本当に成功した会社は「形のある価値」と「形を持たない価値」、その両方を上手く提示できた会社だと思っています。


日本の消費者に認められるために、ブランド側はいままで以上の努力が求められています。ブランドのマークを知られるだけでなく、その形に込められている様々な意味を知ってもらう必要があります。


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