ハンス・アンダーソンの名言 一覧

このエントリーをはてなブックマークに追加

ハンス・アンダーソンのプロフィール

ハンス・アンダーソン。スウェーデン出身の経営者。スウェーデンのアパレルメーカーのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)の外国法人の社長を歴任し、同社の躍進に貢献した経営者。スウェーデンで2番目に古い歴史を持つルンド大学卒業後、海運会社を経てH&Mに入社。同社のスウェーデン法人社長、ドイツ法人社長、韓国法人社長などを務めた。ドイツ法人社長時代は、12年間指揮をとり、店舗数を5倍に拡大し、同社最大の市場に育てた。

H&Mの考え方の根底にあるのは、「スタッフの失敗を許容する」ことです。スタッフの積極的なチャレンジなしに、会社が進化することはありません。しかし、チャレンジには失敗がつきものです。その失敗を咎めていては、スタッフは怖くてチャレンジできません。そこで、リーダーは「失敗してもいい」ということをスタッフにしっかり伝える必要があります。


私よりも現場で働いているスタッフの方が、正しい答えを持っている可能性が高いのです。私自身が何でもわかっていると思ったら大間違いだと思っています。現場の意見をどんどん吸い上げることが、H&M全体の繁栄につながるわけです。


好調なときほど浮かれずに、改善を要求する。それもまた、マネジャーの役割だと思います。


先日、ある店舗でこんなことがありました。二か所の陳列ディスプレイのうち、片方は素晴らしいのに、片方の出来が悪かった。そこで店長とディスプレイ担当のスタッフを呼んだのですが、「こう直しなさい」とは言わずに、ふたつのディスプレイについての感想を聞きました。すると二人は「片方はあまり良くない」と気づきました。「ではどのように直したらよいと思う?」と尋ねると、優れた改善策を聞くことができました。


部下が失敗したとき、勇気づけたうえで、今後の改善策を話し合うことは必要でしょう。ただし、そのときは私から「こう直したほうがいい」とは言いません。部下に改善策を話してもらい、私は聞き役に徹します。


仕事のミスはサッカーのPKのミスのようなものだと思います。PKを失敗した選手は、本人が一番傷ついているし、何が悪かったのか一番よくわかっています。その失敗を責めたてたところで、いいことはありません。それより、「次は期待しているよ」と勇気づける言葉を投げかける方がいい。


場合によっては、私も厳しい言葉を投げかけます。たとえば、店が好調なときです。日本でも銀座店や原宿店ができたとき、毎日、開店前から長蛇の列ができました。スタッフは喜んでいましたが、そのとき私は「1年もたてば、行列はなくなる。いまからそのときのことを考えるべきだ」と言いました。


何度も連続して大失敗をしたら、話は別かもしれませんが、1回の大失敗で責められることはありません。これはアーリン(創業者のアーリン・パーション)が社長だった時代、腕利きのバイヤーが仕入れたニットがまったく売れずに、多額の損失を出したことがありました。さすがにバイヤー本人はクビを覚悟していたのですが、アーリンから呼び出される気配はない。とことが、忘れたころに突然呼び出しがかかったそうです。アーリンは責めるわけでもなく「次のシーズンは何が来ると思う?」と尋ねたそうです。そして、ひと通り話したあと「あのニットが売れていたら、きっと大きな利益を生んだに違いない。私はそれを理解している」と言いました。


失敗を許す姿勢をはっきり示すことは、どんなリーダーにも必要だと思います。私は、「もし、今年、10のアクションを起こして、2つ失敗したとしよう。それなら、来年はその失敗を活かして、20のアクションを起こし、かつ失敗を3つに留めなさい」と言っています。


私がスウェーデン法人社長になって1年が過ぎたころ、当時の上司だったステファン(のちの同社会長)から言われました。「あなたはH&Mで最も大きい市場のマネジャーだ。だから、もっと勇敢で大胆でなければいけない。最低でも年間5つ~6つ、大きな失敗がないと、勇気をもって働いているとは言えない。テニスで仮に相手が打ったボールがラインから外れそうでも、果敢に打って出るべきだ。その結果、自分が打った球がラインから外れても、私は支持する」。これを聞き、私は心強さを感じ、チャレンジする意欲を持ちました。


私の力など微々たるものです。幸い、私は創業者のアーリン・パーションに始まり、二代目で現会長のステファン、三代目で現CEOのカール・ヨハンと、創業家三代と仕事をする立場に恵まれ、彼らから多くのことを学びました。リーダーについての考え方も、彼らから非常に大きな影響を受けています。


人名ランダムピックアップ


経営・ビジネス・投資・仕事・お金・経済的な分野で成功を収めた人たちの名言を収録しています。

ページの先頭へ