クリス・アンダーソンの名言 一覧

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クリス・アンダーソンのプロフィール

クリス・アンダーソン。米国の経営者、雑誌編集長、ビジネス書作家。ジョージワシントン大学卒。英『エコノミスト』誌記者、雑誌『ネイチャー』誌記者、ロスアラモス国立研究所調査員、雑誌『ワイアード』編集長などを務めた。著書『ロングテール 売れない商品を宝の山に帰る新戦略』『フリー 無料からお金を生み出す新戦略』『メイカーズ 21世紀の産業革命が始まる』はそれぞれベストセラーとなった。『ワイアード』編集長の職を辞したあと、ロボットメーカーの3Dロボティクス社を創業。

フリーのまわりにはいくらでもお金を稼ぐ方法がある。フリーは新しい顧客を獲得するドアを開けてくれる。無料だからと言って誰からもお金を取れないわけではないのだ。


ビジネスの機能がデジタルになると各ビジネスのリスクは小さくなるので、母艦が沈む危険を考えずに独立して多くのビジネスができるようになる。企業文化は「失敗するな」から「早めに失敗しろ」に変わる。


私たちは、自分たちがまだ十分に持っていないものに高い価値を付ける。たとえば、職場で無料のコーヒーを好きなだけ飲めることで、よりおいしいコーヒーの需要を呼び覚まし、喜んでそれに高い料金を払う。そして、一流シェフの料理からブランド飲料水まで、プレミアム商品は安価なコモディティの海から浮かび上がってくる。


かつてはライアンエア社もライバル会社と同じく、航空機の座席を売るビジネスをしていた。だがそこで、自分たちは旅行ビジネスをしようと決めた。そこに差が生まれた。たんに座席を売るよりも旅行ビジネスの方がお金を儲ける方法がたくさんある。ラインエアは座席を安く、ときには無料で提供し、その周辺でそれ以上の儲けを出している。


ウェブの急成長は疑いなく無償労働によってもたらされた。人々は創造的になり、何かに貢献をし、影響力を持ち、何かの達人であると認められ、そのことで幸せを感じる。


あるもののコストがゼロに向かっているならば、フリーは可能性ではなく、いつそうなるかという時間の問題だ。それなら真っ先に無料にすればいい。それは注目を集めるし、注目をお金に換える方法は常に存在する。無料にすることで何ができるか考えてみよう。


企業や製品の初期にあって、とにかく人を引きつけたいと思うときに、フリーは最善のマーケティング手法になる。


私たちが報酬なしでも喜んですることは、給料のための仕事以上に私たちを幸せにしてくれる。私たちは食べていかなければならないが、生きるとはそれだけではない。創造的かつ評価される方法で貢献する機会は、エイブラハム・マズローがすべての願望の中で最上位に置いた自己実現に他ならず、それが仕事で叶えられることは少ない。


ユーチューブで最も人気のある動画でさえ、標準的なハリウッド映画の質にはまったく及ばない。解像度は低く、照明は下手で、音声も聞き取りにくく、話の筋など存在しない。しかし、そんなことは関係ない。なぜなら、最も重要なのは関連性だからだ。私たちが選ぶのはいつでも、自分が求めていない「質の高い」動画ではなく、「質が悪く」ても、求めている内容の動画なのだ。


フリーと競争するには、潤沢なものを素通りしてその近くで希少なものを見つけることだ。ソフトウェアが無料なら、サポートを売る。電話が無料なら、遠くの労働者と能力をその無料電話を使って届ける(インドへのアウトソーシングがこのモデルだ)。


もしも自分のスキルがソフトウェアに取って代わられたことでコモディティ化したならば、まだコモディティ化されていない上流にのぼって、人間が直接関わる必要のあるより複雑な問題解決に挑めばいい。そうすればフリーと競争できるようになるだけでなく、そうした個別の解決策を必要とする人は、より高い料金を喜んで支払うはずだ。


ウェブサイトは有料か無料かではなく、その内容で評価されるのであり、人々はしばしば有料サイトの方が無料サイトよりもユーザーから盗むものが多いことを知っている。なぜなら、ユーザーの時間だけでなくお金までも盗み取るのだから。


潤沢な情報は無料になりたがる。
希少な情報は高価になりたがる。


大企業は秘密主義で自社技術やデザインを公開することに後ろ向きだ。メイカーズ革命はこれとは逆に技術などすべてを公開し、コミュニティを利用して製品化を進めていく。大企業にとって顧客など自社の従業員以外と商品開発や製品化を進めるのは容易なことではない。


米国では、自社のデザインを公開して、それを外部の人々に改善してもらうといったオープンイノベーション的な実験をする企業が増えている。ゼネラル・エレクトリック(GE)やフォード、インテルなどハイテク企業にもこうした動きは広がっている。これが将来の主力事業にならなくても、オープンイノベーション的な取り組みはメイカーズ革命に参加するよい機会になるだろう。


起業した誰もが儲けられるわけではないが、私の会社は1万個市場(ニーズがあっても潜在顧客が1万人以下のニッチな市場)の中で利益を上げている。1万個市場は大量生産するには小さすぎるため、手つかずのままだったが、顧客が1万人いれば十分に儲かるビジネスがつくれる。いまの状況は20年前のウェブ革命と同じで、今後新たな市場が膨らむことで生産者も消費者も恩恵を受けることになる。


これからの個人が製品を製造できる時代には趣味でメイカーになる人が大半だろうが、中には製品を公開し、コミュニティをつくり、そこから次の段階を目指す人が出てくるだろう。こうしたメイカーズから巨大会社が育つ可能性はある。未来の大企業がたったいま誰かのガレージで生まれているかもしれない。


ニーズがあるのに製造されていないものは何でもメイカーズ革命の恩恵を受ける。この世にはニーズがあっても存在しない製品は多く、私はそれを「1万個市場」と呼んでいる。これは身近な場所で製造できるものだ。こうした市場のいくつかは将来的に1000万個市場になるかもしれない。


電機業界はパーソナル・ファブリケーション(個人製造)から影響を受けやすいといえるが、実際はすべての産業に変化を及ぼすだろう。多くの人は何かをつくりたくて3Dプリンタを買っている。消費者は、自分が欲しいものを生産できる時代になったのだ。


オープンイノベーション(製品情報を公開し外部の人々と改善していくイノベーション手法)が進展すると、企業内研究は衰退する。しかし、たとえば半導体の研究開発のように素人にはできず、引き続き企業内研究が重要となる分野は残る。


私の場合、自分がやり始めて夢中になったことが何か大きなムーブメントの一部ということが多い。メイカーズ革命にかかわったのも、5人の子どもたちのために理科の実験材料を探していたのがきっかけだ。レゴのロボティクス教材を使ってラジコン飛行機を自動操縦する実験を考えついたのだが、その瞬間、スマートフォンには飛行機を飛ばすのに十分なセンサーやプロセッサーが搭載されていることに気がついた。スマートフォンのおかげで洗練されたセンサーやGPSなどがいつの間にか手に入るようになり、こうした技術でいろいろなことができると思いついたんだ。そこで、ネットにコミュニティをつくり、プログラミングや組み立てをするようになった。私には工学やデザインの学位はないが、簡単にものづくりを始められた。自動操縦装置に必要なモーターもアリババドットコムで部材を探して、それを現地の企業に組み立ててもらった。このモーターを受け取ったとき、製造設備を持たない自分がメイカーになれると実感した。子どものための実験材料はいまや大きな工場を2つ抱える事業に成長した。


フリーミアム(無料を核としたビジネスモデル)を収益モデルとして利用することを考えているウェブ企業に対する私のアドバイスは、ユーザー全体に対する有料ユーザーの割合は5%を損益分岐点にすることだ。望ましい有料ユーザーの割合は10%。それ以上の有料ユーザーがいる場合は、無料版の性能を絞り込みすぎて最大数の潜在顧客をつかまえていない可能性がある。一方、有料ユーザーの割合が10%未満のときは、無料ユーザーを支えるコストが高すぎて利益をあげられない恐れがある。


競争市場では、価格は限界費用まで落ちる。インターネットは市場最も競争の激しい市場であり、それを動かしているテクノロジーの限界費用は年々ゼロに近づいている。フリーは選択肢のひとつではなく必然であり、ビットは無料になることを望んでいる。


プロのジャーナリストたちが自分たちの仕事がなくなっていくのを見るはめになるのは、彼らの雇い主が、潤沢な情報の世界で彼らに新しい役割を見つけることができないからだ。全般的に新聞はそうだといえる。おそらく新聞は劇的に再構築されなければならない業界だ。


フリー経済はプロとアマを同じ土俵に上げる。より多くの人が金銭以外の理由でコンテンツをつくるようになれば、それを職業としている人との競争が高まる。それらすべては、出版事業に携わることがもはやプロだけの特権ではないことを意味する。


かつて有料だったものが無料になると、人はそれを低く見なしがちだ。以前は人気のあったクラブが、いまは無料で誰でも入場可能になったようなものだ。だが、最初から無料で、それ以外になりようがない場合、人々がそれを軽く見なす根拠はほぼない。


ウェブは主に2つの非貨幣単位で構成されている。注目(トラフィック)、評判(リンク)だ。両方とも、無料のコンテンツとサービスにおいてとても重要なものだ。そして、この2つの通貨のどちらかでも金銭に換えるのはとても簡単なのだ。


ユーチューブは「クズばかり」だからテレビの脅威にはならないだろう、と言う人が良くいる。クズばかりなのは、私も本当だと思う。ただ、何を「クズ」と思うのかは人それぞれに違う。その反対に「質の良いもの」だって同じだ。面白いネコ動画を探している人には、私が気に入っているハンダづけのやり方の解説動画はまったく興味がないだろう。自分の愛する家族のビデオはもちろん自分にとっては楽しいものだが、ほかのすべての人にはまったく退屈なものだ。クズは見る者の目の中にある。


人々が無償で何かをするのはほとんどの場合、自分の中に理由がある。それは楽しいからであり、何かを言いたいから、注目を集めたいから、自分の考えを広めたいからであり、ほかにも無数の個人的理由がある。


人々はいつでも何かをつくり、無償で与えてきた。それを「仕事」と呼ばなかったのは報酬をもらわないからだが、私たちが他人に無償で助言をしたり何かをしてあげたりするその行為ひとつひとつは、違う状況では誰かが仕事にしているかもしれないことなのだ。


フリーは最も低いコストで最も多くの人に作品を届けられる方法であり、試し読みが役目を果たすと、「上級」版を購入する人が出てくるだろう。本をアトム(物質)の形で持ちたいと望み続ける限り、読者は紙の本に代金を支払い続けるのだ。


メディアとはたんにあらゆる種類のコンテンツを意味するに過ぎない。メディアが社会に与える影響をはかるなら、それぞれのメディアに人々が費やす時間の長さを見るのが一番だ。


インターネットは世界中の何億もの人が参加する市場であり、誰もが自由かつ無料でアクセスできる流動性のマシンなのだ。全体の人数がとても大きいので、限界コストがゼロではない従来の世界では災厄を招くような低い参加率でも上手くいく。ユーチューブはユーザー1000人に1人が自分の動画をアップロードすれば成り立つ。スパマーは100万通にひとつでもスパムメールに反応があれば儲けられる。


どうしてグーグルではフリーがあたりまえなのだろう。なぜなら、それが最大の市場にリーチして、大量の顧客をつかまえる最良の方法だからだ。シュミット(グーグル創業者エリック・シュミット)はこれをグーグルの「最大化戦略」と呼び、そのような戦略が情報市場の特徴になるだろうと考えている。


新しいサービスはオタクの妄想のような問いかけから生まれる。「これはクールだろうか?」「みんなは欲しがるかな?」「このやり方は僕らのテクノロジーを上手く使えるだろうか?」。彼らは「これは儲かるか?」という平凡な質問から始めたりしない。


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