御手洗冨士夫の名言 一覧

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御手洗冨士夫のプロフィール

御手洗冨士夫、みたらい・ふじお。日本の経営者。キヤノン会長、経団連会長。大分県出身。中央大学法学部法律学科卒業後、キヤノンに入社。その後、同社アメリカ法人に赴任し23年間アメリカに駐在。キヤノンのアメリカでの躍進に大きく貢献した。キヤノンUSA社長を務めたのち、キヤノン本社社長に就任。その後、日本経済団体連合会会長に就任。そのほか、内閣府経済財政諮問会議議員、若者の人間力を高めるための国民会議議長、鉄道貨物協会会長、特定非営利活動法人東京オリンピック招致委員会理事なども務めた。

当社の歴史はイノベーションによる事業改革の歴史。


若い頃は貧乏生活だったが、少しも苦にならなかった。何でも見てやろう、何でも体験してやろうの精神で踏ん張った。


伸びる人とは、自分で自分をかき立てるエンジンを持っている人。自主的に、自分で自分を奮起させる力や精神構造を持っている人。


変化に素早く対応することが大事。変化は進歩、変身は前進。


改革を進めれば様々な不満が出るのも当然。改革は経営者としてやらなければいけないことだと文字通り腹をくくりました。


世の中は大きく変わってしまった。そういう流れの中で企業はイノベーションに努め、需要創造を図っていかなければ。


世界中どこの会社も現場とトップの一体感のある会社はやはり強い。


気を引き締めてこの難局を乗り切るという気持ちを強く持つことが大事。


経済を活性化するためにはイノベーションが大事。


企業は高い付加価値を生み出すイノベーションこそが最も大事。


よい製品をつくるためには、研究開発と工場を同じ場所に置くことが重要。


経済は心理で動きますから、先行きが明るくなれば経済も好転する。


数字なき物語も、物語なき数字も意味はない。


安定的な経営ができるようにしなければいけない。


柱となる大きな事業を育成するためには10年単位の時間が必要。


産業構造の転換で強みを失わないためにも、モノ作りの在り方を見直していく必要はある。


横並びの年功序列は良くないが、長期雇用で安心して仕事に打ち込めれば、その道にプロになれるし、生活設計も安定します。


対抗していくには、価格競争ではなく、イノベーションによる、付加価値の高い製品を産み出していくしかない。


企業人も自らある程度のリスクをとりつつ、市場を切り拓いていく覚悟が求められている。


日本は技術で高付加価値の商品やサービスをつくり、生産技術でコストを徹底的に削減していくことが大事。


日本は世界と連動している。その世界はどんどん変化しています。だから、変化への対応の仕方が大事だし、そのスピードも大事。


改革を進めるにあたって、当初、社員の不満も出ました。もう対話して合意していくほかなかった。まあ、だんだんみんな分かってくれました。


改革にはそれなりの覚悟がいる。何がなんだってやり遂げるんだという気持ちだったですね。失敗すれば、そのときは自分で腹を切るという思いでね。


各地方は自分たちの力で自分たちを強くするという仕組みに変えていかなければ、真の意味での地方活性化はできないと思う。


有為転変の時代にあって、経済、技術、政治とありとあらゆるものが変化する。その変化に的確に早く対応することが一番大事。


イノベーションにつながるものに投資して、付加価値の高い産業へと転換していく。産業転換ですよ。


経営者の役割は「夢」です。将来のあるべき姿を描き、そこに向けた戦略を決め、実行部隊と議論しながら実現する。それが経営者の仕事です。会社が繁栄すれば社員の生活が向上し、社会貢献もきちんとできる。社会に親しまれ、尊敬される会社を目指します。


私が尊敬するデュポンなどは、200年にもわたって繁栄し、何世代も働いている人が珍しくありません。米国企業を指して、よく言われる無機質な労使関係ではなく、家族的な社風です。まさに敬愛される企業でしょう。目標は、まだまだ遠いというのが実感です。


アメリカに居れば、圧倒的多数を占める現地メンバーや取引先の協力が不可欠であり、それには、自らアメリカ的な発想や、行動をとれることが何よりも大切です。どこへ行っても、現地の人々との関係を結びながら、目標達成のための物語を描ける。それがグローバル人材です。


トップにとって経営とはバランスシート(貸借対照表)で語る物語です。理想的なバランスシートを構想し、それを実現するため、企業内のあらゆる組織、あらゆる人間が行うべき仕事を導き出していくのです。


キヤノンでは、一人一人の社員が必ず仕事の目標を数字で表すことを求められます。そして、「お前はその数字で物語をつくれるのか」と問われます。数値目標の達成に至る実行の物語を自分で考えなければならないのです。


気概に富んだグローバル人材を育成するため、キヤノンでは外国語ができるのかも重要な要素ですが、基本的には業務遂行能力を優先させ、どんどん社員を海外勤務に出しています。その人数は常時1000人近くになっています。現地で揉まれながら、苦難を経験し、呼吸していくのが、一番の教育法です。


自分たちの価値観について理解を求めることと、異文化の価値観を認めることは表裏一体です。その両方ができれば、グローバルな舞台で異文化の人間を相手にしても、こちらの主張ができると同時に、相手の立場に立った理解ができます。そして、世界のどこに行っても日本人として一流でありつつ、その国ならではの発想と行動もできるようになる。それが真の国際人であり、グローバリゼーションの時代に求められる人材の理想像です。


自己完結的で内向き志向の日本人は、世界から一歩取り残されるのかと言えば必ずしもそうではありません。日本はもともと多神教的な精神構造を持っているため、宗教的な偏見を持ちません。その意味で日本人はコスモポリタン(世界市民)になれる資質を十分に持っています。相手との違いを理解し、異なる価値観を認める。それにはまず、自分たち自身の強みをしっかり理解することです。自虐的な発想からは何も生まれません。


私が着任当時わずか社員13人だったキヤノンUSAが、23年後の帰任時にはトータルで6400人を要するまでに成長する過程で、ずっと第一線に立ち続け、多くの経験を積みました。その経験を通して、私なりに真の国際人に求められる条件を模索してきました。その基本は「違い」を理解できることです。日本と欧米はどこが違うのか知ることです。


グローバルに通用する人材をどのようにして確保していくか。海外に拠点を持つ企業や海外との取り引きの大きい企業にとって喫緊の課題だ。海外売上高が8割を占めるキヤノンの場合、それは成長戦略と一体になっている。


たまにうまく行動に移してくれていない場合がありますが、自分のポリシーに無理があったから受け入れられなかったと反省して、現場の人とどこに無理があったか、どういうふうに変えればよいかをとことん話し合います。


いまも自分のポリシーが現場に伝わっているか、現場で正しく実行に移されているかを確かめなければやはり不安です。それで現場に行くわけですが、行ってみると私のポリシーの上に現場の人が知恵を加えて期待以上によくやってくれている。それを見た時はうれしいです。だから現場では感謝しながら歩くわけです。


経営ポリシーとか経営戦略はトップが作るものだし、それはトップダウンで現場に下していくべきものです。仮にも間違っていたら集団を誤って導くことになりますから、その責任もまたトップが取らなければいけない。キヤノンの経営計画はもちろんディスカッションを重ねてリファインしながら作りますが、コアとなる考え方は自分で責任を持って作ります。


年に二回の賞与時期の幹部会では、800人の幹部を一人一人壇上に上げて「ごくろうさん」といいながら握手をして、賞与を手渡しします。そのときに、ちょっとした会話をするのですが、心が通じ合うのを感じます。「顔色悪いけど大丈夫か?」「ちょっと風邪をひきまして」とか、「お世話になりました。定年なので最後になります」と言われれば感極まって思わず両手を握ってしまいます。目と目を合わせ、言葉を交わし、手を触れ合う。その数秒のことが信頼関係の土台になり、経営意思を受け入れてくれる信頼の土壌になると思うんです。


キヤノンでは毎朝一時間ほど役員たちが朝会を開いています。50年ほど前から続く伝統です。ざっくばらんな議論の中で、互いの考え方を知ることができます。お互いを知ることによって信頼関係も生まれます。海外の出張先から相談の電話がかかってきても、普段のコミュニケーションが土台にありますから、相手の考えや問題意識を即座に把握することができる。スピーディに意思疎通が図られ、答えを出すことができるんです。


現場には自慢話をしてくれと言っているんです。だから私に自慢話をしようと、現場は私が来るのを待ち構えている。戦略を出し、仕組みを作り、何回もコミュニケーションをして、自分のやり方にも修正を加えながら、現場を指導していく。そして実行を確かめ、実行した人たちの苦労話を聞いて評価する。その繰り返しによって現場のモチベーションは格段に上がる。


大切なのは正しく評価するということです。私も工場にいたことがありますから、お題目を唱えるだけでは駄目なことはよくわかっています。わかるまで何度も説明し、お題目が実行されるような仕組みを作ることも大事です。


終身雇用の良さは、社員が長期的に物事を考えられることです。こうした環境は、流動的でぷっつんぷっつんと切れるアメリカ型の環境より優れていると思います。日本のジャーナリズムは、日本のコアコンピタンス(競合他社に真似できない核となる能力)を古臭いと言ってけなすけれども、あまりに自虐的で嘆かわしいですね。もっと日本の企業風土の特徴を肯定し、誇りを持たなければいけないんじゃないですか。


新卒採用で入って長く会社にいるからこそ愛社精神が育つ。日本の愛社精神は、不正を防ぐコーポレートガバナンスの機能を果たしていると考えることもできます。ひとりが自分の家族を思うように会社を愛せば、ルールがなくても不正は自然となくなる。それから、役員と社員の距離が近いことも経営のチェック機能になる。流動性の高い社会ではありえないことです。


会社の理念こそが、コーポレートガバナンスだと思います。昭和17年、キヤノン初代社長に就任した御手洗 毅(叔父)は、従業員が安心して幸せに暮らせる会社を作りたいという思いで経営しました。今日まで、この理念をずっと通してきましたが、なんの不都合もありません。


いま、仮に社外役員を連れてきたら、逆に企業理念が理解できないために不都合が起きると思います。少なくとも、仕事の内容を教えなければいけないだろうし、自分が教えておいて「どうですか」なんて聞いてもしょうがないじゃないですか。会社について何も知らない人が来て、仮に報酬として600万円もらうこと自体が公平じゃないし、だいたい、そんな人に経営指南を受けなければならない会社は、そのうち潰れます。


今、どこも生き残りをかけて必死に競争をしています。確かに6重苦と言われるように、(日本企業が)ハンディキャップを課せられているのも事実かもしれませんが、そのことを嘆いていても何も解決はしません。


私が不満なのは、みんな30年のうちにどうするとか、先のことばかり議論しているんです。それも大事だけれども、足元をどうするんだという現実的な議論を、もっとやらなければ。


最先端技術の研究開発は大事だが、どの国もそれをやってくる。最先端技術だけで差別化がしにくくなっているのも現実。日本企業特有のメンテナンスやきめ細かいサービス力を生かしていくときだ。


終身雇用制のいいところは、多くの社員は終身雇用という前提で入社してくるので、たいていの社員は初めから会社に対する愛情を持っています。つまり愛社精神という文化的なコーポレートガバナンスが醸成されやすい。これが第一。それから教育をしやすいし、それが蓄積します。社員が失敗しても、その失敗が人と同時に残って、二度と繰り返さなくなる。


1974年の大不況のとき、私はアメリカで40名を解雇せざるをえませんでした。アメリカなら解雇しやすいだろうと思われるかもしれませんが、実際にやってみると、一生懸命やっていた人たちを解雇することほどつらいことはないと悟りました。あんな思いは二度としたくないと、そのとき誓ったのです。


いまのようなスピードの速い時代になると、一カ所でものを生み出して、世界中にばらまくやり方では間に合いません。そこでいま私が考えているのは、三極体制による経営です。本社を東京とアメリカ、ヨーロッパにつくります。メーカーの本社とは、研究、開発、生産、販売の機能を持ったものを指します。アメリカやヨーロッパでは、東京では開発していない技術を核に、新しい製品を展開していく。そうした体制で、経営スピードを上げて世界の市場をカバーしていきたいのです。


当社ではロボットの目、要するにセンサーをつくっています。キヤノンは自社の生産のためにロボット本体を内製していますが、それを外販することはセンサーの提供先である企業と競合するのでいまのところは予定していません。でも、目ならロボット会社も買ってくれるじゃないですか。


コーポレートガバナンスについて言えば、私は社長になってから、「透明度の高い経営」を推進してきました。たとえば、社長直轄の監査部門をつくりましたが、現在約70名の社員がその部門にいて社内監査を担当しています。監査対象には、私の担当領域も含めて聖域はありません。


M&Aは機密性が大切です。また急ぐことも多く、社外の弁護士だけに頼っていては機動性を欠いてしまいます。したがって、弁護士が社内にいたほうがスムーズに事を進めやすくなります。ただ、法律問題は毎日あるわけではなく単発的なので、常勤ではなく、社外役員という立場で十分だと判断したわけです。


社長になる前、私は人事を含む管理部門の担当でした。したがって社長就任後しばらくの間は人もよく知っていて、自分で次の役員を決めることができました。ところが会社の拡大とともに、すべてを自分ひとりで判断することが難しくなってきた。そこで考えた結果、アメリカ時代の知人であり、GEのCEOを長く務めたジャック・ウェルチ会長(当時)に手紙を書き、GEの有名な役員・幹部社員養成所の仕組みを勉強させてほしいとお願いしたのです。そうしたら、快く引き受けてくださったので、社員を派遣して、その仕組みを学ばせてきました。


会社が始まるのは8時半ですが、7時には役員が全員そろっています。でも、これは私が始めたことではなく、朝会というキヤノンの伝統です。それで、7時45分くらいには役員会議室に集まってきて、8時半まで意見交換をする。


組織のトップというものはある一定期間は務めなければ人脈を築けません。政治でもビジネスでも人脈を築くには時間がかかるし、そういった関係を築いて即時のコミュニケーションが取れることが重要です。


うちは役員食堂もないですから。私もみんなと同じ食堂を使っていますが、私が並んでいても、誰も順番を譲ってくれない(笑)。


毎朝4時ごろ起きています。そして経新聞の電子版を読みます。ニューヨークは昼間ですから、為替や長期金利、向こうのウォールストリートの市況がわかる。それをじっくり読んで、会社には7時前に着きます。


モノ作りは以前より精密になってきました。我々も工程管理を「%」から「個数」に変えました。不良品の発生率も「0.1%」と聞くと少なく聞こえますが、カメラを1000万台作っている我々にとっては0.1%でも1万台になってしまいます。


スマホは全てが新しい技術でできているわけではありません。既存の技術を「編集」している部分が非常に多いのです。技術の組み合わせです。視点を変えつつも、時代の要請に合った「編集技術」というイノベーションの好事例でしょう。


私が社長に就任してからは、売上高研究開発比率は8%程度を維持しています。他社に比べても非常に高い数字です。そのため、とがった技術がどんどん社内で生まれています。


戦略的にBtoBを強化しています。BtoCの製品は多かれ少なかれファッション性が求められます。従ってはやり廃りの回転がとても速い。過当競争になってしまえば、研究開発費を回収する前に次のトレンドへと移ってしまいます。市場を独占できる製品は別かもしれませんが、BtoCの製品は回転が速く当たり外れが大きいので経営が安定しないという面があります。


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